ULTLIVE!~女神と光の巨人~   作:RUOU

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《前回のULTLIVE!》
 学校を救うために動き出す穂乃果達だが、生徒会長絢瀬絵里から何もしないようにと忠告を受ける。
 東北から東京へ戻ってきた大吾は、タクシーを使いさ自宅近くの和菓子屋穂むらへ向かうとそこへ放課後学校から下校した穂乃果達と偶然的に遭遇してしまう。
 時を同じくしてティガと戦い戦意をなくして逃げたはずのゴルザは、那須岳の地下にあるマグマを取り込みパワーアップしてティガへ復讐すべく地上へ向かおうとしていた。


4話 ゴルザ逆襲

 俺──円大吾は、ただいま絶賛窮地に立たされていた。

 つい先程、穂むらへ着いた俺は、タクシーから降りると、下校中の穂乃果達とばったり再会してしまったのだ。

 思ってもない再会に脳が追いついてない中、穂乃果は心配そうな表情をしながら再び俺の事を呼ぶ。

 

「ダイくん?」

「穂乃果……」

 

 実に数年ぶりに見る彼女は、少し大人びた出立ちになっていた。成長を感じつつもどこか子供時代の面影が残っている。

 やばい、直接会うこと自体が久しくて何を話せば良いか分からない。

 

「ごめん、ちょっと用事があるからこれで!」

 

 そう言ってその場から立ち去ろうと彼女たちに背を向ける。ここは、戦略的撤退をせざるを得ない。急ぎ帰路へ向かおうとした際、ことりと海未に肩をガシッと掴まれてしまう。

 

「ダイくん〜?」

「ご同行をお願いします、大吾さん」

 

 それぞれの顔を見る。

 するとどうだろうか、彼女たちの圧力に押し潰されそうになるではないか。様に無言の圧力、表情を一切変えずににこやかな笑みを浮かべるも目の奥が笑っていない。二人とも相当頭に血が上っている様子だ。

 しかも海未に関しては、全力で掴んでるから少し痛い。

 

「──はい」

 

 溜息を吐露して。二人の圧力に屈して大人しく指示に従うことにした。そんな二人に連行されて俺は、穂むら元いい穂乃果の家へとお邪魔する。

 

「──正座して貰えますか?」

「はい」

 

 やってきたのは、二階にある穂乃果の自室だ。幼い頃に入ったことがあるも今となっては、随分ご無沙汰になっていた。どこか懐かしさもありつつ、以前にまして女性らしい甘い香り漂う部屋になっていた。

 海未の指示で正座させられてる中、穂乃果の部屋を見渡していた。

 

「あまりジロジロ見ないで……」

「大吾さん……」

「ちょ、ちょっと待て! 誤解だ」

 

 部屋を見られて恥ずかしいのか、少し頬を赤く染める穂乃果。それを見てまるで汚物を見るような表情になる海未。

 イヤらしさ目的で見ていた訳では無い。

 懐かしさのあまりで見ていたのだ。

 本当だ、嘘じゃない。

 

「ダイくん〜、どうして穂乃果ちゃんに連絡返さなかったのかな〜?」

「落ち着いてくれ、ことり

 冒険中は、プライベートの連絡はしない事にしてるんだ」

「だとしても、穂乃果の気持ちも汲んであげてください! 

 連絡なくて凄く心配しててたんですよ!」

「それは……」

 

 そう言いつつ穂乃果の方へ目線を移す。目が会うと安堵の笑みを見せてくれる穂乃果。その笑みからどれだけ心配してくれたのか分かる。そこには、未成年や成人など年齢性別関係なく一人の人として申し訳なくなる。

 

「穂乃果、そのごめんな」

「うんん、ダイくんが無事に帰ってきてくれて良かったよ」

「罰として、大吾さんには私たちの相談に乗ってもらいます」

「それ良い! ダイくん、大学生だから何かヒント貰えるかも! 

 私、お茶とお菓子持ってくる!」

「あ、ちょっ!」

 

 そう言って部屋から飛び出していく穂乃果。帰る旨を伝えようとしたその時、海未に腕を掴まれてしまう。

 

「いいですよね? 大吾さん」

「──はい」

 

 あれれ〜、おかしいな。俺、帰れないのか? 

 またも海未の圧に屈してしまう俺。年下の女の子に圧で負けてるようでは、情けなく惨めに感じてしまう。

 昨日は、怪獣にも屈せずに戦ったのにな。そう思いながらお茶とお菓子が来るまで待つのだった。

 

 

 気がつくと俺は、お茶を啜りながら穂乃果達の近況を聞いていた。三人とも音ノ木坂学院の廃校問題に頭を悩ませているらしい。元々、好きで入った学校なだけに思い入れが強い穂乃果を中心に何度か話し合いをしているのだが、妙案が浮かばないとのことだ。

 

「──そうか、音ノ木坂無くなるのか」

「そうなんだよ! で、三人で何とかならないかって話してたんだけど何も浮かばなくて……」

「何か、案ありませんか?」

「そう言われてもな〜」

 

 廃校を阻止するには、予定以上の入学者が入れば良いんだろうけど……。

 そう簡単なことではないのは、理解出来る。ましては、一生徒の手に負えないくらい規模の大きい話であると個人的には思う。だからだろう、言葉が喉の奥から出てこないのだ。無責任に言うだけ言って終わりでは、話にならないからだ。

 

「ごめん、中々浮かばないな

 せめて、全校で何か出来れば良いんだけど……」

「生徒会長からは、生徒会で何とかすると」

「協力の余地なしか……」

 

 話しを聞けば聞くほど、先が詰んでいる。

 ここでは、何も意見が出ないだろう。

 持ち帰るしかないか。

 

