連邦捜査部 S.C.H.A.L.E 顧問ハンドラー=レイヴン   作:YSHS

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鴉と狼たちの午後【前編】

【0】

 

 I have a job to do, and I'm going to see it through.

(俺には、やらなければならない事がある)

 

 ゲーム『バイオハザード5』クリス・レッドフィールドの台詞

 

【1】

 

 ” ・・-・(チ) ー・・--(ユ) ・--・-(ー【長音】) ・・-・・(ト) ーー・(リ) ーー・--(ア) ー・--・(ル) ”

 

MAIN SYSTEM

 

MISSION BRIEFING

 

■LOADING........// 100%

 

■COMPLETE.......//

 

『先生、聞こえますか。こちら七神リンです。先ほどお聞きの通り、今先生が向かっているシャーレの部室のあるビル周辺では、連邦生徒会に恨みを持つ生徒たちによる暴動が起きています。彼女らの目的は、連邦生徒会所有のビルの占拠、破壊でしょう。先生にはこれから、同行している生徒らを指揮していただき、周辺の確保、及びシャーレのビル奪還をしていただきたくあります。私は野暮用で作戦には同行できませんが、用事が済み次第そちらへ向かいます。キヴォトスに来て早々、このような事態に対応させて恐縮ですが、今は人員も時間も足りません。どうか、よろしくお願いいたします』

 

 ブリーフィング代わりとなるメッセージは、これだけだった。具体的な作戦は無く、ただレイヴンが指揮をするという指示だけ。その他は、作戦領域となる現場の地形等のデータや、今回の暴動の首謀者の情報くらいなものであった。

 

「ちょっ……それだけぇ? 作戦も何もあったもんじゃないわね」

 

 不安と呆れが同居した面持ちでユウカがぼやいた。

 

「代行が言うには、テレビキヴォトスが通常放送しているから、そこまでの状況ではないそうですが……」

 

 表示された情報を見ながら、チナツは胡乱な様子で言った。

 

「代行のテレビキヴォトスに対する信頼は何なの……。キヴォトスが崩壊しそうになっても通常放送してそうじゃない、あそこ」

 

「代行の見立てはあまり当てにはできそうにありませんね。まさか……七囚人が主導しているなんて……」

 

 眉をひそめてハスミが言った。

 

「七囚人というのは?」

 

 レイヴンは顔を上げ彼女らを見やりながら尋ねた。

 

「連邦矯正局に収監されている生徒たちの中で、取り分け凶悪とされている七人のことです。今度の騒動の首謀者は、狐坂ワカモ──通称、厄災の狐。SRT特殊学園という、特殊部隊を育てる学園があり、その中でも選りすぐりの部隊と互角以上に渡り合う程の実力者です」

 

 という情報をスズミが教えてくれた。

 

「悔しい限りですが、万全とは言い難いこの状況では、捕縛は諦めたほうがよい相手です。彼女が扇動している不良たちを殲滅し、撤退させるのが妥当かと」

 

 チナツの進言に、レイヴンは小さく頷いた。

 

「ところで、先生は指揮の経験はどれほどあるんですか?」

 

「MT部隊の指揮を何度かやった」

 

「歩兵の指揮の経験は?」

 

「ない」

 

 ユウカからの質問にレイヴンが答えると、途方に暮れたように彼女らは声を漏らした。

 

「だ、大丈夫なんですか? 特にその杖……脚が悪いように見えますけど……」

 

「別に脚は悪くない。この杖はウォルターの物だから」

 

「あ……、そ、そうなんですね……」

 

 そこまで言われてユウカは察し、それ以上は追及しないようにした。またしても余計なことを訊いたか、と考えたが、必要な情報ではあると割り切ることにした。尤も、気まずい空気になったことには変わりは無いが。

 

 幸いにも、その直後にヘリは目的地に着いた。件の騒動からやや離れた通りに着地し、最初に降りたレイヴンの先導で五人は現場へ向かう。徒歩で行くとなるとなかなか遠い、しかしビルに反響して銃声や爆音が明瞭に聞こえてくる。

