前回までの【黎明卿を目指すヒーローアカデミア】は!
リューキューの事務所に赴き能力をフルに使って励んでいた、その時先輩ヒーローであるリューキューから午後からの予定を変更して保須市のパトロールへ行くことに、なんでも最近巷を騒がせている連続通り魔事件が関わっているとの事、俺は原作に絡みがあると睨んでスレッドに助言をもらおうとしたけど…
なんでか最近スレッドに繋げられなくなってんだよなーなんでだ?まぁ原作が関わってるなら緑谷もそこにいるだろうし大丈夫だろ(楽観視)。
さて一体この先どうなるのか
転換期の第29スレどうぞ!
【震撼する保須市】
僕の兄は最高のヒーローだ
これは比喩でもなく本当にそう思ってるし僕の目指すヒーローの姿像そのものだ。
どんな時でも、どんな場所でも必ずその脚で駆け付けて人々を助ける、何時だって笑顔で力強く駆け抜ける存在だった。
だけど数日前、兄が急患で病院に運び込まれたのを知った時はとても驚いた、確かにヒーロー業は危険と隣り合わせのため怪我もよくするし今までだって骨折とかヴィランとの戦闘で負傷して病院に行くことはあったが救急車で運び込まれる事自体は無かった。
僕は電話でその知らせを聞いた時酷く動揺していたんだと思う、一体どうやって病院に来たのかも曖昧だ、でも今僕の目の前には全身を包帯で巻かれ呼吸器を付けられ眠る兄がいた。
ピッ…ピッ…ピッ…
心電図モニターの電子音だけがこの静かな病室の中で虚しく響く、僕は悔しかった兄が重症をおってしまった事が、僕は悲しかった兄がもう二度とヒーローとして活動できなくなるかもしれないという事が、そして…怒りが沸いていた、兄を傷付けた存在に対して…
「どうして…なんで兄さんがこんな目に…それなのに僕は、何も出来ないんだ…」
僕は拳を握り締め己の無力さに俯いていたら
「う……あぁ……?」
掠れるようにほんの一瞬でも聴き逃したら聞こえないくらいの声が聞こえた
「!、兄さん!」
「てん…や…?」
兄は意識が戻って間もないせいかどこか虚ろだ、でも目を覚ましたのだ
「兄さん!僕がわかるのか?!」
「あぁ…わかる…よ、ここ…は?」
「病院だよ、兄さんがヴィランに襲われて倒れてたところを巡回していたサイドキックの人達が見つけてくれたんだ」
「そうか…」
「病院からはまだ安静にしておいた方がいいって」
「だな…しばらくは動けそうにない…」
「それと兄さん、警察が言うには兄さんを襲ったヤツは恐らく【ヒーロー殺し】なんじゃないかって、なにか覚えてる事はない?」
そう聞くと兄さんは突然息を荒くした
「はぁっ!はぁっ!」
「兄さん!」
僕は兄さんの肩を掴んで必死になだめようとしたが逆に兄さんに腕を捕まれた
「てん、や」
「兄さん?」
なにか伝えたいのだろうか、目を見開き必死に息を吸いながらこちらを見上げてくる
「て…てき、は、やつじゃ…ハァ…ハァ!」
「兄さん何があったんだ!、あの時何が!」
一体兄さんの身に何が起きたんだ?!ここまで追い詰められた姿を見るのは初めてだ!
