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それでは、本編をどうぞ■D\(^^
僕は僕について簡潔に説明した。
確認するかのようになのはが質問した。
「お母さんのおかげで千百合ちゃんは強くなったってこと?」
「そうだね」
僕は一言で返す。
「でも、人間どう努力しても千百合ちゃんみたいにはならないよ…」
すずかが苦笑しながら言った。
「まぁ、千百合のスペック云々〈うんぬん〉を全て聞いていたらキリがないわ、何はともあれ、確かな事は千百合が昨日私たちを助けてくれた恩人であり、今日私たちの友達になったってことでしょ?…って、はいっ、ちゃんと結び直したわよ」
…と言いながら、アリサは手際よく僕のリボンを結んでくれた。
「ありがとう、アリサ」
僕はアリサにお礼を言った。
(さてと…今日の午後どうしようかな…)
今日は始業式であったため、午前中で学校が終わり、午後は完全に暇である。
僕が考えていると、なのはが僕に提案した。
「千百合ちゃん、午後暇かな?」
「えっ?暇だけど…」
「私たち3人で千百合ちゃんに鳴海市を案内しようと思うの!アリサちゃんとすずかちゃんもそれでいいよね?」
「もちろん、いいわよ」
「私も大丈夫だよ」
「それはありがたい話だね…それじゃ、案内よろしくお願いします」
僕たちは昼食後、学校を出た。
「ここが図書館で、こっちが公民館なの」
なのはたちの案内で鳴海市の街の構造をだいたい把握し始めた時、公園に、たい焼きを売っている屋台があったので、
「とりあえず、休憩にしましょう」
アリサが提案すると、私たちは粒あんのたい焼きを買い、近くのベンチに座った。
「やっぱり、粒あんが正義だよねぇ~」
「いや、こしあんも捨てがたいよ~」
「私はクリームとかもいいと思うけど…」
アリサ、なのは、すずかと言った後に僕は言った。
「たい焼きは本物の鯛が一番おいしいよ」
「「「それは違うよ!!!!」」」
某キャラの決め台詞調に強い否定を受けてしまった…
「いや、だって本家が一番って言うじゃん!?」
「本家云々以前にジャンルが違うわよ!!」
僕の反論にアリサはツッコミをいれた後、たい焼きを包んでいた紙袋をゴミ箱に捨てるために立ち上がろうとした。
…が、立ち上がることが出来なかった。
なのはに片手で肩を押さえつけられていたのだ。
「なにすんのよ!なの…」
バチィィィィ!!!!
アリサが言い終わる前に、少し鈍い音が響いた。
目を移すと野球で使用される硬球を、なのはがアリサを庇う〈かば〉ように、手で止めていた。
なのはが止めずに、そのまま硬球が落ちたらちょうどアリサの頭に直撃していたのだ…
少なくとも只事ではすまなかっただろう…
それとは別に、僕は違うことを考えていた…
なのはの立ち位置から考えて、アリサの頭上に飛んできたボールの方向は完全に死角になっていたのだ…
(なんで、なのははボールの位置を把握できたんだ?)
…なのはの天性の才能の1つであることを僕は後に知ることになる…
「ごめん、なのは!!大丈夫!?」
アリサが心配そうになのはの手の腫れている部分を見ていた。
「「「ごめん、大丈夫!?」」」
そして、硬球を飛ばしてきただろう、いかにも俺ら野球部です的な3人組が声をかけてきた。
「大丈夫じゃありません!!この子に当たりました!!」
「アリサちゃん、私は大丈夫だから…」
その後、彼らはなのはに何回も謝り、その場を去った。
たい焼きを食べ終わった後、僕たちは鳴海市の駅前に行くと、喫茶店のような場所に到着した。
「この喫茶店って…?」
「ここは翠屋だよ。千百合ちゃん、このお店は私のお母さんとお父さんのお店なんだよ…っと、とりあえず入って」
なのはに勧められ、入ると…
「いらっしゃいませ」
なのはに顔立ちが似ている女性が出向かえてくれた。
(なのはのお姉さんかな?)
「なのは、おかえり~、アリサちゃんとすずかちゃんもいらっしゃい、ん?その子はなのは達の新しいお友達?」
「そうだよ、お母さん」
(なっ!!!!!!えっ!!!!!!)
