超昂大戦SS フェイクルビー参戦! 聖夜に降り立つ淫夢の戦士   作:環 藍河

7 / 10
第7話 奪われた超昂! その恍惚を賢者は貪る

ごおおおおーーーーーんんんっ!!

「ああんっ!! あっ…あんっ!!

 …あはあああ~~~っ!!」

鐘撞き楼から響く、淫欲を掻き立てる鐘の音と、重ね合わさる超昂戦士の喘ぎ声。

 

聴く者が居ないのをこれ幸いと、市民の願望が生み出した接現力の塊、エスカルビー・ソーサラーは…

「もう…もうっ、全身、びりびりってぇ…あああ~~っ…!!」

夜空を仰ぎ、五感の疼きを喉から絞り出す。

「ひいっ…頭のっ、中っ、火花っ、ばちばちっ…」

両脚をもじもじと擦り合わせ、尖る双丘の頂を親指と人差し指でしごき、さらに尖らせる。

 

超昂戦士をいかなるときも護り抜く、燃える真紅の変身スーツをそのままに。

グローブ越しに、スーツ越しに、ショーツ越しに、プリーツスカート越しに…。

(んんん~~っ!!

 すごいっ、私っ、ぐしょぐしょ…)

 

敢えて着衣のまま自慰に耽る理由は2つ。

間接刺激で自分をじらし、そのもどかしさで自らの絶頂の限界値を試したい。

そして…

(ああっ…ダメっ、なのにいっ…

 私…エスカ・ルビーなのに…

 抑えられない…我慢できないっ…!)

誰もが憧れ、みんなが賛える、超昂戦士の凜々しいフォームを…

自ら汚して、その惨めさで昂ぶりたい。

 

吐息と汗で頬はべとべと。

聖夜の空に揺れる両胸は、汗で戦闘服とべったり密着。

純白のチェストガードは下のバストが透け、今や艶めかしいピンクパール。

太ももでぎゅうっと締め付けられたショーツは、ぐちゅぐちゅ湿り今にも決壊寸前。

そして、真っ赤なプリーツスカートが夜風にたなびくたび、夜風がクロッチを虐め抜く。

 

はあっ、はあっ、はあっ……

「ひいっ…手がっ、足りないよお…!!」

小刻みに引いては押し寄せるエレクトを余韻まで貪るように、偽ルビーはうわごとを自分に浴びせる。

 

石畳をのたうち回り、超昂戦士の鍛えたスタミナを極限まで振り絞ってマスターベーションに溺れ耽る、偽ルビー…エスカルビー・ソーサラー。

(あひゃっ、くうっ…くふっ! イイっ、いいよおっ…!)

 

『ゴ~ンゴンゴン…これは僥倖…!』

誰もいないはずの鐘撞き堂では、付喪神となった鐘が、独りごちる。

 

『異教の聖夜に久しぶりに撞かれて目覚めてみれば、とんだド変態じゃわい。

 まあ、こやつが撞いてくれたおかげで、儂もたっぷり接現力をみなぎらせておるがなあ。』

 

鐘の力の源は接現力。

そしてエスカルビー・ソーサラーは、一部の市民がルビーに抱く妄想を具現化した、接現力の塊。

ソーサラーが鐘を撞いて接現力を注ぐと、その響きでソーサラーのエクスタシーが昂ぶる。

互いが互いにエナジーを注ぎ合う、言わば共生関係。

 

『どれ…もっとイキたいようじゃな…それ!』

 

 ごおおおおーーーーーんんんっ!!

 

「あひゃああーーーーっっ!?」

びくんっ!! どくんっ! ぶしゃあっ!!

 

不意にルビーを襲う、官能の荒波。

超昂戦士は電気ショックを浴びたように腰を突き出し、石畳で潮を吹いて仰け反った。

 

がくがくがくっ……ぐしゃっ。

びくん…ぴくっぴくっ…

「そ…そんなあっ…!」

 

望まぬ絶頂に導かれ、鐘にもてあそばれた悔しさを噛みしめるソーサラー。

(私、撞いて、ないのにいっ…!)

 

『ゴ~ンゴンゴン! 儂からのくりすます・ぷれぜんとじゃよ!

 さあ、お主には儂の祭りのご神体となってもらうぞ!』

「ご…ご神体…?」

『いかにも! 乱れ狂うお主の姿は、衆生を誘う餌となるのだ!