「きをつけ…ろ…!、アイツ…は!磁力を…ウグッ!」
そこで兄は気を失ってしまった
「兄さん?、兄さん!しっかりしてくれ!」
僕はすかさずナースコールを押し担当医師と看護師を呼んだ、医者からは目覚めた直後のストレスが原因だろうと話してくれたが僕は違うと思う。
(あそこまで焦燥したのは初めて見る…一体何が兄さんを追い詰めたんだ…)
恐らく兄さんを再起不能にしたのは今世間を騒がせているヒーロー殺しに違いない、しかも最近はやり方が更に凄惨になったと報じられている。
「たしかもうすぐ職場体験が近づいているんだっけ、それなら」
僕はただの学生、ヒーローでもない、でも兄さんの仇だけは何としても
この機会を使って必ず見つけ出してみせる
「絶対に逃がさないぞ…ヒーロー殺し!」
僕の頭の中はそれでいっぱいだった
だから気づかなかったんだろう
ヒーロー殺しの皮を被った未知の恐怖に
兄の言葉の意味に
◇ ◇ ◇
「さ、到着よ。午前のパトロールと同じように原則として個性の使用は許可が無い限り禁止、私のそばを離れないでね」
「はい!」
2人は保須市に辿り着き巡回ルートを確認しながら今回の職場体験のルールを再確認する、その後ルートを巡りながら歩いているとリューキュウは当たりを警戒しながら呟く
「やっぱり警戒が厳しいわね、あちこちにトップが巡っている」
確かに周りを見てみれば必ずヒーローが視界に入る、それくらいあの事件が警戒されているみたいだ
(エンデヴァーとシンリンカムイ、Mt.レディにギャングオルカ、スレが繋がってたらみんな盛り上がって─)
フッ─
突如雨宮は自分の頭上を何かが高速で横切ったのを感じた
「ん?、今何が…」
「どうしたの?」
突然立ち止まった雨宮に怪訝な顔をして尋ねるリューキュウ
「あ、いえなんか空になにかいたような…気がしたんですけど」
「空?」
そう言って一緒に空を見上げるとカラスが何羽か飛んでいるのが見えた
「……すいません見間違えでした」
「いいのよ、流石にこの状況だと緊張もするのも仕方ないわ、さっパトロールを続けるわよ」
そう言ってまた歩き出す、何処もかしこも有名どころのヒーローが巡っているので見物やらなんやらで人がいっぱいだ。
夕暮れと夜のの境目がグラデーションの様に空を彩る
雨宮はそんな空を見て昔父親に言われたことを思い出す
(『霊士、これは師匠から言われた事なんだけどさ、日暮れの直前と明け方直前は気を付けるんだ。何故ならその時間は1番暗くて事件や事故が発生しやすいんだってね、お前もヒーローになるならその時間を1番に警戒しておく事だ、父さんもコレを常に頭に入れて活動している、覚えて損はないぞ。』)
(なんで今そんな事思い出すんだろ、今がそういう時刻だからか?)
不意に頭に過ぎった話を思い浮かべた時
ヒュゥゥゥゥゥゥゥ────
「ん?」
「危ない!!」
「どぅわっ?!」
ドォォォォォンッ!!!
なにかが落ちて来てさっきまでいた場所に着地、幸いにもリューキュウに抱き抱えられたので無傷だ
「すみません!大丈夫ですか?!」
「大丈夫よ!、君こそ怪我は無い?!」
抱き抱えたままの状態なので互いの顔が近いが今はそんなことも言ってられない
怪我は無い事を素早く確認し大丈夫な事を告げる
「目立った外傷は特には、それよりもリューキュウさん貴方は衝撃をモロに受けたはず」
「このくらいどうって事ないよ、それより落ちてきたのは一体…」
すると立ち上る煙の中から黒い影がヌッと姿を表す
『GUOAAAAAAAAAッ!!!!』
「脳が丸出し?!なんなのアレ?!」
「脳無?!何でここに?!」
リューキュウは見た事ないヴィランに驚愕する、雨宮も同じような反応をするが頭に最悪のケースが浮かぶ
(何でここに…ってか確かコイツのパワーはオールマイト級だったはず、そして一体ここにいるってことは!)
バコォォォォォンッ!!!
メギャァッ…!
ズズゥゥンンッ!!
周辺の至る所から粉塵と爆発が起き形は若干の個体差あれど
「うわぁぁぁぁっ!!!???」
「ヴィランだァァァッ!!!」
「に、逃げろー!!」
「誰か救急車を!怪我人がいる!!」
「おいおいコレマジでやばいって!撮影しなきya─」
「そんな事やってないで早く逃げるぞ!足手まといになんだろうが!!」
「嫌だァァァァ!!!」
突然現れ暴れ回る脳無に人々はパニックに陥り煌びやかな夜の街は一変として悪夢へと変貌した
「リューキュウさん!」
「ドラゴンヒーロー【リューキュウ】の名において個性の使用を許可!ただしやむを得ない場合を除いて直接の戦闘を避け避難の誘導又は支援に徹する事!」
「了解!!」
フォォォォォォンンン───……
笛の音が鳴り響き雨宮の体は暗い闇に包まれる
やがて闇は人の像を造り頭部の辺りに左右に分けるように紫色の1本筋の光が灯る
〚発現完了、レーダー起動・周辺探知〛
(市街地だから反応が多い、いちいち数えてたらキリがないからおおよその当たりをつけるならデカい反応が脳無だとすると…20?!巫山戯んな!シャレになんねぇよ!!)
