初投稿から約二日ほどで第二話を出せてほっとしています。
それでは、ど~ぞっ!
始業式当日…
僕は起きてすぐにお父さんと一緒に朝食をとり、歯磨きをして、制服に着替え始めた。しかし、今まで着たことがなかったスカートをはくのに苦戦を強いられた。まさか10分以上も格闘する事になるとは…
鞄を手に取って、玄関へ向かう時に、お父さんが僕の制服姿を見てこう言った…
「10人に聞けば1人くらいは女の子と分かってくれるよ!」
ガクッと、僕の体は崩れ落ちた…
「ち、ちぃ君大丈夫!?」
「う、うん…お父さんの言っていることは…間違っていないよ…」
「えっ!?そ、そうかなぁ~…って!?ち、ちぃ君!?なんでこぶし振り上げているの!?ちょっ!!は!話せばわかr!!グハァッ!!」
僕はお父さんのわき腹をえぐるように殴った後、最高の笑顔で「いってきます(*⌒▽⌒*)」といって聖祥小へ向かった…
学校に着いたらまず職員室に行くようにお父さんから聞いていたので僕は職員室に向かった。
コンコンと、ドアを軽く叩き、開ける。
「失礼します。あの…」
僕が言いかけた時に、1人の女性は「あっ!!」と声をだして僕に近づいてきた。
「もしかして君が佐倉 千百合君?」
「はい、そうですが…」
女性は「やっぱり!!」と言いたそうな顔をした後、
「私、千百合君が入るクラスの担任を受け持つことになったの!!こんなかっこいい生徒が教え子になるなんて、先生、鼻が高くなりそうだわ!!」
と、とても嬉しそうな顔をしていた。
一方、またか…と、僕はため息をつき、先生に質問した。
「先生、僕の性別は?」
「えっ?おとこっ?…!…じゃなくて女の子でしょ!!…い、イヤだなぁ~…そ、そ、そのくらい把握しているわよ(汗)」
「ソウデスカ、ナライインデス」
「な、なぜ、口調がカタコトに!!ご、ごめんなさい!先生が悪かったわ!」
僕はその後、ふざけないでしっかり先生の指示を聞いた。なんでも、始業式が終わった後のホームルームで僕を紹介するらしい。これじゃぁ…お父さんの言ったとおりに…いや、もしかしたら誰も女の子と気づいてくれないかもしれない…
僕はそんな不安を胸に秘めながら始業式が終わるのを待った…
始業式が終わり、先生に連れられて教室前の廊下で待機する。
「じゃぁ、先生が呼んだら、教室に入って自己紹介してね」
そう言って先生は1人先に教室に入って自己紹介とちょっとしたジョークで場を和ませると、
「さて、皆さんのクラスに転校生が入りますよ」
クラスから「やっぱりか…」と言う声もあれば、「えっ、そうなの?」と言う声も聞こえてくる。
「それじゃ、入ってきて」
先生がそう言ったのを聞き、僕は教室の中に入り、黒板に名前を書く。
「僕の名前は佐倉 千百合です。鳴海市にきて間もないので、教えていただければ嬉しいです。これからよろしくお願いします。」
と、僕が自己紹介を終えると、クラスメート達が拍手をしてくれた。結構いい人達の集まりなのかな?ホッとしたところに金髪の少女が手をあげて、
「先生!!千百合に質問していいですか?」
「千百合君、いいよね?」
「え、えぇ…(この人!!また君付け…っていうかこの金髪の子、昨日、襲われていた3人の少女の1人じゃないか!!な、なに、聞かれるんだろ…)」
しかし、僕のそんな不安はすぐに消えた。
「なんでスカートはいているの?」
グサッッ!!!
無慈悲の言葉の暴力というものは、心を切り裂く鋭利な刃のような鋭さを持ち合わせている事は知っていたが、今回のは本当に心が突き刺さる…でも、言わなくちゃ…
「…ふ、ふふふ…それはね…僕が…女の子…だから…だよ…」
一瞬の空白の間があったが、それを聞いたクラスメート達の大絶叫さが教室中に響いた。
「…そんな、私、理想の王子様が出現したと思ったのに!!…」
と、1人の女子が嘆くと、
「…よ、よかったぜ!!…あんなイケメンが登場したらが俺がモテなくなるからな…」
と、1人の男子が呟く。
その他にも、僕に対してザワザワと自分の所感を述べている。なんとなくこうなるだろうと思っていたさ…
「みんな、千百合ちゃんが困っているからそろそろやめようよ…」
茶髪の子が真剣な顔でそう言った瞬間、「なのはちゃんが言うなら…」とか、「高町が言うなら仕方ないな…」など、言って皆は口を閉じた。
(そう言えば、ちゃん付けされるのって初めてじゃないか!!この子、僕のこと、女の子として見てくれている…なんていい子なんだ…)
と、心の中で感動していた。そして、今まで空気同然の先生が我に返って口を開いた。
「そ、それじゃ、ホームルームはとりあえずここまでにして、今日はレクリエーションとして、ドッチボールをするのでジャージに着替えたら、外に集合してね?先生は先に外でコート作って待っていますから」
と言って、先生は教室を去った。
…って、どこで着替えるの?
