FAIRY TAIL IF 竜人の生まれ変わりin100年クエスト   作:侍魂

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一話 竜人が亡くなった日と生まれ変わった日

水や空気も存在しない虚無の世界……すると突然黒髪の少年が現れる。

 

「やぁ! こんにちは。僕は物語の案内人。えっ?お前は誰かって? そんな事はどうでも良いじゃん」

 

案内人の少年がパチンっと指を鳴らすと空中には沢山の地球が浮かび上がる。

 

世界は無数にある……

 

例えば、マサラがミストガンと出会い一緒に旅をする本編の世界……

 

例えば、マサラがミストガンと出会わずに妖精の尻尾に最初っから所属する世界……

 

他にも様々世界があるが省略する。ただ一つ共通点があるならどの世界も物語が幸せな終わり……そうハッピーエンドで終わる。

だがこれから紹介する世界は大きな特徴がある世界……

 

マサラはウェンディと同い年で、ミストガンと別れた後、ウェンディと化猫の宿に所属して双竜と呼ばれる。

そして二人は付き合っている。

 

一番の特徴は……"マサラが死ぬ"

 

「おっと時間だね……じゃあ案内するよ。では一話を見てってね。」

 

案内人の少年は消える、

 

 

ゼレフ率いるアルバレス帝国との戦いが終わり、竜王アクノロギアとの最終決戦……

 

魂となったアクノロギアが作り出した精神世界・・・

 

「私たちの滅竜の魔法ををナツさんに付加術します!!」

 

「頼んだぞナツ!!」

 

「ナツ!!」

 

「ナツ!」

 

「お前なら信じられる!!」

 

ガジル、ラクサス、スティング、ローグ、コブラの滅竜魔法をウェンディの魔法で付加術させる。

 

「みんなの力が俺に宿る……これが……七炎竜の力だ!!」

 

七つの滅竜魔法を宿した拳をアクノロギアに決める。

 

「クックック……ハッハッハッ我には効かん!!」

 

七人分の滅竜魔法を受けたアクノロギアはピンピンとしている。

 

「何で効かねえんだよ!?」

 

「少し前なら危なかったかも知れぬが……今の我は次元空間を喰った事により身体と魂が二つに別れた……この空間の我を倒すだけでは我は倒れぬ」

 

「現実世界でもアクノロギアを倒さねえといかねぇのかよ」

 

ラクサスの言葉に状況が悪いことが分かり顔色が悪くなるラクサスたち、だがナツとウェンディの顔色は明るかった。

 

「かっかっか! そんな簡単な事かよ! なぁ? ウェンディ!!」

 

「はい!! 現実世界にはルーシィさんやエルザさんやグレイさんそれにみなさんがいます!! そして何より貴方と同等の強さを持った竜人」

 

「「マサラ(君)がいる!!」」

 

ウェンディとナツは現実世界で戦うマサラと他の仲間たちを信用していた。

 

現実世界・・・

 

魔女の罪の一員の少女、メルディの魔法の力でルーシィにフィオーレ中の沢山の魔力がリンクされる。そして妖精三大魔法の一つを発動させようとしていた。

 

「この魔法ならあいつの動きを止める事が出来る」

 

「ルーシィ……その魔法を僕に使って……多分だけど駄目だと思う。あいつは……アクノロギアはその魔法さえも食べるかも知れない……だから僕が食べて全力のブレスで倒すよ」

 

「分かった……マサラ……信じてるわよ」

 

「うん、任せて」

 

マサラは巨大なピンク色の身体をした美しい竜に変化した。

 

「妖精竜……」

 

「妖精竜? ……それ良いね! 僕は妖精竜・マサラ・エレメント。じゃあ頼むよ!!ルーシィ!!」

 

「マサラ……頼んだわよ!!妖精の球!!」

 

フィオーレ王国中の魔力を食べたマサラの身体の鱗はヒビが入っていた

 

(くっ!凄い魔力だ……多分僕は……それでもやるんだ!! 大切な仲間たちを……何よりウェンディを守るんだ!!!!) 「うぉぉぉぉ!!!! これで終わりだよ!! 妖精竜の咆哮!!!!」

 

マサラから凄まじいピンク色の咆哮が放たれてアクノロギアの身体を吹き飛ばす。

 

 

精神世界

 

「ぬっ? 我の身体が滅びていく」

 

身体が崩壊すると同時に精神世界のアクノロギアにも影響を受けていた。

 

「我を倒すとは……お前が竜の王だ」

 

「竜王なんかならねえよ。俺は仲間たちがいてくれるだけで、ただそれだけでいい」

 

「ふん。見事だ」

 

