英雄《ヒーロー 》が如く  龍を継ぐもの   作:0101シュート

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みんなさんに謝らないといけないことがあります。サブストーリーを全く描けないかった
こととトガちゃんとの因縁が終わらずにこの章が終わってしまうことです!
本当に申し訳ございません。トガちゃんの話はいずれ来る最終決戦前の自由行動の時に
させていただきます!


第五章 上鳴編 血に魅入られた者たち パート5

 

『そうだ、真実を知るにはもうこれしかない。ステインを僕たちの手で捕まえるんだ。

公安が圧力をかけてきた以上それしか方法はない。上鳴君、耳郎君、この町に潜んでいる

ステインを探し出すのさ!!この件は君たちにかかっている!!』

 

根津校長の力強い指示が部屋に響き渡る。その気迫に上鳴と耳郎の額に緊張の汗が

流れる。しかし二人はその指示に対して力強く「はい!」と答えるのだった。

 

「それにして......結局小林さんを殺害した奴は結局誰だったんだろう?」

 

耳郎がもう一つの謎である小林に関する殺しに言及する。上鳴もそう言えばと

そのことを思い出し頭を抱えるのだった。すると根津校長が自身の見解を話す。

 

 

『誰に殺されたかまではまだわからないが殺された理由は大方想像できるよ。

恐らくステインとの接触を恐れてのことだ』

 

「……?どういうこと?」

 

『実はね。彼以外にもメロンマン殺人事件を捜査した記者は沢山いたが殺されたのは

小林さんだけだった。そのことからあの事件を調べたから殺されたとはは考えにくい。

けど彼には他の人にはないものを持っていた。それはステイン......赤黒血染との友情だよ。

犯人は小林さんとステインが接触して真実を話すをことを恐れたのかもしれない。

このこともステイン本人に聞けば何か手がかりがつかめるかもしれないのさ』

 

 

 

 

 

 

 

それからしばらくして夜中の作戦会議は幕を閉じた。そして次の日。2人は

再び町での調査を開始する。絶対にステインの影を捕まえて見せると気合を入れて

町を探索していた。しかし……今日の彼の運勢は史上最悪のものとなってしまう。

 

 

 

 

 

 

 

『上鳴君見っけ!!』

 

『クソー!!逃げきれない!!』

 

 

【トガちゃんとの因縁ランクがCに上がりました】

 

【攻撃力と防御力が上がった】

 

 

 

 

 

 

『そこの上鳴君!!止まりなさい!!」

 

『おい!!だから鞭なんか振り回すなって!!』

 

 

 

 

 

 

【トガちゃんとの因縁ランクがBに上がりました】

 

【ブレイクダンスの極みを習得した】

 

 

 

 

 

 

 

『隙あり!!油断は禁物ですよ上鳴君!!』

 

『不意打ちもするのかよ!?』

 

 

【トガちゃんとの因縁ランクがAに上がりました】

 

【究極奥儀”雷神の舞”を習得した】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハア………」

 

「上鳴大丈夫………?」

 

二人は捜査をするために町を走っていたはずだった。しかし今日は何故かトガちゃんとの

遭遇率が高く先ほどから上鳴はトガちゃんとの戦闘を何回も強制された。そのせいで彼の

心はステインのことを考える余裕はなくなっていた。2人は一旦公園のベンチに腰掛けて

休憩をすることに。

 

「ハア~。なんで俺がこんな目に......」

 

「ま、まあいいじゃん!アイツとの戦いをみるたびにウチ思っんだけど上鳴すごい

強くなっていってるよね!最初の頃と比べて動きとか全然ちがうよ!」

 

「え?」

 

「だからこの経験は絶対に上鳴の糧になると思う!大変かもだけどね......」

 

「フ、そうだな……よし!!捜査に戻ろうぜ!!」

 

「うん!」

 

二人は気を取り直して捜査に戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時間はあっという間に過ぎていき町に夜が訪れる。夜の店灯りやそれを利用する客たちの

騒音が町を支配し始める。様々な人間たちを集めるこの町は毎晩色んな者たちによる

騒動や事件が起こっていた。しかし今夜起こる事件は……前代未聞なものとなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二人は夜になってもステインの捜査を続けていた。そんな彼らの目に新幹線が

