英雄《ヒーロー 》が如く 龍を継ぐもの 作:0101シュート
前回までのあらすじ
死穢八斎會と国際指名手配犯ロベリアによって起こされた八島街での爆破テロ事件。
緑谷は死穢八斎會の野望を食い止めロベリアの正体を白日の下に晒すことに成功した。
しかしロベリアに非道な策略により奴は逃亡してしまう。緑谷は奴を絶対に捕まえることを誓うのだった。そして鋼鉄の男の物語が今始める。この物語は他の物語とどうつながっていくのだろうか?
ここは愛知県泥花市に存在する歓楽街。泥花街。日本の代表的なサポートマシーン会社。
『デトネラット社』の企業城下町でもある。近くにその工場が多くあり泥花街はその恩恵を受け経済はものすごく発展していた。キャバクラやバーなどの夜の店が数多く建てられており夜はデトネラット社の関係者たちが集まるのだ。
「ガツ………モグ…………バクバク………ゴックン!」
ここは泥花街に存在するとある定食屋。雄英高校1年B組、鉄哲徹鐵は好物の
トンカツ定食を中心に様々な料理をガツガツと口に頬張りながら食べていた。
そして相席しているヒーローがそれを見てワハハと笑う
「アハハ!流石育ちざかり!いい食べっぷりだね鉄哲君!!」
「すんまへんな、スライディングはん。こんなに馳走してもろうて」
「子供が大人に遠慮するもんじゃないぞ!フフフ…………で?
さっきの話は本気なんだろうね?」
「ああ。俺をあんたの入っている組織…………異能解放軍に入れてもらいたいんや」
今から数日前。鉄哲は雄英高校の校長室で根津校長と二人きりで任務について
話をしていた。
『鉄哲君。君にはこの泥花街の調査を頼みたい。例の少女が偽造した住所が
ここを指示している。もしかしたらここに何か隠されているかもしれない。そして
この土地には…………あのデトネラット社が大きく関わっている』
『デトネラット社?ああ、CMで何回か見たことがあるわ。確か個性サポートマシーンの
会社やったけ?』
『その通り。実はね、あの会社にはとんでもない闇が隠されているんだ』
『ほう?闇か…………どういうことや?』
『確実な証拠はないんだが…………異能解放軍。個性による国家転覆を狙う個性極左の
過激派組織。その組織のバックにデトネラット社が付いている可能性がある」
『フン、なんやそれ?じゃあさっさとその会社のお偉いさん逮捕したらええやないか』
『それが出来たら苦労しないのさ。さっきも言った通り証拠がない。しかもデトネラット社の代表取締役社長、四ツ橋力也は日本だけではなく世界中の政治家たちとの大きなパイプを持っている。それ故に公安をはじめとした公的機関もその捜査を慎重に行うほかないのさ。それでね、この前起きた例の爆破事件。この一件。異能解放軍関わっているかもと僕は考えているのさ」
『なるほどな。よっしゃ!じゃあその異能解放軍ってのに入ってやるで!そして潜入捜査や!!』
『い、いや…………普通に街で聞き込みとかして情報を集めて欲しいだけなんだけど………』
『よっしゃ!!やってるで!!』
『アハハ………話聞いてないのさ』
その後、鉄哲は泥花街へと単独で趣き街中で噂話の情報を集め始める。その道中で彼は
とある噂を聞きつけた。それはプロヒーロー スライディン・ゴーがとあるカルト団体に
良く出入りしているという話だ。それを聞いた鉄哲は直接彼の元へと向かい単刀直入に
そのことを聞いた。すると運良くその話を聞くことができたのだ。
「鉄哲君。君が異能解放軍に入りたいというのはとても嬉しく思う。しかし我々は手放しに今の君を全面的に信用することはできない。だからいくつか質問に答えてもらうよ」
先程までニコニコと笑っていたスライディング・ゴーの顔が真剣な表情へと変わる。彼は鉄哲のことを
本当に信用できるのか見極めようとしているのだ。
(やっぱりこのまますんなり行かしてはくれんか。うまく質問に答えてごまかさなきゃ
アカンな)
「ではまず……………どこで君は異能解放軍のこと知ったんだ?」
「…………噂を聞いたんや。個性を磨く猛者たちが集う秘密の組織があるってな。気になってその後色々調べたんや。そしてあんたがその異能解放軍に入ってるって噂を聞いて声をかけたってわけや」
「フム………なるほどなるほど。よしそれに関しては理解した!では次の質問に移ろう。