アクノロギアが崩壊した。そしてナツたち七人の滅竜魔導士たちはそれぞれの大切な場所に空間の中から地上に落ちていく。

 

「ルーシィ!!」

 

「ナツ!!」

 

ナツが落下していきルーシィに抱きつく。当然ウェンディも大切な……最愛の男の子元に落ちていく。

 

 

「マサラ君!! お疲れ様……マサラ君?」

 

ウェンディがマサラの名を呼ぶが返事が返ってくる筈がない……何故ならマサラ・エレメントはフィオーレ中の魔力を食べた影響により既に亡くなってだからだ。

 

 

「嘘、嘘だ……いや、嫌!!!!!」

 

ウェンディの悲鳴にナツたち妖精の尻尾や他のギルドのメンバーたちが近づく。

 

一日後……

 

 

「元気だそうよ、ウェンディ。そうしないとマサラも安心してあの世に行けないよ」

 

優しくウェンディを慰めるシェリア。

 

……言わないで

 

えっ?

 

大切な人が亡くなった事ないのに綺麗事なんて言わないで!!

 

ウェンディ……

 

シェリアには分からないよ!! 私はずっと一緒だったんだ!!化猫の宿の時から!! マサラ君と付き合って、双竜って呼ばれて、ずっと、ずっと一緒だったんだ!! なのに……辛いよ……

こんな事なら……出会わなければよかった……マサラ君となんて出会わなければよかったんだ!!

 

「……!? ウェンディ!!」

 

パンッ!!

 

「……シェリア?」

 

慰めていたシェリアがウェンディの言葉を聞くと目を大きく開き、ウェンディの頬を叩く。ウェンディは戸惑う。今までシェリアが戦闘以外では叩くとこを見た事なかったからだ。

 

 

「良くそんなふざけた事言えるね……マサラが守りたかったのは妖精の尻尾だけじゃないのに……マサラが守りたかったのはウェンディ、愛する貴方なんだよ……それなのにマサラが愛するウェンディがそんな事言ったら……マサラが可哀想で浮かばれないよ。」

 

「あ、あああ!!!」

 

ウェンディはシェリアの言葉を聞いて脳内にはマサラと過ごして来た日々が浮かび上がり泣き崩れる。そんなウェンディを優しく強く抱きしめるシェリア。

 

「ずっと一緒だと思ってた……これから先、結婚して、私たちに子供が出来て、楽しくて幸せな家族を想像してた……辛いよ、会いたいよ……マサラ君……」

 

「ウェンディ」

 

シェリアは親友を抱きしめる事しか出来ない。

 

……シェリア……お願い……

 

「マサラの声? ……もしかしたら……滅神奥義・・・神羅転生」

 

ウェンディ

 

(マサラ君の声だ……もう幻でも何でも良いや)

 

「しっかりしろ!! ウェンディ・マーベル!!」

 

マサラ君?

 

うん僕だよ! 

 

良かった!!生きてたんだよね!? 信じてたよ!!

 

生きてる? ごめんね。フィオーレ中の魔力を喰べるのは予想以上に厳しかったみたい。

 

い、嫌だよ! マサラ君と別れるなんて!! いつもみたいに奇跡を起こしてよ!! 大丈夫だよ!!頑張ってよ!!

 

ごめんね

 

い、いやだよ!! お願い……私を一人にしないでよ!!

 

キミは一人じゃないよ……シャルルに、クリス、そして妖精の尻尾……ううん今じゃ大勢の仲間たちがキミを支えてくれる。

 

「私はマサラ君がいないと生きてけないよ」

 

「大丈夫だよ。キミは強い子だ。誰かの不幸を許さずに幸せを願える優しい子で、あのアクノロギアを倒した滅竜魔導士の一人なんだよ。自信持って」

 

「マサラ君」

 

「必ずまた会えるから、何度だって生まれ変わってキミの元に帰ってくるから」

 

「うん……待ってる。ずっと待ってるから……だから早く帰ってきてね……じゃないと私お婆ちゃんになって死んじゃうから。約束だよ」

 

「うん約束する」

 

マサラとウェンディは指切りをする。しかしマサラが霊体なのですり抜けてしまう。

 

「マサラ、ごめんね……本当にごめん。アタシの所為で……アタシたちよりうんと年下のアンタに全部背負わせちゃって」

 

「ルーシィ……違うよ。ルーシィの所為じゃない……僕が自分で決めたんだ。みんなを守りたいって……もしあの時僕に任せてくれなかったら本気で怒ってたよ」

 

ルーシィは謝罪しながら自分を責める。マサラは首を横に振り自分の思いを伝える。

 

 

