偽トリアがゆく雁夜おじさん救出劇?   作:破戒すべき全ての鬱(うつブレイカー)

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プーチン欲しいけど石が…


勇者は魔王を討伐する、これは常識の事ですね

やぁやぁどうもアルトリア(本物)です。

私マジで天才過ぎる!私の直感に従って少し歩いただけで雁夜おじさんを見つけれたわ。

あとは間桐臓硯をぶっ殺すだけの簡単なお仕事よ!

 

いやーそれにしても雁夜おじさんすぐに他人を信用するのは良くないよー。

 

そんなんだから色んな奴(愉悦部)に利用されるんだよなぁ…

 

それにしてもキャスターって誰よその女!なんで自分のことキャスターって思ったの?

 

いや、何でも出来そうな自分を見てキャスターと踏んだのかもしれないけど、私の本職はセイバーなので!

まっいっか!バーサーカーと契約解除してくれたし、雁夜おじさんと再契約したのは私だし!

「バーサーカー…聞きたいことがある」

 

 

 

間桐臓硯ぶっ殺し計画はどうするか…いや我が対魔力(A)の力にかかれば間桐臓硯抹殺RTA余裕であろう、あとは適当にチート回復鞘(アヴァロン)を雁夜おじさんに渡してハッピーエンド直行よな!

 

さすが天才すぎる私!

 

「バーサーカー?」

バーサーカー?バーサーカー来たの?まあこの天才の私に言わせて貰えれば魔力補給ができないバーサーカーなんて余裕ですね、宝具を使う必要もないくらい余裕で勝てる!雁夜おじは下がって見といてくれ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雁夜サイド

 

「バーサーカー…聞きたいことがある…」

 

雁夜と契約した新たなサーヴァント…見た限りは信用に値すると感じたがそれ以上に疑問に思う事がある。

 

それは一体どこのサーヴァントであるかと言う事、本人の話を信じるならかなりの有名どころなのだろう。

 

再契約をしに来たということは契約者は死んでいるはず…

 

縁による召喚で偶然呼べた一般魔術師が死んだ可能性もあるが、有名どころを呼び出せる媒体を用意できる程の知名を誇る著名な魔術師…それこそ御三家の魔術師が死んだ可能性が高い。

 

御三家の魔術師で姿を見ていないのはただ一人、桜を臓硯に売り払った怨敵…遠阪時臣。

 

もし時臣なのだとしたら…あの憎たらしい男が死んだと考えるだけで胸がすく思いだ。

 

 

バーサーカー(仮称)に誰がマスターだったのかとそう聞こうとバーサーカーを見るが何か考えているのか一向に返事がない。

 

「バーサーカー?」

もう一度声をかけるとハッとした様子で顔をあげて剣を構えるような動作を行う…―――本来の役職はアサシンだったのかよくよく凝視してみれば何もないと思っていた所に剣らしい輪郭がぼんやりと見て取れる

 

「バーサーカーですか?!カリヤ、安心してください!私の実力を知れば聖杯戦争など取るに足らない出来事でしたと実感できますよ!」

 

「プッ…フゥッ……やめてくれ……笑わせないでくれ」

「なっ!バーサーカーが居るんですよね?!呑気に笑ってないでくd――あっ…」

先の発現が誰に向けたものか分かったのか先程までの真剣な表情と打って変わって顔がみるみる赤くなり恥ずかしそうに顔をうつむかせる。

 

「わ……忘れて下さい!」

どんな気迫を以て言われようとも顔が真っ赤では迫力がなく、むしろ愛らしさすら感じさせる。

 

「私が!バーサーカーです!どうかしましたかカリヤ?!聞きたいことがあるなら是非聞いてください!答えれる範囲なら答えましょう!」

質問をできる様な空気感にしてくれたのはありがたいが、何処か必死過ぎる様子に面白く思う。

 

「じゃあ言わせてもらうよ、キミは誰のサーヴァントだったんだい?良ければ教えてくれないかな」

 

「あー……私の元のマスター…ですか?」

「あぁ」

すると先程までの威勢は何処かへ行き、明らかに動揺しながら目線を彷徨わせ始める。

 

「アレですよ…あのー令呪?でマスターの名前言えない様にされててー…そのー……マスターの名前は言えないと言うか…」

 

子供が嘘を付く時のようなしどろもどろな様子は微笑ましいものもあるがココで嘘を付くメリットが見当たらない、それでも嘘を付つかなければいけない理由があるのはなんとなく察せる。

 

「……わかった、それ以上は聞かないよ」

 

「あえっ……あっすいません…あ!私からもちょっと良いですか」

質問した時と打って変わりどこか気まずそうな雰囲気を出しながら雁夜に質問をしてくる。

 

「なんだい?」

 

「…聖杯戦争に参加している理由を教えてください」

「理由?」

 

間桐雁夜が聖杯戦争に参加する理由……そんなものは一つしかない、臓硯に囚われている最愛の人の娘…桜を助けることだ。

「僕は……ある子供を救いたいんだ、それ以外に理由なんてない」

「そうですか…」

どこか悲しげに呟くバーサーカーは何か思い詰めたように黙り込む。

「キミはどうなんだ?マスターの願いに答えて召喚されたんだろう?」

 