 ハレの日もケの日も肉欲を貪り! 本能のままにまぐわい続け!

 四六時中、明けても暮れてもよがり続ける!

 エスカ・ルビーを当て馬にして、誰もが獣の欲を剥き出しに交わり合う…

 人望厚きお主の痴態こそ、まさに我が悲願を成就させる切り札よ!!』

 

 どくんっ。

 

 ソーサラーは戦慄した。

(…私…イカされ続けるんだ…)

 

 どくんっ、どくんっ。

 

(この鐘にイカされ続けて…私のえっちな姿、みんなに見世物にされるんだ…!)

 

ソーサラーの脳裏に、いま現実になろうとしている悪夢がよぎる。

昼も夜もなく、幻魔のなすがままに高みに登り続け、終わりなき絶頂と恍惚を繰り返す自分。

明けても暮れても、昂ぶっては果て、エクスタシーに身も心も灼かれ、本能のまま全身で悶え…

そんな、悦楽に溺れる自分の姿にあてられ、市民達は理性を失い獣と化していく。

 

(そんな…そんなのって…!

 ひとりでこっそり自慰ならともかく、みんなの前で…!)

ああ。

きっとそこには、未だかつて無いオルガスムスの境地が…!

知りたい。ほおばりたい。めちゃくちゃになりたい。

この誘惑に全身を委ねたら、どんな世界に行けるだろう。

 

だが。

彼女の力の源たる接現力は、市民が望む理想のエスカ・ルビーの姿。

人類を護り抜いたエスカ・ルビーの自負と誇りは、ソーサラーにも受け継がれている。

本物ゆずりの戦士の矜持が、潤む瞳に生気を僅かに取り戻す。

 

(ダメっ…そんなの…!

 だって私は…みんなの笑顔を護る、希望を背負う、超昂戦士…なのにっ…)

ソーサラーはぐしょ濡れのグローブに力を込め…

エクスタシーで痺れたままの指先を内に曲げ、動かぬ五体を石畳から拳で引き剥がす。

正義の超昂戦士でありたい一心で、必死に踏みとどまる。

 

 ぐぐっ…

「ま…負けないっ…!

 あなたにも…快楽にも…!」

 

 ごおおおおーーーーーんんんっ!!

「あひいいいーーーーーっっっ!!!」

 

 ごおおんっ、ごおおんっ、ごんごんごんっ!

「ひぐううーーっ!! くはあっ!! あぐうっ…!」

『ほざくなあっ! 肉欲まみれのっ! ケダモノめがっ!』

まるで、鐘を鳴らす撞木で直接ボディを撃ち抜かれているかのように。

ソーサラーは、鐘の一打一打ごとに全身を痙攣させ、腰を、胸を、前後に衝き上げる。

 

『そおれ、終焉じゃあ! 喰らうがよいわあっ!』

 

 ごおおおおーーーーんっ!!

「あひっ…!

 …うああああーーーー~~~~っっ!!」

 びくん! びくびくびくっ!

 

境内に響き渡る厳かな鐘声と、天を衝く敗者の絶叫。

決死の再起も空しく、ソーサラーは鐘のフィニッシュブローでまたも絶頂に至った。

お腹と肺の空気を残らず絞り出し、喘ぎ声は超昂戦士の雄叫びのように響き渡る。

 

「…~~~……、…うああっ…!」

 ぐしゃっ。

 

嬌声が途切れた瞬間、膝が堕ち、左右のブーツががくんと平衡を失い…

戦士は再び崩れ落ち、石畳に這いつくばる。

 

 どくんっ。びくびくっ。がくがくがくっ…

 

「ああっ…あふっ……くふうっ…」

『ゴ~ンゴンゴン! さすが超昂戦士、あれだけよがっても、気絶せぬとは!』

「……うう~~~っ…!」

 

ダイビートの超昂戦士であっても、レジェンドたちを除く殆どは…

同じ責めを受けていたなら、押し寄せる絶頂の嵐に翻弄され、白目を剥いて倒れていたことだろう。

数百年分の淫らな宴の接現力は、それほどまでに強力で危険な代物だった。

 

ルビーの強靱なフィジカルと、いかなる危機にも挫けないハート。

その理想の戦士の勇姿を引き継いだソーサラーだからこそ、辛うじて耐えられた。

瞳は虚ろ、息は絶え絶え。指先にも、足首から先にも、もう力が入らない。

余韻が巡るたび、四肢が痙攣でバネ仕掛けのように跳ねる。

噴き出す汗で、垂れ堕ちるよだれで、底なしの欲望で、さらにじっとりと肌を、石畳を濡らす。

それでもソーサラーは正気を保つ…が。

 

(また…また私…イカされたっ…!)

