英雄《ヒーロー 》が如く 龍を継ぐもの 作:0101シュート
「まさか……あの爆破事件の女子生徒って……この“メロンマン殺害事件”で、父親を失った……あの子なのか……?」
真実の切れ端。それがようやく二人の目の前に現れた。その後二人は資料を調べ尽くした
その結果事件当時の状況が分かった。
「メロンマンの本名は高橋洋一。そして奥さんの高橋佳也子とその娘の高橋礼子と。夜21時家に侵入したステインが高橋洋一を刺殺。その現場を奥さんと娘さんが目撃。家族はすぐさま警察に通報した。だがステインは
逃亡。当然だけど今も捕まっていない」
「これがあの女子生徒の本名なんだね」
「そうみたいだな。これは後で根津校長に報告しよう。他に何か情報は............あ」
「どうしたの?」
「......いや何でもない。もう情報はなさそうだな」
その頃にはもう辺りは暗くなっていた。2人は一旦喫茶店を後にする。
「これからのどうするの上鳴?ステインを探すためにまた町で聞き込みする?」
「いや......それより耳郎お前に頼みたいことがある」
「ん?」
「俺は今からちょっと......正しいヒーローの会の偉い奴に会ってくる」
「ふ~ん………え!?どういうこと!?」
「ちょっと聞きたいことがあってな。それでだ。俺が奴らのアジトに行ってる間、
耳郎はあの親子を守って欲しい」
「何!?あんた一人だけで危険な場所に行こうって言うの!?ウチを置いて!」
「そ、そんなじゃねぇよ!あの親子はまだあいつらに狙われてるかもしれない。
それで今は守るべきヒーローが必要だと思うんだよ。それにお前ならその索敵能力で
敵の位置も常に探ることが出来るだろ?」
「……」
「な!頼む耳郎!!俺がなんとかするからそれまであの親子を守ってやってくれ!」
上鳴は両手を合わせながら必死に頭を下げた。それを見た耳郎はため息をつきながら
彼から目を逸らした。
「なんか......うまい感じに言いくるめられた気がするけど......わかったよ」
「耳郎......!」
耳郎が素直に了承してくれたことに目を輝かせながら喜ぶ上鳴。しかし耳郎が
そんなことをお構いなしに怒りの表情を見せながら上鳴に詰め寄る。
「ただし!!ちゃんと準備としてから行ってよね!!こんだけかっこつけて
無事に帰って来なかったら本当に許さないから!!」
「わ、わかったよ......」
こうして二人は解散した。彼は耳郎がいなくなったのを確認するとどこかの路地裏に目当てを付けそこに走る。そして路地裏に入り誰もいないことを確認すると彼はスマホを取り出し先ほどの資料を閲覧する。それは耳郎は見落としていたが上鳴自身は気づいた事件の手がかり。しかしその内容はあまりにも悲惨なもので上鳴は
耳郎に詳しく見て欲しくないと思い黙っていたのだ。上鳴はそれを閲覧している。
「ふう……やっぱり自殺したのか………」
そう呟きながら上鳴は自身の目を抑えながら大きなため息をついた。そして
更に詳しく情報を見ていく。するとそこには正しいヒーローの会のメンバーリストの
資料データがあった。それを見た後上鳴はインターネットで現在の正しいヒーローの会の
写真を検索する。それらを見た上鳴は静かに空を眺めた。
「……ハァ……ブちぎれちまったぜ」
上鳴はそう呟きながらスマホでとある人物に連絡を取る。
『はーい。何か用かな上鳴君?』
「根津校長。実は相談したことが」
『ん~?一体何かな?』
「今から正しいヒーローの会にカチコミかけに行こうと思うんすけどどうすかね?」
『フムなるほど……ってえ!?何を言っているんだい!?』
訳の分からない発言に困惑する根津校長。上鳴は一から事の経緯を説明する。
※説明中
『なるほど。その女の子が今回の事件の被害者の正体かもしれないと言うことは
わかったけど、カチコミに関してはどういうことだい?』
「そのままの意味ですよ。ちょっと強引にでもあの組織のトップに会って直談判しにいきます。