通る路線橋が目に入る。かなり高い線路橋。その上を一台の新幹線が通る。しかし

それは大きな音と共に緊急停車したのだ。それと同時に新幹線の真ん中の車両が爆発する。

 

「な、なんだ!?」

 

二人は突然起こったことに面を食らってしまう。その時爆発した車両から不気味な

影が現れる。燃え盛る炎と爆煙から大きな翼を持つ怪物が出てきたのだ。2人は

遠目でもそれを目視することができた。

 

「上鳴!あれってUSJの時の!」

 

「ああ!なんか少し違うみたいだけど脳無とか呼ばれてた化け物だ!間違いない」

 

「あ!見て!町の中心に方に飛んでいった!」

 

「やばいな......いますぐ追いかけるぞ!!」

 

二人は翼を持つ脳無の後を追って全力で走っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こ、これは......」

 

「ひ、ひどい……」

 

二人はあの脳無を追いかけて二人はやがて町の中心街へと着く。そこはまるで地獄の

様な景色が広がっていた。燃え盛る建物の数々。破壊された車や電柱。そして沢山の

色んな脳無たちが暴れ回り逃げ惑う人々。

 

「ん!?上鳴!あそこ見て!!」

 

耳郎が何かに気が付いてビルの上の方を指さす。上鳴がビルの屋上の方を見てみると

そこににマネキンの手を顔に付けている男がいた。そう死柄木弔である。

 

「アイツもUSJの時にいたヴィラン!?これは全部アイツの仕業か!?」

 

 

「キャー!!」

 

「助けてくれーー!!!」

 

ビルの上に立っている死柄木弔に夢中になっていた二人の耳に民間人たちの

悲鳴が入ってくる。そうだ。自分たちがいまするべきことは決まっている。

 

「耳郎!武器はあるよな?」

 

「当然!」

 

「奴らを足止めしてみんなを逃がすぞ!!」

 

耳郎はどこからかポンプ式ショットガンを取り出しその両手に構える。そして

上鳴も懐から拳銃を二丁取り出して両手に構える。そして二人はその銃口を

脳無たちに向ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

改造人間 脳無

 

 

 

 

【人間の規模を超えた敵が現れた!!武器を使え!!】

 

 

 

「行くぞ!!」

 

二人は脳無に向かて引き金を引きながら突っ込んで行く。奴らはUSJの時の脳無とは

違い射撃には怯む様子を見せた。2人は容赦なく脳無たちに弾丸を撃ち込んで行く。

そして逃げ惑う民間人たちに叫んだ。

 

「みんな!こいつらは俺たちが引き付ける!!早く逃げるんだ!!」

 

「落ち着いて避難してください!!」

 

二人は民間人たちを声で誘導しながら脳無たちを撃退していった。しかし脳無たち

をどこからか次々と現れる。

 

「クソ!一体何体いるんだ!?」

 

両手の銃を発砲し続けながら上鳴うろたえる。やがて二人はじわじわとビルの壁に追いつめられていく。

このままでは自分たちの退路がなくなってしまう。どうしたものかと頭を動かしていると耳郎が

何かに気が付いたのか叫ぶ。

 

「上鳴!!上見て!!」

 

上鳴がすぐさま上を見上げる。するとその自分たちの背後に建てられたビルは建設中で

あることに気が付いた。5階ぐらいの場所の端の部分に鉄骨などの資材が大量に置かれている。

それを確認した上鳴に耳郎はこっそりと右手に持った手榴弾を見せる。すると上鳴は

全てを理解した。

 

「耳郎。俺が合図したらそれを上に向かってぶん投げて横に向かって走れ」

 

「了解」

 

脳無がゆっくりと二人に近づいてくる。そして奴らが射程距離に入った瞬間

奴らは二人に一気に襲い掛かった。

 

「今だ!!」

 

 

 

△極

 

「上鳴!!」

 

耳郎が手榴弾を全力で上へと投げる。そして上鳴は宙を舞った手榴弾に向けて

銃口を向けた!

