クロスオーバー世界 Knockers:Arc-en-ciel   作:おろさん

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金色の黎明(ゴールドトリリオン) ZEDΩ.(ジエド)』プロローグ


かつての贖罪のため、日本へ向かうその時

突如として現れたテロリストを鎮圧した後に

また突如として現れたのは、謎多き挑戦者


金色の黎明(ゴールドトリリオン) ZEDΩ.(ジエド)
プロローグ『来訪と魔改造と仮面(アーマードチェンジャー)


11年前に発生した『オルタレイション・バースト』により、『ノッカーズ』と呼ばれる能力者達が日々現れていくこの時代。

 

 

 

……なのだが、この世界ではノッカーズの出現以前にも、不思議な力を持つ者達がそれなりにいた。

 

 

その内の1つが『第七波動(セブンス)』。数十年ほど前から人類の中に発現するようになった超能力。その力を得るものは若者を中心に、毎年それなりに増加している。

 

 

ノッカーズとの関係性など、第七波動に関する謎は非常に多く、研究成果の大半は、その第七波動に関する技術などで発展した『皇神(スメラギ)』によって未だ秘匿されていた。

 

 

そして、とある国でもまた、第七波動能力者は存在する。そこでは、ある青年の采配の元で台頭している能力者の武装組織が存在していた。

 

 

 

 

 

その名を、『ATEMS』と言う。

 

 

*****

 

 

 上空。超大型ジェット機内部。

 

 

「な……馬鹿な!!!作戦は完璧だったはず……なのに何故!!返り討ちにされているのだ!!!?」

 

 

 

「笑止……甘く見られては困りますよ」

 

 

「ハァッ!!」

 

 

「フッ!!」

 

 

「でやぁーーーーーっ!!」

 

 

 突如として乱入して来たテロリスト集団を、4人の女性。1人は霧系の能力で、1人は弾丸の能力で、1人は砂の能力で、1人は熱操作による炎と氷の能力で、容易く鎮圧していった。

 

 

 

 

 

「――たった今、内部に侵入したテロリストは殲滅致しました。」

 

 

 と、弾丸の能力を使っていた女性が連絡を入れる。

 

 

『ああ、報告ありがとう。こっちも終わり次第戻るよ。少し手のかかる相手が出てきたからね。』

 

 対し、連絡相手の青年がそう答えた。

 

「それは……でしたらすぐに――」

 

『いや、心配ないよ。どうやら、相手はオレとの戦いを望んでいるようだから。』

 

***

 

 

 同時刻、ジェット機の真上。赤めの髪色の青年が通信を切ると、向かいの方から声が聞こえる。

 

 

「いやはや、流石『ATEMS』幹部、そしてリーダーと言った所か。それなりの数があった馬鹿テロリスト共を少人数で片付けちまうんだから。」

 

 

 そこに現れた、パーカーを着た1人の青年。向かいにいる、赤めの髪色の青年と、黒いパーカーを着た小柄な少女、そしてジェット機内部にいる女性4人の事を称賛するような発言をしている。

 

 

「何者なのかな、君は。どうやらテロリストの仲間ではないみたいだけど。」

 

「ん……!!」

 

 称賛された側の青年は、笑みを崩さずに質問混じりの言葉を言う。少女の方は、パーカーの青年から何か強力な気配を感じたのか警戒しているようだ。

 

 

「何者なのかと聞かれると……まあ、そうだな。お察しの通りと言うべきか。今の俺は、純粋に君と戦ってみたいだけの、いち能力者とでも言っておこうか。」

 

 

 そう言ってパーカーの青年が取り出したのは、大剣のようなアイテム。それを掲げると、青年の姿が変化し、特殊な強化装甲を纏った状態に。

 

 

「それは『宝剣』か……という事は、皇神の関係者のようだね。」

 

 

「近からずも遠からずかな。まあ確かに関りはあるんだが。

 

……それはそれとして、どの道答えを知りたくば、まずは俺と勝負してもらおうかね。」

 

 

 武装したパーカーの青年はそう言って、此方の方に銃らしきアイテムを向けてくる。

 

 

「ん……!!」

 

 その様子を見て警戒する、小柄な少女。

 

「一旦下がってて、サポートをお願い。」

 

「ん。」

 

 赤めの髪色の青年がそう言い、少女を下がらせる。

 

 

「準備は出来たようだな。……んじゃ、遠慮なく行かせてもらう!!」

 

 

 その様子を確認したパーカーの青年が、此方の方に突っ込んでいく。

 

 

「おっと、いきなり攻撃してくるか!」

 

 

 その突撃を避ける赤めの髪色の青年。

 

 

「思ったよりやる気があるようだし、オレもそれに答えてあげないとね。

 

 

 

世界を照らせ、『金色の黎明(ゴールドトリリオン)』よ!謎多き挑戦者の全てを、眩き光でさらけ出せ!」

 

 

 

 

 

 

 一体、何がどうしてこう言う事になったか。ざっくり説明すると、話は数日前に遡る。

 

 

*****

 

 

 

 

 数日前。某国、王宮のような施設。

 

 

