1泊2日の旅行計画が決まった。
蓮子とメリーは、神社跡があるという村へ向かうため、早朝から出発した。
目的地までは特急とローカル線を乗り継ぎ、山々に囲まれたのどかな景色の中を進んでいく。
「やっぱり、こういう旅のワクワク感はいいわよね。」
蓮子が窓の外を見ながら微笑む。
「そうね、普段は忙しくてなかなかこういう時間は取れないし。」
メリーも地図を広げつつ、時折目に映る緑の山々に目をやった。
村に到着すると、駅舎は山小屋風でどこか温かみを感じさせる造りで、観光客向けの案内板が並んでいた。
「この辺り、結構観光地化されているのね。」
「ええ、冬はスキーで賑わうらしいけど、昔ながらの雰囲気も残っているみたい。」
駅前でタクシーを拾った2人は、車内で運転手に話しかけられた。
「観光ですか?」
「ええ、神社跡について調べに来たんです。」
蓮子が答えると、運転手の表情が少し変わる。
「神社跡か。観光客でそこに行く人は珍しいね。」
メリーが興味を引かれた様子で尋ねた。
「その神社跡について、何かご存じですか?」
運転手はしばらく考えた後、口を開いた。
「僕はここの生まれではないので詳しくないですが、あの辺ではたまに人が行方不明になるらしいんですよ。村の言い伝えでは神隠しとか言われています。だから、山奥には近づくなと昔から言われてるようなんですよ。」
目的地に着きタクシーを降りると、舗装された道はここで途切れ、険しい山道が続いていた。
「ここから先は徒歩ですね。気をつけてください。」運転手の言葉を背に、二人は鳥居を目指して歩き始めた。
ボロボロの石段を上り、神社跡に到着した頃には15時を回っていた。
古びた鳥居が静かに佇んでおり、その先は広場が広がっているだけだった。
「思ったより寂しい場所ね。」
メリーが周囲を見渡す。
「でも、何かしらの痕跡はあるはず。」
蓮子が前へ進みながら答えた。
その場に漂う奇妙な空気感を感じつつ、2人はさらに探索を続けたが、大きな手がかりを得ることはできなかった。
日が暮れ、2人は村の居酒屋を訪れた。
店内は木造の温かみのある雰囲気で、地元の常連客らしき人々が賑やかに話している。
2人はカウンター席に腰をかけた。
「お姉さんたち、観光客?」
隣の席の中年の男性が声をかけてきた。
「ええ、少し調べ物がありまして。」
蓮子が笑顔で答える。
「ほう、調べ物ね。何を調べてるんだい?」
「神社跡についてです。何かご存じですか?」
メリーが興味深そうに尋ねた。
男性は手に持った酒杯をゆっくりと置き、静かに語り始めた。
「昔、この村には立派な神社があったって話だ。でも、ある時を境に、突然消えてしまったらしい。」
「消えた…ですか?」
蓮子が眉をひそめる。
「ああ。それもただ消えたんじゃない。その神社にいた巫女ごとそっくり消えたんだとさ。」
「そのことついて、詳しく聞かせてもらえますか?」
メリーが前のめりになる。
「年寄りたちの話だと、あまり人が寄り付く神社ではなかったらしい。それ以外はなにもわからないらしくて、まあそりゃあ大昔の話だから直接見た人なんて誰もいないけど」
男は酒杯を片手に語る。
「それが、ある年を境に忽然と消えてしまった…。理由もわからないままだ。」
蓮子とメリーは顔を見合わせ、改めてその神社跡の謎に引き込まれる思いだった。
「この伝説ももう知ってる人なんてほとんどいないんだけどな」
男性はそう言って酒を一口飲むと、
「どこで知ったのか不思議だよ」
と微笑んだ。
「実は私たちそういう場所を調べることが好きでして、たまたま喫茶店にあった資料に書いてあったんですよ。」
蓮子はそういい、目の前の食事を口にする。
食事が終わると蓮子とメリーは礼を言い、居酒屋を後にした。
彼女たちはその晩、宿にて得られた情報を整理しながら、明日なにするかを話し合った。
ここまで読んで頂き、ありがとうございます!
居酒屋での会話シーン、結構重要ポイントなので詳しめに書かれてます!読みづらかったらすみません、、
一応ここに出てくる場所とかは全部元ネタがあるので最終回にあとがきで書きます!
次回作はいつ投稿できるか分からないので、次投稿した時も読んで頂けると幸いです、、、!