偽トリアがゆく雁夜おじさん救出劇? 作:破戒すべき全ての鬱(うつブレイカー)
『先日のアサシンの件は恐らく戦力を総動員しての襲撃でしょう』
昨夜はアイリの元へ戦闘目的ではないとは言えライダー、アーチャーが襲来した。
「そうか」
ランサーを含めると三陣営に…いや例のサーヴァントも含めて四陣営に居場所がバレていて居場所を変えるのは違和感を感じない良いタイミングだ。
「舞弥、アイリを別の場所へ」
『勿論です。』
アイリが今いる家は魔力の純度が高い霊地…アイリを探す魔術師がいるとするならば魔術師達は霊脈があるところを探し回ることだろう。
だが既に用意してある土地は霊脈の気配一つない魔術的な有用性がないのただの土地、有能な魔術師…典型的な魔術師ほど探すのは困難極まるだろう。
「ところで舞弥、アサシンの動きをどう見る?」
『はい、アサシンの乱入についてはマスターを1人でも脱落させるために動いていたというには疑問が残ります。
その目的もあったでしょうが恐らく第一の目標としてはセイバーに瓜二つのサーヴァントについての脅威度の確認と見るべきでしょう。』
やはり舞弥もそう認識しているか…アサシンの動きを聞くに正体不明のアサシンのマスターは同盟を組んでいる可能性が高い。
だが自らのサーヴァントを捨て駒にする程の同盟というのは違和感を感じざるをえない、アサシンのマスターが見えてこなければ協力している相手も当然不透明のまま。
「…言峰綺礼お前が一体何者か」
……言峰綺礼、代行者の中でも有数の実力を保有する代行者。
経歴を見るに聖杯戦争に参加する動機はある、アサシンを自在に動かせるだけの立場もある。
アサシンのマスターであっても違和感はない…聖杯戦争の監視役という立場を利用しアサシン達に各陣営のマスターを見張らせていたなら諸々の筋は通っているようにも考えれる。
仮にアサシンのマスターが言峰綺礼だとすれば組んでいる相手は誰になるか……
同盟を組んでいるとなればそれ相応の見返りがあるだろう。
そうなれば地位も確固たるものを築き上げた者である可能性が高い、ならば御三家の1つ…遠坂家の可能性。
…遠坂時臣、遠坂家が基盤としている宝石魔術以外でも幾多の魔術に精通し特許もかなりの数申請しており、かなりの大金を稼いでいる。
更に調べればフィンランドの方にエーデルフェルトという遠縁も存在している…現在の遠坂家は御三家の中で最も大成している家系と考えてもいいだろう。
いや…あのアーチャーが最初のアサシンを撃退した……アサシンが完全に消失したと思い込ませる自作自演の可能性は十分にあるがアサシンから行動しなければ現代魔術師にバレる可能性はないと言ってもいいほどに隠密性が優れている。
退場させたいと思わせる必要性が低くそれならば終始姿を隠しアサシンを常に警戒させ同盟を結んでいる相手が戦っているときにその数を利用し加勢なり何なりしたほうが良い……ならば遠坂の可能性は下がるだろう
「舞弥、ライダー陣営のウェイバー・ベルベットについてどう感じる?」
『そうですね…調べた限りでは戦闘能力が低くマスターとしての技量もない一般人とさほど違いのない魔術師かと…』
そう、調べに調べて【突発的な行動で聖杯戦争に参加しただけの三流魔術師】であるという結論が出た。
どれだけ調べてもそうなった、だがそんな相手が舞弥や自分がいないタイミングでアインツベルンの元へと訪れるだろうか?
答えは否だ。
奴は魔術工房などの物を一切作成せず一般人が住む家へと住み着くという冷静な選択が可能な男。
一時迷い…サーヴァントの暴走で決定されたとしても敵陣営へと堂々入るわけだから考えなしに実行に移すことは出来ないだろう。
仮に奴がアサシンのマスターと手を組んでいる…そう考えれば舞弥が不在の間を狙えたのも納得できる。
……聖杯戦争が始まりすぐに御三家のサーヴァントを確認させるためにアーチャー陣営へとアサシンを放つ。
それで宝具が分かれば御の字、見られずとも我々にアサシン達への警戒を解かせられる……だが何故アサシンをライダーに殺させた?