「何とか出来る方法あるか、一人で考えてみるよ」

「ごめんね、私たちの事なのに」

「何、今までほったからかしにしてたからこれぐらいなんて事ないよ

 困った時は、お互い様だ」

 

 そう言って俺は、穂乃果の部屋から出て玄関へ向かう。その時、全員のスマートフォンからアラームが一斉に鳴り響く。

 ただのアラームではない、緊急事態を伝えるアラームが一斉に鳴り響いたのだ。

 

「何!?」

「地震ですか!?」

「みんな、見て!」

 

 穂乃果がテレビの方を指さす。

 そこには、ティガに変身して対峙したゴルザが関東平野から出現して東京へ向けて信仰しているとの臨時ニュースがながれていた。

 

「──ゴルザ」

 

 聞き取れないぐらいの小さな声で怪獣の名を呟く。テレビに映っているゴルザから狂気とも言えるくらい強い復讐心を感じ取れる。

 しかし、逃げた次の日にこうして向こうからやって来るとは、思ってもいなかった。

 

「ダイくん?」

「穂乃果達は、早く安全な場所へ! 

 絶対怪獣の方へ行くなよ!」

 

 そう言い残して俺は、駆け足で穂乃果の家から出る。

 街の様子は、少しざわついていた。

 近くに未知の巨大生物が出現した事により心配になる気持ちも分かる。中にはこっちへ来ないだろう、自衛隊による一斉攻撃で倒せるだろうなど高を括っている人も何人か居た。

 俺は、穂むらから離れた所にある証明写真のブース内へ入りポケットにしまっていたスパークレンスを手に取り目の前で掲げると俺は、光に包まれてティガへと変身するのだった。

 

 

 

 

 ◇◇◇

 頭部から超高熱熱線を放ち家屋を焼き払いながら首都東京へ向けて一直線に進むゴルザ。自衛隊のミサイル攻撃を受けてもビクともしない。むしろ、熱線で全ての戦闘機を撃墜させてしまう。どうだと言わんばかり雄叫びを上げ更に進行速度を上げるゴルザ。足元にある戦車を踏み潰し自衛隊が全滅する。東京へ到達する事がほぼ決まったと告げられた時、穂乃果達は、中継映像を見ていた。

 

「ダイくん、どこへ行ったんだろう」

「懲りずにまたどこかへ行ってしまいました」

 

 ゴルザを見た時の大吾の様子を見てた穂乃果は、ずっと不可解に思っていた。初めて見るはずの巨大怪獣なのにまるで一度戦ったことがあるかのような口振り。小声で他には聞こえてないが、穂乃果にははっきりと聞こえていた。

 そして、戦士のような目つき。

 東北へ行った時、本当は何かあったんじゃないか。

 そう思えば、思うほど焦燥感に駆られる穂乃果。

 

「──探しに行こう」

 

 放っておくと何か手遅れになるのではないか。そんな不安とともに気がつくと穂乃果は、家を飛び出していた。

 突然の事で驚く二人も慌てて穂乃果の後を追いかける。明らかに様子がおかしい穂乃果を見て海未たちも不安になるのだった。

 

 

 時を同じくして、ゴルザの元へ到着したティガ。

 獲物が来たことを自負してるゴルザは、咆哮しながらティガに向けて体当たりしてティガを吹き飛ばす。地面に倒れ込み悶えるティガに馬乗りして顔目掛けて何度も平手打ちするゴルザ。一撃一撃が以前よりも重たく相当強化されてる事に気づくティガ。何とかゴルザの手を掴むと体を入れ替えるようにしてゴルザを倒してから起き上がる。肩で息をしながら呼吸を整える仕草をするティガ、対してゴルザはゆっくり起き上がると再び雄叫びを上げながらティガへ接近する。

 

「──チャッ!」

 

 早期決着を望んだティガは、両腕をクロスしてからエネルギーを溜めてL字に組んでゼペリオン光線を放つ。

 しかし、ゴルザの様子が可笑しい。両腕を広げ腹部で光線を受けるとそれを吸収してしまう。

 これには、ティガも思わず驚くも光線の威力を更にあげて内部から破裂出来ないか試みる。

 しかし、ゴルザの吸収力は凄まじく中々破裂まではいかない。

 

「──ピコン、ピコン」

 

 胸にあるカラータイマーが青から赤へと変わる。光の巨人でいられる時間に限りがありそれが約3分程度。勿論、エネルギーを消費すればするほど早く活動限界を迎えることがあるが、そんな事一回の戦闘しかしてない大吾は、知る由もない。

 ──体から力が抜けていく。

 少し経つと光線の威力が落ち始めるとガス欠かのようにこれ以上光線を撃てなくなってしまった。危険と言わんばかり点滅音が激しく鳴り響いている中ティガは、立っているのもやっとなくらいまでフラフラになってしまう。高出力で長い時間放ったゼペリオン光線のせいでエネルギーを使い果たしてしまったのだ。

 ゴルザは、勝利を確信したかのように雄叫びを上げティガへ近づくと尻尾鞭のようにしならせてティガの頬を叩くと崩れ落ちるように地面へ倒れ込むとティガは、これ以上体を維持出来ず、光の粒になって消えてしまったのだった。




いかがだったでしょうか。

日常パートでは、ことりと海未の無言の圧に負けた大吾。
海未ちゃん強いなーと書いてて思いました笑
変身シークエンスや戦闘シーンで所々、ウルトラシリーズのオマージュをしたのですが、気づかれた方居ましたでしょうか?
今回は、戦いに未熟なティガがゴルザ(強化)に負けてしまうという展開でした。ウルトラマンの力を過信して負けるのは、結構あるあるですよね笑
さて、次回はどのようになるのか。

次回「巨人の名は、ウルトラマンティガ」にてお会いしましょう!
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