「そうですね、私は…」

バーサーカーは夜空をボーッと見上げ、ポツリポツリと語る。

「私は聖杯にかける願いは……特にありませんね」

「んなっ?」

 

聖杯にかける願いがない……ならば何故召喚に応じたのか、雁夜は疑問を浮かべるがバーサーカーは話をそのまま続ける。

 

「サーヴァントは英霊、そのまま通り英雄の霊です

…つまり過去の存在なんですよ。私から言わせてもらえば現代を生きる人の願いを奪ってまで願いを叶える事はあってはならない事なんです。

ですが……召喚に応じるものは(みな)………とまでは言いませんが形が違えど過去に未練がある者達なのです。

私の場合は……そうですね、私はただ今を生きる人を助けたい…とかですかね」

 

笑みを浮かべ、どこか遠くを見るように語るバーサーカーの瞳には一切の曇りがない、その美しくもすぐに居なくなってしまいそうな姿に雁夜は目を奪われる。

 

「バーサーカー…キミは本当に不思議だな、さっきまではどこか幼いようにも見えたんだけどなぁ……今は…君も何処かの英雄だったんだって気付かされたよ。」

 

雁夜がそう言うとバーサーカーは少し赤面し、顔を背ける。

その行動は羞恥から来るものなのか、それとも他の感情から来るものなのか……雁夜には分からないがただ言えそうな事はある。

 

このサーヴァントの手を取るという選択をして良かった、このサーヴァントとなら桜を助けられる……そんな確信が持てた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うわ恥ずかし!カッコつけて『私は人を助けたい』みたいな事いったらなんかオシャレな事言って返されたんだが?!

恥ずかしすぎるだろ!コレが中二病とアニメのキャラの差か……

 

まぁそんな事はどうでも良いんだよ

今私は雁夜のおじきの帰路について行っている…

 

そして目の前に見えるは間桐邸(魔王城)

やる事は魔王臓硯を見つけて討伐するだけ!あとは成り行きでハッピーエンドに行くでしょ!

 

「クカカッ!また面白いモノを連れているのう?雁夜よ」

おーっと!ラスボス自らお出ましだぁー!

 

「臓硯……桜ちゃんは無事なんだろうな……」

 

目と目が合ったら聖杯勝負(ころしあい)!心のゴングは鳴っている!デュエル開始ィ!

「なに、焦ることはない……約束は守る……少なくともお主が死ぬまではな?」

遺言はそれだけか?覚悟しろよ!この蟲野郎!

 

エクスカリバー逆手持ちからの風王鉄槌(エア・ストライク)発動!地面をえぐって風の推進力で前へ!(インビジブル・エア)を解放するのと同時に(アヴァロン)を置き去りに……この為に逆手持ちする必要があったんですね。

 

お前が居ないだけで救われる命があるんだ!喰らえバーサーカリバー!

「なっ――」

喋んな!人間の悪いところだけ詰めたみたいな奴は死ねぇ!蟲一匹生かして返さんぞ!全身切り刻む!土の栄養になっとけ!

 

うぉぉ!唸れ我が聖剣!コイツを木っ端微塵に切り刻めぇ!

 

…勝った!魔王討伐完了!これで数多の死人が減る!……筈!

どうや?雁夜のおじき!私強いやろ!

雁夜のおじきに良いところを見せれたし私は大満足ですね。

 

あとは桜ちゃんを助けてなんやかんやしてハッピーエンドって流れでしょ!

 

 

 

 

 

 

 

雁夜サイド

 

一瞬の出来事だった。

 

突風ともに後ろに居たバーサーカーは間桐臓硯を両断し目にも止まらぬ速度で切り刻んだ。

 

数百年の時を過ごした化け物、間桐臓硯とも言えど英雄が放つ神速の連撃をその身に浴び、(うごめ)く蟲一匹逃さず、断末を発する事すら許さずに切り刻まれて跡形もなく消滅していった……自身が恐れて続けていたあの間桐臓硯がだ。

 

「バーサーカー!」

「ハイッ!どうしましたかカリヤ?」

先程の鋭い雰囲気は何処に行ったのか、柔らかい笑みを浮かべて聞き返えしてくる…その笑顔は純粋で無垢な笑み。

きっと状況が違えば美しいと思えた、だが今はその笑顔にゾッとする。

 

「…………いや、ありがとう…バーサーカー」

「気にしないでください!」

 

臓硯を殺すという行為…自身の気持ちを汲み取り行ってくれたのであろう行為…

…桜ちゃんを助けなければいけない身、ただ一つの障害であった臓硯を排除してくれたのは喜ばしい限りだ。

 

もし順調に聖杯戦争に勝ち抜けたとしても実際やらなくてはいけないタイミングがあったかもしれない

 

…だからこの行為に感謝こそすれど恐れるのはお門違いも(はなは)だしいのは理解している。

 

しているが……死体を躊躇なく切り刻んだ時の表情。そして今の無垢な笑みとの切り替えが早すぎる…ソレが何よりも恐ろしい。

 

「カリヤ?ボーッとしてないで中に入りましょうよ!さあ!早く」

俺の手を掴みながら満面の笑みを浮かべる英雄に俺の思考は奪われてしまった




…どう頑張っても最後の方が沖田さんになっちゃう…
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