転生してないけど転スロの二次創作が書きたい   作:夢野いくや

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お絵かき伝言ゲーム 4

 

「お疲れ様でした。順番に並べますので少々お待ちください。」

 

ロレッタがお題単位に誰がどう描いてどう回答したのかの順番を整理してくれる。

 

俺達は言われた通り待つことにした。

 

それにしても最後の絵はなんだったんだろうか...

 

「アル。なんか怖い絵なかった?」

 

ラーちゃんが俺の服の袖を引っ張りながら尋ねてくる。

 

「あったね。あれは何のお題だったんだろう?」

 

まあ、この後の結果発表でわかることになるしそこまで考えなくてもいいか。

 

 

 

程なくして、順番が並べ替えられたのかロレッタが俺達を呼ぶ。

 

「机の上にお題ごとに並べました。今は絵もそれに対する回答も全て裏向けていますので、順番にめくっていこうと思います。」

 

「ロレッタ!はやく!」

 

「それでは、はじめのお題は『キレるシェルカに追いかけられるアルフリート』です。」

 

「お?俺のお題だな。」

 

やっぱりエリックのお題だったか...

 

「もっといいお題あっただろ!」

 

「いや、ここにいるみんなが誰かわかるいいお題だろう。しかも空想ではなく実際にあったことでもある。」

 

そう言われると何も言い返せない。

 

「実際にあったこと?お前はそんなことばかりしているのか?」

 

ブラムに尋ねられるが、ブラムは覚えてないのだろうか?

いや、多分シェルカがブラムにファイアボールをぶつけたときのことを適当に説明したからブラムは知らないのだろう。

 

「いや、たいしたことじゃなかったんですけどね。ちょっとした行き違いが原因でしたので。」

 

俺はそう答えたが、ブラムは興味なさそうだ。

 

「そんなことより進めましょうか。」

 

俺は強引に流れを戻すことにした。

 

「このお題に対する絵描きはアルフリート様で、こちらになります!」

 

ロレッタが勢いよく俺の描いた絵を表にひっくり返す。

 

「おお!流石だな。当時一緒に追いかけられた俺からすると完全再現出来ていると思うぞ。」

 

エリックが偉そうに答える。

 

「これ、お姉ちゃん?お姉ちゃんに角は生えてないよ?」

 

ラーちゃんは不思議そうに首をかしげている。

 

ラーちゃんはあんまり怒られたことがないのかな?まあ、シェルカもラーちゃんのことを溺愛してそうだし怒ったりはしないのかもしれない。

 

「いや、シェルカは怒ると角が生えるんだよ。今度見せてもらうといいよ。」

 

「わかった!見せてもらう!」

 

「やめてください。ラーナ様。怒らせてしまうなんてよくないことですよ。」

 

「ラーちゃん、ごめんね。怒られるようなことはしない方がいいからやめておこう。」

 

「えー。わかった。」

 

ラーちゃんは怒らせるのをやめてくれたようだ。このままいくと絶対俺が言ったから怒らせたとバレて、また追いかけられるところだった。

 

「この絵に対するお題の回答はシルヴィオ様です。」

 

そういってお題の回答をめくる。

 

『メスオーガに追いかけられるアル』

 

「シェルカのことをメスオーガって言うなんて、シルヴィオ兄さんは怖いもの知らずだね。」

 

「いや、そんなつもりはないよ!?アルの描いた絵があまりにも狂暴過ぎたから...」

 

まあ、メスオーガと言われればそう見えるぐらい鬼気迫る顔をしてるから仕方がないか。

 

「次にこのお題を受けてエリノラ様が描いた絵がこちらです。」

 

そういって見せられた絵にはオーガですら逃げ出すよな化け物がいた。

 

凶悪過ぎる顔に角から血まで垂れている。それに追いかけられている俺。

 

俺まで顔面蒼白になって必死に逃げているのがわかる絵だ。

 

「どうよ!オーガって言われたからアレンジして血とかも描いたのよ!」

 

まあ、狂暴性を伝えるにはいいアレンジなのだろうか...

 

エリノラ姉さんは人間を描こうとすると前衛的な絵になってしまうようだが、魔物ならそんなにおかしな絵にはならないようだ。

 

普段からよく見ているからだろうか?

いや、それなら人間も同程度の絵が描けないとおかしいか。

 

その後はそのままオーガと俺が描かれた絵か続き、最終的なラーちゃんの回答は「オーガの女の子とアルがおいかけっこしてる」だった。

 

そのお題の通りだったら微笑ましい絵のはずだが、エリノラ姉さんの絵のせいで微笑ましさはなくなっていた。

 

「シェルカがオーガになったのはあれだが、思ったよりもしっかり伝わったのではないか?」

 

「そうだね。最終的な答えとしては失敗だけど、悪くはなかったんじゃないかな。」

 

 

「次のお題にまいりますねー。次のお題は『原っぱで寝てるピョン吉』です。」

 

「わたしのだ!」

 

やっぱりラーちゃんのお題だったようだ。

 

「このお題を絵に描いたのはアレイシア様です。」

 

そういって表に向けられたのは俺が見た絵だった。

 

「アレイシア様って絵が上手なんですね。とても繊細に描かれているのがわかります。」

 

「そうでしょ。さっきも言ったけど、私、絵には自信があるのよ。三分しかなかったからあまり書き込むことは出来なかったけど、こんなもんでしょ。」

 

アレイシアが胸を張って答える。

 

「この絵に対する回答が、アルフリート様で『原っぱでのんびりするウサギ』です。」

 

寝てる絵だったのか...

まあ、大きくずれてないので問題ないだろう。

 

そのまま順調に進んでいたが、やはり問題となったのはエリノラ姉さんの絵だった。

 

「えーっと...これは白いスライム?」

 

シルヴィオ兄さんがそういうのも仕方がない。

俺には草原にいる白いスライムにしか見えない。

 

「違うわよ!どうみてもウサギでしょ!」

 

エリノラ姉さんには何が見えているのだろうか?

 

最終的なお題の答えは『草原にいるスライム』だった。

 

「ピョン吉を書いたのにスライムになっちゃった!おもしろいね~。」

 

やっぱりラーちゃんはいい子だな。

上手くいかなくても楽しそうにしてもらえているようで安心した。

 

 

 

 

 

 

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