場所は町のうわさで大体把握してるんで。多分あいつらの今のアジトは雑居ビル群にある
廃ビルだと思います。ってなわけで俺がもし何かやらかしたら責任とかお願いします」
「ハー......わかったよ。そう言うのを覚悟で君たちにこういう協力をお願いしてるからね。
ただ約束してくれ。もし君自身が危険な状態になったらすぐさま逃げると。どうか
無事でいれるようにしてくれ。」
「フ、耳郎にも似たようなこと言われました。約束します」
「あとこっちでもメロンマンの事件のことを知れべておくのさ。そこから彼女の
身元がわかるかもしれない」
「お願いします」
そして上鳴は電話を切った。
(さて......カチコミをかけに行くか。しっかり準備をしてから行こう)
上鳴は一旦アイテムや装備を集めようとそれぞれの店に向かう。
コンビニではスタミナンXやタウリナーを。質屋では木刀やバット、そして
太鼓のバチなどを購入した。そして店を出てさっそく奴らのアジトへと向かおうと
歩き出す。
「そこの上鳴君!とまりなさい!」
「ん?職質か?いや俺は......ってん?そこの上鳴君?」
職質にしては中々おかしいことを言われた上鳴は強烈な違和感を覚える。すぐさま
後ろを振り向くがそこには誰もいない。不可解な現象に頭をかしげる上鳴。すると
そんな彼の真横に不気味な笑みを張り付けたミニスカポリスのコスプレしたトガちゃんがいた。
「うわ!?」
横を一瞬見た上鳴は驚愕の声を漏らしながらその場に尻もちをついて倒れる。
そんな彼にトガちゃんは手を差し伸べた。
「アハハ!そんな驚くとは思いませんでした。ごめんね!」
「び、びっくりさせんなよな......それになんだよその服装は?」
「えへへへ......今の私はプリティーポリスメンのトガちゃんです。今この町の平和のために
色んな人たちに職質しているのです!」
そう言いながらビシっと敬礼するトガちゃん。
「それで上鳴君!危険なものを持っていないか持ち物検査させていただくのです!!
さもなくば......」
「わかったから......さっさと済ませてくれ…」
「えへへ!素直でよろしい!」
※持ち物検査中
「アウト~!!アウトーです!!なんでバットや木刀を持っているんですか!?」
「クソ!さっき色々買っちまったから......」
「あなたみたいな危険人物はこの正義の可愛いお巡りさんが成敗します」
そう言って彼女はどこからかSMプレイなど使われる鞭を取り出した。
「ん!?おい!なんで仮にも警察名乗ってるやつがそんなもの持ってんだよ!?」
「この衣装をくれたおじさんがついでにこれもくれたんですよ。その姿の君に叩かれた
男はみんな君の虜になるって」
「その衣装そういう目的のやつかよ!?とにかくここでやられるわけにはいかない!」
「行きますよ!!アハハ!!」
「うわ!?やばいやばい!!」
まるで伸縮自在な物体を操るかのようにトガちゃんは鞭を振り回す。上鳴は
当たったら痛いだけじゃすまないと感じ必死でその鞭を避けていく。しかし
そんな逃げ回る彼に彼女はヒートアクションを叩き込む。
「えい!」
「あ!くそ!!」
上鳴の足に鞭が絡まってしまう。彼は引っ張られ転倒してしまった。そんな彼の
倒れた体に彼女は容赦なく膝を叩き込むのだった。
「はい!!」
「グァ!?」
あまりの威力に上鳴の体から鈍い音が鳴り響くのだった。
カウボーイの極み
「く、クソ!!」
上鳴は激痛の走る体をなんとか立ち上がらせすぐさま高速スウェイで彼女から
距離を取る。そしてそこら辺に落ちていたやかんを手に取り投げつける。
しかしトガちゃんはそれをひらりと避けた。
「甘いです!!」
「それはどうかな!?うおーー!!!」
「な!?」
横に避けたトガちゃんに向かって上鳴は猛ダッシュをきる。そして高く飛びあがり
彼女にジャンプキックを叩き込む。それを食らった彼女は見事蹴り飛ばされた。
「う!?」
△極
「お返しだ!!おら!!」
「ぎゃ!?」
上鳴は容赦なく彼女の体を思いっきり蹴りつける。
× ⇐ 押せ!!
