ダンジョンにジェダイの弟子がいるのは間違っているだろうか?   作:究極の闇に焼かれた男

1 / 3
ふと頭の中に思い付いたネタを元に作った作品です。
スターウォーズはEPⅠからⅥとローグワンを視聴済み。
ゲーム作品はジェダイ・ナイトアカデミーとフォース・アンリーシュド、Knights of the old republicをプレイ済み。


PROLOG

 

 

 

幼い頃、偶然にも迷い込んだ森の中でモンスターに襲われた俺は1人の騎士に命を救われた。

 

今でも瞼を閉じる度に脳裏にあの人の姿を思い出す。

 

圧倒的な体格差が有るにも関わらず臆する事なく敢然と立ち向かい、手にした黄色い光を放つ光剣で襲い来るモンスターを一太刀で切り捨てた騎士の姿を。

 

それが俺にとっての憧憬の始まりであり、後に師となる1人の騎士との出会いだった。

 

 

 

 

 

 

 

──────────

 

 

 

 

 

 

【迷宮都市オラリオ】───堅牢かつ巨大な市壁に囲まれた円形の都市にしてにして、名誉や栄光を手にするべく多くの種族が名を上げるために危険を顧みず潜り込む世界で唯一の地下迷宮であるダンジョンが存在している"英雄の都"。

 

そんなダンジョンの上層に位置する5階層に黄色い光を放つプラズマで形成された刀身を持つ光剣──【ライトセーバー】を手にした1人の少年が無数のモンスターと対峙していた。

 

 

「5階層は駆け出しの冒険者じゃキツいと聞いていたが、意外と大して苦戦することも無いな。 これだったら故郷にある森のモンスターと殺りあった時の方が何倍もキツかったかな」

 

 

そう言いながら少年はライトセーバーを手に、次々と襲い来る上層のモンスター──【コボルト】を次々と切り捨てて行くと魔石となった地面へと落ちる。

 

 

「粗方片付いたけど、これじゃあ修行と言うよりも準備運動止まりだな」

 

 

周囲にいた全てのコボルトを倒し終えた少年はそう呟くと手にしたライトセーバーのスイッチを押して刃を消すと、軽く周辺を見渡してから徐に手を翳す。

 

手を翳すと周囲に散らばり落ちていた魔石が何かに引き寄せられる様にして浮かび上がり、そして少年が腰に下げている小袋へと吸い込まれる様にして収納されていく。

 

 

「さて、今日の収穫は……良し! この量なら今日は贅沢な御馳走に有りつけそうだな。早くホームに帰って"あの娘"と神様に報告しないと…」

 

 

少年は小袋の中に収納された魔石の量に満足気な表情を浮かべながら外に向けて歩き出そうとした時だった。 少年の背後から地響きを鳴らしながら徐々に近付いてくる何かに気付き構える。

 

 

(こっちに向けて何か近付いて来てる!? 足音からして人間じゃないのは間違いない。 この地響き……もしかしなくてもモンスターか?)

 

 

徐々に近付いてくる地響きに少年は警戒していると、そこに地響きを鳴らしていた存在が姿を現した。 それは本来ならば上層に棲息していなければ、駆け出しの冒険者が相手をする様な存在ではない屈強な体躯を持つ牛頭人体のモンスターが目を血走らせながら少年のことを見下ろしていた。

 

 

「っ、何で上層に"ミノタウロス"が居るんだ!?」

 

 

目を血走らせながら見下ろしてくる牛頭人体のモンスター、【ミノタウロス】の姿に少年は目を見開くと苦虫を噛み潰したような表情を浮かべながらバックステップをしながら一歩後退する。

 

ミノタウロス──主に中層に分類される15階層以降より遭遇するモンスターで、上層で活動する下級冒険者では太刀打ちする事など到底不可能とされている。

 

そんな中層以降にしか居ないはずのミノタウロスが上層の、しかも上層に位置する5階層に居ること事態が有り得ない事で、少年は思わぬ遭遇に一瞬だけ動揺しそうになるも即座に気持ちを切替える。

 

 

(何でミノタウロスが上層に居るのかは知らないが一旦冷静になれ。 確かにミノタウロスは強い相手かもしれないが、師匠との修行よりマシだと思えば倒せない相手じゃない!)

 

 

そう結論付けた少年の行動は早かった。

目を血走らせながら屈強な筋肉に覆われた巨腕を振るってくるミノタウロスに対して少年は身をかがめてながら回避すると、ライトセーバーのスイッチを起動し黄色い光刃を出現させると下段から上段に掛けて一閃する。 縦に振るわれた一撃は振り抜かれていたミノタウロスの巨腕を切り飛ばし、少年は立て続けに横薙ぎに振り抜く。

 

振り抜かれたライトセーバーはミノタウロスの胴体と下半身を魔石ごと焼き切ると、それによりミノタウロスの体が消滅する。

 

 

「ふぅー……(危なかった。 "フォース"で加速していなかったら確実に殺られてた)」

 

 

【フォース】──それは銀河系のあらゆる物体に満ちている神秘のエネルギー。 フォースを知覚し操る才能を持つ【フォース感応者(フォース・センシティブ)】は、自身の感情に基づくフォースを引き出す事により手で触れずに物体を動かしたり、他者の精神への干渉や身体の強化、未来予知すらも可能にすると言われている。

 

少年はミノタウロスと遭遇すると同時にフォースでの先読みをして攻撃を回避すると、ライトセーバーを起動しながらフォースで身体速度を上げてミノタウロスが反応するよりも速くライトセーバーで切り捨てる事に成功したのだった。

 

 

(少しでも遅れてたら俺が殺られてたのは間違いなかった。 師匠とのフォースを使った訓練が役に立ったな………さて、誰かに見られる前に早く退散するとしよう)

 

 

内心ミノタウロスを倒せた事に安堵しながら少年はフォースを使い身体速度を上げると、その場から急いで立ち去る事にするのだった。

 

 

 

 

 

 

しかし少年は気付いていなかった。 自身がライトセーバーでミノタウロスを倒すところを陰に隠れて見ていた1人の少女がいた事を。

 

 

 

 

 

 

遠い昔、遥か彼方の銀河から一隻のスターファイターに搭乗していたジェダイ・ナイトが、突如として発生した時空間の歪みに吸い込まれた果てにオラリオの存在する世界へと流れ着いた。 ジェダイは予想だにしなかった事態に困惑しつつも命の危機から脱した事実に安堵するとともに、全くの未知である惑星で冒険の日々を送りはじめた。 そんな中、ジェダイは偶然にも立ち寄った村で一人の少年と出会い、紆余曲折を経た末に弟子とした。 少年を弟子にしたジェダイは己の持ち得る全ての知識と技術を教え、全てを教えた後に迷宮都市であるオラリオへと向かった。 残された少年はジェダイから教わった技を磨き続け、多くの知識を身に付けながら故郷の村で共に暮らす少女を守る日々を送る様になった。 それから数年近く経ったある日、少年は少女の義祖父から少女とともに冒険者が集う迷宮都市オラリオへと向かうよう言われた後、義祖父が失踪したのを切っ掛けに少女とオラリオへと旅立つのだった。 これはジェダイの弟子である少年──【ギル・アルフレッド】が迷宮都市オラリオを舞台に紡ぐ出会いと別れ、そして冒険と戦いの日々を描いた物語である。

 

 




よろしければ感想の方をお待ちしております。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。