突然、東北地方にて現れた金色に輝くピラミッド。
警察により周囲は封鎖され独自の調査をするも金属より硬いピラミッドにより調査は、難航していた。
そこへ、現れた円大吾。
彼がピラミッドに触れるた時、金属より硬いはずのピラミッドの壁に手を伸ばすとなんと、壁をすり抜けてしまう。
一方、音ノ木坂学院に通う高坂穂乃果は、登校後の全校集会にて突如廃校の知らせを受け気を失ってしまうのだった。
無事にピラミッド中に無事入れた俺──円大吾は、辺りを見て驚きを隠せずにいた。
「ここが……ピラミッドの中」
白い光に包まれているようなそんな雰囲気の中、奥には大きな巨人の石像が仁王立ちで立っている。40メートル級ほどの大きさを誇る石像。
奈良に大きな大仏があるが、それでも17メートルぐらいだ。倍以上ある大きさの石像を過去の文明で人が作れるとは到底思えない。
「すると、超古代には巨人がいた?」
腕を組みながら暫し状況を整理する。
このピラミッドは、巨人の石像を隠す為に作られたと仮定して問題は、今まで無かった物がどうして現れたのか。
「何か、不吉な事が起こるのか?」
巨人を救世主とするならこの仮説にて納得がいくが世界を滅ぼす悪魔と仮定しても同じ結論になる。そんな曖昧な結果では、世間に公表することは、出来ない。
リスクが高すぎるからだ。
巨人がどちらにしろ、現れたことによって世界が滅びますなんて言って誰が信じるだろうか。信じてもパニックになることは間違いない。
かと言って、世界滅亡をこのまま黙って見てる訳にもいかない。
「──大吾、光の末裔よ」
ピラミッドの真実を伝えることに対して悩んでいる中、不意に声をかけられ背筋が凍った。
ここには、俺しか居ない。
幽霊かもしくは何者かに声をかけられたと言うことになる。ゆっくりと声の方へ振り向くとそこには、卵形の古代遺跡の様な物体からホログラムが投影されていた。そこに映っているのは、一人の女性だ。一目見ただけで現代人の服ではないと分かる服装を身を包んだ白髪の女性は、俺を見つめながら話を続ける。
「私の名前は、ユザレ
大吾、光の末裔よ
私は、この時を待っていた」
「ユザレ、教えてくれ
この巨人は何者なんだ!?」
「我々超古代文明の人類は、巨人と共に邪悪な者たちと戦い続けた
しかし、人類は滅びた」
「滅びた? 何故!?」
「人類は、愚かだったのだ
大吾、光の末裔よ
巨人を甦させる方法は、ただ一つ」
「それは?」
「それは……」
ユザレがそう口にしたその時、物凄い地震が襲う。激しい揺れに立っていられなくなった俺は、その場に倒れ込む。
「ユザレ!」
俺は、彼女の名を呼ぶ。
しかし、ホログラムは崩れ彼女の映像は消えてしまう。ピラミッドの外では、警察官達の叫び声が聞こえる。それに耳を傾け聞いていると何か巨大生物が地下から現れたらしい。俺は、何とか立ち上がりピラミッドの外へ出た。
外では、巨人と似た大きさで尻尾の生えた巨大生物が咆哮あげながらこちらへ一直線に向かっているではないか。
「逃げろ!怪獣だ!」
警備をしてた警察官達が慌てて逃げ出していく。怪獣とは、特撮番組などで巨大生物に使われている名称だ。怪獣は、頭部から熱線を放ちながら周囲の山々を火の海にしていく様は、まるで怪獣映画のようだ。
「巨人の復活……」
ユザレの言葉を思い出す。
探すしかない、巨人を復活させる方法。
この場であの怪獣を倒せるのは、あの巨人の力のみ。
目には目を巨大生物には巨人を
それしかない。俺は、慌ててピラミッドの中へ戻り巨人が蘇る手段を調べることにした。
「どこにあるんだよ……巨人を復活させる方法」
怪獣が間近まで迫ってる中、辺りを懸命に捜索しているが、未だに手がかりはない。復活のギミックや供物などの手掛かりがあればと思ったのだが、それも見当たらない。
無駄に体力だけが削られていく。
「あれ、ピラミッドが消えている!?」
そんな時、ふと頭上を見上げると巨人を包んでいたはずのピラミッドが砂のように消え始めていた。
どうやら外の怪獣がピラミッドの目前まで来ており頭部から放たれる熱線でピラミッドを破壊していた。
壁がなくなり巨人の姿を確認した怪獣は、一直線に巨人へ近づいて石像を破壊しようと言わんばかりに力強く掴んでその場に倒す。怪獣は、明らかに巨人に敵意を向けている。
俺は、その様子を俺は間近で見るしか出来なかった。
「ここまでか……」
目の前で見る生の怪獣。
その迫力は、想像以上で血の気が引き、足がすくんで動けなくなる。
もはや、死を覚悟した時だった。
巨人の額が光り始めたのだ。
「巨人が光ってる」
光……。
死ぬくらいならせめて!
