深夜寄道録イッセー   作:グレン×グレン

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 はいどうもー! 大晦日前にひとっぷろ入りたいグレン×グレンでっす!

「これ絶対大晦日に投稿するべきだろ」というネタを思いついたので、昼めし食ってから即興で書ききったお話を投稿しまっす!!


蕎麦

 

 深夜。それは……何故か食べ物が食べたくなる時間帯……!

 

 食べてすぐ寝ると太るとよく聞かれる話……! だからこそ、ダイエットの大敵……!

 

 だが、食べ盛りでよく動くのなら……そして、そもそもまだまだ起きているのなら話は別……!

 

 そして今、夜中の蕎麦屋台を発見した少年が一人……!

 

「お、蕎麦かぁ」

 

 たまたま通りがかったのは、仕事帰りの兵藤一誠……!

 

 それを見た瞬間、イッセーのお腹が盛大に鳴り響く……!

 

 それもそのはず……イッセー、今既に小腹がすいている。

 

 本日の依頼はまさに変人。「酒が飲めないサラリーマンと同じ店で飲む酒は美味いと聞いたので、似たようなことがしたかった」などという、まさに変人。

 

 おかげで丸一時間、美味しそうなにおいがする中で水だけで食事風景を見物……!

 

 おかげで小腹がすいている……そこに更に美味しそうな鰹節による出汁の香り……クリティカルヒット!

 

 代金として本格的生ハムの原木や干物類をもらったが、そもそも目の前で使っていた料理の材料なので、連想ゲーム……まさに連鎖爆発……!

 

 イッセーの胃……完全暴走……! 鳴り響く腹の虫のレッドアラート……!

 

 あ、コレ我慢できそうにないや。

 

 イッセー即断。

 

 もはや彼の食欲は止まらない。なら、ここで一回軽食を取った方がいい……幸いその程度の金はある……!

 

 イッセー……寄り道開始……!

 

 

 

 

 

 

 

「すいませーん。まだやってますかー?」

 

「お、おっぱいドラゴンの兄ちゃんじゃねえか! やってるよ!」

 

 幸運なことに異形関係……学生の夜間外出も寛容……。

 

 さらりと座りメニューを確認……とはいえ、屋台である以上メニューもそこまで豊富ではない。

 

 シンプルな掛け蕎麦に盛り蕎麦……。更にきつね蕎麦に肉蕎麦といったところ。

 

 だが……あった。

 

 妙に目を引くそれは、無視できるわけがない……。

 

「ヴァーリ蕎麦……?」

 

 無視できるわけがないメニュー。もう無視が全然できない。

 

 ヴァーリ……その名は、イッセーにとって無視できるわけがない名前。

 

 白龍皇ヴァーリ・ルシファー……! イッセーの宿命のライバル……!

 

 白き龍アルビオンを宿すもの……更に魔王ルシファーの末裔……! とどめに育ての親は神器研究の第一人者、堕天使総督アザゼル……!

 

 家柄……才能……環境……全てがトップエリート……! 未来永劫史上最強の白龍皇になるとまで言われる……生ける伝説……!

 

 史上最弱と言われるイッセーの真逆……だが、イッセーは一度結構善戦している……!

 

 結果……ヴァーリの興味マックス……! その意外性……注目の的……!

 

 奴がラーメン好きだとは、それとなく聞いたかもしれない。だが蕎麦もたしなんでいるとは……ちょっと驚く。

 

「………すんません。このヴァーリ蕎麦、一つください」

 

「あいよ! じゃ、ちょっと待っててねー!」

 

 言われるがままに待ちながら、イッセー……調理風景観察……!

 

 面が茹でられ、一度水でシメてからお湯をくぐらせ器に盛られる。

 

 そして汁がかけられていい匂い……だが、普通の蕎麦では……いぶかしんだその時!

 

「……なんだって!?」

 

 更にかけられたもの……オリーブオイル……!

 

 更にバジルが彩られ……イッセーの目の前に置かれる……!

 

「はいよ、ヴァーリ蕎麦一丁!」

 

 これで完成……ヴァーリ蕎麦……!

