蜜柑がアイドルに!?   作:haina07

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第11話 北の森

不慣れな新入りってことで道案内に特別友達を連れていいと言われたため、一緒に行こうと立候補してくれた委員長と無理やり引っ張ってきた蛍と3人で北の森へ向かっている。

「ここかあー。北の森」

「み…蜜柑ちゃん、気をつけて行動しようね!この森にはいろいろ()()()がいるっていうから」

いろいろ()()()

「えっとたとえば…」

すると、カコ——ンという音が聞こえる。

あ…あの音は…?

「…でたわね早速」

カコ——ンという音が鳴り響く。

……くま(テディベア)

そこには、斧で木を切っているぬいぐるみがいた。

何故こんな所にくま(テディベア)がいるのだ…!?

「…ぬ、ぬいぐるみが動いとる…。すっごーいっ!生きてるみたいー!かーわーいーいー」

「み…みかんちゃん。そ…そのクマから離れた方がいいよ〜〜…

委員長がそう言いながら慌てて茂みの方へ逃げていく。そして蛍は謎の寝袋に入り込んでいた。

2人共、何してんの?

と思った瞬間に顎に強い衝撃を感じる。

……………え?…今、何が…アッパーされた…?

思い切り吹き飛ばされ、さすがに予想外すぎて放心状態になる。

「そ…そのクマは’’ミスターベア’’といって、その外見に反して’’森の番人’’とまで言われる最強のクマなんだよう〜〜(涙)」

……なんですと?

するとボクシングのように空を殴っていたベアがまた蜜柑の方へ向かってくる。

「ギャー!!逃げて〜!!」

委員長が木の棒を持ちながらそう伝える。

二発目も喰らうものかと頑張って対抗しようとするが、如何せんぬいぐるみサイズであるため戦いにくい。

そんなことが起きている近くで隠れている委員長と蛍は…

「ほ、蛍ちゃんっ。蜜柑ちゃんを助けに…」

「……この寝袋シェルターは’’いも虫1号’’といって、耐寒・耐熱・防音に優れ衝撃にも丈夫に出来ております」

「蛍ちゃん何言ってんのーっっ!?しかもゲームしてるし!」

そんな会話を聞く余裕もなく、蜜柑はベアと対決し続けていた。

もう回避はできるようになってきたけど…こいつ体力とかあるんやろか、いつになったら終わるんや〜!!

そう思っていると、蛍が井戸からとってきたらしい水をバケツでベアにかける。

一応ぬいぐるみではあるため、ふにゃ…となり力をなくし倒れた。

うぅ…。

「さすが蜜柑の運動神経ね。委員長、蜜柑、私の車(キリンカー)に乗って」

どこからかキリンの見た目のおもちゃのような乗り物がきたので、ベアが復活する前に急いで移動した。

 

「ベアは、昔ここの生徒で人形を作ると必ず魂を宿らせてしまうっていうアリスの持ち主がいて、その人が初めて作ったテディベアが’’ベア’’という噂で…」

一説によると目玉ボタンを歪んでつけたことからあんな凶暴な性格になったらしい…。

「うがーっ!今度こそは倒してみせるクマ野郎ーっっ」

「…うるさい蜜柑」

っていうか…

「蛍ーー!大人しくなる(水ぶっかける)方法知ってたなら何で最初から」

「あんな方法ベアの気を逸らす’’おとり’’がいないと出来るわけないじゃない」

ウチはおとりか!

「…そういえばこの車何?」

「あたしのよ」

めっちゃドヤ顔するやん…。

「蛍ちゃんは発明のアリスだもんね。今んとこ自分の興味のある発明にしかそのアリスは働かないらしいんだよね…。いたずらとか怠けるためとか…」

あ…あ〜…。

でも、やっぱり蛍は発明がアリスやったんや。ずっと変なもん作って持ってきてたもんな。

「蜜柑は委員長のアリスについては知ってるの?」

え?そういえば委員長の知らんなぁ…。

「委員長のアリスは幻覚能力なのよ」

へえー!

「あ、そうそうクラスに棗とかいうえらそーな奴おったやんかー。あいつって何なん?ボス?」

休憩することになったタイミングで2人に聞いてみる。

「棗君は何ていうか…」

学園(ここ)にずっといたいんだったら棗には関わらない方が得策よ」

へ?

「私もよく知らないけど、分かってるのはあいつが発火能力者で大人ももて余す程の潜在能力(パワー)の持ち主ってこと。…そしてこの学園を憎んでる」

学園を()()()()…。

「とにかく得体がしれないわ。あいつとまともに渡りあえるのはいつもそばにいる幼馴じみの乃木流架だけ。悪さなんかへでもないような顔で。よくない噂も多いし…。いつだったか中等部で、『あいつは人殺しだ』って噂が流れた事があったわ。ま、噂だけどね」

人殺し…!?性格が悪い奴だとは思っとるけどそこまでやるような奴なんやろか…。それにしても、あいつの顔…どこか見覚えがあるんよなぁ…。

そんなことを考えながら次に進む準備をしていると、蛍と委員長が立ち尽くして動かなくなっていた。

ん?何見て…。

そう思って2人の視線の先を追うと…そこには木よりも高く大きいひよこが………。

「ギャ—————————っっ!!!!!!」

「な…何だあいつ———っ!!」

ダッシュで3人で逃げる。

「そういえば中等部で突然変異のひよこを飼ってるってきいた事あったわ」

突然変異にも程があるだろうがーっ!!

「うわーーんっっ!おっかけてくんなー!!」

しかも結構速いし!!

 

「……とりあえずまいたけど、このままじゃ身動きとれないわよ」

後ろにはベア、前にはヒヨコ…。どうしたら…。

「ル…ルカ君…」

委員長がそう呟く。

「流架君なら…。彼は動物フェロモンの持ち主だから…」

「あーそういえばあの人そんなアリスだったような…」

動物限定のフェロモンのアリスもあるん!?

「でもあいつって棗の片われやろ?そんな奴どうやって…」

すると蛍はいい案が思いついたらしく、作戦を伝えてくる。

いい案かは不安やけど…それしか方法はないかもしれん…。

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