「マサラ勝手に逝くんじゃねえ!! お前との決着が付いてねえだろうが!!」

 

「そうだぜ。お前がいなかったら俺らは誰と喧嘩すれば良いんだ!!」

 

「ナツ、グレイ……喧嘩は辞めようよ……でもナツとグレイとの喧嘩楽しかったな……」

 

ナツとグレイは喧嘩の決着を言うと、マサラは喧嘩ばかりの二人に呆れながらもそんな喧嘩ばかりの毎日が楽しい思い出になっていた。

 

「……」

 

「エルザさん」

 

無言のエルザに話しかけるマサラ。

 

「この……大馬鹿者が……」

 

「ごめんね。最後まで迷惑かけて……」

 

 エルザは涙を流しながらマサラを叱る。マサラは強い女性のエルザに泣かせてしまい申し訳なさそうに謝罪する。

 

「違う。お前は立派に戦った我がギルドの誇りで……私の……自慢の弟だ」

 

「あはは……弟か……エルザさんに言ってもらえるって凄く嬉しいな」

 

エルザは涙を流しながらも自分の弟で誇りだと真っ直ぐに褒める。エルザに褒められたマサラは嬉しそうにしている。

 

「あっ……もう時間だね……ウェンディ……妖精の尻尾のみんな……大好きだよ……」

 

マサラは最後にお礼の言葉と愛していると伝えると成仏していった。

 

「マサラの魂が消えた……お疲れ様……マサラ」

 

マサラの成仏と共にシェリアの魔法の光も消える。

 

「マサラ君……いやぁ!?」

 

「マサラ!?」

 

「大馬鹿野郎が」

 

「ごめんね本当にごめんね……」

 

「立派だったぞ」

 

妖精の尻尾や他の人たちは悲しむ……だが特に深く関わりがあった最強チームには悲しみが多かった。

 

 

 

フィオーレ中の魔導士たちが協力してゼレフとアクノロギアを倒して三ヶ月後の妖精の尻尾では大勢の新人魔導士が集まっていた。

 

「俺たちより強い奴らいるかな? それにどんな奴が仲間に何のか楽しみだなハッピ!」

 

「あい! ナツ、新しい仲間が増えるのたのしみだね!!」

 

「ばーか。お前みたいな化け物じみた奴がゴロゴロ入ってたまるかよ」

 

桜色の髪の少年ナツとその相棒の青ネコ、ハッピーが話すと黒髪の少年、グレイが喧嘩を売りながらもツッコミをいれる

 

「何だとグレイ!!」

 

「やんのかこの野郎!!」

 

「上等だ!! かかって来いや!!」

 

ナツは口から火を吹き、グレイは半裸でいつもの日常通り喧嘩を始める。

 

「新人たちの前でやめんか! この馬鹿者共が!! っていうかグレイ、お前はまず服を着ろ!!」

 

「「あ、あい!」」

 

緋色の髪の女性、エルザ・スカーレットが恐ろしい顔で二人の喧嘩を仲裁すると二人は素直に返事をする。

 

「あはは! 出たわねハッピー2号! でもいつもの光景ね」

 

「そうですね! ねっ? シャルル!」 

 

「そうね。相変わらず騒がしいんだから」

 

「うふふ。相変わらずで安心しますね」

 

金髪の少女ルーシィと青色の髪の少女ウェンディが普段通りの日常に笑っている。ウェンディの相棒の白ネコ、シャルルは呆れ、今は亡きマサラの相棒の銀色の猫、クリスも笑う。

 

「どうだね新人たちは?」

 

「あっ! マスター! 沢山の人が集まってますよ! これで最後の一人です!」

 

妖精の尻尾のマスターであるマカロフがギルドの看板娘のミラに尋ねると、ミラは答える。

 

「じゃあ自己紹介どうぞ!」

 

「うーす!ジョニー・バーン。元セイバートゥースの魔導士っす!」

 

最後の一人、茶髪でチャラ男な少年が自己紹介する。

 

「へえー剣鮫の虎にいたのね〜凄いわね! 何で妖精の尻尾に?」

 

「それはっすね! 戦争で活躍した妖精の尻尾の方が凄いと思ったからっす! うん? そこの可愛い子は誰っスか?」

 

「あのうー私ウェンディって言います! よろしくお願いします!」

 

ミラの言葉にジョニーは答えると、ウェンディに目線がいき問いかけると、ウェンディは礼儀正しく自己紹介しながら頭を下げる。

 

「へえあの双竜の片割れっすか!」

 

「は、はい」

 

「双竜はいないんで! あはは! じゃあ独竜っすね! よろしくっス」

 

「ウェンディ……」

 

