ダンまちRTA 称号【最淵を暴くもの】仮面ライダーMOD使用 取得Anyチャート   作:ノウ焼かれしもの

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今回はちょっとした閑話です。短いです。読んでも読まなくても本編には干渉しません。
感想、評価よろしくお願いします。


実況─裏 IF1

 

 

 

 

 

 

今宵再び、神の集まり、神会が行われようとしていた。

 

議題は時によって様々。各ファミリアの子供達の二つ名を決めたり、意見の交換をしたり、ただ神々がお喋りするだけ等。

いつもの神会ならそれで良しとし、早々に解散となっていただろう。

 

しかし、今宵の夜は何かが違った。

ロキ・ファミリアやフレイヤ・ファミリアなど、大手探索系ファミリアが考え込んでいるから?

 

 

胡散臭いヘルメス・ファミリアの主神が、いつになく真面目な顔をしているから?

 

 

どれも珍しいことではあるが、残念ながら違う。

本当に違う点は、タケミカヅチ・ファミリアがお誘いを食らった、という点だ。 

 

 

当初は呆気に取られていたタケミカヅチであったが、すぐに予想はついた。

そう、彼。ホウジョウ・モリについて、話し合いの場を設けたということだ。

 

 

話を戻すが、 今現在、神会の空気は冷え切っている。直前までヘルメスが煽っていたことが無かったかのようにだ。

 

そんな重苦しい空気の中、子のためにとタケミカヅチは口を開いた。

 

 

「それで、ウチのモリがどうかしたか?要件はそれだろう。」

 

 

その言葉に静かに頷く神一同。むしろそれ以外あるかと言わんばかりの様子だ。

真面目な顔をしていたヘルメスは顔を緩め、待っていたと言わんばかりの口調で喋り始める。

 

 

「いやーそうなんだよね。その子について、皆興味津々でさ。」

 

 

そうしてヘルメスは、ポケットから一枚の紙切れを取り出し、読み上げた。

 

 

「ホウジョウ・モリ。レベルは1。三ヶ月前、オラリオにやってきた旅人。出身は極東。合っているよね?」

 

「ああ、そうだ。それで?」

 

「これだけ見たら一見彼は普通の人間だ。そう、普通のね。」

 

そこでヘルメスは会話を中断し、帽子を深く被った。

 

 

「……何が言いたい。」

 

 

「彼、普通の人間じゃないでしょ。」

 

 

その言葉は、唐突だった。少なくとも、タケミカヅチにとでては、だが。

タケミカヅチは反論した。「そんな訳は無い、彼は至って普通だ」と。しかしヘルメスも「いいや、彼は普通じゃない。薄々気付いてるんじゃないの、タケも?」と返した。

 

 

だが、タケミカヅチにとって、思い当たる節は無かった。それは表情に疑問符を貼り付けた顔が教えてくれた。

先に伝えると、モリは自身がバグスターウイルスを持っていることも、仮面ライダーに変身できることも、変身によってレベルを上げれることも、何一つタケミカヅチに言ってない。伝えていない。

 

 

なので、ここでヘルメスも気付く。タケミカヅチは何も知らない、と。神と神では嘘を見抜くことはできない。しかし長く交流関係があれば、神であれ人であれ対象のことは分かってくる。

 

ヘルメスはため息をした。それは失望等のため息ではなく、自身がミスしたことへの失意であった。

 

 

「どうやら、タケは何も知らないようだね。」

 

 

その言葉に、自身を試していたのだとタケミカヅチは気付いた。だが何を試していたのかまでは、タケミカヅチには分からなかった。

 

 

「皆ありがとう、今日はもう帰ってもらっていいよ。」

 

 

そのヘルメスの言葉と共に、続々と神々は部屋を退出していった。最後の神が出ていったところで、部屋にはヘルメスとタケミカヅチの二柱だけが残った。

 

 

 

「結局、何を探ろうとしていた。ヘルメス。」

 

 

そうタケミカヅチから問い掛けられたヘルメスは、少し笑みを浮かべた後に答えた。

 

 

「いや、タケが自分の子のことについて、何か隠しているんじゃないかと思ってね。でも答えは外れ。僕が失態を晒しただけだったよ。」

 

 

そう答えるヘルメスには、他の考えが交差していた。

 

 

「(タケは知らない、なら彼が秘密をひた隠しにしているか、そもそも秘密なんて無いかだ。いや、秘密が無いなんてそんなことない。だってあの時………

 

 

得体のしれないナニカを、私は見てしまったのだから。)」

 

 

 

それが、ヘルメスに不安を与えた最初の一歩だった。

 

 

 

 

 

────────────────────────

 

 

 

 

 

視点は少し先の未来に移動する。

 

 

 

「…………まさか、私があの時感じていた予感とは、これだったのか。」

 

 

現在、神々の観客席の空気は困惑に包まれている。理由は、神の鏡を通して映る緑色の姿に変化した男、仮面ライダークロノスに変身したホウジョウ・モリがいたからだ。

 

 

 

「あの姿といい、身に纏うオーラ……まさか。いや、あり得ない。」

 

 

ヘルメスが己の中で組み上がった真実から逃げる中、戦場ではモリとヒュアキントス達との間で戦闘が再開されようとしていた。

 

 

 

「す、姿をスキルや魔法で変化させただけだ!!一斉にかかれ!」

 

 

「言ったはずだ、君達は絶版だと。」

 

 

しかし、その時間は訪れない。モリがその言葉を言った瞬間、ヒュアキントス達全員は空高く舞い上がり、ズタボロにされていた。恐らくモリは手加減をした、そう誰が見ても分かった。

 

 

 

「グッ、グハ! なっ、何が……?」

 

 

何が起きたのかと理解が追い付かない顔をするヒュアキントス。その答えはモリ自身から告げられた。

 

 

「決まっている。時間を止め、その隙に全員を殴り飛ばした。」

 

 

「「「は?」」」

 

 

その言葉には、試合を観戦し楽しんでいた神々達も今度は困惑の声を上げた。

 

 

しかし、真実から逃げ続けたヘルメスは気付いた。いや、気付くしか無かった。

 

 

「(冗談じゃない。さっき、あいつがやった事は紛れも無い時の操作!それも時の停止と再生だ!つまり、奴は)」

 

 

「さて、神々よ。今の私がしたことは、何となく予想できただろう。それを知った上で、改めて名を告げよう。

 

私の名前はクロノス。この姿での名、仮面ライダークロノスであるとな。」

 

 

それは、ヘルメスが当てたくなかったもの。

 

 

人間が、神の力を持つなどというあり得ざること。

 

 

しかし、これはまだ始まりだと、後にヘルメスは語るのだった。

 

 

 

 

 

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