喜びでイキリタッテおります。
今話の時系列は東方鈴奈庵2巻ちょい後ぐらいのイメージですが、特に鈴奈庵のネタバレはありません。
「……やべ」
その日、借家の居間でとある趣味に没頭していたカンザトは唐突に気がついた。
鈴奈庵にて借りた本の返却期限が、本日までということに。
初回利用から期限を過ぎて小鈴に叱られることは避けたいので、思い立ったその瞬間に鈴奈庵へ行くことにした。慌てて借りた本をバッグに入れて、玄関へと小走りで向かう。すると、同じく居間にいたこころが声をかけてきた。
「どこか行くの?」
「借りてた本返してくる! 留守番よろしく!」
返事を聞かずにカンザトは外へ出た。時刻は既に16時を回っている。鈴奈庵の営業時間は知らないが、夕刻を過ぎると閉店準備をする店が多い人里においては、今からでも早急に向かった方がいいだろう。
「……」
一人家に残されたこころは、彼が出ていった玄関口をじっと見つめる。
ふと、視界の端に何かが映った。
それを見た瞬間、彼女の胸の内に、ささやかなイタズラごころが芽生えた。
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「いらっしゃいませー……あ」
「こんにちは。本、返しに来ました」
「カンザトさん! どうもこんにちは」
来客に気づいた店番の少女は、ぱあっと花が芽吹くような明るい笑顔を見せた。
「ちょうど本日返却分の本を整理してたとこです」
「遅くなってごめん。実はまだ全部読み切れてなくて……」
「あれ、そうですか。でしたら、期間延長します?」
「うん、そうしようかな。読み終わったのは返すよ」
「はーい。お受け取りします」
丸眼鏡をかけた小鈴は数冊の本を受け取ると、中身をペラペラと確認して、紙に記録をつけ始めた。
「借りた本、すごい面白かったよ。ナイスチョイス!」
「ホントですか? カンザトさんに合って良かったぁ。どの話がお好みでしたか?」
「うーん、全部良かったけど……俺は、主人公が仲間達と街で起こる怪事件を解決するやつが好きかなぁ」
「あぁ、『霧晴らしの剣士』ですね。あれは続き物なので、先が気になるようでしたら次巻も借りませんか?」
「もしかして、そのために1巻しか入れてなかった? 小鈴ちゃん、やっぱり商売上手だな」
「いやいやぁ、そんなそんなぁ〜」
商いの手腕を褒められた小鈴は照れくさそうにはにかんだ。
かと思うと、ソワソワとし始めて、こちらの様子を伺うようにゆっくりと顔を上げた。
「……あの、好きな場面とかありましたか?」
「ん? えーとそうだなぁ……一巻の最後、主人公が敵の言葉に惑わされそうになっても、真実を求めて前に進むことを決断するシーン、とか……」
「あぁ! あのシーン! 私も好きです!」
「小鈴ちゃんも? あそこは仲間の呼びかけが感動的で、読んでる側も心にくるんだよなぁ。俺も感動しちゃって」
「分かりますー! 王道ですけど、仲間の声援で立ち上がる主人公を見ると、すっごく熱くなっちゃうんですよね!」
「うんうん、今まで主人公が助けた仲間達が、今度は主人公を助けるっていうのがいい展開だよね」
「そこで初めて主人公の暗い過去が明かされるのもいいですよねぇ」
「あれは主人公に共感したなぁ。ついつい感情移入しちゃったよ」
「私もです! あとは──」
店番そっちのけで話し込む2人。閉店間際のためか他に来客は無かったが、両親に見つかれば小鈴は叱られてしまうのではなかろうか。
しかしそんなことが些事に思えてしまうほど、思いがけず得た読書仲間の存在により、彼女の心境は歓喜に満ち溢れていた。
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10分ほど2人が感想語りで盛り上がっていたところ──
ガタッ
店内のどこかから、何かがぶつかったような物音が聞こえた。
「ん?」
「えっ……」
物音に気づき、和気あいあいとした2人の会話が急停止する。
