エイリアン:ワイルドドーム   作:デアウムウス

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牙と爪の饗宴(改訂版)

 ティタンの巨体が通路を振動させるほどの音を立てて進み、地響きを起こしながら前進する。一方、レガリアはサイレンやルプスを率いて包囲陣を敷かせ、自らはティタンの感覚器官と放熱器官を狙って飛びかかった。頭部へ飛びついたレガリアは鋭い尾をしならせ、背部へ伸びる放熱突起を狙うが、ティタンは巨体を揺らして振り落とそうとし、太い爪の生えた脚を踏みならして周囲を震わせた。

 

 ティタンの長大な鼻が唸りを上げて薙ぎ払われ、ルプスの一体が巻き取られる。次の瞬間には壁へ叩きつけられ、即座に絶命した。同時にサイレンの一体もまた前脚に捕らえられ、そのまま床へ押し潰される。

 

 怒りを増幅させるように咆哮するティタンに、サイレンたちが唸り声を返す。壁に着地したレガリアもまた牙を剥き出しにしながら再び動き出した。ティタンはその場にどっしりと立ち、脚を踏み鳴らして体勢を崩さない。しかしサイレンとルプスは正面から挑まず、死角へ回り込みながら次々と注意を引きつけていく。

 

 その隙を突き、レガリアは背後へ回り込んだ。王槍のような尾が閃き、ティタンの脚の関節へ深い傷を刻む。しかし痛みに怒ったティタンは巨体をひるがえし、前脚でレガリアを押さえ込もうとした。レガリアは身軽さを活かして後退するが、寸分の差でティタンの脚が地面へ降り、床の金属が大きくへこんだ。

 

 群れの仲間であるサイレンたちも攻撃を再開し、脚部や放熱器官へ飛びかかる。鋭い爪や尾が次々に振るわれるが、ティタンの強靭な外骨格は致命傷を許さない。逆に一体、また一体とサイレンが倒れていく中、レガリアはティタンの頭部に生じた傷を見据えていた。巨獣が群れへ気を取られた瞬間こそ、唯一の好機だった。

 

 数度の応酬の後、やがてレガリアは頭部へ飛びつく。牙が亀裂へ深く食い込み、ティタンは猛々しい唸り声を上げながら頭を激しく振り、前脚で掻き落とそうと応戦する。ティタンとレガリアの壮絶な戦闘に肉片と酸の血液が飛び散り、やがて互いの攻撃が限界を迎え、徐々にその力を失っていく。

 

 しがみつきながら、レガリアは背後で鋭い尾を持ち上げていた。彼女にとって最大の武器であるそれは、頭部の亀裂へ突き立てば致命傷となり得る。一方でティタンの側は、その巨体ゆえに頭部へ取りついた敵へ爪も牙も届かない。

 

 だが、次の瞬間――ティタンの長い鼻が素早く動いた。

 

「ギッ……!」

 

 レガリアの尾が絡め取られる。まるで鋼鉄のワイヤーに拘束されたかのような強烈な締め付け。レガリアが力を込めるも、ティタンの圧倒的な膂力の前では振りほどくことすらできない。

 

 ティタンが鼻を振り上げると、レガリアの体が宙を舞った。

 

ドゴォン!!

 

 次の瞬間、レガリアの体は壁に叩きつけられた。重厚な金属壁が歪み、無数の亀裂が走る。レガリア自身からも裂けた身体から黒い体液が飛び散り、壁に染み込んでいく。

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