The world's strongest redo 作:Boston Ham
「なぁ...慎介武器って何を買うんだ?」
「うーん、悠矢は確か長物は使えなかったと思うからナイフかな?」
「えぇ...刀とか使いたかったのに...」
「仕方ないって、人には武器の向き不向きがあるんだから」
悠矢に派閥について説明した夜、俺達は戦いに備え武器を買おうとしていた。
今、俺が使っているのは家にあった果物ナイフだ、はっきり言って切れ味が余り良い方ではない。
それは、人を刺したり切り裂く為に作られた訳じゃないからだ。だから武器としては弱い。
「...慎介、ナイフとか持ち歩いたら銃刀法違反になるよ?」
「悠矢がそれを言うのか、最初に会った時は死角から飛びかかって日本刀で俺を殺そうとしたくせに」
まぁ、あれは日本刀だったから避けれた、悠矢がナイフだったら、死にはしないが刺されてたかもな。
「えっ...なんかごめん」
「ってか、後6日で事件が起こるんだから気を引き締めろよ、俺だっていつでも助けに行ける訳じゃないしな」
「...でも僕には無理だよ...人を殺すなんて」
俺も最初はこんな感じだったな、人を殺したら人間じゃないなんて思ってたっけ?
でも、それは綺麗ごとだ、事件が起こった後では生きていく上で、そんな考えなんかいらない。まずは悠矢の考え方を変えないとな。
「悠矢、真剣に聞け...そんな綺麗ごとなんか戦場だと通用しないぞ?俺たちだって生きる為に豚や牛を殺してそれに感謝して生きている。それが同族ってだけだ。」
「...でも慎介は前の時間で人を殺すのに慣れているだけだよ...今はまだ普通の人間だ」
「そうだな、確かに俺はあっちでたくさん殺した。悠矢が普通で俺はもう壊れてるからな、はっきり言って悠矢が正しいでもな、その考えで大切な物が壊されるかも知れない。この前だって俺が助けにこなければな...」
「...そうだね」
「今の悠矢にこんな事を言うのは残酷かも知れないが、自分の甘さを捨てろ、余計な事を考えるな自分の守りたい物だけ守れ」
「...でも無理だよ」
「無理じゃない、やるしかないんだ。俺だって人を殺したくなかった、だけど必ずやらないといけない時が来る、そういう定めなんだ。だから行くぞ悠矢」
ごめんな、悠矢でもこれを言わないとこれからの世界じゃ生きれないんだ。
あの後サバイバルナイフを5本買った、そして研ぎ石で切れ味を良くしている最中だ。
「...慎介、僕は本当に人を殺せるのかな?」
「俺だってそんな軽々しく殺している訳じゃない。自分や仲間に降りかかる火の粉を払っているだけだ」
「それでも、その人達の人生を奪うんだ、その人には家族や友人がいたかも知れないのに」
はぁ...何度言ったらわかるんだ?
「じゃあ、悠矢は目の前で癒奈が殺されたり、自分が殺されて悲しむ癒奈の姿が見たいのか?」
「そ、それは...」
「相手じゃなく自分や大切な人の為に頑張って生きろ、悠矢ならできる。大丈夫だ、危なくなったら俺が助けてやるから。はい、それが悠矢を守ってくれる武器だ。」
俺は研いでいたナイフを悠矢に渡す。
「これで人を...」
「使い方は速く深くだ、急所は難しいからあまり狙わなくても良い、大振りは絶対にするな隙がありすぎるから。コンパクトに、速く深く切って刺せば良い、口で言っても分からないと思うから少しやってみようか」
「...危ないし、無理だよ。慎介が怪我しちゃうし」
「ふーん、そんなに自信があるのか、まぁ良いから外で練習するぞ」
舐められたもんだな、悠矢とはいえ素人のナイフ程度じゃ俺に当たることなんて万に一つも無い。
「そんじゃ、悠矢どこからでもそのナイフで襲ってきても良いよ」
俺達はもう使われていない廃墟のビルで訓練する事にした。
他の場所だと何かと人の目があって通報される可能性がある、だから監視カメラも無いし、誰も来ないであろう廃墟のビルを選んだのだ。
「...ど、どうなっても知らないからな」
「...家出る前に言ったじゃん、大振りはダメだって」
「...でも、慎介に当たるかもだから」
「あのさぁ、素人のナイフが俺に当たると思ってんの?本気で来いじゃないと本当に死ぬぞ」
そう言って俺は、悠矢との間合いを詰める。
「ちょ、危な」
そして首にナイフを当てる。
「こんなふうに簡単に死ぬぞ、後ナイフはゴム製だから心配しなくて良いぞおチビちゃん」
「僕を怒らせたな、もう容赦しないだからなぁぁぁぁ」
やっと本気になってくれたか、悠矢は一気に俺との距離を走って詰めてきた。
「ほれほれ、当たってないぞおチビちゃんww」
「なんで当たらないだ...クソ」
「もっと相手を見ろ、観察するんだ相手の癖や動きを全て予測しろ」
「んな事言っても無理だよ、こっちは初心者なんだからな、ってうわ攻撃もしてくるのかよ」
「さっきも言っただろ、大振りはダメだって」
俺は悠矢が振りかざしたナイフを避け、振り終わって隙ができた瞬間にチョップをして悠矢のナイフを落とした。
「いいか?今からお手本を見せてやるからよく見とけ」
俺はポケットからゴム製のナイフを取り出す。
「掛かってこい、本気でさもないと殺すぞ、お前の前にいるのは「氷華慎介」元世界最強だった男だからな」
悠矢くん、主人公にやる気を与えてしまいましたね。次回まで生きているでしょうか?
次回、悠矢煽られるデュエルスタンバイ!