 

「ここだ!!」

 

 ⇐押せ

 

上鳴の放った弾丸が空を鋭く切り裂きながら一直線に手榴弾へと飛んでいく。

そして弾丸と手榴弾がぶつかり合った瞬間!空中で爆発が起きる!そして

上に置かれていた大量の鉄骨たちが地面へと落ち始めた。

 

「あぶねえ!!」

 

「グオーーーーー!!!!???」

 

大量の鉄骨が脳無たちを下敷きにしてしまう。上鳴と耳郎はなんとか

その前に走ることで回避することに成功するのだった。

 

 

ヒートスナイプ・即興コンビネーション

 

 

 

 

 

 

二人の機転により脳無たちを大幅に減らすことが出来た。残りの脳無たちを

殲滅しようと二人は意識を切り替える。その時現場に数人のヒーローたちが

駆けつける。

 

「君たち!!大丈夫か!?」

 

「お!やっとヒーローが来てくれたか」

 

ここら一帯を担当しているヒーロー、マニュアルがサイドキックたちを

数人連れて駆けつけに来たのだった。ヒーローたちは脳無たちを

撃退しようとすぐさま行動を開始した。

 

「ここは私たちに任せて君たちは避難しろ!!まったくそれにしても

なんでこんな時に限ってどっか行っちゃうんだ!?天哉君!」

 

「え?マニュアルさん飯田と一緒じゃないんすか?」

 

「ああ。ここに駆けつける前にどこか行ってしまったんだ。現場の空気に

押しつぶされて逃げるような子じゃないと思うんだけど……」

 

「どういうこと?飯田がそんなことするとは思えないけど」

 

「そ、そうだよな……飯田がこんな大事な場面でどこかに行くなんて..........

あんな真面目な奴に限って..........」

 

 

その時上鳴の脳裏に二日前の飯田とのやり取りの記憶がよぎる。その時の飯田の表情と

反応。それは上鳴に一つの答えを導かせる。

 

「アイツまさかステインを探しに行ったんじゃ..........」

 

上鳴の言葉にマニュアルと耳郎はハッとした。そうだ。真面目な彼がここから

抜け出す動機はもうそれしかないと確信する。

 

「天哉君……やはり復讐を諦めてなかったのか......!もし今の彼が奴と接触でもしたら」

 

「殺される......?」

 

「ああ間違いなくな」

 

上鳴と耳郎は深く理解していた。ステインはヒーローらしからぬ行動をとった者を

容赦なく殺害することを。もしステインが飯田と接触したら……。

 

「マニュアルさん!俺たち飯田を探しに行きます!!」

 

「わかった!よろしく頼む!!ステインの犯行現場は人通りの少ない路地裏が

多い。もし天哉君が探すとしたらこのエリアだ」

 

マニュアルはすぐさまスマホを取り出してこの町の地図を表示する。そして

地図のとある場所を指さした。

 

「ここからそんな遠くないっすね。わかりました!そこに今すぐ向かいます。

行くぞ耳郎!!」

 

「うん!!」

 

 

二人は飯田を救うためにその場所へと向かって行ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある路地裏

 

 

 

「ク!?」

 

 

「お前弱いな」

 

 

 

飯田は路地裏で偶然プロヒーローネイティブを殺そうとしていたステインと遭遇していた。

そして自らヒーローインゲ二ウムを名乗りステインに挑むも返り討ちにあってしまう。

ステインは倒れた飯田君の肩に刀を刺し体を踏みつけた。

 

 

 

「お前の兄も弱い。贋物だからだ。」

 

 

 

「黙れ悪党········兄さんは脊髄損傷で下半身麻痺だそうだ········

もうヒーロー活動は叶わないそうだ…!兄さんは多くの人を助け!

導いてきたッ········!立派なヒーローなんだッ········お前が潰していい理由なんて無いんだ!」

 

飯田はその痛みに屈せず自分の思いを奴にぶつける。

それは兄への憧れとそれを失ったことへの悲しみ。飯田君は涙を流しながら

ぐちゃぐちゃになった感情をステインにぶつける。

 

「許さない!殺してやる········!」

 

「アイツをまず助けろよ。自らを省みず他を助け出せ。己の為に力を振るうな…目先の憎しみに囚われ、私欲を満たそうなど、最もヒーローから遠い行いだ。だから死ぬんだ。じゃあな…正しい社会の供物…」

 

「黙れ········!何を言ったってお前は!兄を傷つけた犯罪者だ········!」

 

ステインが飯田を殺害しようとその凶刃を振り下ろす。しかしその瞬間!

銃声が路地裏全体に響き渡る!