どうして君は異能解放軍に入ろうと思ったんだい?君はあの天下の雄英高校ヒーロー科の
生徒だろ?しかも体育祭で第二位の称号も得ている。このまま順調にキャリアを積めば上位のヒーローにもなれると思う。そんな未来を捨ててまで何故君は我が組織に入りたいんだい?」
これこそスライディング・ゴーが一番聞きたかったことである。何故安泰な将来を捨ててまで組織に入りたいと申し出たのか聞いておきたかったのだ。その質問を聞いた鉄哲は少し俯きながら考え込む。そして少しした後鉄哲はフッと笑いながら自身の拳を握り締めスライディング・ゴーの前に突き出した。
「そんなの決まってる!最強の漢になるためや!!俺はもっと強い奴と戦いたい!そしていずれ俺はあの人を超えるんや!そのためにあんな温室育ちが集まるぬるい環境から抜け出してきた!俺はその組織で最強の漢になってみせる!!」
「お、おお………」
鉄哲の少し狂気じみた笑顔と圧倒的な気迫にスライディング・ゴーは少し笑いながらも冷や汗をかきながら後ろに少し身を引いてしまう。しかし彼の言葉には何一つ嘘偽りはないとスライディング・ゴーは判断するのだった。
「わ、わかった。よし!じゃあ君には組織に入るためのとある施設に行ってもらうよ!!」
「とある施設?」
「それは行ってからのお楽しみ!では早速向かおう。この店を出た先に車が用意されている。悪いがこの目隠しを付けて車の後部座席に座ってくれ」
「…………おう」
その後彼は視界を遮られた状態で車でどこかに運ばれてしまうのだった。
一体何時間たっただろう。視界を失った彼の体には車の動く音と揺れる感覚。そして
運転手の気配しか感じ取ることが出来なかった。ただ一つだけ彼は理解していた。
今自分は人気のない山奥を走っているのだと。先ほどまであった他の車の音や街の騒音が
徐々に消えていったのだ。故にここは人里離れた場所なのだと鉄哲は理解していた。しばらくして運転手が鉄哲に話しかける。
「着いた。目隠し取っていいぞ」
「ああ。やっと着いたんか」
鉄哲は目隠しを外して車内の窓に目を移す。するとそこは自身の見立て通り木々が生いしげる
山の奥地だった。そして目の前には謎の巨大な門が。看守らしき者が機械を操作し門を開けると
車はゆっくり門をくぐっていく。そして中に入るとそこはには巨大な塀で囲われた沢山の施設があった。
「なんやここ?監獄………刑務所かなんかかいな?」
「フフフ、外見的にそう思われても仕方ないな。ここは異能解放軍の戦士を養成する施設。ようこそ、パワーエデンへ」
パワーエデン。力の楽園を意味するその言葉聞いた鉄哲は禍々しい雰囲気を放つ監獄のような施設を眺めながらフッと笑うのだった。
「所長!入所希望の候補生が到着したらしいです!」
「そうか。じゃあ早速面談をしよう。その者をこの部屋に連れてきて…………」
「その面談!!この私も参加させてもらうよ!!」
「え?あ、あなたは!?何故ここに!?」
異能解放軍戦士養成施設、パワーエデン。そこは巨大で頑強な壁に囲まれている。そして
壁の中には広大なグラウンドや様々な施設が立てられていた。鉄哲はその広大な敷地内を
施設職員の案内を受けながら歩いていた。
(雄英ほどやないが中々に広いな。それに多くの施設から戦闘の音が聞こえる。多分
ほとんどの建物が訓練施設なんやろうな)
巨大な施設を観察しながら歩いていると一つの建物に通される。そして階段をいくつか
上がっていく。すると彼は室長室と書かれた扉の前に連れてかれた。
「鉄哲君。君にはこの部屋でこの施設長との面談を受けてもらう。入所を決める重要な面談だから失礼の無いようにな」
「……………うっす」
鉄哲は扉をノックして静かに部屋へと入っていった。
「し、失礼します」
あまり使い慣れていない敬語を使いながら鉄哲は静かに部屋へと入っていく。
するとそこには高級そうな椅子に座る初老の男性。そしてその隣には柿色のトサカ髪と鋭角に尖った鷲鼻の
男性が立っていた。
「初めまして鉄哲君。私はこの施設の全責任を任されている施設長の亀田だ」
亀田 一郎太
「そして今私の隣立たれているこのお方は……………」
「やあ鉄哲!君がうちに入りたいと聞いて職場から飛び出してきたんだ!
