イタコ系配信者温魂うつすの配信   作:温玉丼

4 / 6
ポルターガイスト少女とお話しをしなきゃいけないんですか?

 

『コンニチハオンタマウツスデス』

 

「どーも。どうしても!と温魂さんに泣きつかれたので来ました!マネージャーの温玉トッピングです。そのせいで配信の始まりが遅くなってしまい、大変申し訳ございません!」

 

『ナ、ナキツイテナンカイナイデスヨ』

 

ただ、ちょっと一人じゃ心細かったから来て貰っただけで泣いてはいない。涙は出そうなだけだし。泣いては無い、まだ。

 

「そうですよね〜うつすさんは強い子ですからね〜。なら、私がいなくても一人で……あー嘘嘘。ウソですって、泣かないで下さい」

 

『泣いてないもん』

 

「それじゃあ、まだ理解出来てないリスナーの皆さんに説明して貰えますか?」

 

私の声は無視され、リスナーさんを優先されてしまった。その声に従う様にコメントが加速する。

 

《コメント欄》

・ぜってぇLIVEでやる企画じゃなくて草

・いや疑う奴が出てくるからだろ

・いきなり温虐たすかる

・涙目好き

・泣いてるやん

 

『泣いてないし、怖く無い!えーっと、そ、そうですね。今回は、此処のお家に悪戯をする霊が取り憑いてるらしいので、何とかするって言う配信です』

 

「で、まぁ一応聞きますが……いるんですか?」

 

『私のこの状況から察して頂けると助かります』

 

「あー分かりました。私霊感とか無いから全然分からないんですよね」

 

『自慢ですか?』

 

あー本当怖い。まず、お屋敷って言うのが駄目だと思う。もう取り壊した方が良いよ。フリみたいな所もあると思う。こんだけ出そうな雰囲気で出なかったらガッカリするだろうなぁって幽霊も気遣ってポルターガイスト起こしてるのかもしれない。それならそれで良いんじゃないかな。町おこしにでも使えば良い。

 

「いや〜違いますけど。本当にいるかどうか分からなくて、何とかなりそうですか?」

 

『取り敢えず口寄せで呼んでみますか。えーっと◾️◾️ちゃん』

 

《わたしの なまえ をかっ てによ ばないで》

 

耳元でそう囁かれた。瞬間、体が飛び上がり想像以上の声が私から飛び出した。

 

うわああああああ!!!

 

ごめんなさい、ごめんなさいと虚空に向けて謝るけど返事は無い。どうしたら良いんだよっもう!誤ってんじゃん、ねぇ!ゆるしてよ!!

 

「え、どうしたんですか?うつすさん。なんか出たんですか?」

 

『今怒られました、名前呼ぶなって。確かに顔も知らないですし、いきなり〇〇ちゃん呼びはキモイ超えて怖いですね。私の配慮が足りなかったです』

 

今度は慎重に苗字を呼んで、それから持って来た人形に取り憑いて貰う作戦だ。

 

『田島さん、どうかもう一度出て来てください。あなたとお話しがしたいんです。してくれるのならこの人形を動かしてください』

 

どうせ無理だろうからこれで終わりだろう。マネージャーさんには悪いけど企画倒れで。

 

……持って来たクマの人形が片腕を高々と上げたので配信は続いてしまった。

 

《コメント欄》

・すげえまじか

・ヤラセだろ

・どう言う仕込みだって言うんだよ

・最近の化学はすごいからな

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。