 

気絶していた方が、幸せだったかもしれない。

なまじ理性が残っているばかりに、超昂戦士は惨めな自分を…屈辱をそそぐどころか、鐘のなすがままに快楽を噴き上げてしまった、無様な自分を理解させられていた。

潤む瞳で鐘を睨み付け、今のソーサラーにできる精一杯の抵抗を試みる。

 

『それどころか、まだまだ敏感、何度イカせても一度目のように昂ぶるのお!

 その痴態、その破廉恥な肉体! 衆生に晒せば誰も彼も、さぞかし昂ぶることじゃろうなあ!』

 

(あ……。

 ……あうっ………。)

 

 …ぴくん。ぴくん、ぴくん。

 

 しゅううううっっ…!

 

………。

………………。

 

 ぎゃおおおおおおおおおおおおおおっっっ!!!

 

『なっ…何じゃとおおっ!? これはっ!!』

 

宇宙の神秘とは、このようなことを指すのか。

莫大なエナジーの煌めきが降り注ぎ、満身創痍の超昂戦士を急激に満たしていく。

 

それは、己の快楽に身を委ね、登りつめたその先。

エスカルビー・ソーサラーの力の源、真骨頂を…鐘は知らなかった。

 

全身の神経を灼き、脳細胞を打ち震わせ、昂奮のほとばしるまま遂に絶頂を得た超昂戦士。

両手両脚を四方に投げ打ち、ひっくり返ったカエルのように不格好な醜態を晒す偽ルビーは…

その官能の残響を、世界に。

いや、満天の星に、銀河に。

高らかに放ち、大いなる宇宙の智慧を私に授けよと、那由多の彼方に請い願う。

 

『こっ…この、この力はあああああっ!!』

今度は鐘が恐怖に全身を撃たれ、ずたぼろになって横たわる超昂戦士に戦慄する。

 

自らが幾百年もの間、この国のあらゆる祭りで蓄えてきた接現力。

不心得者たちが神事を口実に乱れ喘ぎ、無礼講とばかりに繰り広げた、酒池肉林の宴。

その欲望の残滓が、古ぼけた鐘に宿り、歳月を経て付喪神たらしめた。

そんな鐘の音をこれでもかと浴びせ、エスカルビー・ソーサラーを催淫の虜に堕としてやった。

もう逆らえまい。もう抗えまい。

これで超昂戦士は儂の言いなり…だったはずなのに。

 

「…ありがとう。」

『なっ!?』

「私…まだ知らなかった。

 昔の人の獣の欲望を受けて、流されるまま気持ちよさに溺れる…

 そんな情けない自分を望む、汚れた自分が私の中にあるってこと。

 そして、こんな私にも微笑んでくれる、星々が教えてくれる世界の真理も。」

『はああ?!』

「きっと、真の悟りはまだ先…。でも、あなたを倒すには十分。

 その身に教えてあげるよ。

 …ホロスコープ・エスカレーション。」

 

 ぴきいいいいんっっ。

『なっ! 何じゃこれはっ、何じゃああっ!?』

 今度は鐘が、透明な天球に閉じ込められる。

「それは、あなたにイカされた私が極限の世界で見つけた、宇宙そのもの…。

 悟りなさい。世界の広さを。自分のちっぽけさを。」

 

 すうっ…。

『あ…ああっ…そんなっ…?』

 

 しゅううううう……っ…

 

ソーサラーが両手を前に伸ばし、鐘を閉じ込めた球を撫でるように掌をかざすと…

釣り鐘を呑み込むサイズだった球が、みるみる縮小していく。

そして…中の鐘はそれ以上の勢いで縮んでいく。

 

『ひっ…ひいいいいーーーーっっ!!