じゃあまず初めまして!私はデトネラット社の代表取締役社長、四ツ橋力也。
またの名を『異能解放軍』最高指導者。リデストロ」
「ッ!?」
先程まで冷静を保っていた鉄哲が目を見開いて驚いてしまった。まさか根津校長の言っていた。
個性極左過激組織のトップが自分の前に現れたのだ。流石の鉄哲も冷静さを一瞬失ってしまう。
緊張の汗が頬伝い心拍数が自然と上がる。その様子にリ・デストロは気が付いてしまった。
「ん?鉄哲どうしたのかな?顔色が悪いけど?」
「え、ああいや。そのなんや…………なんでそんな大層な人が俺なんかに会いに来たのかって………」
鉄哲はなんとか冷静さを保とうと口を動かす。リ・デストロはフーンと彼をじっと見つめるが、
すぐに笑顔に戻る。
「まあいい。そんなことよりだ!私は君と切島君のことを雄英体育際の時から一目置いていたんだよ!失礼かもしれないが君たち二人はそんなに強力な個性を持ち合わせていない。体を硬くするという地味な個性。それにもかかわらず君たちは強力な個性を持つ同年代たちを真正面から打ち倒し優勝と準優勝という快挙を成し遂げた!君たちの活躍は個性が弱い解放戦士候補生のモチベーションをとても上げてくれたんだ!とても感謝している」
興奮気味に感謝を述べるリ・デストロ。例え過激派組織のボスでもあっても全力で褒めて感謝してくれる。そんな奴に鉄哲は悪い気はしなかった。
「私としても是非この施設にすぐにでも入所して戦士候補生になって欲しいと思っている!しかーし!!」
「?」
「何の試験もなしに君を入所させたら他の候補生のてまえよろしくない。ここには幼き頃から日々訓練に励んでいる者たちが大勢いる。そんな環境にポッとでの君が何事もなく入ってきたら不満に感じる者たちもいるだろう!だから君には試験を受けてもらう。君の力を示してもうよ」
ここにコンクリートでできた巨大なバトルリングが一つ。その上には試合状態を写すためのモニターが
四方向に着けられ、そのリングを囲うように観客席が設けれていた。試合が白熱し観客席が大いに盛り上がっている。
「えらい盛り上がっとるの」
鉄哲の言葉にリ・デストロはフンと鼻高く誇らしげに笑った。
「うむ!雄英にも負けない熱量だろう。ここでは毎日のように有志者による試合が行われている。
君にはここで3回試合をしてもらうよ。その結果を考慮し入所を許可するかを決めさせてもらう」
(なるほどな。まあここに連れて来られた時点で察しはついてたが……………)
「わかりやすくてええやないか!よしやったるで!!」
「じゃあ早速試合を始めようと思うが、準備は大丈夫かな?」
問題ない ←
少し時間をくれ
「ああ、問題ない。はじめてくれや」
「よし。じゃあ係員に指示にしたがって一旦控室に行ってくれたまえ!」
それからしばらくして舞台の準備が整う。一旦落ち着いていた観客席の観衆たちに実況者のテンションの高い声が送られる。
『よし!みんな次の試合を始めるぞ!!ではスペシャルゲストの登場だ!!元雄英高校ヒーロー科生徒にしてあの雄英体育際準優勝を勝ち取った剛拳の実力者!!鉄哲 徹鐵だーーーー!!!!!』
実況者の言葉と同時に鉄哲は上の服を脱ぎながらリングへと上がっていく。そして筋骨隆々の体と背中に刻まれている黄龍の刺青を周りに見せつけながらリングインすると観客席が大いに盛り上がるのだった。
『そしてスペシャルゲスト鉄哲徹鐵と対戦するのは彼と同年代にしてこのゴッドエデンでメキメキと結果を出し始めている新進気鋭の注目株!!風切 鎌矢!!