と、思っていた時、
「ちょっと!!」
と、金髪の子が話しかけてきた。
「な、なに?」
「さ、さっきは男と勘違いしたとはいえ、ヒドいこと言ってゴメン!!」
彼女は頭を下げた。
「あ…だ、大丈夫!!、そんなに気にしていないから、だから、顔あげてよっ!!」
顔をあげた彼女はどこかホッとした様子だった。
(素直な子なんだな…)
「ちゃんと謝れてよかったね、アリサちゃん!」
後ろから茶髪の子が、笑顔で話しかけてきた。
そうだ、僕はこの子にお礼を言わないといけないんだ。
「さっきは、僕の事を庇っていただいてありがとうございます。えっと…」
そう言えば僕はまだ、クラスメートの名前もとい彼女たちの名前を知らない。それに気づいた茶髪の子が自己紹介を始めた。
「千百合ちゃん、私、高町 なのは、なのはって呼んでね、これからよろしくね!」
それに続いて、金髪の子が自分の名前を言う。
「私はアリサ・バニンクスよ、アリサでいいわよ」
「えっと…ぼ、僕は…」
「なに、あんたは、つられて自己紹介しようとしてるのよ」
アリサからツッコミが入る。
「えっと…つい、条件反射と言うもので…」
なのはは、その様子を見て笑っていた。僕らがそんなことをしていると…
「なのはちゃん、アリサちゃん、みんなにおいていかれちゃうよ~」
髪が紫がかった子がなのはとアリサを呼んでいた。
「あっ、すずかちゃんも千百合ちゃんに自己紹介しよう」
なのはが言うと、「あっ、そうだね」といって僕に近づいてきた。
「月村 すずかです。よろしくね、」
「うん、よろしく」
なのはとすずかをよくよく見ると昨日助けた少女たちではないか…
リボンのおかげで気づかれていないのか…
その後、僕ら4人はワイワイと楽しく話ながら、更衣室で着替えをして、外にでた…
ドッチボールはなぜか、女子VS男子になった。なんでもキリがいいし、成長速度も同じくらいだからである。なのはと僕が内野に入り、外野にアリサとすずかが入る。アリサとすずかはかなり運動神経がいいらしい。ちなみに、なのははあまり運動が得意ではないらしい。ジャンプボールは僕が跳ぶことになった。男子を合わせればそこまでではないけれども身長は女子の中では僕が一番高い。
「じゃぁ、始めるわよ」
先生がボールを高くあげる。身長差は負けているけど、お母さんのDVDのおかげで小学生の規格から外れている僕の運動神経はたとえ男子でも勝てない。男子のジャンパーの頭1つ分高く跳び、ボールに触る。これを見て、男子からは「あいつ、まじかよ…」と失笑の声が聞こえる。
(僕全力で跳んでないんだけどな…)
全力を出せば、1人で男子全員に勝てるがそれではつまらないだろう、それならば、サポートに徹しようと僕は思った。
最初にボールを手に入れたため、アリサとすずかの外野のコンビネーションにより、早くも3人ほど、外野送りにした。しかし、男子と女子とでは、ボールを投げるスピードが違うため、女子は劣勢になっていき…
試合は進み、残っている内野は女子2人(僕となのは)男子8人、ボールは男子が持っていて、はたから見れば女子は敗北寸前である。男子達のがさつだが、早いパスワークになのはがついていけなくなり、「にゃっ!!」と声をあげて転ぶ。
「高町っ!!覚悟っ!!」
これをチャンスと思った男子が、なのは目掛けてボールを投げる。絶対に回避出来ない状況であった。その時、初めて女の子扱いしてくれた子を傷つける訳にはいかないと思った僕は、無意識の内に一瞬だけ本気を出していた…
結果、なのはにボールは当たらなかった。そして、周りは僕が女子と知ったときと同じくらいに今の状況に驚いていた。なぜなら、僕がボールをキャッチしたからである。ただ、ふつうにキャッチするならただのファインプレーでいい。僕はそれを片手でキャッチしているからである。
「なのは、大丈夫!?」
「う、うん」
さてと…なのはを狙ったことを後悔させてやる…
