Re.蒼碧の艦隊3199 〜黒の剣士よ永遠に〜   作:短号司令官

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主に会話ですが、どうぞ


第零話 目覚めと決意

 

[青年が目を覚ました]

その一言で充分だった。担当者達は直ちに身体検査等を行い、健康状態などに問題が無いかを調べた。

そして次に彼の素性についての調査が行われるのだった。

 

「やれやれ参ったな……」

 

青年のいる病室へと向かっているのはヤマト戦術長の『古代進』であった。

 

古代「調査なんてやるのは初めてなのに……」

 

役職上やる事のない任務であるが、緊急である為偶然居合わせた自身がやることになり古代はなんとも言えない気分でいた。

 

古代「まぁ…やれるだけやってみるか……」

 

病室へと着くとノックをして入る。

 

古代「失礼するよ」

 

扉を開けると青年は窓の外を眺めていた。

ふと振り返って初めて顔を合わせる。

 

キリト「どうも…」

 

古代「いきなりで悪かったね、調子はどうだい?」

 

キリト「どこも問題ありません」

 

古代「そうかよかったよ。座って、これから少し君のことについて取り調べ…?っていうのかな、俺も初めてだからよくわからないけど…」

 

キリト「いえ、全然いいですよ」

 

余り警戒しているような様子がない事を見て古代は胸を撫で下ろす。

 

古代「まず、こっちから自己紹介だな。俺は古代進だ」

 

キリト「桐ヶ谷和人です」

 

古代「……和人君か…よろしくな」

 

キリト「こちらこそ宜しくお願いします。古代さん」

 

まず軽く年齢・体重・身長等基本的な事を聞いた後、古代は本題へと入る。

 

古代「それでだ……和人君、なんで君はあそこにいたんだい?」

 

キリト「……」

 

突然黙り込む彼に対し古代は内心焦っている。

 

キリト「その……なんて言えばいいか……」

 

古代「どうしたんだい…?」

 

キリトは頭を掻く仕草をして唸り声を上げて考える様子を見せるとふと顔を上げて話し始めた。

 

キリト「古代さん、これから俺が言うことを信じてくれますか…?」

 

古代「それは……内容次第かな…?」

 

キリト「…分かりました。単刀直入に言うと、俺は別の世界から飛ばされて来たんです」

 

古代「別のs……え?」

 

キリトの衝撃の一言に古代も驚きを隠せないでいた。

 

キリト「長い話になるんですけど、俺は元々ごく普通に日本で暮らしていた高校生だったんです。ある時寿命で死んだと思ったら過去に経験した事のある仮想世界と全く同じ並行世界……異世界転生っていうのを経て一時はその世界の住人になってたんです」

 

古代「ま……待ってくれ、つまり君は転生者であり異世界の人間……ということなのか………⁉︎」

 

キリト「簡単に言うとそうです。それであるとき戦っていた相手の技…?か能力で…おそらくこの世界に飛ばされたんだと思います」

 

古代「………」

 

とても信じられないと古代は言いそうになったが、転生者という点はともかく異世界の住人であるということは彼の所持していた剣がそれを物語っている。

 

古代「そう……か……」

 

キリト「無理に信じてもらう必要はありませんよ、頭に留めて貰うくらいで……」

 

古代「あぁ……うん、ありがとう」

 

それからしばらくは彼の転生前の出来事や転生後の世界の事について大まかに聞いて、古代がそれを纏めていた。

 

古代「大凡は…こんな感じかな…?」

 

キリト「あの古代さん」

 

古代「なんだい?」

 

キリト「これから俺って…どうなるんですか……?」

 

当然の疑問である。

彼はこの世界に身内や知り合いは全く居ないと言って良い。一般人に戻るとしても………

 

古代「……俺からはなんとも言いかねるな……正確には君のこの経歴次第だね…」

 

キリト「そうですか……」

 

古代「……でも大丈夫さ、君ならどんなことになっても大丈夫そうな気がするよ」

 

キリト「褒め言葉ですか?」

 

ほくそ笑んで聞く彼に古代も苦笑いで返した。

 

キリト「古代さん、今日はありがとうございました」

 

古代「あぁこちらこそな和人君、また機会があったら話に来るよ」

 

キリト「はい…!」

 

ほんの短い間だったが、両者の間には確かに信頼が生まれていた。

 

 

 

 


 

 

 

大石「やはり俺が思った通りか……」

 

ある晩の日本武尊の長官室で大石はそう呟いていた。

 

大石「軽く話しはしたが、俺の睨んだ通りだったよ」

 

そう言いながら大石はレックスにキリトの経歴が表記された画面のタブレットを渡した。

 

レックス「ですが前世日本人だなんて……ある意味では里帰りしてますね」

 

大石「そうだな」

 

レックス「それで…彼の処遇については?」

 

大石「うん、実は総長から直々にお呼び出しを受けてな。彼を連れてて行く」

 

レックス「総長殿が…?何故また……」

 

大石「さぁ、だが大体の検討はつくがな……」

 

そう言いながら彼は座席を外へと向けてこれから起こる事態に対して若干の高揚感を覚えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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