そして少し動いた彼女の頭を鷲掴みにしながら自身の体をふわっと上に持ち上げる。
そこから上鳴は両膝を彼女の顔面に叩き込んだ。
蹴り追い打ちの極み
「きゃーー!!??」
こうしてトガちゃんの体力はなくなった。
「ハアハア……どうだこの野郎」
「はい上鳴君!とても楽しかったですよ♪」
「クソ。なんでまだ余裕そうなんだよ?」
「もっとやりたいけど今日は私の負けです♪またね上鳴君!」
【トガちゃんとの因縁ランクがDに上がりました】
【壁蹴りの極みを習得した】
「ハア......悲惨な道草を食ちまった。はやくあいつらの場所に行かないと」
上鳴は意識を切り替えて食べ物で傷を癒した後、奴らのいるであろう廃ビルへと
向かった。
それから数分後。彼は目的地である廃ビルの前に到着する。
(さて......準備はもう完璧かな......?入っても大丈夫だろうか?)
ビルに入る ⇐
まだやめとく
(よし。入ろう)
電気があまりよく通ってない町の隅にあるボロボロな廃ビル。中は薄暗く不気味な空気が
ビル全体を包み込んでいた。そんなビルの中には怪しい者たちが居座っている。
そう正しいヒーローの会の会員たちだ。そんな奴らのいるビルの正面玄関。その扉が激しい音共に蹴破られた。
「ん!?」
「な、なんだ!?」
ビル中にその激しい音が鳴り響き自然と玄関の方に人がたくさん集まる。そしてそこには
ゆっくりと歩きながらビルの中へと入っていく上鳴がいた。
「な、なんだお前は!?」
「俺はスタンガンヒーロー、チャージャズマ。アンタらのボスである浅原 正に
会いに来た。あんないしてくれない?」
「何言ってやがるんだ!ん?ちょっとまて!!こいつ我らの活動を何回か邪魔した奴だ!!」
「何!?ならここを通すわけにはいかないな......」
奴らはそう言って武器などを持ちながら上鳴を囲い始める。しかしこれは
想定内の出来事。上鳴は冷静に戦闘態勢に入った。
「悪いけど......そうしてくれた方が俺もやりやすいわ。手加減はしないよ?
死にたい奴だけ……かかってきやがれ!!」
「最初から飛ばしていくぜ!!」
上鳴は気合を入れるとともにスタミナンXを片手で二本取り出しそれを一気に飲み干す。
「舐めやがって!!死ねー!!!」
一人の男が鉄パイプを構えながら上鳴に向かって突っ込んで行く。上鳴は
冷静にその男に空になった瓶を投げつける。
「う!?」
それが見事に奴の鼻先に命中。怯んだその男の顔面に上鳴は強烈な
回転蹴りを腹に叩き込んだ。
「おら!!」
「ギャー!!」
あまりの衝撃に奴は吹き飛ばされ仲間たちを巻き込みながらその場に倒れる。
数人の会員たちが怯んだ瞬間上鳴は高速スウェイで懐を侵略する。そして
その勢いのまま素早いキックラッシュを奴らに叩き込んだ。
「ハ!ハ!ハァ!!おりゃー!!」
「うわー!?」
「ギャー!?」
△極
「調子に乗るな!」
遠くから見ていたひとりの会員が上鳴に向かって手を向ける。するとその手から
岩のつぶてが出現!つぶては上鳴に向かって飛んでいくが彼はなんとそれを
横に高く飛んで回避。そしてその勢いのまま壁に足を付けて走る!
「な、なに!?」
壁を一瞬で走りぬいた上鳴は激しく壁を蹴り奴の元へと飛んでいく。
そしてその勢いのまま奴の顔面に膝蹴りを叩き込んだ!
「おりゃー!!」
「ギャー!?」
壁蹴りの極み
「く、クソー!!」
一人の男が自暴自棄になって上鳴に殴りかかるが冷静さを失ったパンチが当たるわけがない。
上鳴はそれを首を横に振るだけで避けカウンターの雷パンチを叩きむ!