「今、なんか音しなかった?」
「そ、そうですね。猫でも入り込んだかな」
「猫かぁ」
ガタタッ
「……」
またしても聞こえた。それは猫が立てたにしては大きく、激しい物音だった。
「……何も無いと思うけど、ちょっと見てくるよ。小鈴ちゃんは待ってて」
「え? あっ待って」
何故か小鈴は制止してくるが、怪しい音の正体を突き止めるため、カンザトは構わず歩を進めた。もし、こそ泥が忍び込んでいるのだとしたら、彼女をひとりにする訳にはいかないし、万が一にも邪悪な妖怪が入り込んでいたら大事になる。
所狭しと並ぶ本棚の、出入口に最も近い右手の列。物音はその奥から聞こえた気がした。
なんてことは無い、ただの家鳴りや、小鈴の言う通り小動物が立てた音だろうと見当をつけながらも、わずかに緊張感を覚えつつ、奥へと一歩一歩進む。
入口前に立ち、店奥へ視線を送ると、店の隅、薄暗く陽の届かない場所で、何かがもぞもぞと動いていた。
そこにいたのは、桃色の艶やかな長髪の──
「……何やってんの、こころ」
「……見つかってしまった」
自宅で留守番をしているはずの面霊気だった。
隠れているつもりなのか、両手で頭を抱えたまま真顔で蹲っている。
「ついてきてたのか? なんで……」
「これ、置いてあったから」
蹲ったままのこころが差し出したのは、鈴奈庵で借りた本の内の一冊だった。
それを見て、カンザトは焦りによる己の失態に気づいた。
「もしかして俺、家に忘れてった?」
こころが首肯する。カンザトが慌てて家を出た後に、持ち忘れた本の存在に気づき、追いかけてきてくれたのだろう。
カンザトが感謝の意を伝えようとすると、背後から小鈴がおっかなびっくりと声をかけてきた。
「カンザトさーん、大丈夫ですか〜……」
これはマズイ状況だ。小鈴にこころの姿を見られてはいけない。カンザトは仁王立ちで自らが壁となり、後ろに蹲るこころの姿を無理やり隠した。
「あぁ、何も無かったよ! 小鈴ちゃんの言う通りただの猫だった。疑ってごめん」
「にゃーん」
「え……でも、そこに何か……あっ!?」
(ヤバい、普通に見つかった)
万事休す。カンザトの脳内に追放の2文字が浮かぶ。こうなったらこころには早急に姿を消してもらったうえで、無理やりにでも幻覚を見たのだと押し通すか……
そのような投げやりともいえる策を考えていると、小鈴が驚きに目を見開き、意外な発言をした。
「あ、あなた……神社で能楽を演じてた妖怪!」
「違うんだ小鈴ちゃん。たぶん君は今、白昼夢を見ていて……ん?」
「……あ。貴方は……」
互いの存在を認めた小鈴とこころの視線が交差する。数秒間の沈黙の後、口を開いたのはカンザトだった。
「え? 知り合い?」
「博麗神社で能の公演を見に来てくれた子」
「あぁなるほど……って、どうしたの」
立ち上がったこころの顔を見ると、大飛出の面を顔面に装着していた。普段、面は軽く頭にのせる程度なのだが、何故か今はしっかりと被り顔を覆い隠していた。
「条件反射」
「……?」
全く意味は分からないが、何はともあれ顔見知りであれば大騒ぎにはならなそうだ。しかし、こころが里にいることについては懇切丁寧に説明しなければならない。
カンザトが如何様に説明するべきかと思考を巡らせながら小鈴の顔を見ると、彼女は口をぽかーんと開けたまま、驚愕の表情で硬直していた。
「小鈴ちゃん?」
「…………」
小鈴は一切の声を発せないほどに混乱していた。
第一に、話した事がある妖怪とはいえ、日も落ちぬ内から妖が人里に、それどころか自宅に入り込んでいること。
第二に、先ほどまで読書トークに花を咲かせていた青年が何食わぬ顔で妖怪と喋っていること。
(なんでウチにあの妖怪が!? なんでカンザトさんは普通に話して……)
そこである考えが湧きハッとする。
それはあまりに証拠不十分で突拍子もない疑念であったが、小鈴にとっては受け入れ難い推測だった。
(もしかして、カンザトさんも妖怪……?)