ただでさえ一体でも手に余ると言うのに20ときたもんだ、普通ならすり潰されるのが関の山だ
(でも不幸中の幸いだなここには先の事件で上位のプロが集まっている、それにパワータイプは4~5体位であとはなんか翼が生えてたり小柄だったりでまちまちだ、強力なのは変わらないけど何とかなるかもしれない!)
『準備はいい?【黎明卿・ボンドルド】』
リューキュウも龍形態に変化しこちらの準備を伺う、ボンドルドは問題ないと頷く
〚大丈夫です、それにアレとはUSJ襲撃事件で1度戦ったことがありますのでその時の経験を活かします〛
『あの事件の時に戦闘して大怪我した学生って報道されてたの君だったの?!でも頼もしいわ!私がアイツらの注意を引くからその隙に避難の誘導を先に、でも前に出過ぎないでね!』
〚わかりました〛
『さぁ来なさい!言っとくけどこの姿の私は
かーなーりー強い!!、わよ!!』
そう言って脳無に突っ込んでいくリューキュウの背を一瞥しレーダーに映った要救助者をマークする
〚流石に1人では対処し切れませんね…ですが私には関係ありませんね。
叫びとともに
〚各員3グループに別れ二人体制で避難誘導、救助に回ってください。ただしあくまで救助と避難誘導を優先にお願いします、ただ脳無が近くにいる場合はその身を呈しても守りなさい、そして向かって来るのなら持てるもの全てを使い容赦無くやりなさい。〛
〖〖〖〖〖了〗〗〗〗〗
〚さて、無事に済ませられれば良いのですが…!〛
まだまだ事件は始まったばかりである
◇ ◇ ◇
「おっほほ〜、派手にやってんねー?。
1人ビルの屋上で惨劇を見回すフードを被った黒コートの男が楽しそうに呟く
「さ・て・と、そろそろお披露目会と行きたいけど…」
シュッ!!
「無駄無駄〜♬」
キンッ!
「危ない危ない鬼ごっこの途中なんだったっけ」
男はなんて事もないと言うように嗤っている
すると先程の短刀を投げたであろう人物が屋上に着地する
「これも弾くか…貴様ニュータイプか何かか?」
「んな訳ないでしょアニメじゃないんだから、おっそろそろ来る頃合かな?」
男は軽く流すと目的となるものを見つけたのか屋上の端に脚をかけると
追ってきた男は逃すまいと更に短刀を脚に向かって投げるが防がれる
「逃がすか偽物め!」
「うーるさいなー、まだ捕まりたくないんだよーだ」
「待て!!」
そう言って男は屋上から身を投げ出し逃走する、もう1人の人物もその後を追う
◇ ◇ ◇
場所は移って大通り、脳無の出現により大パニックが起きそれによる二次被害やその対処等で混沌を極めていた
〚皆さんどうか誘導に従って!走りながらでも構いませんのでとにかく駅の方へ!!〛
(人が余りにも多い…それにあちこちで戦闘が起きてるから手順は習っていても誘導は一苦労だ!)
「おい!そこの黒づくめの!」
背後から声をかけられ振り向くと健康的な褐色肌に真っ赤な瞳、水色と白色を基調としたイルカをモチーフにしたスーツを着た人物がいた*1
〚貴方は確かギャングオルカのサイドキックの1人、【ドルフィーネ】ですね?〛
「よく知ってんな!結構マイナーの自覚あるんだけどな!、まぁ今はそんな事いいか!あんた雄英のとこのだろ?担当は何処にいる?」
〚ヒーローに詳しい友人がいるので。あと担当のリューキュウさんならあちらで脳無と戦闘してます〛
「なるほどな、そのリューキュウから伝言だ!『あらかた避難が終わったらしいからあなたも避難しなさい!』ってさ!どうする?!」
〚お言葉は嬉しいのですがここは戦場のど真ん中です、避難するにもこの包囲を突破しなければなりませんしそれに─!【
「へ?、わきゃっ!?」
『きゃあああ!!』
ズズゥゥン!!
