一命を取り留めたサモーン・シャケキスタンチン様が更なる悪行を重ねるために料理番組に出演するようです。 作:Patch
シャーッケッケッケ!!我が名はサモーン・シャケキスタンチン!!
ルパンコレクションの力は失ったが!!シャケを使える匂いがプンプンするぞ!!シャーッケッケッケ!!
ところでだ、俺様が住まわせてもらっているニッポンという国には『オショーガツ』というイベントがあるらしいじゃあないか!!『オショーガツ』には「タコ」や「コマ」というおもちゃであそび、「おせち」という料理を食べるそうじゃないか!!
突然こんなこと言って悪いが、素晴らしきシャケを差し置いて!!おせちを食うのが気に食わん!!お正月にもシャケを食え!!年末年始でシャケを食え!!ノー!!モア!!おせち!!おせちを食べるくらいなら、お正月は中止だァァァァーー!!!!日本のお正月をシャケ一色で染め上げて!!「おシャケ月」にしてやるゥ!!!
しかしだ、前回のようなやりかたでは、また国際警察と快盗にボコボコにされてしまうからな。正直あれはすごく痛かった。もうあんな目にあうのはゴメンだ。
あと、おせちはさまざまな料理をまとめたもので、願いがこめられているらしいじゃないか。その願いを踏みにじったりしようものなら、またボコボコにされそうで怖い。
俺様は偉大な野望を持つサイキョーのギャングラーだが、ちょっとしたトラウマがあるのだ。
だから俺様は考えた!!生シャケが鮭とばになるくらい考えに考えた!!
そして!!天才の俺様は!!おせちスパイ大作戦を思いついたのだ!!!シャーッケッケッケ!!
おせちに俺様が考えたシャケ料理攻撃を忍びこませ!!おせち人気ナンバーワンをシャケにして!!いつかはおせちを俺様の手中に収めるのだ!!!!シャーッケッケッケ!!!!!
お正月におせちを食べるあなたの!!ラッキーシャケはこ・れ!
ダララララララ……ダン!!
『シャケの現代風vs伝統風昆布巻き』!
§
【共通する具材】
こんぶ
生シャケ切り身
かんぴょう
しお
【現代風昆布巻き】
トマトの缶詰
にんにく
唐辛子
玉ねぎ
こしょう
コンソメスープのもと
鶏ガラスープのもと
生クリーム
白ワイン
油(オリーブオイルがあると良い)
【伝統風昆布巻き】
しょうゆ
酢
ゆず
しょうが
みりん
さとう
料理酒
山椒
今日はお正月準備の拡大スペシャルだ!!
ちょっと長くなるがついてこい!!
§
まずは共通の作業だ!!
昆布とかんぴょうを水で戻すのだ!!水で戻す際、昆布とかんぴょうの容器は分けておくとベストだ!!
昆布は煮物用の幅広タイプならなんでも良いが、早煮昆布を使うとつくりやすいぞ!!
待つ間にも手は休めるな!!シャケの遡上のように忙しく体を動かすのだ!!シャーッケッケッケ!!
シャケの皮を剥いで、塩を振るのだ!!出てきた水分を拭き取り、臭みを抜け!!
このシャケ料理攻撃では、塩鮭はNGだ!!味が濃くなりすぎる!!
地球人は味が濃いものばかり食べすぎると、「コーケツアツ」というものになって体を壊すと聞いた!!
俺様はそんなこと許さん!!クリスマスも、お正月も、そして地球全てをシャケ一色で染め上げたとしても!!地球人がシャケを食べられなければ意味がない!!
健康気にしてシャケを食え!!ずっと元気でシャケを食え!!
おっと、俺様が地球人どもにありがた〜い演説をしている間に、昆布とかんぴょうが水で戻ったようだ。
そうしたら、昆布とかんぴょうは別の容器に置いておけ。
ただ!!!!昆布の戻し汁だけは絶対に捨てるなよ!!絶対の!!!絶対にだ!!
ここからは工程が分かれるぞ!!
まずは現代風昆布巻きからだ!!
最初にフライパンに油を多めに敷き!!にんにくを炒めて油に香りを付けるのだ!!油はオリーブオイルがあればいちばん良いが、サラダ油でもOKだ!!
次は玉ねぎをペースト状になるまで細かく刻め!!軟弱な地球人共はフードプロセッサーを使うがいい!!俺様は荒巻ブレイドの一撃で充分だがな!!シャーッケッケッケ!!
話の腰を折って悪いが、ここで言った玉ねぎの細かさは俺様の好みなので、好みの大きさでカットしてくれ。
本題に戻るぞ!!油にニンニクの香りが移ったら、そこに刻んだ玉ねぎを入れて火が通るまで炒めるのだ!!ちょっとだけシャケ皮の焦げ目色になるくらいに炒めるのが俺様流だ!!
次はトマトと生クリーム、白ワイン、そして取っておいた昆布の戻し汁をフライパンにブチ込め!!トマト缶1つに生クリーム150ccくらい、白ワインと昆布の戻し汁はおたま1杯くらいを入れるといい感じだ!!昆布の戻し汁はまだ捨てるなよ!!
最初は白っぽいがじっくり煮ていくと色が鮮やかなサーモンオレンジに変わるぞ!
地球人ども!!この間にも手を動かすのだ!!肝心の昆布巻きがまだできていないぞ!!
洋風ソースが煮立つ前に!!臭みを抜いた生シャケをこんぶでくるくると巻き!!ほどけないようにかんぴょうで結ぶのだ!!