さあ試合スタートだ!!』
「何が雄英体育準優勝者だ!俺の物心ついたころから鍛え上げた俺の風を味わいな!!」
先に攻撃を仕掛けてきたのは風切のほうだった奴は素早い移動で鉄哲の元へと突っ込んで行く。そして五本の指を曲げながらその手を彼に向かって思いっきり振りつける。すると鉄哲の体に向かって鋭い斬り裂く風が飛んでいく。鉄哲は腕を鋼鉄化しその風をガードして受け止めた。すると他の風が鉄哲の周りの地面を激しく抉り小さな瓦礫が飛び散る。
「ほう?様々なものを斬り裂ける鋭い風か」
「そうだ!俺の個性の前では小技なんて無意味!!お前の鋼鉄の体もすぐに斬り裂いてやるぜ!!」
奴はそう嘲笑いながら斬り裂く風を放ち続ける。鉄哲は特に表情を変えずにその風を防御して受け続ける。
「おらおらどうした!!天下の雄英からご伝授してもらった技の一つや二つでも俺に見せてみたらどうだ!?
それとも俺の個性の圧倒的な攻撃力になすすべなしか!?アハハハハハハ!!」
奴はそういいながら指を振るい続けた。しかしその攻撃パターンを鉄哲は掴み始めていた。
「頃合いか。フン!!」
「な!?お!?」
その時!鉄哲は奴の攻撃の合間に地面を踏み込み奴にタックルを仕掛ける。奴はなんとか
ギリギリ反応し風の力も応用して後ろへと避ける。しかし鉄哲は更に前へと進んで行った。
「あ!?」
驚きの声を漏らす奴に鉄哲は荒々しく奴の体に左右交互にボディブローを放つ。そして
その流れのまま奴の顎をフックで殴りぬいた。
「おら!!おら!!おりゃ!!」
「が!?うお!?グハ!?」
二連続のみぞうちへのボディブローからの容赦なのないフックによる脳震盪。
腹に走る激痛と、脳を揺らすめまい。奴はもう腹を押さえるしかなく、まともに動けない。
それでもプライドゆえに、膝を折ることだけは拒んでいた。だが鉄哲はそんな意地すらも粉砕する。
「おりゃー!!」
渾身の飛び膝蹴りが体に直撃!!
「グァーーー!?」
あまりの威力に上へとふきとばさる風切。しかし鉄哲はまだ攻撃の手を緩めなかった!
△極
「フン!!」
宙を舞った瞬間。鉄哲は奴の足を掴む。そして更に奴を真上に投げつけた。そして自由落下してくる
奴の背中に鉄哲は狙いを定め腕に力溜める。
「オッラ!!」
「グハ!?」
そしてその背中に渾身のラリアットぶち込むのだった。あまりの威力と衝撃に奴は血を吐いてしまう。
▢ ← 押せ
ラリアットを食らい空中で回転する風切に向かい鉄哲は高くジャンプし奴に空中から上に
覆いかぶさる。そして自身の体重を奴に全部乗せて奴を地面に落下させるのだった!!