「――以上が、レイラの第七波動(セブンス)を通して視た、かの国『日本』での出来事です。」

 

 

 何やら、玉座に座る青年にとある報告を行っている模様の女性が1人。なお、玉座の横には小柄な少女が1人。

 

 

「報告ありがとう、『システィナ』。それに『レイラ』も、今回も長い間の情報収集、本当にお疲れ様。」

 

「ん。」

 

 青年はその『システィナ』という女性と、横にいる『レイラ』という少女に礼を言い、礼を言われたレイラの方はこくりと頷く。

 

「それにしても、そこまで厄介事が起こっているなんてね……流石にちょっと驚いちゃったよ。とは言え、『暴龍』があの国にまで現れたとなると、オレたちも尚更うかうかしてられないな。」

 

 その報告を聞いて、笑みを浮かべた表情を大して変えずに青年はそう呟く。

 

 

『暴龍化現象』。『龍放射』と呼ばれる物質をもろに浴びた第七波動(セブンス)能力者が、暴走を引き起こす現象。数年前までは皇神のみで発生していた現象だったのだが、現在はある出来事により他国でも時折発生するようになったという。

 

 

「あの国では第七波動(セブンス)能力者の数が非常に少ない事もあり、第七波動(セブンス)関係の技術の所持数は多くありません。皇神の技術共有もまだ行われていないのもあって、尚更解決が難航しているそうです。」

 

 と、システィナが言う。

 

「一応、あの国は『皇神』発足に深いかかわりがあるって聞くんだけれどね。流石にそうすぐに出来るものじゃないとは言え、皇神が第七波動(セブンス)の事になると意地を張るのは相変わらずかな……

 

 

まあ、その辺は治龍局や皇神内部に任せるとして……メビウスの余波による『暴龍化現象』の多発の種を撒いてしまったのはオレ達だ。そもそも日本には色々と気になっていたこともあった。だからこうしてレイラに調査してもらったわけだし。」

 

「では、『ZEDΩ.』様……」

 

 そして、青年……ATEMSのリーダー『ZEDΩ.(ジエド)』は、椅子から立ち上がる。

 

「ああ、この国に発生する暴龍の数も最近減って来たし。丁度良い機会だろうからね。

 

 

残りのナイツメンバーを招集してくれ。こういう時の為に、日本行きのジェット機を手配していたんだ。……行こう、日本に。」

 

 

*****

 

 

 そして、日本に向かう事になった『ATEMS』ではあったのだが、道中、唐突に現れたテロリストがジェット機を占拠しようとしてきたのを容易く鎮圧。

 

 

 

 

「ハァッ!!」

 

 そして現在。赤めの髪色の青年ことZEDΩ.は、これまた突然現れた青年と勝負をする事となり戦っていく。

 

 

 青年の方は、漫画やら玩具の銃やらセロハンテープやらを取り出しているのだが、漫画からは漫画のキャラが出て来て攻撃をしてきて、玩具の銃からは銃弾が放たれ、セロハンテープは長いロープの如く伸びていく。

 

 

「なるほど……道具に特殊な能力を与える第七波動(セブンス)のようだね。」

 

 

 対し、ZEDΩ.は斬撃や炎の力を使って攻撃に対処。

 

 

「ご名答!ちなみに能力名は『レベルアップ』。道具の強化と進化を担う第七波動(セブンス)ってわけ。

 

 

……そしてその力はまだまだこんなもんじゃないのさ!」

 

 と言って青年は、ビー玉と三角形ブーメランを投げ追尾弾の如く、ネジを投げて撒菱トラップの如く。続けてメガネからレーザー、トレーディングカードに描かれたキャラクターの顕現など色々仕掛けて来る。

 

 更には、腕に装着するタイプの特撮玩具を着けて、少し動きが早くなった上にまた特殊な力の攻撃が。

 

 

「おおっと、随分とてんこ盛りだね。」

 

 

 あまり笑みを崩さないZEDΩ.はそれらの攻撃を避けつつ、光のエネルギー状の剣などで青年に攻撃を与えていく。

 

 

「お前こそ随分余裕そうで!」

 

 青年は、攻撃の手を止めず、様々な方法でZEDΩ.に攻撃を仕掛けていく。

 

 

「とはいえ、その多彩な攻撃手段は少し厄介だ。レイラ!!」

 

 

「ん!」

 

 

 ZEDΩ.が、下がらせていた少女及びレイラに合図をする。……すると。レイラの背後に何か、彼女より背の高い女性のような姿をした存在が現れ、ZEDΩ.の元に。

 

 そしてその存在……レイラの第七波動(セブンス)電子の踊精(サイバージーン)』の『ルクシア』は、踊り出し、謡い出す。

 

 

「『電子の踊精(サイバージーン)』……此処で来るか!!」

 

 

「今度は、オレから行かせてもらうよ!!」

 

 

 と、ZEDΩ.は先程より早い動きで移動。青年に強めにダメージを入れていく。

 

 

「はぁっ!!」

 

 

 剣を蹴り上げる事で炎の鳥を舞い上がらせる『ソリスロータム』の攻撃が、青年にクリーンヒット。

 