 

 やがて現場へ到着すると、それらの激音が通り中に瀰漫していた。インカムが無ければとても会話はできない程だ。下手をすれば聴覚に影響が出かねない爆音だが、銃撃戦が日常茶飯事なキヴォトスの住人であるユウカらは平気である。一方でレイヴンは、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)耳当て部の、外部からの過剰な音を縮小して装着者に伝えてくれる機能のお陰で問題は起きていない。

 

「分かってはいたはずですが、これほどまでとは……」

 

 ハスミが眉をひそめた。

 

 現地戦力を駆逐してシャーレのビル周辺に陣を張り、あまつさえ周辺環境への破壊行為に走る不良生徒らによる惨状。追い立てられた現地戦力は、反撃に出る余力も無く、戦線を維持しようと奮闘しつつも、徐々に後退を余儀なくされていた。

 

 レイヴンは現地戦力に確認し、渡された情報のすり合わせを行った。概ねは見ての通りなのは分かった。

 

「それより先生、そんなに前に出たら危ないです。先生は外の世界の人なんですから、銃弾が飛んできたらひとたまりも──」

 

 と、不用心にも前に出ているレイヴンに、後ろからユウカが注意しに歩み寄った時だった。

 

 不意に何かを察知したレイヴンは、素早く上体を折り畳む要領で頭を下げ、地面に膝を突いて屈んだ。彼に向かって飛んできた銃弾が、その上を通過したのは直後であった。

 

「ぶっ!……」

 

 それらの銃弾は、彼の背後に居たユウカにいずれも命中し、ユウカは蹲った。

 

 そんな彼女を見ながらレイヴンは立ち上がり、再度前を向いてから──弾かれるようにユウカを二度見した。

 

「痛ったぁー!……。あいつら、JHP弾使ってるじゃない! 違法よ、違法!」

 

 三度見した。

 

 銃弾を何発も、それも──彼女の言葉通りなら──ホローポイント弾*1を受けて、肌に赤い痕が付いただけで、鼻をさすりながらユウカは涙目になっただけに済んでいた。

 

 四度見した。

 

「あれは違法指定されていないはずですが」

 

 彼女の横でハスミが屈み、被弾箇所を確認しながら告げた。

 

「うちの学校ではこれから違法になるの! 跡が残るじゃない! うー……。それより、先生は一層気を付けないと」

 

「ユウカさんの言う通り、普通の弾頭ならまだしも、先生がホローポイントをまともに受けたら、まず命はありません。先生、なるべく急所に受けないよう、屈んだり斜に構えたりして的を小さくしてください。それと、可能な限り遮蔽物の陰に」

 

『(^q^)ワカリマシタ』

 

 レイヴンも頷く。

 

「先生、危険を強いるようで忍びないですが、ブリーフィング通り、戦術指揮をお願いいたします」

 

「よろしくお願いします」

 

 言ってハスミとチナツが敵方を向く。

 

「よし、じゃあ行ってみましょうか!」

 

 立ち上がったユウカが、意気軒高に前に出る。

 

 そんな彼女の足元に一発の銃弾が飛んできて、見事に小指部分に命中した。

 

「痛ったああああああああああああ!!」

 

 直後、片足立ちになって撃たれた箇所を押さえ、数歩たたらを踏んだのち、バランスを崩して地面をのたうち回る。

 

「……足元にもお気を付けくださいね、先生」

 

 何とも言えない表情でチナツが注意喚起してきた。

 

「不憫なことだ」

 

 そう言うやレイヴンは駆け出した。

 

「先生っ!」

 

 引き留めようとしたチナツを振り切り、ユウカの元へ着くと、彼女の身体を抱え上げてその場から離れる。銃弾がこちらを追うように、通った後に着弾するのを気にも留めず、彼女と一緒に近くの土嚢へ飛び込む。その際、自身の身体で彼女を下敷きにしないように、空中で身を翻して自らがクッションとなった。

