前回言ってた2000文字の理由はこんな感じでユーフォリアを私が関わらせたい子達と関わらせるからですね。あといつもの進捗報告、今回は割と進みました。
〜学園内〜
地図を貰ったはいいが……広すぎてどこに何があるか全く分からない……。
どうしたものかと悩む。
……とりあえず、適当に歩いてみようかな。そう思って、私は歩き始めた。
よくみんな覚えてるな……。それとも慣れってやつなのかな?
………………
しばらく廊下を歩いている。まだ目的は決まっていない。
(……図書館にでも行ってみようかな……?)
そう思い、地図を見るために立ち止まる。
『……そこの君! ちょっとこっちに来てくれたまえ!!』
「ふぇっ!? ちょっ……ちょっと!?」
突然腕を捕まれ、引っ張られる。
えっ何!? って言うか誰!?
困惑しつつも、私はそのまま引っ張られて、廊下にあるひとつの部屋に入っていった……。
〜???〜
「いやぁ突然連れてきてすまないね」
栗毛のウルフカットのウマ娘が話しかけてくる。
「ぁ、あなたは……?」
「おっと、自己紹介が遅れたようだ。私はアグネスタキオンだ、よろしく頼むよ。君の名前は?」
「ぁ、えっと、ユーフォリアです……」
アグネスタキオンと名乗ったその人は白衣を身にまとっていた。
部屋には言葉では表せないような色をしたビーカーや試験管、そして様々な実験器具がある。……もしかして……ここって理科室とかなのかな?
……でもなんか部屋の奥半分はまた違う雰囲気の部屋になってる。何なんだろう。
「さて、君をここに連れてきた理由があるんだが……」
「……それは……一体……?」
「さっき君を見かけた時に君に少し興味を抱いてね……私の実験に協力してほしいんだ。なに、簡単な実験さ。」
「実験……ですか?」
「あぁ、そうだ。実験内容は至って簡単、今から私が調合する薬を飲むだけだよ」
「それだけなんですか?」
「あぁ、たったそれだけさ」
薬を飲むだけで協力できるなら全然いいかな。ちょっと怪しいけど……。
ガラガラガラ
「……タキオンさん……またしてるんですか……」
その時扉が開き、黒い髪をしたロングヘアーに白いアホ毛をしたウマ娘が部屋に入ってきた。
「おやおやカフェじゃないか。いや、今回はちゃんとした実験だよ」
……えっ、今回"は"……?
「……本当ですか?」
「ああ、本当さ!」
「まあいいです……」
「……ところで、あなたは……?」
「あ……えっと、私はユーフォリアって言います」
「……なるほど……。……道理でタキオンさんが興味を持った訳ですね」ボソッ
「……? あの、何かありましたか……?」
「いえ、なんでもないです。……私はマンハッタンカフェといいます。これからよろしくお願いしますね」
「よ、よろしくお願いします」
「……それと、実験が嫌なら言ってくださいね、なんとかしますから」
薬を調合しているタキオンさんが少しビクッと震えたような気がする。
……一体なんとかするってなにするんだろう……
〜数分後〜
しばらくして、薬が完成したようだ。
怪しげな色の液体が試験管に入って机の上に出された。
「さて、飲みたまえ。」
「……わかりました……」
意を決して飲む。
……しかし味はしない。
薬は無味無臭のようだ。あの見た目で。
そしてあることに気付く。
「……何も起きないですね」
「ふむ……なるほど……」
……失敗しちゃったのかな……。
なんだか申し訳ない気持ちになる。
「ぁ……えっと、ごめんなさい……」
「いや、これはこれで成功だ」
……へ? 薬を飲み終わって数分後。タキオンさんから驚きの一言が発せられた。
……成功……? 何も起こってないけど……。
「いや、何も起こらないことも結果のひとつだ。これはこれで成功なんだよ」
な、なるほど……? 失敗は成功のもと……的な事なの……かな?
「まあこれで実験は終わりだよ。カフェ! 紅茶を入れておいてくれ」
「눈_눈……分かりました、ユーフォリアさんはコーヒーで大丈夫ですか?」
「はい、大丈夫ですよ」
「じゃあ待っててくださいね」
そう言ってカフェさんは部屋の奥へと入っていった。
「……ちなみに、成功って……どういう……?」
結論づけたつもりだったけど気になってタキオンさんに聞いてみる。
「まあ、結果は今後わかってくるだろう」
そう言いながら彼女はビーカーや試験管を片付け、レポート用紙みたいなものを書き始めた。
……やっぱり、どういうことなんだろう……?
………………
「どうぞ、ユーフォリアさん」
色々考えているとカフェさんが戻ってきた。
「ぁ、ありがとうございます」
お礼を言いつつコーヒーを貰う。
……カフェさん、コーヒー似合うな……。
飲みながらそんなことを思う。
「……そういえば、何で廊下にいたんだい?」
「あー……えっと……」
………………
…………
……
「なるほど……記憶喪失か……」
私はタキオンさんに、自分が記憶喪失であることを話した。
……信じてくれるかな……?
「ふぅン……」
少し考えるように顎に手を当てたあと、彼女は言った。
「……よし! じゃあ君の記憶を取り戻す手伝いをしようじゃないか!」
「えっ!? いいんですか!?」
思わず大きな声で言ってしまった。タキオンさんは少し笑いながら言う。
「もちろんだとも! 困っている人は助けないといけないからねぇ」
「……どうせタキオンさんは実験相手を探しているだけでしょう……?」
カフェさんがジト目でタキオンさんを見る。
「し、辛辣だねぇ! そんなわけないじゃないか!」
……なんか、仲良いな。この2人。
私は少し微笑ましく思いながら見ていた。
「まあ、とりあえずは君の記憶を取り戻すために実験をする。それでいいかい?」
「……はい! よろしくお願いします!」
私はタキオンさんに頭を下げて言う。タキオンさんは少し笑ってくれた。私も笑顔で答える。薬や実験をするなら何もしないよりかは記憶を取り戻せるかもしれない。……安全性はタキオンさんが考えてくれるだろう。……多分……。
「さて、実験はまたこれから始めるとして……今日は解散にしようか。引き止めて悪かったね」
「い、いえいえ! こちらこそありがとうございました」
私はカフェさんにもお礼を言って部屋から出る。……この後はどうしようかな、一旦トレーナー室に戻ろうかな……? ……でも、もうちょっとこの学園を見て回りたいかも。私は少し考えてからまた廊下を歩き始めた。
〜少し前・トレーナー室〜
「……」
ユーフォリアが部屋から出て、戻ってこないことを確認してからストップウォッチを出す。
「……やっぱり、見間違いじゃない……」
履歴を呼び出して
その数字は。
1:57:8を刻んでいた。
なんだか不穏。ちなみに東京競馬場2000mレコードは1:55:2。
感想、評価お待ちしています。もし来た暁には投稿者がチャンミのグレートAリーグで勝てるように努力します。