〚リューキュウさん!〛
『あいったたた…まさかこの姿で投げ飛ばされるなんてねぇ、大丈夫?』
〚私は平気ですがもう少しでドルフィーネさんの魚拓が出来上がる所でしたよ〛
「アバババババババ」(((゚Д゚;)))ガタガタ
『本当に危ないところだった…』
ボンドルドに小脇で抱えられ【月に触れる】で笹巻き状態されたドルフィーネは顔を青くして震え、リューキュウは自分のせいで二次災害が出る所だった事にヒヤリとしつつもホッとしていた。
『Gurururururu……』
すると無視するなと言わんばかりに睨みつけてくる脳無、見るからにUSJの時に見たパワー特化型なうえに傷が治っているのを見る限り再生持ちなことも伺える
『キズがどんどん治っている…このままじゃジリ貧だわ』
〚しかもよりにもよってパワー型で再生持ちですか、これはかなり…おや?そういえば…〛
ボンドルドはUSJ事件の時のことを思い出す
(確かあの時【
〚リューキュウさん、提案があります〛
『何かしら?』
〚脳無を私の目の前まで誘導してくれないでしょうか〛
『え?!』
「お前何言ってんだ正気か?!」
ボンドルドの提案に驚く両者だったが構わず続ける
〚私は1度アレと対峙した時【
『そういえばそんなこと言ってたね*2、確認だけどそれを使うにはなにか制限があるの?』
〚ええ、使うには3秒ほどのチャージが掛かりますが1番のネックは射程距離が8mしかない事と射出時間は僅か2秒程という事です〛
『つまり勝負は一瞬それに距離的猶予は8m…か、アレが相手だとかなり危険な間合いね』
リューキュウは普通のヴィランでも危険だと言うのに脳無と言う怪物を相手にするには余りにも危険すぎる距離に苦い顔をする。
〚そこでです、他のプロヒーローも事態の対処や収拾に手一杯ですし私の偽・祈手も同じ状況、今あの脳無を相手出来るのは我々3人だけですなので─〛
『みなまで言わなくてもわかってるわ、やりましょう』
リューキュウは迷い無く即答する
『ただし無理だと思ったら全力で逃げて、ドルフィーネサポート頼めるかしら?』
「ガッテンでい!サポートはアテシの得意分野さ!」
リューキュウの突然のタッグ提案に元気よく答えるドルフィーネ、気合いは十分の様だ
〚では…参りましょう!〛
リューキュウはドルフィーネと共に前に出てポイントまで誘い込む作戦だがただ誘うだけでは危険なのである程度弱らせてから連れていく算段だ、後ろではボンドルドが構えを取り何時でも撃てる体制にしている
『さぁてやるとは言ったけど』グググ…
『Gogaaaaaaaaaa!!』グググ…
『コイツタフ過ぎる!』
両者共に力が拮抗し中々動けない、このままポイントまで運べば済むことだが脳無の身長は2m95cmの巨漢、必殺の間合い限界が8m以内しかないボンドルドにとっては危険すぎる。
なので叩いて再生される前に突き出したいのだが先程のダメージもあって中々上手くいかない
『でも私1人じゃ無いのよ!ドルフィーネ!!』
「合点承知!アテシの渾身の一撃をくらいな!」スゥゥゥゥゥ─……
ドルフィーネは合図と共に息を大きく吸い込み
「【
静かな叫びが放たれる、地面のアスファルトのヒビ割れは真っ直ぐリューキュウと取っ組み合いをしている脳無に向かって伸びる。勿論超音波なのでボンドルドやリューキュウには聞こえない、が
『GOGYAAAAAAAAAA??!!』
脳無は頭を抑え苦悶の叫びをあげる
対平和の象徴として造られ痛覚以外のあらゆる身体能力が極限まで高められ通常のヴィランを遥かに凌ぐ力を持っていた、だが無茶苦茶に感覚を上げすぎたせいで本来なら聞こえない領域の物まで聞こえるようになってしまい結果としてドルフィーネの【
『ナイスよドルフィーネ!!』
〚超音波による撹乱……お見事です〛
「へ?!、あっいや…精々注意をそらせればいいなっていう感じでいけたらな〜とか…ゲフンゲフン、なんのこれくらい朝飯前さ!リューキュウさん!今ならいけるよ!!」
『わかった!せぇ…のっ!!』ブォンッ!!