 

 自他ともに認める非力なレイヴンだが、体重が百キロあるわけでもない少女を抱えて少しだけ動くくらいはできる。

 

「大丈夫? 頭を上げないで」

 

「え、は、はい……、大丈、夫……です……」

 

 こんな状況ながら、自身が男性に密着していることにユウカは顔を赤らめ、思わず離れようと飛び起きそうになったが、そうすると銃撃に身を曝すことになると、レイヴンによって制され、却って距離が近くなり、尻すぼみに返答をするのみだった。

 

「先生! 無茶しないでください!」

 

 駆け付けたチナツが、まず最初にレイヴンの身体に外傷が無いかを確認し、それからユウカを診る。

 

「骨折は無いみたいですね。行けそうですか」

 

「う、うん、大丈夫」

 

「それにしても、弾幕が濃い……。先生、ここは私が閃光弾を」

 

 言ってスズミが閃光弾を取り出したのを、レイヴンが手で制して、

 

「合図まで待って。ユウカ、閃光弾が行ったら前進して。スズミはユウカの少し後ろに付いて援護射撃を。ユウカとスズミは敵前衛から狙って、ハスミは後衛を狙うんだ」

 

 インカムでレイヴンの指示を聞き、四人は口々に了解と口にし、遮蔽物に身を隠しながら合図を待つ。

 

 時々レイヴンは遮蔽物からチラチラと顔を出し、また耳を澄ましながら何かを待っている。

 

 そしてある瞬間を捉え、

 

「今だ」

 

 スズミの方に向かって合図を出し、それを受け取ったスズミが閃光弾を投擲。それはちょうど、敵の再装填の最中に炸裂し、強烈な爆音と閃光が彼女らの耳目を打った。

 

『突撃イイイイイイーッ!』

 

「バンザアアアアアアアアイ!!」

 

 レイヴンの合図と共に、どこからともなく響いてくるラッパの音をバックに、雄たけびを上げてユウカが突撃していった。その後ろからスズミが怪訝な顔をしながら追従し、援護をしていく。あらかじめ彼が言っていた指示の通り、前衛をユウカとスズミが、後衛をハスミの狙撃が相当し、僅かに残った敵が堪らず後退していくのを確認した。

 

「ハスミ、チナツ、一緒に進もう。ハスミ、先導をお願い」

 

「了解」

 

 返事と共にハスミが二人の前へ出る。彼女の合図と共に三人は前進し、ちょうどスズミの後ろ辺りまで来た。引き続き、レイヴンが指示を出し、次々に通りを制圧していく。

 

「何だか、いつもより戦いやすいわね! 流石は連邦生徒会長が召喚した人なだけはあるわ! この叫びたくなるようなテンションも先生の能力なのかしら!」

 

「それはあなただけです、ユウカ。先ほどから散々被弾して、気分が高揚しているのでしょうか……」

 

『やかましくてかなわんッ!』

 

「号令を出したのは先生でしょう。それより先生、あれをご覧ください」

 

 とハスミが示した先には、他の不良生徒たちとは変わった風体の狐耳の少女が、狙撃銃を肩に担いで悠々と佇んでいた。顔を狐のお面で覆ってはいるが、あれが此度の騒動の中心人物、狐坂ワカモに違いない。

 

「あれが騒動の中心人物、ワカモです。対処します」

 

「ハスミはここからワカモを狙い撃って、気を引いて。他はハスミとは反対側へ移動して、残りを殲滅。スズミ、もう一度閃光弾を投げて」

 

「了解しました!」

 

 再度スズミが閃光弾を投げ、ユウカ、スズミ、チナツは、ハスミとは反対側へ離れるように進んだ。残ったハスミは、レイヴンの指示に従い、ワカモへ向けて発砲。それをよけてワカモは撃ち返してくる。

 

