NIKKEあたりなんかはメインストーリーほぼやってない
ブルアカに至っては前垢だとメインストーリーのタブすら開いてなかったかもしれない
『ーー!ーーp!ーuP!』
「んぅ…」
『PULL UP!!』
「っ!!」
高度警報で目が覚めた瞬間、飛び込んできたのは迫り来る地面
計器で姿勢を確認する暇もなく、背面飛行してないことを祈ってがむしゃらに操縦桿を引く
「あがれぇぇぇええええ!!」
身体にかかる強烈なGと、主翼が撓み軋む音、幸いなことに空中分解することも、地面とキスすることもなく上昇に転ずることに成功した
「はぁっ…はぁ……」
滝のように流れる冷や汗を不快に思いつつ、乱れた呼吸を整えて計器に一通り目を通す
エンジンは快調、油圧も問題はなく、動翼はしっかり働いており、燃料計も特に異常はない。
しかし
「データリンクはダメ、マップも…死んでるか…」
ゴーストアイたちとのデータリンクは途切れ、マップは周り一面砂漠だというのに、真っ青な海を映したまま更新を停止している。あの海から一番近い砂漠となればモロク砂漠だが、燃料の消費量から推測するに、気絶していた時間はおおよそ30秒程度、たとえ最高速を出していたとしても、たった30秒では本土すら見えてこない
眼科の砂漠を丁寧に観察する。モロク砂漠といえばセンターピポッド方式の農地が特徴的だが、ここはそういったものが見られない完全な砂漠だ。点在する建物は人が住んでるようには見えず、所々にある道路は寸断されていたり砂に埋もれたりしていて使い物にはなりそうもなかった
ただ全てがそういうわけではないようで、舗装された道路や、ある程度まとまった建築物を擁する町はそれなりに確認できる
でも、そのどれもが、私が飛んできたエメリアでは見たことがないもので、住居の建築方式はユージア大陸極東部で見られるようなものが目立ち、見慣れた建築物といえば国柄が出にくいビルぐらい。じゃあここはユージア大陸かと言われればそんなわけもない
錯綜する情報に頭が痛くなり、逃げるようにして空を見上げる
世界中どこにいても、空の景色は変わることはない。幼い頃から何か悩み事があったら空を見上げていた、どこまでも続いていく空に比べれば、私の悩みなんてちっぽけなものだと思うことができて、勇気が湧いたり、元気をもらえた
でもこの空はそうじゃなかった
「なに…あれ…」
そこには星の環や、天使の輪を思わせる巨大な輪がいくつも浮かんでいた。その中でも特に大きい輪の中心を、ユージア大陸で建設中の軌道エレベーターとは比較にならない、宇宙の果てまで伸びていそうな建造物が突き抜けている
あまりにも現実離れした幻想的な光景に、私は恐ろしいという感情を抱いた。ただ、これはこの空に対してのものでなく、例えば子供の時に親とはぐれて迷子になった時のような、不安や焦燥感から生まれる恐怖
やっと理解した。私はあの穴によって、異なる世界へと迷い込んでしまったのだ
⬜︎⬜︎⬜︎
日の光が差し込むアビドス高校の対策委員会室
その中で、アビドス高校の最年長である小鳥遊ホシノは、ソファーに顔を埋めて怠惰を貪っていた
夜遅くまで、アビドスの治安維持のためにパトロールを行う彼女は、どうしても日中に睡魔に襲われることになる。現在、自分以外のアビドス所属の生徒はそれぞれどこかへ出払ってしまい、やることもなく暇なこともあって、意識を闇の中に落とそうとした時、聞いたことがない轟音が高校施設全体を震わせる
「うへっ!?」
突然の出来事に驚き、ソファーから転げ落ちたホシノは、傍に置いていた愛銃を手に取り慌てて窓から轟音の原因を探す。運動場、校門、正面の道路を順番に見渡すが、原因となりそうなものは影一つなく、正体は空にいると気づいた時には、それはすでにチリのような大きさであり、トリニティの方へ向かって飛んでいるということしかわからなかった
「…」
最近連邦生徒会長が行方不明になったことでキヴォトス全体で混乱が起きている、アレもその一環か何かだろうと思い、銃を置いて再び眠ろうとしたホシノは、興奮した様子で委員会室に入ってきた後輩2人に叩き起こされることになる
⬜︎⬜︎⬜︎
異世界にやってきてしまったと結論づけたあと、私は無線を用いて情報を集めていた