リューキュウは硬直して動かない脳無を思い切りポイントに投げ飛ばした
『今よ!』
〚ありがとうございます、そして脳無〛
ボンドルドは地面に這いつくばりながらも睨み付ける脳無に照準を合わせる
〚貴方の個性は未知が多い、前線基地でしっかり調べさせてもらいますよ〛
『Gi…go…』
極光が心臓部を貫き脳無の活動は停止した。
〚終わりましたよ〛
「おおう…思いっきり心臓ぶち抜いてたけどいいの?」
〚一応急所ギリギリを狙ったので大丈夫かと、まぁ生かさず殺さずの範囲ですので動けはしないでしょうね〛
「達人技過ぎない…?」( ;;꒪⌓꒪)
「終わったようね」
〚リューキュウさん、お疲れ様です〛
「あなたもお疲れ様土壇場でよくしくじらかったね」
〚本番には強いタイプと自負してますので、状況は……どうやら規模は予想を超えてかなり広範囲ですね、ですが多くのヒーローの方々が対応してくれてるお陰で被害は最小限に留まっているようです〛
「おぉまるで今見てるかのような答えだな、そのフルフェイスメットになにかSFみたいなのが出てるのか?」
ドルフィーネは興味津々に質問する
〚私は偽・祈手と同期して視界や音等の情報を受信出来るんですよ、今のはその簡易版で見聞きは出来ないですがこの仮面の裏でチャットの様に表示しているんですのでドルフィーネさんの言う通りSFチックですね、まぁとても見づらいので今の様に自身が落ち着いた状況でなければ使えませんが〛
「へぇ〜今の子の個性って凄いねなんでも出来るじゃん」
〚ありがとうございます、何でもは出来なくともそれなりには〛
「謙虚だなー、じゃリューキュウアテシは避難の誘導を続けてくるよ」
「ありがとう、急なチームアップを受けてもらって助かったわ」
「ヒーローなんだから助け合いでしょ!それじゃ!!」
そう言ってドルフィーネは他の地区に移動して行った。
◇ ◇ ◇
未だに保須市の騒ぎは収まっておらずあちこちに怪我人がいててんてこ舞いだ、しかもこの騒ぎに乗じて他のヴィランが暴れ出すといったはた迷惑な輩も出てくる始末。
はっきり言って付き合いきれないのでそういうのには問答無用で【
戦闘の音が響く中内ポケットに入れておいた携帯のアラームが鳴った
(こんな時に通知?まさか誰かこの街に来ているのか?)
画面を見るとそこにはSOSと共に現在地を知らせるポイントのみが乗せられていた
〚ここは……すぐ近くじゃないですか!〛
ボンドルドは顔を上げ周囲を見回し目的地のおおよその方向を割り出す
〚あそこですね…リューキュウさん!〛
「随分と慌ててるね!重症者が出た?!」
〚それについては大丈夫です!ですが先程近くで友人の救難信号を─〛
ドォォォォォォンッ!!!
少し離れた所で遮るように爆発が起きるとそこからまた脳無が現れた
〚なっ、増援!?〛
「行って!ここは私達が何とかする!」
〚ですがあの数は危険です!〛
「そっちも救助を待ってるんでしょ!今は何を優先すべきか!」
〚………わかりました、ご武運を!〛
ボンドルドは指定されたポイントに向かって走り出す
リューキュウはその背中を一瞥すると正面へ向き直りながら龍形態に変化していく
「さぁて第2Rといくわよ!』
◇ ◇ ◇
「ぐっ…」
足が痛い、動かせない、妙に寒い、怖い
(僕とした事が…何たる落ち度だ…!)
