見た目だけは踏み台だけど、普通に生きさせていただきます!   作:蒼天 極

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あ〜これだよ。今回の事件の中核はこれだよ……

 その後早い事であっという間に放課後になった。

 俺らのグループは俺以外全員塾に行っており、今日は授業日という事で俺は一人優雅に帰宅させていただくことにした。

 

「それじゃあ塾のない俺は優雅に帰らせていただくZE☆」

 

「え〜……れお君も一緒に塾行こうよ〜。ひな達だけお勉強だなんてずるいよ〜」

 

 ひなちゃんが頬を膨らませて抗議してくるが聞き流す。ふははは俺は前世の記憶があるから授業と宿題すれば普通に授業についていける。故に塾なんて必要なし。

 まぁそれ言ったらヤマトも塾なんて行かなくていいんだけど、アイツは金髪が塾で待ち伏せする事があるからなのはちゃん達の護衛の為に一緒に通ってるんだと。ホントあいつ気持ち悪いよなぁ。

 

「龍帝院の奴もしつこいし、お前が背後から股間蹴ってくれれば楽なんだがなぁ……」

 

「馬鹿野郎、俺もこう見えて忙しいんだよ。それに……」

 

「ん? どうしてなのは達の方を見てるんだ?」

 

 三人娘にとって俺はある意味異物とも言える存在。そんな奴が四六時中一緒にいたらヤマトにアプローチをかけられる機会もない。という事で塾のある日の下校中くらいは異物である俺の存在を気にせず、ヤマトにアタックを仕掛けられるようにというちょっとした配慮なのだ。

 

「そういえばレオ君って最近わたし達が塾の日以外もすぐに帰ってるよね? 遊びに誘っても断っちゃうし……どうしちゃったの?」

 

「いやぁ、ちょっと楽しい事をやっててね」

 

「いや、だからそれが何かって聞いてんのよ」

 

「秘密。ただもうすぐ完成するからそのときに教えるよ、楽しみにしてて」

 

 さらに怪訝な表情を浮かべるアリサちゃん達だが、そんな顔してられるのも今のうちだ。今俺が何をしてるかを知ったそのとき、アリサちゃん達はビックリして腰を抜かすに違いあるまい。

 ……あとひなちゃん、頬を膨らませ続けるのやめて。ひなちゃんのほっぺもなのはちゃんに負けず劣らずプニプニだから膨らみすぎて面白いことになってるって。…………プッ、クク。

 

 

 ◇

 

 

「……あ〜、これだ、これだよ。これが今回の事件の中核だよ……」

 

『まだギリギリ始まってもいないのに見つけ出すなんて運が良いですね。ここで回収しますか、封印だけして放置しますか?』

 

 悲報、原作の事件の中核になったであろう青い宝石を見つけたでござる。名前やどういう悪影響をもたらすものかはちょっとド忘れしてる。

 見た感じ凄まじい魔力を秘めたロストロギアだし回収してミゼット婆ちゃんの所へ待っていくのが正解なんだろうけど……割と近くで金髪の女の子が斧型デバイス持ってスタンバイしてるんだよなぁ。

 これ手に取った瞬間襲われるパターンだよ絶対……だってあの子十中八九原作でライバルだった子だろうし……多分!!

 

『今の俺なら多分あの子に勝てるだろうけど、こんな早い段階でマークされるってのは面倒くさいよな。それにこのロストロギアを持って時空間転移で逃げたとしても、ミッドについた瞬間違法所持でしょっ引かれるだろうし…………』

 

『ではどうするんです?』

 

『……封印もせずに放置しよ。どうせここで何もしなくても、すぐにあの子が回収するだろうし』

 

『良いんですか? あの子がライバルキャラなら悪用されるんじゃ……』

 

『もしそうならオリ主が倒すだろうしねぇ。アイツ今でこそ本来の力を発揮しなくなったとは言え、本気で戦ったら理不尽の権化だし』

 

 それに戦闘やミッドでの取り調べを受けてる時間があるならば、その時間を使って()()を完成させてしまいたいからな。

 運が良かったね金髪少女、今回だけは特別に譲ってあげようじゃないか。それじゃあ踏み台その2はクールに去るZE☆

 

「……あの子、ジュエルシードを取らなかったけど……珍しいから見てただけの普通の女の子なのかな?」

 

 おい俺は男だ。

 

 

 ◇

 

 

「………………」

 

 理論は外付けのリンカーコアって感じで、バッテリー内の魔力を一旦全身に循環させてから魔法を行使する……。ただそれだと魔法を使うときに発動までに数秒のタイムラグが発生するけど……、なら常に魔力を循環させ続けておけば……

 

『マスター、もう夜ですよ』

 

「え? ……もう9時じゃん。集中しすぎたー」

 

 早くご飯食べて風呂入らなければ。

 晩御飯は……カロリーメイツでいいや。

 

 〜30分後〜

 

 いっぺん動作テスト……ぐぅっ!? 身体への負担が思った以上に大きいな。身体が他の人より丈夫な俺でこれなら普通の人が使うには尋常じゃない負荷がかかるんじゃ……?