なのはの言葉に仰天する。
「えっ…この人って…なのはのお母さん!?」
僕はテンポよく質問する。
「あらら~、なのはは私に似ていると思っていたんだけど…」
なのはのお母さんが残念そうに言う。
「桃子さん、千百合が驚いているのは顔の話じゃなくて…」
「千百合ちゃんは桃子さんの肌年齢の若さに驚いたのだと思いますよ?」
アリサとすずかが僕の気持ちを代弁してくれた。
「てっきりお姉さんだと思った…あっ、紹介がまだでしたね…僕の名前は佐倉 千百合。今年転校してきて、なのは達と同じクラスメートになりました。今後ともよろしくお願いします。」
「あらあらそうなんだ~、なのはの母の高町 桃子です。よろしくね、千百合君!」
「にゃはは、お母さん若く見られるから仕方ないよ…でも、なのはにはお姉ちゃんがちゃんといるし、一番上のお兄ちゃんもいるよ」
「へぇ~そうなんだ」
なのはの家族構成を理解していると、
(あれ、お父さんは?)
「それにしても、なのは達がボーイフレンドをお店に連れてきてくれるなんて、お母さんとても嬉しいわ」
(また、勘違いされてるよ~)
桃子さんが言った言葉に対して、そんなことを思っていると、
カンッ!!!!カンカララン!!!!!!
何かが転がり落ちる音が聞こえた…
音の発信源に目線を向けるとそこには木刀がある…
そこからさらに目線を上げると鬼の形相をした男が立っていた…
「ナノハに、ぼ、ぼ~いふれんど、ダ、DATO…」
(なんか、凄いカタコト言葉でしゃべっている人がいるんだけど!!)
「士郎さんったら、やきもち焼いてるのね?」
「お、お父さん、それに、お母さんも!勘違いしているかもしれないけど、千百合ちゃんは…」
なのはが僕の事を説明しようとしたら、
「なのは、少し黙ってもらえないだろうか…」
「…はい…」
それを聞き、なのはは言葉を紡ぐのを止めた。
「私の名前は高町 士郎。なのはの父だ。君の名前は?」
「佐倉 千百合です」
「そうか…千百合君というのか…もしかして、昨日、なのは達を助けてくれたのは君だったりするのかな?」
「そうですけど…なんで、分かったんですか?」
僕はそのことをなのは達以外に言っていないし、たとえ、昨日なのはがそのことを説明しても一発で僕だなんて分かるはずが…
「…君は何の流派の継承者…いや、もしかしたら、皆伝か?…なにはともあれ、武道の心技体を極めているのは雰囲気で分かるよ…」
「そ、そうなんですか…」
(雰囲気で分かるって、この人、バトルジャンキーだ…絶対…)
そんな事を考えていると、
「ああ…だけどね…千百合君?…私の娘のボーイフレンドを語るだなんてことはね…私を倒さないと認めないぞ!!」
(いや、言ったのは僕じゃなくて桃子さんでしょ!?そもそも、僕はボーイフレンドじゃない!!言うんだったら、ガールフレンドだよ!!)
勘違い&娘はやらんぞという感じの台詞を言われ、とても反応に困る…
「えっと…つまり、僕はどうすれば…」
「私と勝負しよう、それで私に勝てたのなら、なのはのボーイフレンドと名乗ることを認めよう」
もういろいろと弁解するのは面倒くさいと感じた僕は、
「分かりました…受けてたちましょう、その勝負」
そして、僕、なのは、アリサ、すずか、士郎さんは翠屋を後にして高町家にあるらしい道場へと向かった…
「勝負は簡単、先に相手に一本を入れた方が勝ちだ」
「分かりました」
私と士郎さんはある程度の間合いを上げると、木刀を構えた…
「さぁ~始まりました。千百合VS士郎さん!!これは、とても白熱した闘いになりそうです。実況は私、アリサ・バニングス、解説は月村 すずかさん、ゲストは今回の闘いの火種ともなった高町 なのはさんでお送りいたします」
「アリサちゃん、これって意味ある?」
「いやぁ~、プロレスとかでよくあるじゃん?」
「私、解説なんてできないよ~」
なんて、3人がおちゃらけている間に、僕は士郎さんの殺気を真正面から受けている…
「先手は君に譲ろう…どこからでもかかってきなさい…」
士郎さんが言った言葉は挑発では無いことは表情から分かる…
僕がどれほどの実力の持ち主かを知りたいのだろう…
けど、僕もあの手この手と自分の培ってきた技術を晒〈さら〉したくはない…
だったら、方法は1つ…
(正面突破のみ!!)