背筋が凍るような恐ろしい想像に、冷や汗がツーっと背を伝った。
先ほどまで上がりきっていた気分は、頭から水を被ったかのように沈静し、急降下していった。
妖怪には危険だから近づかないように。幼少の頃から言い聞かせられていた、里の
目の前にいる男が人に化けた妖怪ならば、私は今から取って喰われるのだろうか。とある常連客から聞いた情報によると、お面の妖怪は人を喰わないようだが、当然全ての妖怪が友好的ではないだろう。
まさか、楽しい読書トークで油断したところをガブリと──
(いや、しっかりするのよ私。霊夢さんみたいに人間でも妖怪とつるんでる人はいるじゃない)
嫌な想像をして昏倒しそうになったが、冷静に思考を巡らせて、すんでのところで持ちこたえる。
証拠なく疑っていても仕方がない。まずは聞いてみよう。そう、小鈴は考えた。
「あ、あの、おふたりはどういった関係で……?」
「え? うーん……知り合い……かなぁ」
「そんな……一緒に夜を明かした仲なのに、ただの知り合いだなんてヒドイわ。グスン」
「こころ……ややこしくなるからマジでやめて」
平坦な声でわざとらしい泣き真似をするこころ。
語弊がありすぎるが、嘘は言っていないのが厄介だ。布都が訪問してきた際もそうだったが、彼女には危機感が足りないように思える。普段人前で能楽を披露しているせいか、人との距離感が近いのだろうか。
「い、いっしょに夜を……!? やっぱり貴方、妖怪だったのね!」
こころのトンデモ発言で確信を得た小鈴は、カンザトに指をさし、震える声で彼の正体を暴いた。
「…………え、俺?」
当然、そのような突飛な発言をされると思っていなかったカンザトは、弁明もなく呆けることしか出来なかった。
「だってそうでしょ!? 妖怪がつ、番うのは同じ妖怪だもの! 知らないけど!」
「……うん、ちょっと一旦落ち着こうか。俺も混乱してきた」
こころのトンデモ発言へ更にトンデモ発言を重ねてきた小鈴に、カンザトは頭が痛くなる思いだった。事実、妖怪は同族同士で番をつくるのだろうが、カンザトとこころはただの同居人であり、そもそも彼は妖怪になった覚えも無い。一時期は自分が人外である可能性を捨てきれず懊悩していたが、正徳王から教示を受けた今では自信を持って否定出来る。
「まず、俺は普通の人間。たしかに彼女……こころは妖怪だけど、俺とこころはそんな関係じゃない」
「か、簡単には信じられないわ」
「ほら、見た目もどう見たって人間でしょ。妖怪みたいに強い力もない……し……」
そこまで言って、ペルソナ能力のことを思い出した。自分はれっきとした人間だが、人智を超えた力を持っているのだと気づき、声がしりすぼみになってしまった。
「で、でも姿を変えてるのかも……」
「……彼は正真正銘、人間よ」
自分の不用意な発言の尻拭いのつもりか、見かねたこころが2人の間に立ち、小鈴の声に被せるように言葉を発した。
「え?」
「特に証明できるものは無いけれど、強いて言うなら彼からは妖怪特有の『気』が出ていない」
「え……あ。た、たしかに言われてみれば……」
「気ってなに……? 小鈴ちゃん、分かるの?」
こころから指摘を受け、小鈴はハッとした。とある本の影響により店内に充満している妖気のせいで気づかなかったが、彼自身からは妖しい気を感じないのだ。
「もしまだ疑わしいのなら、霊夢や里の住人に彼の素行を聞いてみるといい」
「……」
こころの的確な指摘に、先ほどまでの責め立てる勢いが萎んでいく小鈴。
対してカンザトは、どこか置いてけぼりにされた気分で、「霊夢とも知り合いなのか。世間は狭いなー」などと、現実逃避にも近い場違いなことを考えていた。