!…そうか、そういう事か。最初に一体をアーチャーに殺させアサシンを思考の外へと追いやらせる、そして同盟を結んでいるサーヴァントの脅威度を確認するためにアサシン達を総動員する……ライダーと組んでいた場合は何人かを始末しつつ最低限の人数を生かしてもバレることはない。
こう思考させる事が奴の手の内、仮に全てのアサシンが倒されていたとしてもコチラからは確認することはできず常にアサシンが居る可能性を思考しなければならない
…アサシンがいるとなればコチラがとれる作成の幅もかなり減ってしまうだろう、仮にやつがアサシンの同盟相手ならば…ウェイバー・ベルベット…恐ろしい相手だ。
『―――調査していた間桐雁夜についてですが…例のサーヴァントの出入りを確認致しました。』
「………霊体化しなかったのか…
間桐雁夜…魔術師の思想に嫌気が差してか、家を出てそこからはフリーのルポライターとして各地を転々とするが数カ月前に冬木に舞い戻る。
何か裏がありそうな経歴だがいくら調べても彼の経歴にはそれらしいものはなく、ただ普通のルポライターとして活動していた記録しか残っていない…調査していた当初は脅威にはなり得ないと踏んでいたが少々厄介な相手になりつつある。
「舞弥、間桐雁夜の監視は続けるように」
『了解しました』
アインツベルン城でライダー達が集っていたのが分かっていたであろうサーヴァントの行動…そして町中での接触。
どちらもコチラの動きを随時把握していなければ不可能な芸当、間桐は代々虫を基本とした魔術体制をとっているのはアイリから聞いていたが、どこにでもいる虫が使い魔になってコチラを監視しているのなら対策は不可能だろう。
だが殺そうと思えばコチラに接触した段階で可能だったはず…では何故そうしなかったのか――
―今はサーヴァントに連続失踪事件の犯人であろうキャスター陣営を追わせているという、舞弥の報告ではキャスター陣営によって攫われていたであろう子供数人を助け出した様子を目撃したらしい。……そしてその後自身を追ってきた子供を無事に親の元へと返したそうだ…
……悪を追いかけ弱きを助ける…それは…、まるで、――「………」
………ライダー陣営とは同盟を結んでいるようだし敵対的ではないだろう、間桐雁夜には一度接触してみる必要がある。
「…予定変更だ。舞夜はアイリの護衛に専念してくれ、僕は一度情報を整理してから動く」
『了解しました』
間桐雁夜は何者なのか、聖杯へと何を願うのか……それを確かめるためにも一度、間桐雁夜と対面しなければならない。
■
『冬木市のマウント深山商店街の裏路地でバラバラに解体された死体が発見されました。ココ数日、連続猟奇殺人が頻繁に発生しており――』
おはようございます…早朝からめちゃくちゃ焦ってるアルトリア・ペンドラゴン(本物)です。
地図を机に広げテレビ聞きながら新聞を見て龍之介がやったであろう行方不明事件だとかが起こった地域の範囲に◯をしていってるんですけど……
「おはよう、バーサーカーさん」
「………」
やばいです、範囲が2倍くらいに広がって今の確認してる被害者数も昨日の1.4倍くらいに増えてます。
早期に見つけてキャスター達に決着をつけなければ被害者は増えるばかりです…夜とか待ってる場合ではなく今すぐにでも探し出して倒さなければいけないんですけど範囲が広がりすぎて何処にいるか見当もつかないんですよね…
「……バーサーカーさん?」
…ハッ!桜ちゃん!いつの間にそこへ?まだ5時ですよ?!朝にしては少々早すぎませんか?
私が小学生の頃は午前七時とかまで寝てましたよ?!私は私で事件探しで忙しいので寝てても誰も怒りませんしむしろ私はちょっと嬉しいですよ?!
………桜ちゃんがいるんですから殺伐としたヤバそうな雰囲気出しちゃいけませんね。ココは安全に…まだぼーっとしてるはずの頭を起こさずに……
「おはようございます。どうしたんですかサクラ?まだ朝にしては早いですし無理をしては身体を壊しますからまだ寝ていたほうが良いですよ……」
「………バーサーカーさんもおはよう。バーサーカーさんももっと寝たほうが良いと思う……」
くっ、桜ちゃんは本当に良い子ですね…ちょっとむくれてる顔をしてるところも可愛いですけど幼少期は睡眠時間が重要なのでまだ寝てもいいと思いますよ……私は大丈夫なんです、私自身は元気ですし雁夜おじのサーヴァントですし…
「私は問題ありませんよ、心配するならカリヤにしてあげてください」
「……おじさんも心配だけど……今はバーサーカーさんが心配」
うわ…幼少期桜ちゃん、可愛すぎ?
