蜜柑も意見を出しながら練習を進めていると、扉がノックされる。
「みんなお疲れ様。蜜柑ちゃんも待たせちゃってごめんなさいね」
打ち合わせが終わった社長さんと林さんが入ってきた。
もう3時間も経ってたんや…。つい夢中になってしもうた。
「蜜柑ちゃん、どうだった?3人のレッスン見てみて」
うちの前に来てそう聞いてくる。
「3人がアイドルデビューのために努力してるのが伝わってきました。素人目でも3人のレベルが高いのはわかるし、社長さんがあんなに推していた気持ちも分かりました」
3人の顔を見ながら、自分の率直な感想を伝える。
「入りたいと思ってくれたかしら?それともやっぱり難しい?」
一緒に数時間練習してみて、こんなに努力している3人にはデビューしてほしいと、あわよくば3人のデビューに関わりたいと思ったのは事実。でも…。
「うちは…」
アイドルになれません、そう言おうとした瞬間
「僕達は一緒にアイドルになりたいよ!!」
碧の声がレッスンルームに響く。
「最初はなんだよって思った。誰だか分からないし、実力だって…僕達の思いだって何も知らない人に簡単に入ってきて欲しくないと思ってた。この3人だけでデビューしたい派だったし。でも、この数時間蜜柑と練習してとっても楽しかったし、真剣に僕達のレッスンに付き合ってくれた」
顔を真っ赤にして必死に話してくれる。
「俺も蜜柑と一緒にやっていきたい。俺達じゃ気づかなかったこととか思いつかなかったことに気づいてアドバイスをたくさんくれた。
「僕も同じ思いだよ、蜜柑ちゃん。まだ数時間しか一緒にいないけど、蜜柑ちゃんと一緒に活動したいって思ってる。きっとこの4人だったら良いグループになるって」
3人からの思いが嬉しい。
「ありがとう…。社長さん、うち、3人とアイドルしたいです」
社長さんの方へ向き直りそう伝えると、社長さんがぱっと笑顔になる。
「蜜柑ちゃんありがとう!!この4人でデビュー決定よ!!」
その言葉を聞いて3人がうちの方に来て喜んでくれる。
「グループ名は…」
何が良いかしらと悩み始める社長に
「Stera Curare」
と答える。
「星のように輝き、見た人を癒し元気にさせるグループ」
レッスンの休憩中、3人にどんなアイドルになりたいかと聞いた時から考えていた。
大輝のファンを元気にしたい、悠真は癒してあげたい、碧は1番になりたいという思いを表現したものだ。
「それって…!」
その考えが伝わったらしく、3人とも嬉しそうな表情をしている。
「良いじゃない!それに決めましょう!」
「Stera Curare結成だな!」
3人が近寄ってくる。
ごめん蛍…自分勝手で。もう少し待っててな。