 

「チ!?」

 

ステインが一旦飯田を放して横に移動する。すると更に銃声が響きステインは弾丸を避けながら

後ろへと下がっていった。ステインが発砲音のした方を見るとそこには両手で銃を構えた上鳴がいた。

 

「ビンゴだ。助けに来たぜ飯田。あと......お前がステインだな?」

 

「貴様......何者だ」

 

 

 

 

 

連続殺人犯

ヒーロー殺しのステイン

 

 

 

 

「俺は上鳴電気。またの名をスタンガンヒーローチャージ。俺はあんたを

止めに来たんだ」

 

「なに?」

 

「ヒーロー殺しステイン!これ以上ヒーローを殺害するのはやめろ!!

お前がやっていることはただの自己満足な殺戮行為だ!」

 

上鳴はそう言いながら鋭い眼光と共に拳銃を両手で構えて銃口を

ステインに向ける。そんな上鳴に対してステインが見せたのは呆れた

様なため息。

 

「貴様の様な子供には理解できないだろう......正しい社会のためには必要な犠牲だ。

偽物を粛清しなければ社会は過ちに気が付かない......」

 

「ッ!!テメーに何の権利があってそんなことしてるんだ!!

その粛清のせいで苦しんでる遺族のことを考えたことあんのかよ!?」

 

上鳴がステインの一言に頭の血管が破裂するかのような怒り見せる。自分が

関わったあの親子のことを想うと叫ばずにはいられない。しかしステインは

その一言を聞いても表情を崩さない。

 

「言っただろう?犠牲が必要だと......それよりも俺はその男は粛清しなければいいけない。

邪魔するなら相応の覚悟をしてもらうぞ!!」

 

「!?」

 

その時!ステインが見せたのは高速の踏み込み!目を疑うかのようなスピードで上鳴に

近づきその凶刃を振るう。至近距離過ぎるが故に発砲ができない。上鳴は拳銃を

手放してすぐさま後ろへとステップを踏む。しかし彼の頬を奴のナイフがかすめて行った。

ステインはそのナイフに付いた血を舐めようとする!

 

「上鳴君!奴に血を舐めれては駄目だ!動けなくなる!!」

 

「え!?か、上鳴!!」

 

2人が上鳴に叫ぶ。しかし上鳴は一切動揺してなかった。そしてステインが彼の血を舐める。

しかしその瞬間ステインの舌がビリっという音と共に一瞬発光した!

 

「グ!?な、なんだ!?し、舌が!?」

 

「あんたが血を舐めるっていうのは事件資料で知ってたけどよ......理由は俺にはわからなかった。

けど同時に思ったんだ。俺の血は舐めさたらどうなるかって。俺の個性は帯電。体に

電気を纏うことが出来る。そして電気は俺の血肉にも宿らせることができるんだよ」

 

「ッ!」

 

「だから俺にお前の個性は効かない。俺を殺さないと......飯田は殺れないぜ?」

 

「な!?上鳴君君はまさか!?」

 

上鳴は飯田の方を見てフッと笑った。俺に任せろという意気込みは目線で飯田に伝える。

そしてステインの方見て上鳴は拳を構え始める。

 

「貴様......!!いいだろう!!邪魔するならもう容赦しない!!」

 

「上鳴君やめてくれ!!君には関係ないことだろう!!ステインは僕の手で殺さないと

いけないんだ!!」

 

飯田は倒れながら上鳴にそう叫ぶ。彼の頭は復讐のことでいっぱいになっていたのだ。

そんな飯田を耳郎は無理やり立たせてビンタを食らわせる。

 

「バカ!!」

 

「う!?」

 

「飯田!なんで全部一人で抱え込もうとするの!?アンタ一人でこの問題を解決できると

思ってんの!?」

 

「な、なにを言って......!!」

 

「ウチらみんな仲間で友達じゃないの!?なんで素直に助けてって言えないの!?

あのアホや切島ならみんなあなたを助けるためになんとかしようとしたはずだよ!?

学級委員長のあなたが一番わかってるはずでしょ!?」

 

「だ、だが......これは僕の家族の問題…」

 

「復讐したいって心は否定しない。けどそれを一人で抱え込むことないよ?