 消えとうないっ、消えとうないいいいいっっっ!!!』

曲がりなりにも一柱の神としてソーサラーを蹂躙していた釣り鐘は、今はさながら大宇宙の隅のチリも同然。

ついに占い師の水晶玉サイズまで縮小した宇宙を、鐘ごと手中に収め、文字通り掌握するソーサラー。

自らの運命など吹けば飛ぶことを解らされた鐘は、情けなく命乞いを叫ぶ。

 

「安心して。あなたの力は、私の中で生き続けるから。」

『ど…どういう意味だ…?』

「あなたの体が消えたら、あなたが集めた昔の人たちの思いを、ぜんぶ私が引き継ぐ。

 そして、一つ一つ、実際に確かめていくんだ。

 昔の人たちが祭りにかこつけて剥き出しにした、本能も、欲望も、快楽も…数百年分、時間を掛けてぜんぶ味わうの。

 ああ…早く知りたいなあ。みんな、どんな気持ちで交わって、どんなエクスタシーに体を預けて、アヘ顔で何を思ったのかなあ…?」

 

さああ……っ…!

『お…お主っ、儂の接現力を、自慰のコキネタにするつもりかあああーーーっっ!!』

くすっ。

「そうだよ。だって私…賢者ルビーだもの。

 ひとりえっちの後の、だらしなく顔を緩ませて、ぼへ~っと頭の中も心も空っぽにして、気持ちよさと恥ずかしさ、情けなさに包まれる時間…それが私を私にしてくれる、大切な時間なんだ。

 みんなが想像してるんだよ。あの凜々しくて勇敢なエスカ・ルビーは、誰にも見せない、好きな異性にも見せられない、ふしだらですっごい獣の性欲で自分を毎晩毎晩慰めているんだって。」

 

鐘は青ざめ、目の前の紅き獣に恐れを新たにする。

悦楽の虜にするはずが、こいつは初めから儂の欲望を…ぜんぶ奪い取る腹積もりだったのか…!

 

「生まれ変わったら、また会おうね。集めきれなかった欲望、また貰ってあげるから。」

『こ…この絶倫戦士がああああーーーーーっっっ!!!』

 

「はーいっ、そこまでっ。」「『!?』」

 

 しゅっ! ぱりいんっ!!

 

ソーサラーの手中を鞭が駆け抜け…水晶玉が爆ぜた。

 

「くはっ…!?」

透明の牢獄から釈放されたのもつかの間。

「そして、はいっ注目!」

 

 きゅいいい……ん…!

「ふぐうううっっ!!」

「この国の酒池肉林の宴で集めた性欲かぁ…ちょっと雑味がきつそうだけど。

 エキドナ、我慢して召し上がれ。」

 

ぴきいい……ん…!

(ひぐっ! ぐっ、ぐうううう~~~~!!)

じゅううううう〜〜〜っっ…!

 

戦士の魔眼に魅入られた鐘は、哀れ三つ頭の邪蛇の眼光に身じろぎもできず。

接現力の簒奪者が、ソーサラーから紫幻の戦士に。

付喪神とはいえ、所詮は一体の幻魔。

数多の幻魔を娘と従える女王・エキドナの前では、滋養を吸われるだけの養分に過ぎなかった。

 

「しょ…昇…天…!」

かっ…。

…………………………。

 

鼓笛に胸躍らせ、肉欲に魅せられ幾百年。

呆気ない魔鐘の最期は、宴の後の寂静とともに。

 

「あ…あんた…!」

「あ、名乗ってなかったっけ? じゃあ改めて。

 誘う夢は紫幻の夢影。超昂戦士エスカアメイズ・ファンタズマ。

 自慰の現場にただいま参上☆」

 

ふらっ…!

「あら、ダメよ。イッた後の女の子が、そんな顔するの?」

 

「…私の…私の獲物を…横取り…!」

その翠の瞳は憎悪の炎を焚き上げ、正義の拳は奪われたエクスタシーを嘆き、怒張して震える。

 

「…倒す。その蛇たちも、蛇遣いのお前も。

 はらわたまで引き裂いて、呑み込んだ肉欲の記憶、全部引きずり出してやる。

 脳みそ捌いてでも、宴の悦楽、取り返してみせるんだから。」

激昂を圧し殺し冷静を装う声と裏腹に、ソーサラーがヒーローにあるまじき野獣の顔で立ち上がる。

 

 ちゃきっ。「!?」

「…怒ってるの。ふうん…。

 ルビーの顔で、声で、下劣な欲望を騙るだけの貴女が。」

常にクールで、感情を表に出さないアメイズが…友の虚像を静かに憎んでいた。

 

「ラバーズドリーム・エスカレーション。」

 

 かっ…!!