 この間に、ユウカらは雑兵と交戦する。レイヴンは、ユウカらの傍では流れ弾の危険があるため、ハスミに程近い場所で待機、そこでインカム越しにユウカらへ指示を飛ばしている。首尾よく敵勢力を削いでいる。

 

 そうしていると、やがてワカモは大きく後ろに飛んで離れたのち、こちらに手を振って去っていった。

 

「ワカモの撤退を確認!」

 

 ハスミがそう報告をした瞬間であった。

 

 その彼女の隙を狙ったのか、他の敵が彼女を狙って銃弾を放つ。

 

 それを察知していたレイヴンは、彼女の心配をする必要は無いにもかかわらず、咄嗟に彼女を伏せさせた。

 

 レイヴンもその弾丸を回避しようと身を捻ったが、辛うじてそれは間に合わず、甲高い音を立ててHMDのバイザに当たり、これによって彼は錐もみ回転をしながら倒れた。

 

「先生ッ!」

 

 誰かが叫んだ。

 

 ユウカら側は、敵を即座に殲滅し、周囲の安全を軽く確認してからレイヴンの元へ駆け寄ってきた。

 

「先生! 大丈夫ですか!」

 

 血相を変えて声を掛けてきたチナツに、レイヴンは起き上がりながら手を振って、無事を伝えた。

 

 どうやら、レイヴンが回避行動を取ったことで、弾丸の着弾角が浅くなって跳弾が起こり、負傷を免れたようだった。バイザに防弾性能があったことも幸いした。

 

「でも、首を捻って痛めているみたいですね……」

 

『衛生兵ーッ!』

 

 着弾の衝撃で首を捻った影響だ。耳鳴りもする。

 

 しかしそれよりも、HMDのほうだ。今の銃撃で画面の一部に欠落が生じ、ノイズも走っている。一応、まだ使えそうだが……。

 

「平気。それより前へ進もう」

 

 彼女らはこのままレイヴンを動かしてよいものかと一瞬迷ったが、どの道周囲の安全を確保する必要はあるとレイヴンに言われ、作戦を続行することとなった。

 

「目標の建物はあと一歩ね。ここまで来れば、きっと勝率は九十五パーセント超えは間違いないわ!」

 

 ユウカの言った通り、シャーレの建物と思しき物が前方に見えた。

 

 シャーレの建物まで来ると、敵の残りの人員と、その中心に戦車が鎮座していた。

 

 それを見てレイヴンは、対戦車兵器はどうするかと一瞬思案したが、ユウカらが当たり前のように戦車に向かっていくのを見て、必要ないだろうと判断して思考を切り上げた。

 

 これ以降は、語るまでも無いだろう。貫通力に優れたハスミの銃撃により、あえなく戦車は駆動に必要な部分を撃ちぬかれ大破し、残りの歩兵戦力も即座に無力化されたのであった。

 

「周辺に敵性反応無し。ご苦労だった」

 

『日本の勝利である』

 

「いつもより戦いやすかった……。指揮ができる人が居ると、やっぱり違うわね」

 

 銃を下ろし、ユウカがレイヴンに向き直った。

 

「初めてとは、とても思えない指揮でした。被弾しても冷静に立ち直るその気骨、感服です」

 

 周囲にいくらか気を払いながらスズミが言った。

 

「先生……先ほどは、申し訳ありませんでした……。私の油断で、危うく先生の命が……」

 

 と言ってハスミが深々と頭を下げた。

 

「大丈夫。それより、今はあの建物を確保しよう」

 

 まずはそれが優先だ、と、レイヴンの言葉に彼女らも首肯する。そうして一行は、前方の、この辺りで最も巨大なビルへと歩みを進めていく。

 

「直に見たのは初めてだけど……本当に大きなビルね。建物だけじゃなくて、周辺の土地にしても……」

 

 とユウカが言うのは、一行から見てビルの反対側にある、巨大なハンガードアのことである。建物が占有する面積の半分程度のドアだが、中に格納されていると思われるハンガーヘリ、レイヴン所有のAC、及びAC用パーツなどの保管スペースを考慮すると、このドアの地下に広がる空間は計り知れない。