「おら!おりゃーー!!!」
「うわー!!」
殴られふらついたやつの胸柄を掴み扉に投げつける。すると扉は奴と共に吹き飛んでいった。
その先には非常階段がある。
(えらい奴がいるのは多分上か?探しながら上の階に行ってみよう)
上鳴は階段を上っていった。二回にも何に敵がいる。特にソファーを
持って構えている大男が危険そうだ。それを見た上鳴はどこから太鼓のバチを
取り出して両手で構える。そして奴に向かって突っ込んで行った。
△極
「行くぞ!おら!おら!!」
「う!?」
上鳴が高速で奴の体を叩いてい行く。頭、胸、腹、足と連続で叩きまわす。
そして最後に思いっきり足を叩き奴を転倒させる。そして転倒した奴の胸に思いっきり
バチを差し込んだ!!
「おりゃー!!」
「ギャーーーー!!??」
カリスティック連打の極み
その後上鳴はバットなどを振りましながら敵を蹴散らしていく。そうしているうちに
何人かは我先にと逃亡を始めた。それからしばらくして上鳴はこのビルの最上階へと
辿り着く。
「おら!!ここか!?」
上鳴が一つの扉を蹴破る。そるとそこには白いスーツを着た男がいた。
「……下がなにやら騒がしいと思っていましたが......どうやら君の仕業みたいですね。
一体何者ですか?」
「俺はスタンガンヒーロー チャージズマ。あんたここのボスの浅原 正だな?」
「いかにも」
浅原 正。白いスーツに身を纏った上品そうな男。しかしその手には鋭く光る
ナイフを持っていた。
「で?この私に何の用ですか?」
「単刀直入に言う。今すぐにこんなクソみたいな組織を解散させろ。あたらのせいで
色んな人たちが迷惑しているんだよ」
「フフフ何を言っているのかな?我々は崇高なる意志の下で活動している。
これは正義のための活動......」
「おいテメーいつまで狂信者の皮被ってやがるんだ?」
「何?」
「まあいいや。もう俺は言葉で済ますつもりはねぇよ。素直に悪事やめるつもりがないなら
………お前にはちゃんと痛い目を見てもらうぜ」
「貴様......この組織を束ねるこの私に勝てると本気で思っているのか?お気楽なものだな」
浅原はいやらしく笑いながらナイフを構える。奴は一体何者だろうか?
かなりの戦闘者に見えるが上鳴はそんなこと気にしていない。
「いつまで能書き垂れてやがるんだ?さっとかかってこい。こないなら
......こっちから行くぞ!!」
「行くぞ!ニセモノめ!!」
その時浅原の足が燃え盛る。そしてその炎をロケットのように勢いよく燃やし
上鳴方へと飛んできその刃を上鳴に向けた。しかし上鳴はそれを冷静に避ける。
すると奴は後ろに飛ぶがすぐに踏ん張り振り向きざまにナイフを投げるが
上鳴はそれをハイキックで蹴り飛ばす。すると奴は懐からまた別のナイフを
取り出し構えるのだった。
「死ね!!」
浅原は上鳴に向かって高速移動しそのナイフを振り回す。そして心臓や首に向かって
鋭い突きを放った。しかしこの程度の刃今の上鳴には当たらない。
「シュ!!」
それらを全て高速スウェイで外していく。それを何回も繰り返していると
奴の動きに焦りが見え始める。
「クソ!?なんで当たらない!?」
奴がそう言って瞬間上鳴は一瞬の隙を見計らって奴の胸ぐらを掴んだ。
そして力強くひっぱり奴を壁まで近づけさせる。
△極
「おら!!」
「グべ!?」
奴の後頭部を両手で掴み顔面を壁に叩きつける!そして倒れそうになった奴の
後頭部に膝蹴りを放ち、地面に倒れた奴の顔面を踏みつけた。!
「ハア!!」
「ギャ!?」
壁クラッシュ
「ま、まだだ!!」
奴は鼻血をたらし目を血走らせながらも両手にナイフを持ちながら
それをがむしゃらに振り回し続ける。手数が増え素早くなった奴の攻撃に
上鳴は少し冷や汗をかき始める。この勝負すぐに決着をつけた方がいいと
感じた上鳴は奴にわざと大きな隙を見せる。奴に背をわざと向けたのだ。
それに奴は見事に食いつく。
「死ねー!!」
△極
「おら!!」
「い!?」
上鳴は背後から奴の股間にかかとを蹴り込んだ!あまりの痛みに奴は股間を
おさえてその場に止まってしまう。そして上鳴は高くジャンプする。そして奴の
頭にオーバーヘッドキックを叩き込むのだった!
