ものづくり中毒属性を付与されたシャープちゃんSS 作:スクワイア
新キャラ盛りだくさんでテンション上がるなぁ~!
…しかしまぁ、もうすぐリリースして1年とは、時がたつのは早いもんです。
フェス記念的にこちら投稿させていただきます。
これからも星之翼二次創作を盛り上げていくぜ!いこうぜ!
さて、今回はA.O.D.S.の軌道機兵の1人、キャヴァリーとシャープちゃんです。
接点1個もないけど、よく使うキャラクターなので書いてみました。
今回も安定の独自解釈と妄想覚醒ブッパマン(この武装の一撃はダメージ補正を無視する)です。
てか、推しのキャラ2人だからって筆が乗りすぎだろ!
流石に長いと思うので分割しました。
これは上編です。
それでは、どうぞ。
<メインシステム、搭乗者認証を開始します。>
<認証完了…オーナー・シャープ>
<エンジン始動。出力、規定値まで上昇。安定を確認。>
<登録済目的地、BABEL本社を目的地に指定。>
<航路情報を取得します…空域の天候、災害情報、クリア。航路申請、完了。>
<メインシステム、自動運転モードに移行。オートパイロットを起動します。>
~~~~~~
<注意。大気圏外落下物を検知。推定…スペースデブリ。>
<40秒後、予測落下軌跡との航路干渉を確認。落下物の回避を選択します。>
<航路を微修正…完了。航行を続行します。>
~~~~~~
<警告。衝撃を検知。機体へのダメージを確認。>
<緊急事態。30秒後に自動運転モードを終了、着陸態勢に入ります。>
<航行を続行する場合は、手動操作に移行してください。>
<自動運転モードを終了。地表スキャンを開始、着陸地点を確認。着陸します。>
<着陸、完了しました。>
<メインシステム、駐機モードに移行します。>
~~~~~~~
「おはようございます。お疲れ様です。シャープです。…先輩すいません。今日の出勤遅れます。午前休…あー…もしかしたら全休貰います…いえ、体調じゃなくて…ああ、ビデオ通話でみせます…」
シャープは仕事場に電話を入れていた。先程、車両事故を起こしてしまったのだ。
その対処で、今日はもしかしたら出勤できなさそうなことを知らせる為だ。
状況説明のために携帯端末のカメラを起動する。
カメラはひしゃげたボンネットとバリバリのフロントガラスをそのレンズに写した。
「えぇ…えぇ…私は大丈夫なんですが…えっ?いや…それがですね」
電話の向こう側、デュカリオンはシャープが何にぶつかったか聞いているようだ。
その疑問は真っ当である。
現在の一般浮遊ビークル法では、航路申請の厳格化、車両同士が空中で接触事故を起こさないように自動の車間距離確保機能の制御を組み込むことを定めている。
シャープの自家用車は一般よりデカくて色んな機能を詰めた改造車であるが、守るべきところはきちんと守っている。
自動運転も、空中では有り触れた技術だ。
シャープが自動運転関連でいじったところと言えば、戦闘マシンの迎撃機能と航路の最適化くらいだ。
このため、空中での正面衝突など、相手が違法改造した上でマニュアル操作で突っ込んで来ない限り、そうそう起こることでは無い。
「ちょっと待ってくださいね。…あの、写してもいいですか?」
「いいよー!」
「ありがとうございます」
どうやらシャープの自損事故ではないようだ。
そして、事故に巻き込んでしまった人も無事なようだ。
シャープは許可を取り、カメラをその人物に向ける。
「実は…天、いや、軌道機兵の方にぶつかってしまいまして…」
「うぇーい!先輩さんすいません!あたしのせいで遅れます!」
カメラはダブルピースで八重歯輝くニコニコ顔の軌道機兵、キャヴァリーを映した。
ボンネットとフロントガラスはギャグのように人型に凹んでいたのだった。
〜〜〜〜〜〜
上司への連絡を終えたシャープは早速ビークルのシステムログと機体状況チェックをして、応急処置を始める。
チェックの結果はほぼほぼグリーン。
戦闘用ビークル並に改造を施していたクソデカキャンピングカーは流石の耐久力を見せ、動力炉等、主要機関は無事であり、今のところ航行に問題はないように見受けられた。
しかしバキバキのフロントガラスで視界が悪い。
自動運転で向かえないこともないだろうが、いつ問題が発生して自動運転モードが停止するかわからないため、マニュアルでも動かせるように応急処置しようというわけだ。
まだ、BABELには距離がある。飛ばないとキツい。しかし、飛ぶとなると、フロントガラスを外す手は使えなかった。
そこでひらめいたのが自動運転用の正面認識観測カメラを車内で見られるようにする方法。
彼女はモニター出力を可能にするため配線を組み始めた。
車内からケーブルとモニターを引っ張り出して、外で作業している。
キャヴァリーもまた、応急処置を手伝っている。