シャーっケッケッケ!!!ここまで出来たらあとは昆布巻きを洋風ソースでじっくり焦げ付かないように煮て、火が通ったら最後に鶏ガラスープの素とコンソメスープのもと、塩こしょうで味を整えてもう一度煮て完成だ!!煮込む際にお好みで唐辛子をいれても良い!!
味付けは必ず最後にするのだ!!少し煮詰めるから味が濃くなりやすい!!再三言うが、地球人にはシャケを食べてもらわねば困るからな!!シャーケッケッケ!!!!
生クリームとトマトは相性バツグンだ!!濃厚な生クリームとサッパリしたトマトの旨みが互いの味を補完しあい、昆布で旨みをさらに足す……美味くないわけが無ァァイイ!!!
しかしだ、昆布巻きは子供には嫌われやすい料理だと聞いている。匂いや色が気持ち悪いとも聞いた。だがトマトソースにその旨みをしっかりと生かし!!ニンニクと玉ねぎで香りをカバーすることで!!子どもにも食べやすくした、というわけだ!!
ひとつ言っておくと、この現代風昆布巻きはシャケを豚肉に替えたり、パスタの麺を入れて混ぜても美味しい。だが俺様はそんなこと許さん!!!許さんと言ったらゆるさーん!!!!せっかくのお正月準備拡大スペシャルの!!俺様の考えたお正月にぴったりなシャケ料理攻撃というコンセプトが!!企画倒れになってしまうだろうが!!!
美味しいのは事実!!子どもたちもこのシャケ料理攻撃を食らえば、精神はシャケに染まり…シャケを奪い合う戦乱の世が訪れることになるだろう!!!シャーッケッケッケ!!
おせちとシャケの新時代は!!このサモーン・シャケキスタンチン様の手によって!!拓かれてゆくことになるのダァ!!!シャーッケッケッケ!!シャーッケッケッケ!!
だが!!伝統的な昆布巻きを失ってはならない。伝統とは古の力…。大昔から受け継がれてきたものには!!強大なパワーが宿っているのダァァ!!!!
だから俺様は!古のパワーを借りるために!!伝統的な昆布巻きをアレンジして!!誰もが食べやすいものに進化させたのだ!!
それでは今から!!伝統風昆布巻きを作っていくぞ!!
まずは昆布とシャケの表面をサッと水で流すのだ!!シャケに関しては塩気を飛ばす意味合いもある!!
その次にシャケと昆布両方にゆずを絞れ!!ゆずはくし切りにして!!皮目を昆布とシャケに向けて絞るのだ!!いい香りだろう!!これがシャケを引き立たせる重要な武器となるのだっ!!
おっと、絞ったゆずは取っておけ!!使えるものは骨の髄までしゃぶり尽くす!!それが俺様のやり方だァ!!!!
ゆずが絞れたら昆布に山椒を振ってからシャケを昆布で巻いて、かんぴょうで結ぶのだ!!
ここまでできたら昆布巻きを煮ていくぞ!!
鍋に昆布の戻し汁、少量の酢、酒、を入れて!そこに昆布巻きを入れて火にかける!!冷たい状態から煮るのがポイントだ!!
はじめは中火で沸騰するまで!!沸騰したら弱火で昆布が柔らかくなるまで煮るのだ!!昆布の切れ端を入れておいて、火の通り具合を確認するのがオススメだ!!
昆布が柔らかくなったらみりん、しょうゆ、さとう、細切りのしょうがを入れて弱火でじっくりだ!!調味料を入れた時に煮汁が少ないようなら昆布の戻し汁を追加しておけ!!落とし蓋をしてもいいぞ!!
ここで煮汁が少なくなるまで煮込む!!時間はかかるが染み染みの美味しい昆布巻きのためには必要不可欠だ!!
煮汁が少なくなったら火を止めて冷ませ!!冷ますことで!!シャケは更なる染み染みの境地へと至るのだ!!!!
そして食べる時には細切りにしたゆずの皮としょうが、お好みでさんしょうをかけて食べるがいい!!
伝統的ではあるが!!ゆずとさんしょうで華やかに!!しょうがと砂糖でまろやかに仕上げてあるぞ!!
両方おせちに入れて!両方食べればサイキョーは間違いなしだ!!シャーッケッケッケ!!!
そしてお正月と言えば家族の団欒!その中心にはおせち!!そこにスパイを送り込むとは、俺様はとんでもないワルになってしまったようだ!!シャーッケッケッケ!!
そしてこのシャケ料理攻撃には!!川の激流を登っていくシャケのようなたくましさをもって!!美味しいシャケをもりもり食えという願いもこめておいたぞ!!シャーッケッケッケ!!!
一年の計は元旦にあり!!一年のシャケは元旦にあり!!だ!!シャーっケッケッケ!!シャーッケッケッケ!!笑いが止まらないぜ!!
今から俺様は!!このシャケ料理スパイを全てのご家庭のおせちに忍び込ませてやる!!!
それでは行くぞ!!と思ったが、なんだこの音は?
まさかこれはサイレン!?くそォォ!!国際警察、パトレンジャーか!!
ワルとか言ったばっかりに来てしまった!!あと放送時間が長すぎた!!
今日はここまでにしておいてやるが!!いつかは正月をシャケ一色に染め上げてみせるぞ!!このシャケ料理攻撃はそのための第一歩だ!!
時間がない!!俺様はここらでズラかるぞ!!
それでは!!さらばだ!!