「す……すみませんでしたー! お客さんを妖怪と疑うなんて……」
すると、小鈴は腰を90度曲げた体勢になり、頭を下げて謝罪した。どうやら分かってくれたようだと、カンザトはホッと胸を撫で下ろした。
説得を成功させたこころが振り向き、サムズアップしてくる。元はと言えば彼女の余計な発言が招いた事態なのだが。先日、布都が迂闊な行動は控えるように釘を指していたが、全く響いていなさそうだ。
「謝らないで。俺らが疑われるようなことしたのが悪いから」
「で、でも〜……! 私なんて失礼を……」
小鈴は半泣きで懺悔する。これは上手い落とし所を見つけないと彼女の心にしこりが残るだろうと思い、カンザトはひとつ提案した。
「じゃあ、代わりって訳じゃないけど、こころが人里にいたってことは秘密にしてくれないかな?」
「え……」
「あと、これ」
カンザトは、こころが届けてくれた本を小鈴に手渡した。
「これ、カンザトさんに貸してた本だ」
「さっき俺が落としたところを、たまたまこころが見つけて届けに来てくれたんだ。持ってき忘れててごめん」
「いえ……私も話に夢中で、抜けに気づかなかったんですね」
「こころは普段から里にいる訳じゃなくてさ。ホントたまたま、近くにいたから、俺のためにここまで追いかけて来てくれたんだよ。こころは危険な妖怪じゃないんだ」
「……はい」
「だから、秘密を共有させるようで悪いけど、こころがここにいたことは周りに言わないで欲しい」
カンザトは丸眼鏡の奥で潤む飴色の瞳を真っ直ぐ見つめて、真摯に願いを告げた。彼女を共犯者のようにしてしまうのは心苦しいが、自らの生活がかかっているため、やむを得ないだろう。
「……分かりました。こころ……さんが悪さしないっていうことは、私も知ってます。だから、大丈夫です」
意外にも、こころが無害だと知っている者は多いらしい。こころが家に押しかけてきた際の、「私は能で人前に出ているから騒ぎにならない」という発言はあながち間違いじゃないのかもしれない。
こころの方を見ると、「ね、言ったでしょ?」と言わんばかりに見つめ返してきた。
「そういえば、一緒に夜を明かしたっていうのは……」
「あーえっと、俺とこころは神社で会ったんだけど、そこで意気投合して会話が弾んじゃってさ! それで朝まで話し込んじゃったんだよ。さっき言ったのはそういうこと!」
真っ赤な嘘であるが、流石に同居の件は明かせないため致し方ないだろう。カンザトは純粋な少女に嘘をつくことに罪悪感を覚えながら、引きつった笑顔で疑問に答えた。
「あぁ、私は本当に早とちりを……」
「だ、大丈夫だって。そう思うのも仕方ないよ」
なおも非礼を悔いる少女を慌ててなだめる。カンザトは話題を変えるため、こころにある疑問を投げかけた。
「というか、どうやって俺の行先分かったんだ? 後つけてたにしては遅かったような」
「姿が見えなくても、貴方の居場所は魂の脈動でなんとなく分かるわ」
「えっなにそれ……」
2人の会話する様子を見ながら、小鈴は思った。青年と面霊気の少女はただの知り合いと言うには、随分と親密な関係に見える。人間であるにも関わらず、妖怪と対等に接するその様は、まるで自分とは違う世界に生きていて、幻想郷の裏側を知り尽くしているかのようで……
(そっか……カンザトさんも『あっち側』の人なんだ)
霊夢さん、魔理沙さんと同じだ……
そう思うと、小鈴は置いてけぼりにされた気がして、なんだか少し悲しくなった。
「小鈴ちゃん?」
「……あっ、はい!」
「俺ら帰るよ。借りた本読んだらまた来るね」
「はい、お待ちしてます」