「とりゃー!!!」
「あ”……………!?」
パワーラリアットの極み
『決着!!鉄哲 徹鐵その圧倒的パワーで風切を文字通りぶちのめした!!』
鉄哲の勝利に観客席は大盛り上がり特別観客席で見ていたリ・デストロも満足げな表情を見せている。
『さあ!早速次の試合を始めましょう!!次のの対戦相手!ゴッドエデンで次期解放戦士最強格の呼び声も高い鉄壁の戦士!豪壁 岩五郎!!』
次にリングインしてきたのは体中が岩石でできた異形系個性の持ち主。しかも鉄哲よりも一回り大きい体をしていた。
「へ!さっきよりは楽しめそうやないか」
鉄哲は口角を上げながらその鋼鉄の拳を構える。そして奴も気合を入れながら地面を激しく叩くのだった。
「よし次は俺から行かせてもらうで!!」
鉄哲はそう叫びながら豪壁に向かって突っ込んで行く。そして助走を付けて大きく振りかぶり
奴に殴りかかる。その時奴は両手でガードの姿勢を取った!鉄哲の拳を受けても全くビクともしない。
「やるやないか!おら!おら!!」
鉄哲はその鋼鉄の拳で奴を何回も殴りつけた。しかし奴は鉄壁の如く一切動かない。鉄哲の拳をそのまま受け続ける。全く傷つく様子もなく観客たちは鉄哲の体力が尽きるのが先だろうと全員思っていた。しかしその考えは鉄哲一瞬の行動で打ち破れる。
△極
「ここや!!」
「ッ!?」
その時鉄哲は豪壁のガードする腕を思いっきり蹴り上げた。腕少し上にずれたその刹那
彼は蹴り上げた足の裏を奴の顔面に叩きつける!
「う!?」
「よっしゃーーー!!!」
そして足の裏を下に向かって振り下ろし奴の後頭ごと地面に叩き付けるのだった!!
突き破りの極み
「グァ………!?」
地面に叩きつけらたことにより後頭部にヒビが入る音がそこら中に響き渡る。
豪壁はその場で痛みにのたうち回るのだった。
「どうや?どんだけ体が硬くても地面に叩きつけれるのはきついやろ?」
「く!?ゆ、ゆるさない!!」
さっきほどまで喋ってなかった豪壁が怒りの言葉を話しながら立ち上がった。そして
奴は突然大声を上げながら地面をたたき始める。
「なんや?」
リングが徐々に揺れ始める。すると地面から突然4本の岩の柱が出現した。豪壁は
そのうちの一本をへし折りその両手に持つ。そしてそれを鉄哲に向かって振り回した!
「うお!?マジか!?」
鉄哲は振り回される柱を避ける。しかし奴は何度何度も柱を振り回し続けた。それを
避け続ける鉄哲はしばらくして避けるのをやめる。そして奴が柱を振り下ろした瞬間体中に力を込め鋼鉄強度を極限まで上げた。
「しねーーーーー!!!!」
△ ←押せ!