「大丈夫です。本当の事ですから……よろしくお願いしますね。ジョニーさん」

 

ルーシィが心配の声を上げるが、ウェンディは笑顔で新人に挨拶をする。

 

最初はウェンディを

双竜と呼ばれるウェンディを独竜と呼ぶ。

一匹になったウェンディを馬鹿にする時の呼び名。

 

 

「ハイっス!!戦争で唯一死んだ雑魚パイより俺の方が優秀すよ! なんたって俺、超有能ですから」

 

「マサラ君を馬鹿にしないで……私の事は良いです……実際にそうですから……マサラ君が側にいないと弱くて駄目な女の子ですから……でも……マサラ君の事は馬鹿にしないで!! マサラ君のお陰でみんな救われたんだ!!

 

 ジョニーのマサラを馬鹿にする言葉に普段温暖な性格のウェンディが亡き最愛のマサラを馬鹿にされて激しい怒りで怒鳴りつける。

 

「はっはっはっ!!でも自分が死んだたら意味ねえっすよね?」

 

「アンタね! いい加減にしなさいよ!! ……ナツ……」

 

それでもなお言い返すジョニーにルーシィが怒鳴ろうとすると顔を怖くしたナツが前に出てくる。

 

「てめえ、いい加減にしろよ……マサラを……俺たちの仲間を馬鹿にすんじゃねえぞ!」

 

「おい、ナツ」

 

「グレイ、止めんじゃねえぞ」

 

「いいや止めねえよ。俺も同じ気持ちだ。俺も混ぜろよ」

 

ナツの方を持ち止めると思われたグレイも同様にジョニーに対して怒りを抱いていた。

 

「かっ!妖精の尻尾も甘いんすね期待外れだな」

 

「がっは!?」

 

ギルドの中が殺気だつ様子を見ると小馬鹿にしたように新人が言い返す。ナツとグレイが新人に迫ろうとすると、ドアが開き新人がぶっ飛ぶ。

 

「こ、こんにちは!! す、すいません、村が遠くて遅れました!! まだギルドメンバーの募集ってしてますか!?

 

「はーい! 貴方で最後だけど大丈夫よ……嘘……」

 

ミラが駆け寄るとえっ?と消えそうな程の細い声を上げる。他のメンバーが注目すると驚くべき人物であった。

 

「俺はマクロ・エレメンタルです!! 大魔闘演舞を見て妖精の尻尾にずっと憧れてました!! お願いします!!俺をこのギルドに入れてください!!」

 

遅刻した事に頭を何度も下げる黒髪の少年、マクロ・エレメント。何処となくマサラに爪二つである。

 

「アンタこんなギルドに入るんスか? ふん辞めた方がいいっスよ! 仲間がどうのとか、そんな甘ったれたギルドは反吐が出る! 特にそこの双竜の片割れなんか。何も出来ないガキっス! この分じゃ元素竜の伝説も信じられたもんじゃねえっす。あはは笑える! 傑作スね!」

 

ジョニーの言葉に妖精の尻尾のメンバーの怒りのボルテージはフルスロットルで限界突破している。喧嘩っ早い、ナツ、グレイ、ガジル、ラクサスは当然、普段は温和なウェンディやミラでさえ魔法を使って襲おうとしていたがそれよりも早く動く少年がいた。

 

「無竜人の拳!!」

 

黒い魔力を纏わせてジョニーを殴ると建物の壁をぶち破りながら外まで吹き飛ばした。

 

「てめえが妖精の尻尾を馬鹿にすんじゃねえ!! 俺の憧れた妖精の尻尾を馬鹿にするんじゃねえよ!! 妖精の尻尾を馬鹿にする奴は俺が許さねえ!!」

 

まるで竜の咆哮のように激しい怒りをジョニーにぶつける。

 

「えっと……すいません!!」

 

建物のを壊した事に頭を下げるマクロ。

 

「あ、あ、あああああ!!!!」

 

ウェンディにはマクロの行動が最愛の少年の姿と被る。気持ちを抑える事は不可能で大声を上げながら泣き崩れる。

 

「えっ!? ウェンディさん!? 何で!? 大丈夫ですか!?」

 

大魔闘演舞で勇敢にシェリアと戦う姿を見て妖精の尻尾の中で一番憧れていたウェンディの泣き崩れる姿に動揺しながらも近づくマクロ。

慰めようとすると更に大声で泣き始める、

 

ウェンディを始め妖精の尻尾のメンバーは涙を流していたあのナツでさえ。

悲しい別れがあった妖精の尻尾に嬉しい再会があった。

竜人の生まれ変わりが戻って来たのであった

 

 

 

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