あなたは一人じゃないんだから。上鳴もきっと同じことを言うよ?」

 

「ッ!!」

 

飯田は言葉を失った。自然と上鳴の方を見る。するとステインと上鳴の戦いが始まろうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「行くぞステイン!!」

 

上鳴がステインに向かって走っていく!そしてそのまま助走を付けて

回転飛び蹴りからの逆方向の回転蹴りを放つ。しかしステインはそれを全て軽々と外していく。

そんなステインに上鳴は渾身の電気を纏った右ストレートを放つがそれを奴は

上鳴の肩を掴みながら側転し上鳴の頭上を飛んで避けるのだった。

 

「う!?」

 

「フン!!

 

 

 

 

連続殺人犯

ヒーロー殺しのステイン

 

 

 

 

 

 

「ち!すばしっこいな」

 

「そんな攻撃俺にはあたらん!」

 

上鳴の連続攻撃を避けたステインは地面に着地して刃物を構える。

距離を取りながらお互い円を描くようにゆっくりと足を動かしながら間合いを取っていく。

そして先に動いたのはステインだった!奴は目にも見えないほどのナイフを振り回して

刺しに行く!上鳴はなんとかギリギリのタイミングでそれらをスウェイで避けて行った。

そして背後を取り蹴りを叩き込もうとする。しかしそれよりも早くステインは上鳴の

背後を取った!

 

「う!?」

 

「いいスピードだが俺には及ばん!!」

 

ステインがナイフを振るう。上鳴はスウェイして避けようとしたが奴の方が一歩はやい!

上鳴の体は何か所か切り裂かれてしまう。

 

「う!?」

 

「トドメだ!!」

 

ステインがナイフを上鳴体に刺し貫こうと踏み込む。しかしそれよりも早く

上鳴はステインの胸ぐらを掴んだ!

 

「な!?」

 

「悪いな......ナイフを振り回すような奴との喧嘩は慣れっこなんだ!!おら!!」

 

「う!?」

 

上鳴はステインを感電させ一瞬動けなくし地面に投げつける。そしてその顔面や

体を何回も蹴りつけた。

 

「クソ舐めるな!!」

 

ステインはすぐさま立ち上がり上鳴から一瞬距離を取るがすぐさま

素早い動きで上鳴前に移動しナイフを再び振るう。上鳴は防御の姿勢に

入る。しかし刃物攻撃の耐性があるとはいえステインの攻撃は一味違った。

先程のようなカウンターが取れない!そして上鳴は奴の渾身の腹蹴りを食らってしまう。

 

「グァ!?」

 

上鳴はあまりの衝撃に血を吐きながら吹き飛ばされてしまった。しかし

倒れた上鳴はすぐさまブレイクダンスの技術を応用した動きで素早く立ち上がる。

そしてそこら辺に落ちていたプラスチックのゴミ箱をステインに向かって蹴り飛ばした。

それは意外にもステインの虚をつく。

 

「な!?品のない攻撃を!」

 

命中はしたものの全くと言ってもいいほど効いていない。しかしこの行動は

僅かな隙を生み出した。ゴミ箱をはじいたステイの元に上鳴は高速スウェイで

突っ込んで行く。

 

「う!?」

 

「ここだ!!ハ!ハ!ハァ!!おりゃー!!」

 

 中段蹴り、上段蹴りからかかと落とし。そして回転中段蹴り後ろ蹴りを奴の体に

叩きこむ!それだけではない!奴の反撃のチャンスを生み出さないために更に

キックコンボを奴の体に叩き込んだ!!

 

「とりゃ!!オラ!!ハァ!!」

 

「ぐ!調子に......」

 

 

△極

 

ステインが反撃のナイフを振るうが上鳴は地面に倒れて奴の視界から消え去る。

そして倒れた体勢からそのまま逆立ちし両足を広げ体をベーゴマの如く

高速回転させた。ブレイクダンスの様に回転する蹴りをステインはもろに受けてしまう!

 

「が!?う!?うわ!?」

 

そしてその回転のまま上鳴の足首はステインの首を掴む!そして

その勢いのままステインの顔を地面に叩きつけながら立ち上がった!

 

「おら!!」

 

「グァ!?」

 

ブレイクダンスの極み

 

 

「く!?貴様......!!」

 

ステインが地面に顔面を叩きつけられたことにより鼻が曲がり血が垂れ流れる。

そしてこのような屈辱的な技を受けさせらたステインは怒りで目を血走らせながら

上鳴を睨みつける。そしてステインはその両手にロングナイフを持ち構えた。

 

(迫力がさっきより格段に上がっている!?なんかやばい!)