足から流れる血は止まっているのに脈つく痛みは残っている
「飯田君!」
駆け付けた緑谷が心配して声を掛けてくる
「足を怪我してるじゃないか!肩貸すから、立てそう?」
「うぐぐ…な、何とか。」
緑谷君に肩を貸してもらいながらなんとか立つが利き足をやられたせいで足元がおぼつかない
「すまない、僕がもっとしっかりしていれば…」
「そんな事ないよ、ん?前で戦ってるのは…?」
緑谷が前を向くと赤黒いスーツを着た人物が見えない何かと交えていた
「あの人は…一体誰と戦ってるんだ?」
緑谷君は彼の正体を知らないらしい、それなら好都合だ一刻も早くここから離れなければならない。
僕の頭の中にはさっきまでの兄の復讐とかそういうのは無くなっていた寧ろあの得体の知れないものに対する恐怖が支配していた。
「そんな事より早くここから逃げなければ…っ!!」
「なっ?!壁?!」
逃げる為に後ろを振り返るとなんと自分たちのすぐ後ろを塞ぐように壁が出来上がっているではないか!
「そんな!?、さっきまでこんなのはなかったのに?!」
「叩いてみた限りどうやら鉄の様な金属でできてるみたいだ、しかもかなりの厚みはある、僕じゃこの壁を壊すにはパワーが足りない…」
「全部僕のせいだ…僕がもっとしっかりしていれば…もっと周りを見ていれば…くだらない復讐に走らなければ…」
「飯田君…」
「そう〜そう〜お前みたいに突っ走る事にしかぁ脳に無いやつはそうやって自分でスリップして項垂れてるのがお似合いさぁ〜」
虚空が広がる路地裏に姿の見えない声が響く
ドサッ!
「ぐほぁっ!」
「「!」」
項垂れていると目の前にヒーロー殺しであるステインが傷だらけで吹き飛ばされてきた、かなりのダメージを受けたらしく何とか立とうとしているが力が入らず地面に這いつくばっていた
「あっそうそう、君が頑張って探していたお兄さんの仇なんだけどさぁ〜そこで無様に転がってる奴じゃあなくてさぁ俺なんだよねぇ〜なんならここ1ヶ月半のヒーロー殺しの事件全部俺なんだよぉ〜」
「なっ?!」
「なん…だって…?!」
巫山戯た口調でとんでもないことをカミングアウトしてきた
「おっいいねその表情、透明になってるから写真撮れないよ〜いやー残念だなー!!」
ふざけるな!
こんな奴が多くの人を傷つけたのか!
こんな奴が兄さんの脚を奪ったのか!
「許さない…絶対に許すわけにはいかない!!」
「吠え姿だけは一丁前だぁ!!、でも残念君たちに僕は見えないし僕も君達には近ずかない。内側からジワジワとやりたいけどせっかくのお披露目だ
このまま仲良く串刺しにしてやるよ」
地面の黒い砂が浮き上がり巨大な槍を形成する
このままあの槍で串刺しにされるだろう
前にはヴィラン後ろは壁
逃げ場は──無い。
「ぐっ…ここまでか…」
「不味い…」
(どうしようどうしようどうしよう?!スマホはなんか使えなくなってるから助けも呼べない!さっきのSOSも出せてるかどうかわからない!こうなったらあの槍が来た瞬間OFAで一か八かで殴るしかない!でも失敗すれば諸共だ!)
「……」
何も出来ない、こうして緑谷君に肩を貸してもらってもお荷物のままだ
とても【インゲニウム】の名を語るべきもんじゃない
……いや、そもそもヒーローとも名乗れない、ステインの言う通り僕は【紛い物】だ。
「さぁーてその辛気臭い顔も見飽きたな、何度も見てるから飽きるのも当たり前だけど。そんじゃあ……し──」
キィィィィィィィィィィンン──……
「ん──んぁ?」
「なんだこの音は?」
「コレは……はっ!」
「みんな伏せて!!!」
緑谷が僕らを無理やり地面に伏せさせるすると
「は?何?土下座で命乞いでもすんno──」
カッ!!
〚【
ズキュゥゥゥンンッッ!!!
「ギィィィヤァァァァッッッ??!!!」
僕らのすぐ後ろの壁の向こう側から極光がぶち抜き!、槍を消し炭にし!!、恐らくその近くにいたであろうヴィランに(多分)当たった!!!