……

 

…?

 

「は…ははっ。何でもないじゃないっ!」

「そう思う? エキドナ、新境地を拓いた偽ルビーに、たっぷりキスしてあげて。」

 

しゅっ…

がっ! ぎゅうううっ…!

「きゃっ! ああっ、あはああーーーーっっ!!」

三条の鞭が、意志を持った蛇と化し、ソーサラーを襲い…縛る。

牙を秘めたその口から細い舌をちらつかせ、躯体をくねらせ、偽ヒロインを拘束すると…

 

すりっ…すりすりっ…

ぐちゅっ。じゅぶじゅぶっ。

 

胸の谷間、変身スーツのチェストから容赦なく侵入した一体が、そのまま超昂戦士の上半身をじかに螺旋に絡めていく。

鍛えた腹筋を、締まった背すじを、湿る脇腹を撫で回し、そのまま左胸をたくし上げて、戦士の背中をもう一回り。

邪蛇は右脇からもう一つの膨らみを襲い、縦横無尽にその兜で乱暴に右胸を揺さぶり、パールホワイトのチェストガードごと下から衝き上げる。

「あ…ああっ! ひっ…!」

汗で肌に貼り付いた真紅のレオタードを剥がすように進む魔獣に、短く嫌悪の悲鳴を上げるソーサラー。

 

ずるっ。ぐじゅぐじゅぐじゅっ!

「あああっ!!」

上半身に気を取られる隙に、二体目が超昂戦士の下半身に絡みつく。

右脚をブーツ越しに締め上げ、螺旋階段を駆け上るように右太ももを絞り上げる邪蛇。

その高みに待つのは…濡れそぼるVゾーン。

 

ずりっ! ぐじゃぐじゃぐじゃっ!

「はあああーーーっ!?」

ショーツ越しでも解る、魔獣の蹂躙。

ごつごつの荒縄で秘所を虐め抜くように、蛇はその顎から腹、尻尾に至るまで。

往路は節くれ立つ腹で、復路は背の鱗で。

ソーサラーの秘裂を縦横無尽にたっぷりマーキングする。

 

「こ…これっ、愛撫…?!」

両足を閉じて防ごうとするソーサラーと、巧みに太腿を拘束する大蛇。ついにその開脚は全開、戦闘服のプリーツスカートが秘所をかばいきれない角度に達した。

「うぶっ!」

べろんっ…ちろちろっ!

「ん…んんーーっ!! うぶっ!?」

ソーサラーの左腕から首を絞めていた三体目の蛇が、吐息と汗でべとべとの頬を舐めずっていた。

本能で嫌悪する超昂戦士を黙らせるように、その裂けた舌が…勇者の小さな口をこじ開ける。

 

頬の裏を、顎の奥を、邪蛇は舐め取るように隅々まで責め抜く。

「うっ…?! …〜〜〜っ!!」

しゅるっ。くちゅくちゅっ、ずぶずぶっ…!

人の舌では不可能な長さで、文字通りソーサラーの舌を絡め取るエキドナの舌。

螺旋に縛られ、優しく前後にしごかれ…。

抵抗虚しく支配を許したソーサラーの舌は、上に斜めにと曲げられ、自分の上顎と歯茎を自分で虐める。

 

「どう? エキドナのディープキッスとマーキング、お気に召したかしら?」

「むうっ…うぐ〜〜っ…!」

超昂変身を遂げた本物の超昂戦士と、歪んだ願望の生んだ偽者。その彼我の差は歴然だった。

(も…もうダメっ…

 私…アメイズに…蛇なんかにっ…!)

全身くまなく籠絡されたエスカルビー・ソーサラーは…

 

(…アメイズって…バカね。

 私…イクたびに強くなるのよ?)

だが、反撃の闘志を隠していた。

そう。この絶頂の後の恍惚が、本物の超昂戦士を銀河の牢獄に墜とすエナジーになる…!

 

 どくんっ。「!?」

 

激しい動悸。

刹那、星の真理が遠のいた。

心がしおれ、登頂目前の尖った唇と乳首が、シュンと引っ込む。

「あっ…あれっ!?」

 

ひゅっ。(!!)

「お試しマッサージは、以上でございます。…延長する?」

蛇を引っ込めたアメイズが、悪戯っぽく偽ルビーをからかう。

「ば…馬鹿にするなあっ!」

強がるソーサラーだが、明らかな身体の異変に動揺を隠せない。

 

 はあっ…はあっ…あっ…!