「フン!!」
鉄哲はその柱を自身の頭であえて受け止める。すると振り下ろされた柱は木っ端微塵に
粉々になってしまった。
「な!?」
その光景に驚き唖然とする豪壁。鉄哲はその一瞬の内に奴の懐へとスウェイ移動。そして
その勢いのまま奴の顔面を殴りつけた。
「おら!!」
「う!?」
△極
殴られ後ろに飛ばされ先ほど出現した岩の柱に背中がぶつかる豪壁。その跳ね返りの瞬間
鉄哲は奴の巨体をなんと持ち上げた。そして横に高らかと豪壁を持ちあげると鉄哲は
奴の頭を柱に向けて走り出した。
「うおーーーー!!!!」
「ま、まさか!?や、やめ………!!」
「オリャー!!」
「が!?」
まるで神社の鐘を鳴らすが如く。鉄哲は豪壁の頭蓋を柱に叩きつけた。その衝撃は奴の体中に響き渡り体中の岩にヒビが入り始める。そして鉄哲はとどめに奴の体を思いっきり地面に叩き落した。
「とりゃーーーーーーーーーーー!!!!!」
「ギャーーーーーーーーーーー!!!!!???」
奴の断末魔と共に体中の岩石が砕け散るのだった。
警鐘の極み
『な、なんという力だ!?なんという硬さだ!!鉄哲 徹鐵!自身よりも巨大な敵を
そのパワーでねじ伏せた!!鉄哲 徹鐵、現在二連勝目だ!!しかし…………この快進撃もここまでかもしれません…………!』
今の実況者の言葉に観客席の者たちはざわつき始める。鉄哲の実力をこの目で見たからこそ、なぜそこまで言い切るのかあまり理解できてなかった。しかし入場者を見て皆戸惑いつつも納得する。
「あん?」
鉄哲も首をかしげた。それはそうだろう。何故なら次にリングインしてきたのは一人ではなく三人だったのだ。
『最後の試合は3人対1人!赤腕 熱気!!打撃 撲激!!針山 剣山!!この三人との試合だ!!』
赤腕 熱気 (あかうで ねっき)
個性 熱放出 体中から大量の熱気を放つことが出来る
打撃 僕激 (だげき ぼくげき)
個性 バット バットなどの打撃系の武器を大量に生み出せる。
針山 剣山 (はりやま けんざん)
個性 針 体中からハリネズミの如く針を生やすことが出来る。
いきなり3人リングインしたことに観客たちはざわざわとし始めた。
「おいおいどういうことだよ?」
「普通一対一じゃないのか?」
急に試合形式が変わったことに皆不満げな声を漏らす。それは鉄哲も同じだった。彼は
特別席で観戦しているリ・デストロの方に目線を向けた。
「おい。全部タイマンとちゃうんか?」
「フフフ………鉄哲君。私は言ったはずだよ?君の力を示してもらうって?」
「フーン……………まあええわ」
鉄哲 徹鐵はリ・デストロの言葉を聞いてあっさりと納得し三人に向き直って拳を鳴らした。
その行動に3人はムっと不満の表情を見せる。
「おいテメー。三対一で俺たちに勝てるとでも思ってのかよ?」
「弱個性のお前が俺たちに勝てるわけがねぇだろうが!!」
「おら!痛い目みたくなきゃ、さっさと土下座して俺たちに降参しろや!!」
鉄哲のこと馬鹿にしながら威嚇する3人。奴らの言葉からは個性に対する差別意識が溢れ出していた。
鉄哲はその態度にこめかみに青筋を立てるも表情を崩さずに奴らに言い返す。
「さっきからうるさいのう。強個性の皆さまがピーチクパーチク。そう言うセリフ俺は
ぶち殺してから言えや!!」
鉄哲はそう叫びながら拳を構えるのだった。
「この野郎!!」
「ぶち殺してやる!!」
打撃はバットを。針山は自身の拳に針を出現させる。そして鉄哲徹鐵に向かって
それぞれの武器を手に突っ込んで行く。そして鉄哲は一旦防御の姿勢を取り奴のバットと
針を鋼鉄化した腕による防御で受ける。
「おら!!おら!!」
「どうしたよ!?さっきまでの威勢はどうした!?」
二人の息の合った連撃は鉄哲に反撃の隙を与えない。針の生えた拳によるコンビネーションブローと
バットによる荒々しいスイングは鉄哲をどんどん追いつめていく………かに思われた。
「フン!!」
「え!?」
「な!?」
その瞬間鉄哲が見せたのは滑らかなスウェイ移動。ぬるりと体をずらしながらステップを踏み二人の背後に移動する。そしてそのまま彼は後ろの方で傍観していた赤腕に向かって突っ込んで行く。
「俺を狙ってきやがったか!いいだろうぶっ潰してやる!!」
その時赤腕が全身に力を込める!すると周りの空気を揺らすような熱が彼を中心に発生した。そしてその熱エネルギーを一気に解き放つと強力な熱波による衝撃波が鉄哲を襲った。
「うっとしいわボケ!!」
しかし鉄哲は一瞬止まったものの一切怯まずに前進し続ける。
「ば、馬鹿な!?効いて………う!?」
鉄哲は高温状態にも関わらず奴の首を掴む!そしてその状態から奴の体を持ち上げた!!