主にフロントガラスのこれ以上の飛散を防ぐため、ダクトテープを貼り付けて覆う作業をしている。
それが終わったらボンネットの凹みを力技で戻してもらう予定だ。
「ねぇねぇ。レッカーとか回収車呼べないの?」
作業中のキャヴァリーがシャープに問いかける。
先程轢かれたにも関わらず、気軽に話しかけるのは本人の非常に陽気な性格ゆえだろう。
「そうですねぇ。この車デカすぎて重機用のが必要なんですよ。費用も凄まじいですし、手配に3日はかかるんです」
「えーっ!そんなに待てないね」
ちなみにここはBABELと居住地のちょうど中間地点。
住宅は近くになく、稀に戦闘機械が湧くような土地だった。
シャープは星導使なので飛行にエネルギーを集中させれば飛んでBABELに向かえないこともないが、その間にこのビークルが戦闘機械に解体されてしまうかもしれなかった。
愛車が壊れるのはまぁ、良い。自分の手で直すのもまた乙なものだ。しかし、意味もなく解体されるのは許せない。ということだ。
「ところで、なんであんなところ飛んでたの?」
「それはこっちのセリフなんですが…」
「情報検索したら、ここって危険地域だよね」
「…」
キャヴァリーはさらに問いかけた。
戦闘機械が湧く。ということは一般に危険地域なのだ。
シャープは自宅を買う、あるいは作る時、BABELとの通勤時間、デカイ家に伴う土地代を鑑みて郊外の、それも安全圏とはいえ、危険地帯に近い場所を選んで立てた。
自身は星導使、それも天使級。自衛が可能だ。あと、侵入者排除設備なんかも作ってみたかったから選んだ場所だ。
「…近道なので…」
「オモロ!」
そして、いくつかの不満があった。その1つがBABELと自宅の直線上に危険・警戒地域がいくつかあり、迂回が推奨されているのだ。
シャープは効率厨の悪い癖がでて、リスク承知でこの航路を使っていたのだった。
あっはっはと笑っているキャヴァリー。
今度はシャープが質問した。
「じゃぁ、キャヴァリーさんはなんで自由落下してたんですか」
「スカイダイビングだよ!」
「…どこから…?」
シャープは困惑した。
どんな高さから落ちる…スカイダイビングすれば、断熱圧縮など起こすというのか。と。
「衛星からだよ!高度2000km…?だったかな?」
「アホなんですか…?」
「なにおー!むかしの人はパラシュートだけで空から落ちるのを楽しんだって知ってるよ!」
「限度がありますって」
シャープはその常軌を逸した行動に引きつつも、会話を続けた。
いつもは軌道上に待機し、空から地上に降りる時はだいたい降下ポッドかシャトルを使うとのことだが、特に任務もなかったからと遊びで落ちてきたらしい。
宇宙船より体が小さく自由落下とはいえ加速すれば断熱圧縮が発生する。その際、熱によるダメージが考えられるが…そこは星導使達共通の技、シールドを使えば何とかなるとのこと。ほんとか?
確かにシステムログにはバッチリスペースデブリと認識されていたので、ほんとに落ちてきたんだなぁとシャープは納得した。
他にも話を聞いているとキャヴァリーは地上の文化、特に超古代時代から続くアウトドアレジャーと呼ばれるものに強い興味を抱いている軌道機兵なのがわかった。
空であれば、スカイダイビングとパラグライダー、ハングライダー。
山であれば、登山、スキーやボード。
海であれば、サーフィンや潜水。
岩場であれば、ロッククライミングにパルクール。
などなど興味があるとの事だった。ちょっと趣味合わないかもなとシャープは思い始めていた。
話をしながら処置は進んでゆき、配線を適当なモニターにつなぎ終えた。
画面に信号が来ていることを確認して、携帯端末からビークルのシステムにアクセスし、車外カメラの項目を探す。
ちら、と項目の中にドライブレコーダーの文字が目に入った。
ふと彼女に疑問が浮かんだ。
「(あれ?ログには回避航路をとったって書いてあった…なんでぶつかったんでしょうか…)」
シャープは気になって事故付近の映像を再生する。
動画には赤熱にきらめきながら落下するキャヴァリーが遠くに映っている。
この時点のログでオートパイロットは回避行動…中にいたシャープが気付かない程度の緩やかな右ヨーイングを入れている。
巡航速度の高さと乗り心地を優先したオートパイロットは急減速や急ヨーイングをせず、ぶつかりそうな、スレスレと言っていい航路をとっていた。
動画は進んでいき、キャヴァリーが空気抵抗により減速、赤熱発光が治まりつつあって、正にスレ違う寸前。
キャヴァリーはあきらかに、こちら側にステップを出していた。
直後、フロントカメラはキャヴァリーの臍を写した。
シャープはゆっくりと首を曲げ、キャヴァリーの方を見る。
キャヴァリーは大型マニピュレーターを巧みに操ってフロントガラス上部にテープを貼っている。