 

「行くぞ!!」

 

ステインが上鳴に真正面から突っ込み二刀のナイフを振るおうとする。

これはまずいと感じた上鳴はすぐさま懐からバットを取り出し防御する。

激しい金属音と共にバットがボロボロになっていく。そしてバットは粉々に

粉砕されてしまった。

 

「や、やば......」

 

上鳴はすぐさま後ろに下がる。あれは生身での防御では絶対に防げずに

細切れにされると生唾を飲み込む。このままじゃあ殺されてしまう。上鳴が

生き残る道はただ一つ。奴を叩きのめし戦闘不能にすることのみ!

 

「ここで終わらせて見せる!!」

 

「ほざくな!!」

 

ステインが再びものすごい勢いよく双剣を振り回す。上鳴は高速スウェイで

それを避けていった。一瞬でも気を抜きミスをしてしまったら自分の命が散るであろう

極限状態で上鳴は過去最高レベル集中力を発揮する。回避を連続で続けたことにより

ヒートゲージが最大までアップし青いオーラが濃くなっていく。

 

(やべえ......なんかもうコイツの攻撃がスローモーションに見える。

チャンスは..........ここだ!!)

 

 

 

 

△極

 

「さあ行こうか!!」

 

上鳴のオーラが青から赤へと変わる。上鳴独特なリズムでステップを踏み始めた。

そして足のイナズマが光を増す。

 

「おら!」

 

「う!?」

 

ステインの顔面に素早いハイキックが一閃!奴はすぐさま報復のナイフを振るうが

上鳴はすぐさま体を低く下げつつ足払いをしながらナイフを避ける。その時ステインの体が

一瞬だが宙を舞った。

 

 ⇐押せ!!

 

「おら!!」

 

「グァ!?」

 

そんなステインの宙に浮いた体を低姿勢からの高角度の蹴り上げで

ステインを空に蹴り飛ばす!!先ほどより高く宙を舞ったステイン!そのまま地面に

落ちる前のタイミングで上鳴は高速の左右で連続蹴りをステインに放っていく。

 

「ハア!!」

 

 ⇐押せ!!

 

「おりゃ!!」

 

 ⇐押せ!!

 

「せや!!」

 

  ⇐押せ!!

 

「ぐあ!?う..........」

 

渾身の連続蹴りを食らったステインは意識が一瞬飛んでしまう。上鳴は足を光らせながら高くジャンプし体を縦に回転する!そしてその勢いのままに全体重をかけたかかと落としを奴に食らわせるのだった!!

 

「とりゃーーーーー!!!!!!!!!」

 

「ギャーーーーーーー!!!!!!!!?????」

 

 

 

 

 

 

究極奥儀・雷神の舞

 

 

 

 

 

そしてついにステインの体力を全て削りきることができたのだった!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「グァ!?」

 

ステインが上鳴の攻撃をもろに受け両手のナイフを手放しながら吹き飛ばされる。

そして仰向けに倒れた。

 

「うう........ああ........」

 

倒れたステインが起き上がることが出来ない。ただ痛みの走る体に悶絶する。

 

「ハア........ハア……」

 

所々体が切り裂かれコスチュームが血に染まり息を上げながらステインを見下ろす

上鳴。最後まで立った者が倒れた者を見下ろしている。これが意味するもの........

そうこの喧嘩上鳴電気の勝ちである!

 

「うう........クソ……!」

 

ステインはなんとか這いずりながら地面に落としたナイフを取ろうと動く。

そして腕を振るわせながらそれを取ろうとしたが耳郎がナイフを踏みつけて阻止した。

 

「う........!?」

 

「もう観念してよね。あんたの負けだよ」

 

耳郎は冷静にナイフを取り上げ遠くに投げ捨てる。そして奴の腕を無理矢理後ろに

組ませて手錠をかけた。

 

「く、クソ……」

 

「ふう........終わったな」

 

上鳴は体のダメージが深かった。ふらついて倒れそうになるがそんな彼を飯田が

支える。

 

「あ、飯田」

 

「上鳴君........その大丈夫か?」

 

「おう........それより.......この前はお前の気持ち何も考えずにあんなこと言ってごめん」

 

「え?」

 

「ほら........この前敵討ちしに来たのかとか言っちまったろ?」

 