 

胸も口も、腰も秘裂も、エキドナにとろとろにほぐされた全身は昂り、あとは達するだけのはず。

だが、心が踏み出せない。

身体の火照りが、鉛の心を溶かせない。

 

「そ…そんなっ…こんなにっ、されてっ、私…」

 

敵戦士の眼前だろうと、知るものか。

エスカルビー・ソーサラーは自らを愛撫し始める。

 

「あ…あふっ…、ああ〜〜〜っっ…」

爬虫類の匂いを擦り込まれたグローブで、胸の尖りを、ショーツの下を。

(き…来てっ、来なさいよっ、私…!)

くちゅっ、じゅるっ、ぐちょっ…

汗を、蜜を、よだれを再び垂らす、ルビー譲りの引き締まったボディ。

 

 どくんっ!「はあっ!?」

…すんっ。

 

ソーサラーは違和感の正体を確信した。

 

「何で…何で、最後の最後で…イケないのおっ?!」

 

 くすっ。

「それが私…『恋人』の贈る夢よ。貴女の深層心理に性的トラウマを刻んじゃった。

 今の貴女は不感症…ううん、あらゆる性的昂奮を封じられた、無感症ってことね。」

 

 ……!!

 

「そんなっ…それじゃあ、私は…!」

「賢者になんか、なれないわね。二度と。」

(……っっ!!)

 

 がくっ…どさっ。

 

石畳に膝を付き、うなだれるソーサラーは悟った。

自らの武器を永遠に奪われ、二度と立ち上がれない自分に堕とされたことを。

その絶望と、届かない絶頂の直前でもがいた徒労が、偽勇者の両肩のカラーに重くのしかかる。

 

「あ…あああっ…! 

 うっ…うえっ、えぐっ…」

 

大切なおもちゃを親に取り上げられた幼女のように、ソーサラーは力なく涙ぐむ。

 

「もう接現力も摂れないでしょ。せめて、静かに無に還してあげるね。」

アメイズがウィップを振り上げる。

 

「…ムダ。」(?!)

「言ったでしょ。私は…市民がエスカ・ルビーに望む姿。

 私を今倒しても、あんたの仲間が活躍する限り…

 エスカ・ルビーがクズな市民の羨望と、穢らわしい獣欲を焚きつけ続ける限り、また私は蘇る…!」

 

サファイアとトパーズに討たれたエスカルビー・チェリーと同様、今際の捨て台詞を吐くソーサラー。

(…ふう。)

アメイズは逡巡する。この滅び行く幻魔に、どんな言葉を手向けようか…。

 

……

 

「か…かふっ…うぐっ…」

 とくんっ。…とくんっ。

 ぴくっ。ぴくぴくっ。

「……、…あ~~っ……。」

 

寺の一角では、残る偽ルビーの一体、エスカルビー・ブラッドが…

 

(ま…負け…ない…)

なお燃えさかる闘志と裏腹に、幾重もの蹂躙と絶頂に晒され、何十度目かのキスを冷たい石畳に捧げていた。

 

「シシシッ、まだまだ赦しはしませんよ。

 出でよ、イデアの壁っ!」

(あ…ああっ、嫌あああああっ!!)

 

閂市、聖夜の性の6時間は、間もなく折り返し点。

テイマーフラストによる超昂戦士の処刑執行が、刻一刻と迫る。

(続く)

 




筆者です。このあとがきも4ヶ月ぶり…自分でも「嘘だろ?!」と驚愕です。
ホントすみませんっ!
(1)本業の年度末&年度始め業務多忙 (2)体調不良 (3)慣れないR18執筆で脳がカオス
以上の合わせ技で遅れに遅れた続きの投稿でしたが…ようやく吹っ切れました。
「お前、アリスソフト放送局の投稿は続けるくせに!」
「Xはポストしまくりだろ! もうSS(ショートストーリー)投稿者じゃなくSS(スクショ)投稿者に転向しろ!」
すみませんっ、すみませんっ!!
で、すみませんついでに。
ショタルビー・賢者ルビーまで書きましたが…最後のリョナルビー、また時間かかるかも…?
あまり頻繁にチェックなさらず、超昂大戦本編でお楽しみくださいませ。
忘れた頃にI’ll be back、でございます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。