「な、なにっ!!」
僕は士郎さんとの間合いを詰めよる。が、僕の攻撃は届かない。
「何も癖のないまるでお手本のような太刀筋だ…だが、それだけでは私には勝てないぞ!!ハッ!!」
「くっ!!」
士郎さんが僕の一振りをはじきとばし、僕に隙を与えないかのように反撃する。そこから、士郎さんに一方的有利な打ち合いが続く。
(僕と士郎さんとでは、腕のリーチが違いすぎて、懐〈ふところ〉に入ることができない)
今の間合いは僕の攻撃が届かないが士郎さんの攻撃は通る距離である。
「驚いたな…無理をして攻めることをせず、防御に徹するとは…恭也にも見習ってほしいものだ…だが!!」
士郎さんの重みがかかった一振りをいなして、僕は一度後退して距離をとる。
「防戦一方では話にならんぞ…やはり、君になのはは、やれん!!」
「にゃはは…お父さん、恥ずかしいからやめてほしいの…」
後ろでなのはが苦笑している。でも、僕は反射的に士郎さんの言葉に反論していた。
「それは困ります。僕が鳴海市にきて、初めてできた友達ですから!!」
「ち、千百合ちゃん…」
なのはの顔が真っ赤になっていたが、僕は勝負に集中していたため、気づかなかった…
(正面突破で勝てる相手じゃない…大口を叩いたんだから、絶対に勝つ!!)
僕は木刀を構え直す。
「その構えは…」
僕は右肩を士郎さんの方向に向けて木刀を脇にそえている状態で立っている。
変則の脇構え〈へんそくのわきがまえ〉
これが、今、僕がやっている構えの名前だ。
お母さんのDVD曰わく、
ある暗殺に特化した部族の者がやっていたらしい…
この構えにした理由は…
士郎さんとの間合いのリーチの差を埋めるため…
「はぁぁ!!やぁぁ!!」
士郎さんが僕に切りかかってくる。
「あぁぁぁぁぁ!!」
「何!!対応が早い!!」
僕は士郎さんの攻撃を素早くいなして、すぐに反撃した。士郎さんは慌てて防御する。フットワークを生かして、僕は士郎さんの死角に入り、攻撃を放つ。
「ぐっ!!ハッ!!」
かろうじて士郎さんは僕の攻撃を防いだようだ。今度は士郎さんが僕から距離をとる。
「まさか、構え1つでここまで変わるとは…ならば、こちらも本気を出さなければな…御神流奥義…神速…受けてみよ!!」
士郎さんの姿が一瞬消える。そして、再び姿を見せたのは僕の目の前に立ち、もう木刀が振り下ろされようとしていた…
だが、しかし…
パァァァァァァァァァァん!!!!!
士郎さんのそこで動きを止めた。いや、僕がある方法を使って止めさせた…
その隙に、僕は士郎さんの首もとへ対して木刀を寸止めする…
「一本先取…僕の勝ちです…」
なのは達はあ然としている…
きっと、僕が士郎さんの動きを止めた方法に驚いたのだと思う。なんて言ったってその方法は…
「まさか、猫だましで動きを止められるとは…」
士郎さんが猫だましからの硬直が取れて口を開く。
「でも、猫だましってそこまで威力あるの?」
アリサが質問してきた。
「猫だましは実は音の爆弾のように使える素晴らしい技の1つであるんだ。今回のような木刀での勝負では想定外だったと思うからね…」
「あと1つ、質問いいか?」
「いいですよ」
士郎さんが僕に問いかける。
「なぜ、私の神速についてこれた?…いくら猫だましで私の動きを封じようと考えても私の速さについて来れなければ、問題外だ…」
「それは僕が元から神速を知っていて、もう扱うことができるからです。」
「な、なんだと!!その歳で会得したというのか…神速を…」
士郎さんはとても驚いている。
「僕に切りかかる前に士郎さんが神速をやるって宣言した時点で僕の勝ちは目に見えていました。」
「全ては私の力の過信が敗因となったのか…なのはの同い年の男にそのことを教わるとは…私もまだまだ未熟者というわけか…」
士郎さんに反省している時に、
「千百合ちゃん、なのはちゃんのお父さんに勝つなんてすごいよ!!」
「千百合、あんた、将来SPとかFBIとかやれる才能あるわよ!!」
「千百合ちゃん、これで家族公認の友達なれたの!!」
すずか、アリサ、なのはは自分のことのようにはしゃいでいた。
(そうだ…その前に僕が女の子であることを士郎さん、後、桃子さんにも教えないと…)
「あの、士郎さん…僕、こう見えても実は……」
「ちょっっっと、待ったぁぁぁぁぁ!!!」
ある男の言葉で僕の言葉は遮〈さえぎ〉られた…
主人公つぇぇぇぇ
そういう設定にしたから仕方ない
多作品から色んな技をお借りしております。
今回は
変則の脇構え→ソウルイーター
猫だまし→暗殺教室
それに少しだけコミック版魔法少女リリカルなのは movie the 1stにそっています。
読んだことのある人は気づいたはず…
誤字、脱字、感想を受け付けております。
また、分かりにくい表現などありましたらそれも教えていただけると嬉しいです。
さて、次の更新は作者の都合上、11月下旬頃になると思います。
こんな作者の作品でも応援していただけると光栄です。
では、また、ご会いしましょう