「ああ........フ、なんだそんなことか........上鳴君謝るのは僕の方だよ。心配をかけてすまなかった」

 

「フフフよかった。2人とも仲直り出来たんだね」

 

こうしてステインとの死闘は上鳴の勝利で幕を閉じた。しかし上鳴と耳郎には最後の任務が

残されていた。そうステインへの事情聴取である。

 

 

 

 

 

 

 

 

「……」

 

手錠をかけられたステインは特に暴れもせずにその場に座り込んでいた。

そして上鳴と耳郎はそんなステインの元に立つ。

 

「やっと会えたなステイン。初めましてだな」

 

「……」

 

「お前に聞きたいことが色々ある。お前は俺に負けたんだ。正直に全部答えてもらうぜ」

 

「何?聞きたいことだと?」

 

予想外の要求にステインは少し驚いた表情を見せた。

 

「五年前起きた........メロンマン事件の詳細を知りたい」

 

「ッ!?」

 

上鳴の言葉にステインは明らかな動揺を見せる。そんな奴はしり目に上鳴は

スマホにとある画像を映し出しステインに見せつける。そこに写っていたのは

メロンマンとその家族の顔写真。

 

「あの日お前が殺したヒーローだよ。お前はこの事件から色々と動向が変わっていった。

まずはなんでお前がこの人を殺したのかを聞きたい」

 

「ク........」

 

「おい!自分の行動に信念や誇りを持ってなら正直に答えろよ!!」

 

上鳴の怒りの言葉にステインは悔しそうに唸り始める。そして少しした後

奴は渋々と口を開いたのだった。

 

「う........そ、そいつは........法違にこの国住んでいた個性難民だった………」

 

「個性難民?」

 

「個性難民........海外で個性を理由に迫害され住処を追われた者たちだ。奴は

その一人だった。詳細はよくわからないがどこからか偽造された戸籍を手に入れ

この国住みついたらしい」

 

「なるほどな……でもそれを理由に殺したのかよ?それを知ってたなら警察とかに........

おいまて........なんでお前がそんなこと知ってたんだ?どうやって知った?そんな誰も知らなかったことを」

 

「う........」

 

「おい!さっきもいったけど正直に答えろよ!テメーの正義にホコリを持ってるなら!」

 

「うう……違う俺は……俺はそれを粛清した次の日に知ったんだ........!!」

 

「は?」

 

「あの人は.....いつも正確な情報をくれたのに........あの時だけ....俺にウソをついた.......!アイツは売春などを行う外道だと言っていたのに......あの人は...!!」

 

なにやらステインの様子がおかしくなり始めた。まるで何かに怯えるように

体を震わし始める。

 

「あの人?正確な情報?.......そうか!お前には協力者がいたのか!お前が起こした事件であるゴールドマン事件の時といい粛清されたヒーローの不祥事が明らかになったのはお前が殺した後だった。大体表に流れてないような情報をお前一人で集めるなんて現実的じゃない。だからそう言った情報を沢山知れる協力者が必要だったんだ。つまりお前はそいつに騙されてメロンマンを殺害したのか?」

 

上鳴の質問にステインは言葉を返さない。しかし彼は確かに頭を縦に振ったのだ。

 

「でもなんでお前はその後もヒーロー殺しを続けたんだ?お前の反応を見るにそれが

お前のプライドを打ち砕いたのは明白だ?」

 

「違う……違う!!メロンマンの粛清は正しいことだったんだ!ヒーローとは見返りを求めてはならない。

自己犠牲の果てに得うる称号でなければならない!!そのためには犠牲は必要なんだ!!

これを失望に沈んでいた俺にあの方は思い出させてくれた!!」

 

「あの方?」

 

「あの方がいたから俺は正しい道に気が付けたんだ!!俺はこの社会のために......

粛清を続けようと誓った!」

 

「ふざけんじゃねぇ!つまりテメーは......自分の過ちを認めないためにたくさんの

ヒーローたちを殺したってのか!?」

 

「断じて違う!!」

 

その時ステインが声を荒げながら強引に立ち上がる。

 

「あの方の言葉は俺に正義を実行するための力をくれた!いずれおこる大きな戦いに向けてヒーローの厳選が必要だと俺に使命を与えてくれた!!」

 

「大きな戦い?ヒーローの厳選?そもそもあの方って誰だよ!?」

 

「あの方とは……」

 

バン!!