使われている言語はほとんどノースポイント語と変わらないように思える、個人的な趣味やF-2Aになる際など、ある程度の勉強はしていた事で聞き取りに問題はなかった。ノースポイントの文化に触れるきっかけを作ってくれたスティングレイに心の中で感謝する
聞こえてきた内容から推測するに、現在飛んでいる砂漠は、『キヴォトス』と呼ばれる学園都市内の『アビドス自治区』というところらしい
自治区を持った学園都市とは、と思ったが、どうやら雪に覆われた寒冷地も存在する上に、トリニティやゲヘナといった巨大な学園は、もはや一つの国のような振る舞いをしていることから、キヴォトスの規模は都市というより大陸のような規模でないかと思う
そんなキヴォトスは、現在紛争の真っ只中にあるらしく、各地で銃撃戦が行われている。学園都市故か、銃を持って戦っているのは学生、それも女の子ばかり。最初こそ、子供が戦場に身を置いているという惨状に言葉を失いかけたが、よく聞いてみれば、雰囲気が命の奪い合いをしているとは思えないほど緩い、言ってしまえば喧嘩をするようなノリで銃を撃ち合っていた。
極め付けには
《いったーい!おでこ撃たれたっ!》
《だいじょーぶ?…あー、これなら痣ぐらいで済みそうだねー》
「嘘でしょ…」
このように、頭に銃弾を喰らっても、脳震盪どころか痣で済むような子も存在しており、今更ながらこの世界の住人が人の形をしているのか心配になって来る。
とはいえ、いつまでも飛んでるわけにはいかない、燃料が無くなる前に着陸できるところを見つけなければ、結局下の砂漠の廃墟の仲間入りだ
情報の収集をある程度のところで切り上げ、空港の管制塔の周波数を探す。かなりの時間飛んでいるけど、未だにスクランブルで上がってくる迎撃機の存在は確認できないから、空軍のような組織はなくとも空港の一つや二つあってもおかしくない。
そう願いながら周波数を切り替えるノブを捻っていくと、目的のものは案外簡単に見つかった
《トリニティタワー!まだ滑走路は開かないのか!》
《ゲヘナ航空44便へ、現在武装集団からの攻撃に対応中です、周回して待機してください》
《はっ!トリニティはこんな小規模な集団に手こずっているのか?》
《残念なことに、トリニティはゲヘナのような無能な警備ではないので、暴徒が戦車を引っ提げてここに出てくることなんてなかったから装備がないんですよ。》
《無能だと⁉︎》
《ええ、たかが不良に戦車なんてものを盗み出されるような杜撰な警備をしているから今この空港は閉鎖されてるんです、文句を言いたいのはこちらなのですが》
管制官と民間機らしき航空機が航空無線を使って喧嘩してる、正気の沙汰じゃないと思うけど、私も他機の周波数にに割り込むし、まずは民間機の安全を確保しなければ
「トリニティタワー、こちら…あー…えっと…」
ここまで言って気づく。この世界にエメリアなんてものは存在しないかもしれない、私は今のところ所属なしの野良戦闘機なのだから、なんと名乗ればいいんだろう
《今の通信は誰?》
「…トリニティタワー、こちらエメリア共和国空軍、第8航空団第28航空隊所属、コールサインはガルーダ1」
とはいえ何かいい案が思い浮かぶこともなく、仕方なく元の所属を名乗った。これからやろうとしていることも含めて、これが世界を跨いだ国際問題にならないことを願っておく
《エメ…なんて?貴女どこの学園の…》
「ごめんね、詳しい説明は後にするから、とにかくそちらの空港に誘導してほしい、マップがダメになって迷子なの」
《迷子って…今現在本空港は不良生徒の襲撃を受け封鎖されています、他の空港へ…》
「私なら空港に展開している戦車を無力化できる」
《…確証がありません、それに貴女が不良勢力の一味という可能性もあります》
確かに、向こうから見れば、私はいきなり意味のわからないことを言い出した不審者だろう。エメリアを名乗ったのはまずかったかと思いながらも説得を試みる
「でも、このまま放置してれば空港設備の被害は広がる一方、なら私に賭けてみたっていいんじゃないかな?」
《……そちらの機影はこちらでは確認できません、現在地の大体の見当はつきますか?》
割とすんなりその気になってくれたらしい、無線では余裕そうにしているが実際はかなり苦しい状況なのだろうか