こんなに可愛い桜ちゃんにはずっと幸せでいてほしい…
いつか凛ちゃんともなんやかんやあって普通の姉妹に戻って将来も魔術師とか危険なことに巻き込まれずにそのまま士郎と同じ学校に入学してイチャラブの甘い寄りの青春を送ってほしいですよね?
…でも姉妹に戻っても雁夜おじさんとは一緒にいて雁夜おじさんとは本当の父親みたいに接しててほしいですし自信を持って間桐の姓を名乗れるようになっててほしい。
最終的に結婚式には雁夜おじさんは一人の父親としてバージンロードを歩いてくれれば百点満点の未来ですよ!
「……バーサーカーさん?本当に大丈夫?無理は絶対にダメだよ」
?!?!!!可愛い!可憐だ。胸が苦しい! こんなに健気な子を優先しないとかあり得ないですよ?!分かってますか未来の衛宮士郎?!エミヤとかの鉄心ENDとかいったらぶっ殺しますよ?!
「………本当に、大丈夫です…私は問題ないのでその優しさをカリヤに向けてあげてください。」
Zero本編の雁夜おじさんは桜ちゃんの前で強がって結局助けられずに死んで桜ちゃんに『バカな人』とかって言われるんですから無理しないようにしっかり確認しなきゃいけないんですよ!
「…バーサーカーさんってちょっと雁夜おじさんに似てるかも」
雁夜おじさんと私が似てる?え、イケメンってことですか?それとも未練がましくてやるべき事とやってる事が一致してないってことですか?
「……サクラ、どういうところが似てるんですか?」
「……目が離せないところとか……」
……あーなるほどね。分かります分かります……雁夜おじさんは放っておけば一人でなんでもやろうとするので目を離すのは危ないですし心配ですよね?
「……なるほど、サクラはカリヤが心配なんですね」
まぁ私はそんな雁夜おじさんを守るためにいるので雁夜おじさんにも私にも目を離してもらっても全然大丈夫なんですよ?
「うん…今は元気だけど……やっぱり、心配で……」
「大丈夫ですよサクラ、カリヤは…いやカリヤも私が守りますから」
「…」
うわ恥ずかしっ……何が『私が守りますから(キリッ』ですか…桜ちゃんに何言ってるんだコイツみたいな目で見られてるじゃないですか!
「…バーサーカーさんは誰が守るの?」
えー?私の事心配してくれてるの?!可愛すぎか?!その首を傾げる姿?!可愛いさEXですよこれは!心配してくれるのは嬉しいですけど!
「フッ、大丈夫ですよサクラ。私の事は心配いりませんから。
カリヤも言ってませんでしたか?――ンッン゛『僕のバーサーカーは最強なんだ』―って。
……つまり私より強い人は居ないので守られる必要がないんですよ。」
桜ちゃんはもっと自分の心配してあげて!
「そう……」
私はあくまでサーヴァントなので桜ちゃんが心配する必要はありません、聖杯戦争なんてあと数日もあればきっと終わりますし仮に私が死んでも桜ちゃんも雁夜おじさんもハッピーに暮らせれるので問題なしですよ!
雁夜おじさんは自分がマスターとして不甲斐ないから死なせてしまったとかってしばらく引きずるでしょうけど、桜ちゃんはまだまだ幼少期。ただでさえあんまり覚えてない幼少期に数日くらい人が住んでたくらい覚えてるわけないんですよね。
私が居なくなっても数日あれば記憶は過去のものになって『こんな人がいたな』くらいで済みます。
私が居るからあり得ませんけど第5次聖杯戦争が起きても桜ちゃんなら余裕で生き残れますよ!だって今の雁夜おじさんの桜ちゃんへの愛はEXですし、なんか愛の力で二人がハッピーエンドってやつですよ!愛の力は最強なので!
「大丈夫、サクラは安心してください」
「……うん」
うわー可愛いなぁもう……抱き締めたい、可愛すぎる……ちょっとくらい良いですよね?
「そんな不安そうな顔しないでください。私は騎士なので嘘はつきませんよ」
抱っこしてみれば柔らかいし暖かいしお肌がスベスベで気持ち良い…しかも花みたいないい香りがする………スーハースー…ハッ!私は今何を?!
「フフッ、バーサーカーさん、くすぐったいよ」
……桜ちゃんが可愛すぎてつい抱き締めて匂いをかいであわよくばあんな事やこんな事をしようとしていた?!なんて変態なんですか私は!
