筋肉の化身   作:アーっr

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人工の怪物


『試練』の作成

 

 

 「なるほど。ダンジョンで死んだ精霊はダンジョンに囚われるのか」

 

 捕まえた『穢れた精霊』を見て、男はそう言った。

 

 「ダンジョンに囚われた時点で、それはモンスターになるんだよな」

 

 閃いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ただいま、ベル」

 

 「おかえり、アル」

 

 やっぱ帰ったら待ってくれてる彼女がいるっていいな。

 

 「で、今回はどんな女に会ってきたの?」

 

 「そうだ、聞いてくれよベル!俺ちょっと死んだんだけどさ、昔ベルに会った時のこと思い出したんだよ!そしたらなんか生き返ってさ!お前のおかげで助かったんだよ!ありがとな!」

 

 「え、あ、うん。うん?死んだ?」

 

 おっと。興奮しすぎたな。

 

 「しょうがない。最初から話すか」

 

 

 

 

 

 「───っていうことでさ、ベルのおかげで助かったんだ。ありがとな!」

 

 「───うん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「きゅっぴー3分メイキング〜」

 

 まず、材料を用意しましょう。

 『蛇』の残骸        一つ

 『沼の王』         一匹      

 『蠍』           一匹

 『陸の王者』の心臓     一つ

 『死』の灰         あるだけ

 『穢れた精霊』のエッセンス あるだけ

 『人工迷宮』の金属     あるだけ

 『霊薬実』         あるだけ

 『生命の泉』の『源泉』からとってきた水  

               あるだけ

 『黒竜』の鱗        あるだけ

 『天上の神焔』       浄化済み

 『英雄』          一人

 

 どれも手に入りにくい材料です。『英雄』か神に頼みましょう。

 

 まず、『蛇』の残骸の中に『沼の王』、『蠍』、『陸の王者』の心臓を入れます。『沼の王』と『蠍』には、『霊薬実』と『水』をたらふく与えましょう。無駄に動かないように、ボコボコにしてテイムした方が成功しやすいです。

 次に、『蛇』の残骸、特に骨の部分に水と、金属を『天上の神焔』で溶かしながら掛けます。

 その後、『蛇』の残骸の皮の部分に『黒竜』の鱗、『死』の灰、『穢れた精霊』のエッセンスを混ぜ、超常的握力で圧縮します。握力が弱い人は『英雄』に任せましょう。

 最後に、その皮を『蛇』の残骸に貼り付けます。この頃にはすでに『陸の王者』の心臓が『沼の王』や『蠍』を乗っ取って『蛇』に寄生し、肉が作られているでしょう。

 蛇の鱗は皮の細胞が死に、強化・硬化したものなので、時間が経てば現れます。

 このまま肉体が完成するまで待ちます。時々水や『霊薬実』を潰して出た汁をかけましょう。

 肉体が完成したら成功です。

 

 

 

 

 

 

 

 それは、『怪物』だった。

 山を呑むような巨きな躰。その赫い眼は薄い鱗に覆われ獲物を威嚇し、半端な者では見られただけで息が止まるだろう。

 チロチロと覗かせるその大木のような舌は、味だけでなく臭いを感じ取っている。

 生え揃ったその黒い鱗は、何者にも阻まれない硬さとしなやかさを両立させている。

 今後千年経っても討伐出来ないだろう、『隻眼の黒竜』に匹敵する『怪物』。

 

 それを、前にして──

 

 「さて、じゃあ『隻眼の黒竜』の練習、するか」

 

 

 

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