 

「おうっ……ちょっと状況悪くなったか……そろそろ本格的にやらせてもらう!」

 

 

 対し、少し挙動が変わる青年。少し力を溜め始め……

 

 

 

『   交叉する世界 交叉する能力者達

 

      想像せよ、己の限界を超えた先にあるモノを

 

  その空想を、現実に変えてみせろ   』

 

 

『MAKE A GAME』

 

 

「フィールド展開ィ!!!」

 

 

 青年が玩具の銃から上空に向かって弾丸を放つと、周囲が電脳空間のようなものに変わり、ZEDΩ.達はそれに包まれる。

 

 

「おっと……!!」

 

 

 

「さぁて、掻い潜れるかね。」

 

 

 青年がそう言うと、周囲に銃やらカードやらなんやらの道具が大量に、空間のあちこちに出現。それぞれ纏ってレーザーキャノンのような感じになり、そこからレーザー攻撃が不規則に、様々な方向から放たれていく。

 

 ZEDΩ.はそれを避けていくが、着地に反応するように、足元に何らかの道具が出現して攻撃が仕掛けられる。

 

 

「トラップということか……だったら!」

 

 

 対して、ZEDΩ.は『インぺリウムフェザー』で、設置された道具の1つに羽を投げつけ、標化(ロック)。その途端に、ZEDΩ.の下が得る光の剣が鳥の姿に変化。

 

 その次にZEDΩ.が、標化(ロック)した道具に向かって『ルクスアサルト』、瞬間移動攻撃を行う。道具は壊れなかったが、纏っていた状態なのが攻撃の拍子で弾かればらける。その行動を、ZEDΩ.は青年に接近出来るように何度も繰り返していく。

 

「あっ、しまっ――」

 

 

 青年は盲点だったというようにちょっと焦るようなそぶりを見せたが、気づけばZEDΩ.は青年の目の前。

 

 

『決めちゃって、ZEDΩ.!!』

 

「ん!!」

 

 

「ああ!……世界を照らせ!!」

 

 ルクシアとレイラの言葉に呼応するように、ZEDΩ.は頷く。

 

 

『   暮れなずむ世界 炎環の理

 

         翼となり、剣となりて

 

     希望へと続く紅を闢け   』

 

 

破界と再世の炎環(レジティーマフトゥラ)

 

 

 周囲を、無数の炎の鳥と光の剣が覆い、そして、爆発。

 

 

「どぎゃっ……!!」

 

 

 そのまま青年に、大ダメージを与え、撃破した。

 

 

「見事っ……だねぇ……んー、まあ戦闘向きとは言えない能力だし、俺が直接戦ったとてこんなもんか……」

 

 

 強化武装が解除され、ちょっとしたら青年は起き上がる。ZEDΩ.はその状態の彼に近づき、こう言った。

 

 

「それで、急に勝負を仕掛けてきたのはともかく……

 

 

君は少なくとも『敵』ではないみたいだけど、用件は一体何なのかな。まあこれも予想はつくけど。」

 

 

『え、そうなの?』

 

「ん」

 

 それを聞いて意外そうに感じるルクシアとレイラ。

 

 

「……そこまで察してくれたのは助かるかな。」

 

 

 対して青年は立ち上がり、そう言った。

 

 

「俺は『OR』。多重国籍自警行為者(ビジランテ)集団『猟兵(イェーガー)』所属の能力者だ。

 

 

 

さっきの馬鹿テロリストの行動を利用してまでお前らに接触した理由は、コレもお察しの通り1つ。現時点で日本で確認される、暴龍化した第七波動(セブンス)能力者達を正気に戻す事への協力。それだけ。」

 

 

 

 

続く。

 

次回『日本での出陣と潜む黒い手(ブラックハンド)』。




NEXT
Writing Start:『DONBROTHERS The Future-宵闇喰らいしムラサメ少女-』


キャラ・用語

『ZEDΩ.』
出典:蒼き雷霆 ガンヴォルト鎖環
外国の能力者武装組織『ATEMS』のリーダーを務めている青年。読みは『ジエド』。
第七波動(セブンス)電子の踊精(サイバージーン)』を持つ少女『レイラ』を傍に置いている。なお、ATEMSの幹部は4人とも女性である。
金色の黎明(ゴールドトリリオン)』という、核融合エネルギーを操る強力な第七波動(セブンス)を持つ。
原作だとある事情により主人公達と対立していたが、最終的に和解。なお、ガンヴォルトシリーズにおける敵キャラとしては一番真っ当な人格を持つ。

『皇神』
出典:蒼き雷霆 ガンヴォルト
ガンヴォルトシリーズの世界に存在する大企業の名称。
第七波動(セブンス)に関する技術をいち早く得たことで、第七波動(セブンス)関係では他国より抜きん出ている。
第七波動(セブンス)以外でも様々なところで活躍しているが、その反面、能力者に対し非道な人体実験を行っていることも多い。
原作では日本の企業のはずなのだが、本作では(日本と関わりのある)発展途上国の名称及びその国の大企業の扱い。
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