「すいません、嫌でしたか?」
でもまだ私の中で抱っこしたい欲が燻ってるんですよね……桜ちゃんが大人になって結婚したら今までとは比べ物にならない程可愛くなるんですよ?コレは仕方がないですよね。
「ううん、大丈夫」
ここで『気持ち悪いよ』とかって言われたらショックで気絶してそのまま霊基が消滅しそうだったんですが……大丈夫と言われたので私の心は救われました
「……ふぁーわ……バーサーカーさんならいいよ……」
大口のあくび……可愛すぎるな?
………早起きしすぎはやはり悪い文明ですねはい。日本人は社会人になると多くが遅寝早起とかいう地獄を味わう羽目になるんですよね。
「眠いんですか?」
「ぜんぜん……」
……嘘はいけないですよ桜ちゃん、今にも寝そうな目をして何言ってるんですか。
このくらいの歳の子って変に我慢して強がりますよねー
「ほら、眠いなら寝てて良いんですよ?ちゃんと起こしますから」
「……ううん、眠くないよ」
桜ちゃん?!我慢は身体に毒ですよ?!
あわわどうしよう…桜ちゃんはきっと意志が強いタイプの子なので無理に寝かそうとしても起きてるだろうし。―――はっ!そうだ!
「サクラ…私は早く起き過ぎて眠くなってきました。私は少し睡眠をとりますけどサクラはどうしますか?」
これですよ!この方法なら桜ちゃんはここで寝てくれるはず…そして私は桜ちゃんが寝たことを確認し次第また戻って来る。ふへへ、ナイスアイデア私!
「バーサーカーさん、眠いの?じゃあ一緒に寝る?」
「はい」
ふふふ……桜ちゃんが寝てくれそうで一安心ですよ!それに桜ちゃんの寝顔を見れるとか幸福以外のなにものでもないですし早くベットへ行きましょう!
おじさんには悪いですけど私は桜ちゃんからお布団に誘われたので一緒に寝ます。
いぇーい雁夜おじさん見てるー?
「……バーサーカーさん、まだ温かいよ」
同じ布団で…二人が寝る。やっぱりFateってエッチなゲームなんだ!
「し、失礼します」
…普通サイズのベットに二人…桜ちゃんは子供とはいっても離れて寝るほどの余裕がない状態。
必然的に体を密着させるようになるわけで……桜ちゃんの息とか体温とかが近くてめちゃくちゃドキドキしますよこれ!
「バーサーカーさんは何処かに行かないよね?」
エッ!コレがヒロイン力?!桜ちゃんもしかして魅了スキル持ちですか?!女神とかだったりしますか?
「はい、サクラが望む限りそばに居ますよ」
「……そっか、じゃあ…ずっと一緒だね」
そうですね、桜ちゃんが自立しても追いかけるような真似はしませんけど、桜ちゃんがココを出ていくまではずっと一緒にいたいです。
桜ちゃんが自立したら雁夜おじさんのお世話かな?
桜ちゃんが将来結婚とかしてお子さんが出来てからはその子供たちのお世話です!
特に夜泣きとかについては任せてください!多分恐らく未来の私も身分証明書とかなく働けずに間桐のスネかじって生き永らえてて一生暇してると思うので!
「バーサーカーさんは……私の事、好き?」
「はい、カリヤもサクラも大好きですよ」
桜ちゃんの優しい笑顔、今にも眠りそうでウトウトしてる桜ちゃん…この幸せの生活を守ってみせる…
もう絶対に守りきって見せる、例えどんな事があっても私は桜ちゃんを未来永劫守り続ける騎士になります。
まぁ仮に死んでも第5次があれば縁召喚でメドゥーサを押し退けて来ますから安心してください!
「…そっか……私も、バーサーカーさん、大好き」
――おやすみ桜ちゃん。
…あーあ、幸せな時間も終わってまた事件範囲の丸付け作業に戻らなきゃな……―桜ちゃん、腕離して…動けない。
無理やりほどくなんて非常識なことはできませんし……もうこのまま寝るしかないですね、正直私も少し疲れてましたし寝ましょう。
まさか龍之介も朝から積極的に拉致なんてするわけありませんし少しくらいサボってもバレませんよね?
……ココで桜ちゃんを起こしても申し訳ないですし寝ましょう!仕方ないってやつですねこれは…おやすみなさい!
「おやすみなさい…」
直したら良い場所があればぜひご指摘お願いします!