「とりゃー!!!!」
「ギャーーーーーー!!!!????」
金的の極み
「グァ!?く、クソ!?な、なんなんだよお前は!?」
「さあもう観念しろ浅原 正。いや………特殊詐欺グループのリーダー毒島 平也!」
「ッ!?な、なにを言って!?」
「小林さんの弟さんの捜査資料にはステイン関連のことだけじゃなく、自身が抜けた
後のこの組織についての捜査記録もあった。そこにあったのはメロンマンの殺人事件以降の
正しいヒーローの会の行動についての記述。殺されたヒーローやその家族に対しての誹謗中傷や
迷惑行為が行われるようになった頃。アンタはその辺りからこの組織に目当てを
付けて入会した」
「し、知らん!何を言って…」
「特殊詐欺グループのリーダーであるアンタはこの組織ですぐに上に上がれたはずだ。
なんせ人を騙せるような頭を持ち合わせてるやつなんだからな。そしてこの組織を
更に過激化させ誹謗中傷や迷惑行為で被害者を大量に作り出した。その結果、
お前自身が陰で操っている慈善団体を利用する人が増えた。それにより募金やら
国の助成金を沢山もらって中抜きしていたんだろ?」
上鳴は自分のスマホの画面を奴に見せつける。そこに写っていたのは奴が経営している
慈善団体の金の流れや奴の悪事に関する証拠が記されている資料データ。
「く!?」
それを見せつけれた奴は言い訳の言葉を失ってしまう。
「要するにアンタはステインに心酔してるわけじゃない。ステインに心酔してるやつらを
利用して自身の私腹を肥やしてんだよ!」
「ヒ!?」
上鳴は怒りで体を震わせながら奴の胸ぐらを両手で掴み無理やり立たせる。
そして怒りで染まった視線を至近距離で奴に向けた。
「弟さんはこのことも調べ上げていた。だがこの資料を作成した際に記された
作成日。その次の日に彼は殺害された!恐らくこのことを警察に知らせようとした
その前のタイミングだ!だから弟さんは……小林正太はその秘密を握った故に殺されたんだ!!
犯人はもう……あんたしか考えられないんだよ!!」
「ま、待ってくれ!小林正太って確か......俺の前の会長の小林清太の双子の弟だろ!?
確かに彼のことは俺も良く知っている!けど......俺の悪事をそこまで正確に調べ上げていた
ことは知らない!!そもそも……死んでいたことする今聞いたぞ!?」
「あん!?嘘ついてんじゃねぇ!!」
「ヒ!?」
上鳴は怒りのままに拳を振り上げようとした。その瞬間……彼を止める声が。
「そこまでだ!」
「ん!?」
上鳴はその声に一旦動きを止めその声の方を向いた。そこにいたのは茶色のコートを
来た背の高い男。
「あなたは?」
「俺は刑事の塚内直正。根津校長に頼まれて現場に来た男だ」
「上鳴君。君の怒りはよくわかる。けどこれ以上の暴行はやめるんだ。それ以上は
正義のための行為ではないんじゃないか?」
「う……」
上鳴は今の一言に少し冷静さを取り戻す。不満げながらも彼を渋々と話した。
それを確認した塚内は話を続ける。
「上鳴君。こいつは恐らくだが嘘をついていないと思う。小林さんの弟を殺害したのは
この男じゃない」
「そんな......じゃあ誰が......他に誰がやったって言うんですか!?」
「それに関しては今、根津校長が警視庁のデータベースにアクセスして事件データを
調べている。その報告結果を待つしかないかな。それより君は一旦ホテルに戻りなさい。
この男は俺が責任を持って逮捕しておく」
「け、けど......」
「いいから早く行きなさい。もうすぐ僕以外の警察もここに駆けつける。
君のしたことは仮免持ちとは言え本来は立派なルール違反だ。事情の知らない警察たちが君を目撃したら面倒なことになるぞ?」
「う…わ、わかりました......その…」
「わかってる。ひと段落したら、わかったことを君に報告しにいくからな。
だからホテルで待っていてくれよ」