「クソ!なんで触れるんだ!?」
「この程度の熱でこの鉄哲徹鐵の体を溶かせるか!!オラ!!」
「ぐべ!?」
鉄哲は奴の体を高らかと持ち上げ地面に向かって思いっきりたたきつける!そして
あまりの衝撃にバウンドし、再び宙に舞った奴の足を掴んだ!そしてそのままハンマー投げのように奴の足を掴んだまま自身の体を回転させる!
「うわーーーーー!!!???」
「おっりゃーーーーーーーー!!!!!!!」
激しい回転の中彼は奴を針山の方へと思いっきり投げつけた!
「うわーーーーーーーー!!!??」
「ちょ!?ぎゃ!?」
まるで車の交通事故の様に激しくぶつかってしまう二人。そして針山の針が赤腕に突き刺さる。
「う!?ギャーーーーー!!!???」
「ああ………お、おい!赤腕大丈夫か!?」
「赤腕!クソー!ふざけんな!!」
打撃が怒りでバットを握り締めながら鉄哲に向かって突っ込んで行く。そしてフルスイングで
彼の頭を振り抜こうとした。しかし鉄哲はその前に片手で奴のバットを握り受け止める。
「う!?」
「さっきは好き放題叩いてくれたな?おら!!」
「ぎゃ!?」
鉄哲の鋼鉄の頭突きが奴の顔面を襲う!そして彼は間髪入れずに腹にボディブローを食らわせ
渾身の大振りパンチで奴を殴り飛ばした!
「おら!!」
「ギャ!?」
「ヒ、ひい!?」
殴り飛ばされ回転しながらうつ伏せに倒れる打撃。その光景を見た針山は恐怖の声を漏らす。
恐怖で足が震えはじめてしまった。そんな奴に鉄哲は目線を向け煽りだした。
「おら。こんなもんかいな?」
「な、舐めるな!!」
針山は己を奮い立たせながら鉄哲の所に走っていく。そして彼の体を針で貫こうとしたが
鉄哲はその針を拳を振り降ろし破壊してしまう。そして一瞬で針山の胸ぐらを掴んだ!!
△極
「おら!!」
「お!?」
鉄哲が針山の体を高らかと持ち上げる。そして後ろにそのまま落ちるような放すと
針山はそのままうつ伏せに倒れていた打撃の背中に落っこちてしまう。
「う!?」
「ぐべ!?」
二人は強い衝撃に耐えられずにそのまま気を失ってしまうのだった。
投げ潰しの極み
『な、何ということだ!?鉄哲徹鐵!!三対一という圧倒的不利な状況な中、大した
苦戦も見せずに三人を叩き潰し文句なしの完全勝利を手に入れた!!鉄哲徹鐵!!
三戦全勝だーーーーーー!!!!』
「うおー!!」
「あいつマジで強ええ!!」
観客席は大盛り上がり!全勝した鉄哲徹鐵に向かって大量の歓声や拍手が送られる。そしてリ・デストロも満足げに笑いながら軽く拍手していた。そしてそのまま立ち上がり鉄哲に向かって叫んだ。
「鉄哲徹鐵君!!フ……………合格だ!君の入所を認めよう!!」
次回、鉄哲徹鐵ゴッドエデンに入所!そして遂に捜査を開始!
更に新たな相棒が!?
やっぱり力こそパワー!!書いててやっぱりテンションが上がっちゃいますね!!
龍が如く4の時冴島から谷村に主人公変わった時ごり押しが通用しなくてストレスが溜まったものです(笑)。