下部の方は素手を使ってテープを貼り付けていた。
「…キャヴァリーさん」
「なーにー?」
「なんでこっちに向かってステップしたんです?」
「」
ビリッ
テープを破った音が静かな開けた場所に、嫌に響いた。
「…ふんふふふーん♪なんででしょ〜」
「あの」
「なんででしょ〜。…ほんとになんでそっちにステップ出したかな…」
「えぇ…」
「眩しかったから目瞑ってて、収まってきたかなーって目を開けたらビックリして咄嗟にステップしたらさ…そっちに行っちゃった❤」
大型マニピュレーターでてへぺろポーズをとるキャヴァリー。
そんな器用さがあるならきちんと避けてくれ。
つまり、単純にドジっただけだった。
そのまま目を開けずに入れば…ぶつかることもなかった。
確かに轢いたのはシャープだが、向こうもやっちまったと思ってて隠していたようだ。
事故った時、操縦席にいなかったシャープは車体に響いた衝撃音だけを聞いた。
地上に降りて状況確認中、やっちまったと焦ったシャープ。
なんと言っても相手が謎の多い天使一派、軌道機兵だ。何が起こるかわからない。
こちらが謝り倒していると本人が"大丈夫大丈夫、こんなのかすり傷ですよあはは"と答えてきた。
初対面で、話が通じて良かったと胸をなでおろしていた。
あったことのある天使だったらどうだろうか…ケルビムは…ギリギリ許してくれそう。ヴァーチェは…格ゲーのボーナスステージ突入だろうか。
件のキャヴァリーはわからせてくることも無く、できることないか?とシャープに聞いてきて自主的に補修を手伝ってくれたのだ。
あまり深く考えていなかったが、確かにこの軌道機兵、轢かれた割にあまりにも協力的だった。
それなりに負い目を感じていたわけだ。
「いやーごめん!誰にも迷惑かけるつもりはなかったんだけど…」
「いえいえこちらも自動運転しっぱなしでしたし…」
どちらも謝りつつ、若干の気まずさをお互いに感じながら、補修を再開し、小一時間後には応急修理が完了した。
「さて、これで出勤できますね」
「えっ!?仕事行くの!?全休取るかもって言ってなかった?」
「連絡した時は自力飛行が可能かわからなかった訳ですし…損傷は外装のみ、航行が可能なら行くべきかと」
「そういうものなの…?企業戦士って大変だなぁ…」
「んぃぃ…!」
「ど、どったの?」
キャヴァリーの素朴な呟きに喉の奥から漏れ出る鳴き声。
案件多数のマルチ技能企業戦士に、予定してない休みは毒なのだ。仕事を早々に切り刻んで処理しないとあとの勤務時間が大変な事になる。
諸々思いが巡って口から出かけた言葉を飲み込み、"なんでもないです"とシャープ。
「…いや…そちらの方が大変かと、日夜人々の為に戦争機械を排除していただいているのは存じていますよ。ありがとうございます」
「えへへ。そうかな!どういたしまして!」
と、キャヴァリーを称えた。人ができている。
キャヴァリーはシャープの言葉を素直に受け取る。好感な人格だ。
そんなやりとりもそこそに、シャープはフロントガラスが残念なことになってる愛車に乗り込もうとした時だった。
「ねぇねぇ。BABEL?だっけ?ついてっていい?」
「は?あ、え?」
キャヴァリーは溢れる好奇心でシャープにそう願い出た。
どうやらBABELに遊びに行きたいようだ。
お読み頂きありがとうございます。
軌道機兵の中でかなりフレンドリーとのことなので…ちょっとフレンドリーにしすぎたかもしれません。でもかわいいからいいよね。
以下、独自解釈・妄想設定の注釈になります。
戦闘機械の危険地域云々
完全独自解釈。
まぁ、星導使のフレーバテキストとか、4コマ漫画などを見るに、そこそこの頻度で人間が襲われとる。
人間の生活圏と近いとこにはいるっぽいのでそういった危険地帯があると想定しました。
軌道機兵の御家について。
これはあれですね。ダクスタとスカセのスチルが宇宙をイメージ、背景に宇宙ステーションぽいの、そして名前もズバリ”軌道”機兵。これはもう住んでるだろ…衛星に。
といった具合。
後、ダクスタさんがメールで団長を軌道上居住地に誘っとる。
地表からの高度は2000Km…と設定。遠すぎるかな…
ちなみに国際宇宙ステーション(ISS)の高度は400Km
それと所謂、軌道エレベーターは赤道直上、静止軌道つまり3万6000Km地点に重心があるような構造物にしないといけないのでそれ以上の高さ、遠い!
まぁ中間地点にそんなに重くない構造物作れば住めなくはないだろう。
星導使の大気圏突入
できたら…いいね…
キャヴァリーのアウトドア趣味
色違い衣装のテキストにて、スキーにはまってるらしいので、アウトドアレジャーが好きな感じにしました。
インドアなシャープとは正反対な趣味やwww
はい、妄想設定・独自解釈の注釈までお読みいただきありがとうございました。
それではまた。