彼女はキヴォトスを駆ける。   作:アキ・レーシング

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凄い久しぶりの投稿です。


よろしくおねがいしまする…


1.メッセンジャー・ミコ

「よいしょっと〜。前通るよ〜!」

 

 

車やバスが忙しなく往来しているトリニティ総合学園を中心とする公道。そんな中でその声は聞こえた。自転車で車と車の間を縫うように走っている。車のフェンダー部分を掴んだりしながら前へ前へと進んでいく。

 

 

「あと2キロちょいくらいか…間に合うかな…」

 

 

時計を見てはそう呟いては更にペダルを踏み込んで進んでいく。

 

走ってる途中に走ってる車からクラクションを鳴らされたり罵声を浴びせられたりしてもお構いなしに進んでいく。

 

 

彼女は学校が嫌いだった。

制服を着て、勉強をしながら、先輩に怒られるかも…とビクビクしながらまた部活をしたり、課題に励む。

 

彼女は思った、そんなのゴメンだ。

 

自転車に乗るのが好きだった彼女は、メッセンジャーとしてキヴォトスの各地を走っている。

 

 

「あ……よし、アレやろ。」

 

 

信号が黄色から赤に変わる瞬間、彼女は車の間をすり抜けて走っていく。その間に信号は変わり、横側の信号が青になり、車も走り出すが、それすら避けて進んでいく。

 

 

「もうちょいで着くかな…」

 

 

ぶつからずにすんだとニコニコしながら走り続ける。

 

このキヴォトスには彼女のような自転車メッセンジャーは数人存在している。

基本、荷物を届けたい時は荷物を集荷センターに送ったり仕分けをしなければならないが、そんなに待ってられない、今すぐにでも必要なんだ。そう言う時は彼女たちの出番だ。

 

 

「よっし。時間前に着いた〜。危ない危ない…下手したら遅れてた…」

 

 

目的地の会社にたどり着くと自転車を飛び降り、自分の体に巻いていたチェーンを外し、自転車を柱に立てかけ、ホイールとフレームを這わせるように鍵をかける。いわゆる「地球ロック」というやつだ。

彼女らメッセンジャーは、自転車があるからこそ初めて出来る職業。

 

それを盗まれたらメッセンジャー、特に彼女は無力になる。

そんな事を避けるための地球ロックという訳である。

 

会社の入ってる階まで行くためにエレベーターに向かって歩みを進める。

周りの人たちは自分を見て少し嫌そうな顔をする。だが彼女は特に気にせずにエレベーターに乗り込む。

 

目的の階に辿り着くと足早にエレベーターを降りてオフィスの受付に歩いていく。

 

 

「ん…ステーじゃん。調子どう?」

 

「お? なんだミコちゃんじゃん。調子いいよ〜」

 

「なら良かった。そんじゃ後で」

 

「おけおけ〜」

 

 

その途中で自分と同じ所属のメッセンジャーで青髪とケモ耳が特徴のそこそこ大柄の女性、ステーと会ってはそう話す。だが本来のイベントが終わってないため、挨拶程度の言葉を交わしてすぐに受付まで歩いて行く。

 

 

「どーも、いつも忘れ物の多い上官さんにお届け物でーす」

 

「あぁ…あの人ですね…はい、受け取ります」

 

「それじゃ、ここにサインお願いします」

 

 

いつも対応してくれるこのオートマタは相変わらずお堅いな…と思いながら依頼状にサインを求める。

 

受付のオートマタは依頼状を挟んだバインダーを受け取るとサインをする。

この依頼人のわんこの上官は確か、私に依頼する前からずっと忘れっぽい人だったのかな…という事を少し考えてみるが、あんまり話した事もないし、まぁいいや。と思考を放棄した。

 

 

「はい。これでいいでしょうか」

 

「はーい大丈夫ですよ。それでは」

 

「いつも、ありがとうございます」

 

「どーも」

 

 

職員との会話を終わらすとまたエレベーターに乗り、自分の自転車をくくりつけた柱まで辿りつく。

そこにはド派手な青いロードバイクに跨って彼女を待つステーがいた。

 

 

「やぁ、ミコ。聞きたいことあるんだけど…いい?」

 

「いーよ。何?」

 

「今週末にアーレーキャットがあったの覚えてる?」

 

「そーいやそうだっけ…覚えてるよ。」

 

 

ステーから話されたアーレーキャットというのは自転車を使ったレースの1つ。主催者によって決められたチェックポイントを通りながら走り、ゴール地点までのタイムを競うもの。

 

だが通っている事を証明するためにそのチェックポイントを写メったり、そのチェックポイントで買えるものを買って証明書を貰ったり、収集したりする。

 

 

「それで? 私にも出ないか?…って聞きにきたってわけ?」

 

「ザッツライト。私も出る予定だし、今回の景品もかなり良い感じだぞ?」

 

 

ステーは、彼女が景品目的で参加すると考えていたようでそう話している。

 

 

「ゴメンね。行きたいのは山々なんだけど…はい。こちらミコ」

 

 

ミコが話そうとしたところを遮るように電話が鳴り、ミコはメッセンジャーバッグの中に入れていた携帯電話を取り出し、電話に出る。

 

 

『こちらオペレーターです。場所はトリニティで合ってますよね?』

 

「合ってるよ。何処から何処まで?」

 

『依頼主はトリニティのティーパーティー所属の生徒。行き先は恐らくシャーレとなっています。そこから10分ほどで行けますか?』

 

 

電話の相手はオペレーター。ミコの現在地の把握をし、次の依頼が来た事を彼女に知らせる。

 

 

「任せなよ。それじゃ今から行くから」

 

『了解です。お気をつけて』

 

「はいよ、オペレーターちゃんもね?」

 

 

そういって電話を切ると、彼女は同業者で、ある程度何があったのか分かっているステーの方に自分の自転車の鍵を開けて、鍵を自分の体に巻き、向き直る。

 

 

「ゴメンね、ステー。ちょいと立て込んでるから、また後で!」

 

「まぁそんな事もあるか…。おk、それじゃまた後でな」

 

 

ステーはトリニティ方面とは別方向、ミレニアム方面に向かって走り去っていくのを見送ると、ミコはティーパーティーの部室(?)に向かって走っていく。

 

そしてその数分後。彼女は無事、ティーパーティーの部室に到着しては元気よく入っていった。

 

 

「どーも。メッセンジャーのミコです! 荷物の受け取りに来ました!」




主人公 ミコちゃん

本名 そのうち出るでしょう……というか出さないといけないよね

使用武器 アルファメトロ (ハンドガン)

身長 168cm

誕生日 3月9日


ここには恐らくオリキャラの事とか、なんかそういうの書く予定です。次のお話がいつ出せるのか分かりませんが…気長に待っていてください。


それではまた次回!
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