「アビドス砂漠のどこかってことしかわからない、少なくとも周りにランドマークになりそうなものは見当たらない」
《ならサンクトゥムタワーは見えますか?》
「さ、さんくとぅむタワー?あの大きい柱のこと?それなら私から見て方位036の方向に見えるよ」
《柱って…もしかしてサンクトゥムタワーを知らないんですか?》
「ちょっと訳ありで…」
《…まぁいいです、少し待ってください、…方位300の方へ向かってください、そうすればこちらのレーダーで捉えられます》
「ありがとう」
管制官の言う方位に機首を向けアフターバーナーに点火、マッハを出しても問題ない高度へ上昇しつつ目的地へ急行する。流れていく下の景色は、だんだん砂が少なくなっていくごとに、道路や街などが目に見えて増え、そしてあるところを境に雰囲気がガラリと変わり、高級感あふれる端正な住宅街が多くなる。ただそこかしこで黒煙が上がっていることから、キヴォトスの混乱具合が見て取れる
《こちらトリニティタワー、そちらの機影を捉えましたって…何このの速度⁉︎》
「マッハ1.2だから、あとこの2倍くらいは出るよ」
《凄い…じゃなくて!空港はもうすぐ見えてくるはずです》
管制官の言う通り、市街地の中心から少し離れた位置に滑走路が見えてくる。形状はサン・ロマのような十字に滑走路を持った大規模な空港だ
「見えた、戦車は全部敵って考えていいの?」
《はい、ターミナル前のエプロンに展開している勢力は全て暴徒です》
照準ポッドで空港を観察する
見えた戦車は全部で5台、内3台はターミナルから反撃を続ける守備隊に向け砲撃しており、そのほかは空港内を走り回って所かまわずに発砲している。使用している戦車が博物館で飾られているべきティーガー重戦車というのは気になるが、確実に攻撃が通ってくれるなら問題ない
「一応確認するけど、戦車を木っ端微塵にしても乗員は大丈夫だよね?」
《は?当たり前じゃないですか、できるなら2度と使えないよう徹底的にやってください》
《おい!それは我々ゲヘナの…!》
「わかった、守備隊を下がらせて。ガルーダ1、エンゲージ!」
マスターアームON、速度を下げつつ機体を空港へ向けて降下させながら、MLAGを選択、ミサイルのシーカーが敵を捉えたことを伝える電子音が響いたら、あとはトリガーを引くだけだ
「ガルーダ1、ライフル!」
⬜︎⬜︎⬜︎
「なにあれ!?あんなの聞いてない!」
連邦生徒会長が行方不明なったことにより発生した混乱、それに乗じて暴れ出した数多くの不良や暴力団の一つに雇われ、お気に入りの作業用ヘルメットと共にトリニティへの襲撃に参加した傭兵は、突如として振るわれた空からの暴力により、目立たない遮蔽物へと身を隠し、小さく縮こまりながら毒吐くことしかできなかった
主力である、ゲヘナから盗み出したらしい戦車はあっという間にスクラップにされ、それを愛車だと自慢していた雇い主は、黒焦げになりながらエプロンのど真ん中でわんわん泣いている
「また来るぞーっ‼︎」
誰かがそう叫んだ瞬間、雨のように降り注ぐ機関砲弾により地面が耕され、味方の悲鳴が響く
今ので何人やられたのだろう、少なくとも雇い主の泣き声は聞こえなくなっていた
「いまだっ!突撃ーっ!」
このチャンスを逃さまいと、ターミナルの中で徹底抗戦の構えをとっていた空港の守備隊が雪崩をうって飛び出してくる
その光景を見て、傭兵はほろりと涙を流しながら呟いた
「とほほ…また矯正局行きかぁ…」
諦めて空を仰げば、例の
「きれい…」
「見つけたぁっ!」
そんな感想を呟いた瞬間、上を向いていたことで曝け出されていた顎に、容赦なく銃弾が撃ち込まれたことで、傭兵は意識を失った
ちなみに空港とか空路周りの設定は適当です
基本的にタリズマンの拠点の為に滑走路を作ることが目的なので、多分これ以降は旅客機の描写とか出てこない
調べた感じ飛行船しか見当たらなかったけど、固定翼機の一つや二つ存在するでしょう
トリニティとゲヘナを繋ぐ便だって普通にあるはず、おそらく、きっと、たぶん
パイロットはどうなんだろうか、公共交通機関は生徒がやってるっぽいし飛行機のパイロットも生徒でしょう、めいびー