 

 蕎麦にオリーブオイル……そしてバジル。違和感天元突破……!

 

 だが、イッセーは知っている……。

 

 異文化とは得てしてそういう物。海外からやってきた女子大生……全身大鎧。日本生まれ日本育ちの……フルプレートメイル……! そして、乙女の心を持つ、巨漢の魔法少女……!

 

 意外と話してみると気のいい人達なんて珍しいことでもない。ならば……試す価値は……あり!

 

 何より自分で注文したのだ。食事拒否は流石に失礼……主にして恋人のリアスの名にも傷がつく……!

 

「い、いただきます……!」

 

 意を決して、そして一口……気合を入れてすする……!

 

「……………マジか」

 

 思わず本音。信じられない。

 

 信じられないが……イケる!

 

 オリーブオイルにバジル、そして出汁と蕎麦の香りが織りなすハーモニー……!

 

 毎日食べたいかとは言わない。だが、一週間毎食そばを命じられたなら……。その時、カレー蕎麦とこれがあれば……行けるかもしれない……そう思わせる刺激……!

 

 空腹もあり、思わず勢いよく啜る……全力で味を堪能……!

 

 ラスト……汁も全部飲む。塩分など知らぬ……油も気にせず……。

 

「ごっそさん! これ意外といけるな!」

 

「だろぉ? 俺も進められた時はビビったもんだぜ!」

 

 心からの感想を伝えると、店長もうんうんとうなづいた。

 

「何年か前に来た坊主に味を褒められたんだが、あの頃は売れ行きが微妙でなぁ。悩んでた時にその坊主の思い付きがオリーブオイルだったんで、無料にする代わりにアイディアを買ったんだよ」

 

 よっぽど当たったのか、店長は拳を握り締めてうんうん頷く。

 

 どうやら本当に売れているのだろう。よく見れば、屋台の隅々に至るまで綺麗かつ品がよく、金回りが屋台とは思えないほどいいと思われる。

 

「そろそろ店も出せるんだが、屋台で頑張ってたのがいい感じでなぁ……。麺打ちと出汁とりさえ終われば弟子で十分回せるから、たまに屋台で布教活動ってわけさ。おっぱいドラゴンの兄ちゃん、今度店に主様達とか誘ってくれよ?」

 

「……確かに、これならちょっと一緒に食べに行きたいかもなぁ……」

 

 さすがに屋台で眷属仲間全員集合はできない。

 

 だがお店なら……皆でわいわい楽しみながら味わえる。

 

 何より、またこれを食べてみたい……。そう思わせる程度にはいい刺激だった……。

 

「あ、そういやヴァーリ蕎麦って……」

 

 と、ふと気になっていたことを告げると、店長も苦笑していた。

 

「おう、坊主の名前をもらったんだよ。……確か今の白龍皇もそんな名前で顔も似てたけどな」

 

 そう答える店長だが、すぐに肩をすくめた。

 

「ま、そこはバアルの管轄地ド真ん中だったしな。和平前だし流石に違うだろ」

 

 イッセーは確信していた……それは、奴だと。

 

 少し前にもあの男、この街に潜り込んでイッセーに接触をしていたのだ。それも……仲間と共に来て……帰りにラーメン屋に寄る始末……。

 

 奴ならやる。絶対に気にしない……そういう男だと知っている……!

 

「……ははは……」

 

 イッセー苦笑いで流す……。流石にこれは、言ったら言ったで逆に困惑ものだから……!

 

「あいつ、暇人なのか?」

 

 小さな声でつぶやくが、イッセーはまだ知らない……。

 

 禍の団でのヴァーリ達の活動を聞いて……暇人の集いだと確信することを……!




 ちなみにオリーブオイルとバジルは適度な量だとつゆにあいます。素麺でイケたので蕎麦でもイケると思って試したら意外といけました!

 ついでにグレン×グレンは大晦日は毎晩蕎麦&天ぷらです。今日はこれから銭湯に行ってから酒を買ってFGOの配信見ながら年越しの予定っす!

 それでは皆さん、よいお年を!!
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