僕はすずかにパスした後、すずかにまたボールを内野に戻すように要求する…
これは本来、ドッチボールで使うようなものじゃないけれども…いいものを見せてあげよう…
すずかが僕にパスする…
そして、それをやったのは一瞬だった…
僕にボールが渡った瞬間、鈍い音が校舎に響き、ボールは姿を消した。内野の男子達はそう錯覚したのである。
「…後ろが…がら空きよ!!」
アリサの奇襲が成功して1人外野送りにする…
「!?うわっ!?なんで、バニンクスがボール持っているんだよ!?」
「俺が知るかよ!!」
「なにが起こっているんだよ!!」
何が起こったか、わからない男子は焦り始めた…
《加速するパス(イグナイトパス)》
高速のパス技。 しかし、通常のイグナイトパスはそのスピードゆえに小学三年生のましてや女子が取ることが出来ないパスであるため、一度ワンバウンドさせることで勢いを殺して、誰でもキャッチすることが出来るように僕なりに改良した。
これを知っているのは外野のアリサとすずかだけであり、なのはや審判をしていた先生もなにが起きたか、分からなかった。この技の事を伝えたときに、アリサが「胡散臭い技だね、ホントにできるの?」と半信半疑ではあったけど…キャッチしてくれたことから信じてくれたらしい。
男子達はイグナイトパスのスピードについていけず、あっという間に全滅し、女子が勝利したのだった…が、僕はなのはが狙われたことによって、感情的になっていることに気づき、急に恥ずかしくなって、勝利を喜ぶどころじゃなかった…
その後、たくさんの女子達から「佐倉さん、カッコ良かったよ!!」とか言われながら、もみくちゃな状態を耐えきった後、なのは、アリサ、すずかが近づいてきた。
「いやぁ~、楽しかったわぁ~」
アリサが嬉しそうに話し始める。
「千百合ちゃん、すごかったよ、初めてあのパスを教えてくれた時は私もアリサちゃんと同じく半信半疑だったんだよ」
と、すずか。
「パスもそうだけど、私が当たりそうな場面で千百合ちゃんが助けてくれた時、本当に王子様が助けてくれたかと思っちゃったよっ」
なのはも楽しそうに話す。
初めはどうなるか分からなかったけれども、こうして、なのは、アリサ、すずかと友達になれて、僕もとても嬉しくなった。
「あ、そうだ、千百合のリボン、緩くなっているから結び直していい?」
「いいよ」
と、僕が了承すると僕のセミロングにクロスに交差したリボンをアリサが解いていく。そのとき、アリサの表情が固まった…
「…千百合、あんた、もしかして昨日私たちを助けてくれたイケメン君だったりする?」
僕は、ハッとなる。
気づかれた…
「「えっ、アリサちゃん、今ごろ、気づいたの」」
なのはとすずかが声をハモらせながらツッコミをいれる。
訂正、最初から、ばれていました…
それだったら隠す必要はないか…
「うん、まぁ、イケメン君かは置いといて、そうだけど…」
僕は言葉を濁す。それを知ったアリサとやっぱりと言ったような表情でこちらを見つめるなのはとすずか、さて、僕のことをどう説明したらいいのか…
「とりあえず、リボンを結び直してもらっていいかな?その間に僕のこと、説明するから」
「分かったわ」
と、言ってアリサはリボンを結び直す前に、櫛をつかって僕の髪を丁寧に整え始めるのだった…
作者は意外とバスケ好きです。
スラムダンク、好きです。
黒子のバスケ、好きです。
ロウきゅーぶ、好きです。
好きです鈴木君、好きです。←バスケあまりしてねぇ~だろうが(笑)
当初はイグナイトパスを使おうとは思っていませんでしたが…
私の小学校のレクリエーション→ドッチボール→勝つためには高速パスワークは必須→パスといえば、イグナイトパス!!
みたいな感じで連想してたどり着きました。
というか、書いていて思ったのは、千百合、万能過ぎですね(笑)
このようなノリの作者の作品ではありますが、
ご覧いただければ光栄です。
それでは、また次回お会いしましょう。