気がつけば俺は、懸命に巨人の額へ向かって手を伸ばしていた。
「──光の末裔よ、その手に光を」
聞こえてきたユザレの声と共に伸ばした手を握り締めて気がつけば俺は、巨人の名を叫んでいた。
「ティガー!」
次の瞬間、眩い光が俺を包み込んでゆく。
その日、俺は一生忘れなれないぐらい衝撃的な体験をするのだった。
◇◇◇
超古代怪獣ゴルザが巨人を踏みつけて粉々に粉砕しようとしていた。持ち上げた足を下ろしたその時、石像であった巨人の腕がゆっくり動きゴルザの足を受け止める。
自身の動きが止められて首を傾げるゴルザ。
次の瞬間、石像だった巨人が足を持ち上げてゴルザを倒すと同時に勢いよく立ち上がった。
石像だった色は、銀に紫や赤のラインが入っている巨人──ティガは、少し戸惑いながら自身の手や体を見て状況を確認してからゴルザを見る。
光の末裔である大吾が光となり巨人と同化したことによって巨人は、永久の眠りから目覚めたのだ。
「チャァッ!」
ファイティングポーズを取るとゴルザがティガ目掛けて突進してくる。迫り来るゴルザをティガは、跳躍して躱すと右手からハンドスラッシュを早ちゴルザの背後を攻撃する。先手を取られたことに怒ったゴルザは、頭部から超音波光線を放ち攻撃するも前方へ転がりながら避けるティガ。
ゴルザとの距離を詰めて数発殴っては、顎目掛けてアッパーを決めるがゴルザは、両腕を使って両脇を殴り怯んだ隙にティガの頭目掛けて頭突きを決めた。
どうやら、今の形態ではゴルザとまともにやり合えるほどのパワーが足りない。
ゴルザの追撃を躱しながらそう思ったティガ。
額が赤く光ると体が赤色へ変化した。タイプチェンジしたのだ。
赤色の形態パワータイプは、色だけではなく筋肉も先程の形態マルチタイプより増えてる様に感じていた。軽く握っただけでパワーが増しているのが分かる。しかし、体がマッシブになったからか動きが先程より鈍い。起き上がる速度も先程のマルチタイプの方が早い様に見える。
追撃を躱されたゴルザがティガへ近づき振り上げた手で殴ろうとするとそれ左腕で受け止め、力いっぱい握り締めた右手を使いゴルザの腹部を思いっきり殴った。
すると、どうだろう……。
先程マルチタイプでいくら殴っても怯まなかったゴルザがパワータイプの一撃で悶絶してるではないか。
凄まじいパワー、これならと思い追撃をかけるティガの背中に光弾が命中する。
火花を散らしながら背後を見ると、もう一体の超古代怪獣メルバがティガ目掛けて一直線に飛んでいるではないか。回し蹴りをして叩き落とそうとするティガだが、メルバその動きを見て起動を変えて再び距離を取るとティガの蹴りは、空振りに終わる。
メルバは、鳴きながらティガを挑発する。追いかけようとしたその時、後ろを見ると悶絶していたゴルザが戦意を失って逃走するべく地底へ向けて穴を掘り始めているではないか。
待てと言わんばかりにゴルザに近寄ろうとするティガ。しかし、またもメルバの光弾をまたも背に受けてしまう。
二頭を追う者は、一頭も得ず。
そのことわざがある様にゴルザを諦めたティガの額が紫色に光ると紫の形態スカイタイプへと姿を変えた。
マルチタイプと同じか少し細く感じれる姿は、どこか身軽るに見える。
「チャァッ!」
ティガは、その体を浮遊してから空へ飛ぶと物凄い速さでメルバを追う。急遽、追われる側になったメルバは、急いで逃げようとするがティガは、ハンドスラッシュで翼の付け根を狙い撃ちする。
翼を失い飛行出来なくなったメルバは、地上へ急降下する。ドンと激しい音とも共に落下するメルバ。それを見ながらティガは、再びマルチタイプへタイプチェンジする。
落下の衝撃で怯んでるメルバに対してエネルギーを溜めてからL字に組んで放つ必殺光線──ゼぺリオン光線を放つとメルバは、それを受けて瞬く間に爆散した。
メルバの撃破を確認後、ゴルザが逃走した穴へ近づくティガ。慌てて逃げたせいか、穴から伸びるようにして土盛り上がってる。
どうやら東北から南下して行くようにして逃げたらしい。
この先は、活火山が何個かある。
マグマによって自滅するかそれとも……。
ゴルザの行動にある程度、目星がつくとティガは静かに消えるのであった。
◇◇◇
「ティガ……」
気がつくと俺は、巨人の名を呟いていた。
光となって巨人と同化した俺は、巨人の力を使い怪獣を倒した。
その事実だけが頭を駆け巡り、現実味のない話に思考の整理が追いついていない。ふと目線を下げて手元を見るとそこには、巨人の胸のプロテクターを模した音叉のような物があった。
「それは、スパークレンス
人を光に変えることができるアイテムだ」
「ユザレ……」
先程まで消えていたホログラムが、再び動きユザレが俺の前に姿を現した。なんて都合のいいホログラムなんだろうと思いながら俺は、ユザレの話を聞く。
「大吾、貴方は間違った選択をしないことを願ってる」
「選択って、どういう事だ!?ユザレ」
しかし、その答えが返ってくることはなかった。ホログラムは、再び消える。俺は、卵形の遺跡を手に取る。
これをここで解析は出来ない。
施設的に不備なのだ。
「──戻るか、東京へ」
そう呟くと俺は、東京へ戻ることを決意する。
ユザレの言う選択とは何なのか、ティガやあの怪獣達の事。調べることが山積みだ。それに、逃げた怪獣も気になる。
あのまま逃がしておくと大変なことになる。
理由は分からないけが、胸奥がざわつくのだった。
いかがだったでしょうか。
早速多くの人に読んで頂きありがとうございます!
今回は、主に大吾が光を得てティガになりゴルザ、メルバと対峙する所を書きました。
話の関係上、穂乃果達の方は書いてませんが次回から穂乃果達の活躍も出てきます!
楽しみにしてください!
では、次回「再会」にてお会いしましょう!