ひゃだ、お姉たまカッコいい……! 作:産みの苦しみ侍
実はストックも何も無いので次の投稿日は未定です。しかも遅筆。
ですが、それでも良いという人は一歩前へ。
「ジュナ!お姉ちゃん、頑張って料理してみたんだ!食べてみて!!」
お姉さまが楽しそうに笑っている。なんと素晴らしき絶景か、今手元にこの光景を切り取る事の出来る物があればどれだけ良かった事か。悔やんでも悔やみきれない。
しかし、写真や動画越しに見るお姉さまもまた別の味わいがあって素晴らしいのだが、私が今見ているこのいっそ神々しいまでのはにかみをこのまま切り取るなど人の身である限り不可能、いや神でさえも出来得ないだろう。
そんなお姉さまの料理だ、私は喜んで一口一口を噛みしめよう。
お姉さまを生涯の推しとして崇め奉っているのだ、とっくに覚悟は出来ている。
「お姉さまの料理!?喜んで!!!」
「えへへ!はい、ど~ぞ!」
私の目の前に置かれたのは、全体的に毒々しい紫色をしており緑色のソースがかかった触手の生えた生き物……の様な食べ物(?)だった。
「お姉さま、これはパンケーキですか?」
「うん、パンケーキ!初めて作って見たけど、どうかな?」
やはり、『パンちゃん』だった。君が栄えあるお姉さまの生み出した料理生物一号にして初代パンちゃんか。
お姉さまから生まれるとはなんと羨ましい、私もパンケーキになりたい。
そんな事よりも、このパンケーキを食べなければならない。
絶対に大丈夫だ、私のお姉さまへの愛はこの程度の事柄に負けない。
そしてなにより、お姉さまの料理はご褒美だ。推しから施される食事など全世界のファンが泣いて喜ぶ最高峰の贈り物と言える。
「スゴく美味しそう!それじゃあ少し名残惜しいけれど、早速いただきます!」
お姉さまが期待するかの様な、緊張感のある面立ちでこちらを見ている!?先程までの笑顔も良いが、こちらも良い!どちらも甲乙付けがたい表情だ、お姉さまをまた好きになってしまった。
お姉さまの期待に応えなければ。ここで日和れば女が廃る!!
少しの罪悪感と圧倒的多数の覚悟を胸に、パンちゃんへとフォークを突き刺してナイフで切り分ける。
フォークとナイフが少しずつ溶けてる様に見えなくも無いが、それがどうした!愛だ、愛!!
そして、愛と勇気とパンちゃんを口の中へと入れる。
「~~~~~!!!」
視界がパチパチと白黒に高速で切り替わり、思考が纏まらずにバラバラになる。
お姉さま。好き。パンケーキ。好き。愛してる。お姉さま。パンちゃん。料理。推し。大好き。ちくわ大明神。パンケーキ。一生を添い遂げたい。
「…………はっ!」
何とか意識を保たせる事が出来た。これも偏に愛ゆえだ。
「味の、感想ですが……」
「う、うん……!」
お姉さまの作って下さったパンケーキを「不味い」だなんて私が言うわけが無い、だが「美味しい」程度の語彙ではこのお姉さまの料理の独創性を表せない。
答えは自ずと導き出される。
これまで何度も思念してきた言葉を、そのまま『味』として伝えれば良い。
「『愛』の味がしました!筆舌に尽くしがたいほど素晴らしい出来のパンケーキで、私驚いたよ!こんなパンケーキ初めて食べた!!」
少し、心の中の言葉と混じって違和感のあるタメ口になってしまったがしょうがない。
だって感極まってしまったのだもの、『ジュナ』が崩れてしまうのも許して欲しい。
「……?よく分からないけど、ありがとう!まだまだいっぱいあるから遠慮せずに食べてね!」
「本当!?まだお姉さまのパンケーキが食べられるだなんて私、今日で一生分の運を使い果たしちゃったのかな?!」
「そんな事無いよ、これからもお姉ちゃんが色んな料理作って上げるからね。」
「うん!」
なんて私は幸せ者なのだろうか……!
嗚呼……不肖
ここまで読んでくれた優しいあなた、評価と感想もよろしくお願いします。
私はなり振り構いません、媚びまくります。