カンザトは彼女の表情に僅かな陰りが差した気がした。来店時と同じ笑顔を浮かべているはずなのに……上手く言い表せられないが、何かをひた隠しているような、そんな表情。
「小鈴ちゃん」
「はっ、はい。なんでしょう?」
「また、本の感想聞いてもらっていいかな。俺も君と同じで、読んだら誰かに話したくて」
ほほえみながら語りかけるカンザト。
小鈴には彼の笑顔が、どこか眩しく感じられた。
「俺も君と同じ」それは境遇などではなく、ただ性格のことを指しているのだと理解しながらも、その言葉を聞き、小鈴は胸の奥がじんわりと温かくなっていくのを感じた。
「……はい。勿論です!」
今は素直に、読書仲間ができた事を喜ぼう。
小鈴はいくらか軽くなった心境でそう思った。
「私も何か読もうかなぁ」
「お、こころも借りてく?」
「能楽の歴史書はどうですか? こころさんには既存の知識かもしれませんけど」
気を取り直した小鈴はすかさず、能楽が趣味兼特技の面霊気にうってつけの本を薦めた。だが、どちらかというと読むべきはカンザトの方かもしれない。
「それも気になるけど、今は恋愛小説を借りたい」
「恋愛小説? 好きなの?」
「新しい演目の参考にする」
「あぁそういえば言ってたな……へぇ」
特有の空気感を持つこころが乙女のように誰かに恋焦がれる様を想像しようとして、カンザトはその現実味のなさに首を傾げた。
「……私が恋愛なんてありえないって表情してる」
「シテナイヨ」
「おい! その薄ら笑いをやめろ!」
般若の面を付けたこころがカンザトに掴みかかる。彼女としては真剣な探究心で『恋』というものを学ぼうとしているのだから、彼の態度が不服なのだろう。しかし真顔なのは変わらないため、怒りの矛先を向けられても、イマイチ緊張感を感じられなかった。
「あはは、仲良いですねぇ」
人妖の垣根を越えた馬鹿馬鹿しい掛け合いを見て、小鈴はつい笑ってしまった。彼女の自然な笑みには先ほど垣間見えた陰は存在せず、カンザトは安堵し微笑んだ。
「何また笑ってやがる! 私の純情をバカにしやがって!」
「ごめんごめん。ほら、本選ぼうよ」
小鈴と本の感想を語らう読書仲間になった……
・
・
・
「ありがとうございましたー!」
「またね、小鈴ちゃん」
憤る面霊気を無視しつつなだめつつ、こころご所望の恋愛小説含めた数冊の本を借りてから、店を出た。もちろん、小鈴セレクションだ。
「借りてから言うのもなんだけど、地底行く前に読み切らないとな」
「延滞料金がとんでもない額になりそう」
「もうあんまり余裕ないし……気をつけよ」
店先で世知辛い会話をしていると、視界に無数の白い結晶が入り込んだ。
「あ、雪だ」
「ほんとだ」
「寒い?」
「大丈夫」
2人はしばし無言になり、夕焼けの色が淡く滲む冬空を見上げる。すでに辺りは暗くなってきており、人通りは無かった。これならこころが姿を消す必要はないだろう。
「ところで、さっき店の奥で何してたんだ?」
「あの娘に見つからずに本を渡す方法を考えてた。あとついでに、貴方を驚かせようと思って」
「……」
「なに」
「いや、意外とこころも妖怪らしいなぁと思って」
「妖怪だもん」
吐く息は白く、寒空に霧散していく。急いで走って来た時は気にならなかったが、草木は姿を変え、空気は澄み渡り、里はすっかり冬の様相を呈していた。
記憶を失った青年が幻想郷に降り立ってから、初めての冬が訪れた。
本の内容について特に深い意味は無いです。伏線でもなんでもなく、ただ思いついたので入れてみました。
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