 なら弱体化してしまうけど一度に引き出せる魔力の量を落として……。

 あとこれだけ負荷がかかるなら、無茶ができないようにセーフティーもつけておこう。AIがバカな事をしないようにセーフティーは俺以外は弄れないようにシステムを特別な枠に入れて100桁のパスワードでロックして…………。

 

『マスター、もう今日は切り上げたらどうですか?』

 

「いまゾーンに入ってるからお構いなく。なんなら今夜はオールナイトでやるわ」

 

『その社畜精神と根性は賞賛に値しますけどねぇ……』

 

『僕の声が……聞こえる方……。お願いです……』

 

 …………今のは念話? しかもヤマトの声じゃなかったし第三者からの無差別念話か。全く、こんな夜遅くに無差別念話を使うだなんて近所の迷惑を考えて欲しいもんだな!

 

「アスカ、気が散るから今の念話が俺に聞こえないようにブロックしてて〜」

 

『念話にそんな機能ないですね。一方通行に受信してしまうんで潔く聞き流すなりなんならして下さいな』

 

 マジでか。ならアスカに念話をブロックする機能を追加しておくか……。それくらいなら10分もあれば終わるからな。

 

 ピルルルルル

 ピルルルルル

 

 早速作業に取り掛かろうとした瞬間、無造作に机の上に置いていた携帯の電話のアラームが鳴る。えぇっと……予想通りヤマトからだな。

 

「おいこらヤマトォ……最近電話代が高くなったから、話しをしたいときは念話にしてくれって俺は言わなかったか!?」

 

『あ、あぁ、そうだった悪い……ってそれどころじゃないだろ! 今の念話が聞こえなかったのか?』

 

「うん、聞こえた聞こえた。多分今のが原作開始の合図なんだろうけど……どうする? お前行くの?」

 

『あぁ。ひなも誘って三人で様子を見に行かないか?』

 

「俺今忙しいから無理。後ひなちゃんも普段この時間は既に寝てるから、あの子中途半端な時間に起こされたらメチャクチャ不機嫌になるから電話して怒らせても知らないからな?」

 

『マジか。……と言うかひなはともかくお前忙しいって何を……そういえば今朝用事があるから合流は後って言ってたな』

 

「そうでーす。現在とあるブツを開発をしてる最中なんで来れませ〜ん」

 

『あぁ、今朝言ってた用事ってデバイスかなんかの開発の事だったんだな。……ならそれ後回しに出来るんじゃないのか?』

 

「中途半端は落ち着かないから無理ィ。そもそもお前強いし一人で充分だろ。この場は任せたぜ、ガンバ!!」

 

『チッ、お前はそんな奴だよな……ケツからタバスコ吹き出して死ねばいいのに。まぁいいや、ならオレちょっと行ってくる』

 

「おう。後ケツからタバスコ吹き出したくらいじゃ人間死なん。痔になるだけや! ……クソ、切られた…………」

 

 あの野郎、いくら急いでいるとは言え大人のありがたい指摘は最後まで聞けよな。アイツは大人になった後絶対上司との折り合いが悪くなるタイプだな!!

 

『マスター、本当にいいんですか?』

 

「ああ、今は一刻も早くこれを仕上げた方がいい」

 

『……あくまで独り言なんですが、今朝倒した踏み台その1ってもう起きてるでしょうね』

 

「…………」

 

『アレも雑魚ではありますが、マスターと同じ転生者であり魔力SSSの持ち主です』

 

「…………」

 

『もしあの金髪が今の念話を聞いていて、余計な事をしに来たのなら……状況が悪化すると思いません?』

 

「しょおがねえなぁ! ちょっとだけだぞ!!」

 

『このマスターはほんとチョロくて使いやすいですね』

 

 なんかアスカがムカつく事を言っているが、彼女の言うことも一理ある。

 万が一金髪が邪魔をした結果、今回の夜の騒動に巻き込まれたなのはちゃんやヤマトが死んでしまったとなれば流石に悲しいし、様子を見るだけ見に行ってみるか……。

 と言う事で手早く外出の準備をして俺はアスカを含めた各種デバイスを手に取ると、バリアジャケットを展開してベランダから…………

 

「いや、これだと鍵が閉められなくて泥棒入るよな……普通に玄関から出るか」

 

『走っても間に合いそうですしねぇ。わざわざ窓から出撃なんて格好つけなくていいでしょう』

 

 バリアジャケットを解除してベランダから部屋に戻ると、改めて玄関から家を出てしっかり鍵を閉めて現場へと急ぐのだった。




 リメイク前のレオは割と簡単に原作の展開を思い出してましたが、こちらでは厳重に記憶に鍵がかかっている為思い出せないようになっております。
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