 

 

 

「ア……」

 

「「「!?」」」

 

その時!銃声と共にステインの頭に風穴が開いた。奴は白目をむきながら

その場に倒れる。誰かに狙撃されたのだ。

 

「二人とも!物陰に隠れるんだ!!」

 

「え?一体何が......」

 

「耳郎!!」

 

何が起きたのか理解できずにフリーズしてしまう耳郎の手を上鳴は

引っ張る。その瞬間耳郎のいた地面に弾丸が着弾する。上鳴は耳郎の

てを引いて電柱の裏へと駆けこんだ。そして電柱の影から彼女がでないように

しっかりと自身の体に密着させるように抱きしめる。

 

「え///!?上鳴ちょっと......!///」

 

「顔を出すな!!奴の射撃の精度はかなり高めだ!!姿を見せたらやばい!!」

 

そういって上鳴は抱きしめる力を強めた。

 

「ッ~~~~~////」

 

彼女は恥ずかしさのあまりトマトの様に顔を赤らめる。その時

上鳴たちの盾にしている電柱に何発も銃弾が着弾していった。

 

「クソ!ここから動けない!」

 

しかしそれから数十秒後......パトカーのサイレンが鳴り響いた。おそらく警察とヒーローが

駆けつけにきたのだろう。そして発砲は収まるのだった。

 

「か、上鳴。もう銃声がきこえないよ?」

 

「ああ」

 

二人は電柱の影から出て倒れたステインの方へと歩く。ステインはもう意識がなかった。

頭を撃ちぬかれ完全に命を絶たれている。

 

「い、一体誰がこんなことを……」

 

サイレンの音や警察官たちの声をが響き渡る中、ステインの死体を二人は見つめる事しかできなかった。

 

 

 

ステインによる連続ヒーロー殺人事件はステイン自身の死により幕を閉じるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日。上鳴は飯田と共に病院に入院することに。処置を終え上鳴は体の至る所に

包帯などを巻くこととなった。患者服を着た彼は耳郎とともに病院の屋上へと行った。

後味悪い感情を抱きながら二人は屋上の風を浴びている。

 

「ステイン......死んじゃったね......」

 

「ああ......生きて色々と償ってほしかったな......」

 

「うん......」

 

「それより耳郎。昨日あいつが言っていたこと覚えてるか?個性難民。

”あの人”と”あの方”」

 

「うんよく覚えてるよ。アイツは誰かに利用されていたんだね」

 

「ああ。アイツの狂気を利用した奴が別に二人いるってことだ。

それと記憶喪失の女子生徒の正体。高橋礼子は違法にこの国に来た個性難民だった」

 

「これがウチらがおい求めていた真実......!」

 

「あとわからないことは......小林さんの弟を殺害した犯人。そして公安が圧力を

かけてきた理由だ。何故俺たち捜査を止めるように言って来たのか......」

 

「おーい。今公安の名前出した?」

 

「「!?」」

 

突然の声に二人はすぐさま後ろを振り向く。するとそこにいたのは黒服とサングラスを身に着けた

謎の集団。そしてその中心には赤い大きな翼をもつ者がいた。

 

「あんたは!?」

 

「どうもどうもナンバー3ヒーローにして公安所属ヒーローのホークスです!」

 

 

 

 

公安所属ヒーロー

ホークス

 

 

 

「君たちに話がある......悪いけど付いてきてもらうよ」

 

「か、上鳴…」

 

「一体何が……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上鳴編 完

 

 

 

 

 

 

 

 

神奈川県にある東城会直系桐生竜仁会の傘下組織である死穢八斎會が

支配する歓楽街。八島街。そこで起きた何者かによる個性薬物搭載型爆弾による

爆破テロ!その事件はかつて公安が封印した事件の記憶を呼び起こす!そして

正義のために散っていった者たちの魂は緑谷の真に継承すべき物を照らし出す。

死穢八斎會の野望を食い止めろ!!

 

 

次回、緑谷編 受け継がれる意志

 

 

 

お楽しみに




出ました!龍が如くあるある。真実を喋りきる前に射殺!
次回は緑谷編!警察色強めに話をしていこうと思います。おなじみのナイトアイや
エリちゃん、そしてミリオ先輩もちゃんと出てくるのでお楽しみに!!
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