〚皆さん大丈夫ですか!〛
「雨宮君!」
〚やはり先に来ていたのは緑谷君でしたか、それと飯田君あなたは足に怪我をしているようですね少し見せてください〛
「あ、あぁ」
〚ふむ…幸いにも怪我は浅いですね〛
「い、いや足が動かせないんだけど…」
〚まぁ浅いと言ってもアキレス腱が無事なだけでふくらはぎの筋肉にザックリやられてますからね、緑谷君これを〛
そう言ってポケットから緑色の液体が入った小瓶を緑谷に渡す
「雨宮君これ…なんか光ってるんだけど?」
〚前線基地にて開発したまぁ…1種の傷薬です、コレを患部にかけてください〛
「わ、わかった!」
〚それとその薬はかなり染みますので少しずつ─〛
「え?」ダバー
「いだだだだだだだだだっ?!」
〚……今度は使用方法を教えてからお願いしますね〛
「ウォォォォ……あっもう足痛くない」
「治るの早っ!」
〚
「おい!大丈夫か!」
「轟君!君も近くにいたのかい?!」
「まぁな、それより状況はどうなってる?」
〚負傷者2名、そのうちひとりは最近までヒーロー殺しとして活動したコードネーム【ステイン】です。〛
「こいつが…」
〚状況から見るに察するにもう一人ヴィランがいるようですね〛
「……見えねぇけど、明かりいるか?」
〚暗視があるので大丈夫です、それよりも先程の悲鳴は位置的に見る限り吹き飛ばした人物出ないとすると…おや見当たりませんね…〛
「ぜぇ…ぜぇ…」
奥から全身真っ黒でフードを被った男が出てきた、よく見ると左腕から血を流しているどうやらを掠めた影響で透明化が解けた様だ
〚おやおや先程の枢機へ還す光が掠めたようですね、当たったら風穴ではすまないのでどうしようかと思いましたが一安心です〛
「雨宮君、今サラッと怖いこと言わなかった?」
〚事実です、あれだけの厚さを持つ鉄塊に穴を開けるには最大で撃たなければならないので。それに緑谷君も加減を間違えたら骨折どころじゃなくなりますよ相手が〛
「僕もちゃんとコントロール出来るようにしよう」
「さっきからなぁに呑気に雑談こいてんだえぇ?おいテメェ!お前のせいで俺の左腕が焦げちまっじゃあねぇか!!どう落とし前つけんだァ!!あぁん?!」
〚彼等がどうかは知りませんが私にとっての第一印象が小者に固定されそうですね、はて貴方は一体何者ですか?〛
「小者じゃねぇ!!どいつもこいつも俺の事馬鹿にしやがって前世のあん時も──」グチグチグチ…
〚………長くなりそうですねぇ〛
(原作にこんなシーンあったかどうかわかんないし…そもそもこいつ誰だよなんか聞いたことある声だけど知り合いにこんな奴いないし…スレッドで聞けばわかるだろうけど繋がらないし、あ〜誰か教えてくれ〜)
なんかグチグチ言い始めた不審者を警戒しながら誰なのか考えていたらスレッドの通知が頭の中に鳴り響く
システム:【人ザザッ…類最ザザッ…のザザッ…魂マスザザッ…ーザザッ…らザザッ…緊ザザッ…連絡】
(ん?緊急連絡?なんだろう…、というかノイズひっどいなぁ)
1:黎明卿のヒロアカ
はい、どうしたんですか?今ちょっと取り込み中で─
2:人類最後の眼魂マスター
……い!、──えるか!……ッチ!!
3:黎明卿のヒロアカ
すいませんノイズが酷すぎて全く聞こえないんですが…
4:人類最後の眼魂マスター
ちょ…待…ザザザザッあー、あー、これでどうだ?
5:黎明卿のヒロアカ
あっ聞こえます聞こえます
6:人類最後の眼魂マスター
いよっしゃあ何とかなった!ありがとなロマン!今度マギ☆マリのコラボカフェ連れてってやるから!
イッチそっち今どうなってる?!
7:黎明卿のヒロアカ
文字にすると長くなるので簡潔に言うと
職場体験に行って脳無と戦ってSOSが送られて救助に行ったらこんなんです
システム:LIVEモード起動まで3…2…1…START
「グチグチグチグチグチグチ」
8:黎明卿のヒロアカ
原作ってこんな感じの展開でしたか?なんか違うような気がするんですが
9:人類最後の眼魂マスター
イッチ今すぐ全員連れて逃げろ!!!