こうして上鳴は事後処理を塚内刑事に任せて自身のホテルへと戻っていった。
その後上鳴は耳郎と合流して彼の泊っているホテルへと案内する。そして自身の寝泊まりしている
部屋で彼女に先ほど起こった出来事を話した。
「アム......なるほどね。でもその詐欺師はあの事件の犯人ではなかったと」
「そうだ......あいつが犯人だったら気持ち良く捜査を進められたんだけどな......パク」
「ゴックン、で?その塚内さんはいつここに来るの?」
「色々落ち着いてから来るっていたからまだ時間かかるかもな。あ、耳郎そこのケチャップ取って」
二人はそんなことを話しながらデリバリーサービスで頼んだピザを食べていた。
食事を済ませ腹が満たされた頃にはもう深夜になっていた。
そして遂に部屋のインターホンが鳴る。
「おお、やっと来たか」
上鳴はすぐさま玄関に向かい扉を開ける。するとそこには塚内刑事が立っていた。
「待たせてごめんね。それじゃあ色々話そうか」
「君とは初めましてだね耳郎さん。俺は塚内刑事だ。よろしく」
「耳郎響香です。よろしくお願いします」
「うん。じゃあさっそくだけど君たちに話したことがあるとさっき根津校長から
連絡を受けた。今から俺のスマホをスピーカーモードにして話せるようにする」
「わかりました」
塚内刑事が自身のスマホをスピーカーモードに設定し机に置く。
そしてそれを囲うように三人はその場に椅子をおいて座った。
『ん、ん......あああ。3人とも聞こえているかな?私だ』
「はい聞こえていますよ根津校長」
『そうか!ではちょっと現状を報告させてもらうのさ!』
「それで根津校長!メロンマン事件のことはわかったんですか!?」
上鳴は前か気になっていたことを興奮気味に尋ねた。しかし根津校長の
反応はあまりよくない。
『実は面倒なことになってね......実は先ほど僕は警視庁のデータベースにアクセスして
五年前のメロンマン事件の捜査資料を閲覧していたのさ。けどそれから間もなくして............
異変が起こったのさ。突然僕のアクセス権限がはく奪されてデータベースにアクセスが
できなくなってしまったのさ』
「え?ど、どういうことすか?」
『要するに僕がその事件を知らべようとした瞬間にそれをできなくされてしまったのさ。
それと同じタイミングで僕にとあるお偉いさんから連絡がきたのさ』
「そ、そのお偉いさんって?」
『……公安委員会委員長からさ。この事件のことを調べるのはやめろと
直々にくぎをさしにきたのさ』
「こ、公安だと!?な、何故公安が…」
先程まで冷静に話を聞いていた塚内が立ち上がりながら驚愕の声を漏らす。
しかし上鳴と耳郎は公安と言った単語にピンとこずに頭をかしげる。
「あの......公安って?」
「公安とはテロや過激派、外国スパイなどの活動を監視・取締り、国益を侵害するような行為を防ぐ公的組織のことだ。あのナンバー3ヒーロー、ホークスをはじめとした、実力のあるヒーローたちが組織に所属している」
「な、なんでその公安が事件の捜査をじゃまするんすか?」
『それに関してはわからない。けど確かなことは......僕たちはこの事件について
詳しく知るための術をうばわれてしまった......』
「クソ……これじゃあ俺たちの捜査が無駄だったてことかよ…」
『いや上鳴君。まだ知る術は一つだけ残っている』
「え?」
『メロンマン殺人事件を起こした張本人。ステインさ。あの事件の真実.....
ステインの行動原理が変わったあの事件の真相を知るにはもう本人から直接聞くしかない』
「ちょ、直接?」
『そうだ、真実を知るにはもうこれしかない。ステインを僕たちの手で捕まえるんだ。
公安が圧力をかけてきた以上それしか方法はない。上鳴君、耳郎君、この町に潜んでいる
ステインを探し出すのさ!!この件は君たちにかかっている!!」
次回、保須市事件勃発