 

 そんなことを思いながら、一行はビル入り口に続く石段を昇っていく。そんな急でもない階段だった。

 

 が、半分程を上がったところで、昇るレイヴンの足取りが乱れだした。

 

「先生?……、どうされました?」

 

 最後の段に足を掛けた所で前のめりに倒れ込んで、手と膝を突いた。

 

「先生っ!」

 

 そのレイヴンの周りで、慌てた様子でユウカらが屈みこむ。

 

「何があったんですか!」

 

 と声を荒げて駆けてきたのは、野暮用を終わらせて今しがた到着したリンであった。

 

「突然先生の足がふらつき出して、倒れ込みました! 先ほど、私を庇って先生が流れ弾に! 幸い彼のHMDのバイザで跳弾したので直撃は免れましたが――」

 

「ハスミさん落ち着いてください! まずは容態の確認を!」

 

 言いながらリンは、レイヴンの正面に回って屈み込んだ。

 

「先生、私の声は聞こえますか」

 

 リンがレイヴンの肩に手を置いて問い掛けると、反応して彼は顔を上げた。

 

「私の指は何本立っていますか」

 

 次にリンは指を立てたのだが、当のレイヴンは一切反応しなかった。まるで何も見えていないという様子で。

 

 おもむろにレイヴンは、自分のHMDの後部に手を伸ばし、うなじ辺りにある機器のスイッチを押す。が、機器には一切反応が無く、続け様に二度、三度と何度も押すが、やはり反応はないらしかった。

 

「ひょっとして……先ほどの被弾の衝撃で壊れて、先生の視界が無くなってしまったのでしょうか」

 

 チナツが呟くと、一同は合点が言ったように、あぁ、と息を漏らした。

 

 やがてレイヴンは、ボタン操作を諦めるや、両手をバイザに掛ける。力を入れると、バイザの真ん中から隙間が現れ、ギリギリという音を立てて左右に開いていく。果たして左右に分かれたバイザは、耳のほうまでスライドしていった。その後レイヴンは、機器のうなじ部を覆う箇所を掴んで引っ張り、自らの首筋にある接続端子に繋がっていたそれを抜いた。

 

 そしてバイザを取り、今まで隠れていたその顔を晒したのであった。

 

「なっ……」

 

「は……」

 

「わぁ……」

 

「えっ……」

 

「これは……」

 

 レイヴンの顔を見るや、彼女らは一様に目を見開き、吃驚した風に、口々に息を呑んで声を漏らした。彼女らは各々、彼の顔を見て固まったり、逆に目を合わせるのをためらうように視線を泳がせたり、両手で口元を覆ったりと、まちまちな仕草をしていた。

 

 それらを前に、レイヴンは彼女らを一瞥してから、

 

「どうしたの」

 

「あっ、いえっ……」

 

 レイヴンからの問い掛けに我に返ったリンは、一つ咳ばらいをすると、

 

「他に異常が無いのであれば、幸いです。先生、立てますか」

 

 リンに訊かれたレイヴンは、黙って頷くと、持っていた杖で地面を突いて立ち上がる。入り口に向かって歩き出したその足には、先ほどのようなふらつきは無かった。

 

 エントランスに入り、伏兵が居ないことを確認したら、

 

「全員、ここの確保を」

 

「了解です」

 

 レイヴンの指示に返答をしたユウカらは、エレベータに乗り込んでいくレイヴンとリンを見送る。扉が閉まるのを見届けた四人は、溜まっていた空気をゆっくりと吐き出して弛緩した。

 

 しばらくの間、沈黙が流れた。

 

 その後、ふとユウカが、

 

「目の保養だったわね……」

 

 頬を赤らめながらポツリと発した言葉に、他三人はしみじみと同意したのであった。

*1
着弾時にキノコ状に広がることで被弾者の内部を破壊する、殺傷力の高い弾頭




 このユウカやけにテンション高いな……。
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