10:黎明卿のヒロアカ
はい?!
11:人類最後の眼魂マスター
説明は後でする!今すぐSOSコールを起動させろ!
12:黎明卿のヒロアカ
わ、わかりました!
システム:SOSを申請を受諾……………
【An Error Has Occurred.An error has occurred.An error has occurred.An error has occurred.An error has occurred.An error has occurred.An error has occurred.An error has occurred.An error has occurred.An error has occurred.An error has occurred.An error has occurred.An error has occurred.An error has occurred.An error has occurred.An error has occurred.An error has occurred.An error has occurred.An Error Has Occurred.An Error Has Occurred.An Error Has Occurred.An Error Has Occurred.An Error Has Occurred.】
13:黎明卿のヒロアカ
うわっ!?なんだこれ?!
14:人類最後の眼魂マスター
やばい!こザザッじゃまたザザッあんて…ザザザザッ
「お前……仲間を呼ぼうとしたな?」
〚!〛
そいつの手元には何やら妖しく光る物体が見せびらかす様に握られていた
15:人類最後の眼魂マスター
アイツザザッ持ってザザッまさか?!
「残念だけどそいつァ許可できねぇな…」
〚………〛
(明らかにこちらの動きが読まれている、只者じゃない…!)
〚あなたは何者ですか、明らかに普通では無いですね〛
「まぁここまであからさまにやれば勘づくよなぁ…そして勘づいたってことはやっぱ【そう】だよなぁ?」
〚………〛
重苦しい空気がその場を支配する、睨み合う中男は嗤う
「まぁ体育祭の時に見かけた時から【そう】じゃないかと思ってたんだが…やっぱりそうかぁ、キヒヒヒヒ…」
16:黎明卿のヒロアカ
なんだコイツ…まさか
17:人類最後の眼魂マスター
こうザザッら…ザザザザザッ!!
ブツッ…
……よし!イッチ時間がないからよく聞いてくれ!
目の前にいる奴の特典は【メタリカ】だ!射程距離は5~10m!
今すぐ逃げろ!俺達が来るまで何とか───
システム:Disconnection、強制停止します
雨宮は目の前の男を仮面越しに睨みながら先程の会話に思考を巡らせる
(つまり俺と同じって訳か、だけど眼魂ニキの様子から察するにロクな奴じゃないことは確かだそれに特典はスタンド…しかもメタリカときたか、これは…)
〚………厄介極まりないですね〛
「こっちじゃお前らの会話は見ることも聞くこともできなくなっちまったが大体は予想できるぜ?、それでどうだ?しっぽ巻いて逃げるか?」
〚そうですね〛
ボンドルドは仮面に投影されたレーダーをチラリと見る、物陰に隠れながらこちらの様子を伺う緑谷達が見える、ステインはどうやら別の場所にみを潜めているようだ。
(奴の能力の前で逃げるのは愚策、逆に自分を追い込む事になる。それなら道は1つ)
〚君は危険すぎる〛
そう言って構えるボンドルド、それを見て楽しそうに狂気的な笑みを浮かべる男
「
保須市の闇の中で運命の幕は上がった、この事が世界にどういった影響を与えるのか、今は誰にもわからない。
…… ᴛᴏ ʙᴇ ᴄᴏɴᴛɪɴᴜᴇᴅ
【転生者のルール】
その1
『決して自らが転生者とバレてはいけない』
あけましておめでとうございます(大遅刻)TS・ZECTです
さてようやくお披露目ですよ長っかった…久しぶりに1万字を超えるものを書き上げたので執筆カロリーがえげつない事になってて草も生えん。次回は初っ端戦闘スタートで行こうと思います偶にはバチバチに戦うのもいいんじゃないんでしょうか。
あと最近エアライダーをやりこんでましてて寝不足が続いてます、ギガンテスが…破壊を求めている…!アッヒャッヒャ!ヽ(゚∀゚)ノ ㌧㌦! ㌧㌦!
………ちゃんと書いてますので許して下さい
それではまた次回
今後のお話
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本編書いて!
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LOSTEPISODE読みたい!
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ほんわか日常物がいい!
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デート回!
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全部書け!