筋肉の化身   作:アーっr

33 / 81
敗北者ァ?
取り消せよ、今の言葉!


静寂と雷鳴

 

 

 「さっさとやるぞ」

 

 「その、一個聞きたいんだけど」

 

 「なんだ」

 

 灰色の少女が面倒だという感情を隠さず言う。

 

 「魔法を使ってる時の俺って、どんな感じなんだ?」

 

 「··········そうだな。神より神らしい、といったところか」

 

 いい事なのだろうか?やらかしてないならいいが。

 

 「そら、始めるぞ」

 

 「··········よろしく。

 《余は人ならざるもの。全知全能なりし神々の王。全ての父、天空を統べる者。すなわち、至高なる神である》【英雄変神(イーリオス・ゼウス)】」

 

 意識が、遠くなって·······

 

 

 

 

 

アルケイデス/ゼウス

『Lv12』

 力: SSS9479

 耐久: SSS8636

 器用: SSS9850

 敏捷: SSS9379

 魔力∶ SSS8145

 

 

《魔法》

 

雷霆(ケラウノス)

・速攻魔法

・雷魔法

 

神工の盾(アイギス)

・防御魔法

・魔法の無効化

・耐久に極大補正

 

天上の神焔(プロメテウス)

・付与魔法

・火属性

・負傷回復

・疲労回復

・毒、呪詛の焼却

 

《スキル》

 

神々の王(ゼウス)

・神威の無効化

・神の力の操作

 

全知全能(ゼウス)

・あらゆる分野において極大補正

 

天空神(ゼウス)

・天候の操作

 

精霊眷族(プネウマ・パテラス)

・精霊の使役

・精霊の力を引き出せる

 

 

 

 

 

 魔法の行使によってステイタスが変化する。

 発展アビリティや魔法、スキルの消失。それと共に新しい魔法やスキルの発現。

 さらには人格の一部変更と【全知全能(ゼウス)】によって神の技術を下界最強の肉体で再現する。

 

 

 「余は、ゼウス。至高なる神々の王である。

人の子よ。打ち勝ってみせよ」

 

 「───まったく。相変わらずだな」

 

 

 

 

 アルフィアは下界最高の才能の持ち主。以前まであった病も治り、ますます強さに磨きがかかっていた。

 そのアルフィアをして、目の前の『神』は超常的だった。

 

 

 「──────」

 「フッ!」

 

 

 【力】ではない。まさに『神懸かっている』技がアルフィアを完全に上回っている。

 しかしそこは才禍の怪物。一度見た動きを模倣できるその才能が『神』に喰らい付いていた。

 

 「────」

 

 時間が来た。魔法が解ける。

 『神』は眠りに落ちた。

 

 

 

 

 

 

 「雄々々々々々――――圧々々々々々々々――――ッッッ!!」

 

 「――ガッ……ッ、グ……」

 

 ああ、クソ。またかよ。

 

 

 

 

 

 

 

 「────ん」

 

 「ようやく戻ったか。休憩は終わったぞ」

 

 「悪い。じゃあ始めるか」

 

 

 

 

 

 

 

 「───フッ!」

 

 「そのまま手首を捻る。振れ」

 

 これが特訓。

 まず、俺が魔法で『神』の技術を再現する。

 そしてアルフィアがそれを覚えて、俺に教える。

 俺は魔法を使ってる時は覚えていることが出来ない。しかし、他者なら出来る。

 半端な者では『神』と対峙しただけで動けなくなる。アルフィアほどの実力と才能があってようやく『神』の技術が再現出来る。

 

 

 これを始めたのは、『夢』が原因だ。

 俺は夢の中で『英雄』と戦い続けている。『神の恩恵』を受けた6歳の頃から16歳になる今までずっとだ。

 負けて、負けて、負けた。スキルが発現するほど悔しくて、憧れた。自分も『英雄』になりたいと思った。

 しかし、俺と『英雄』には絶対的な差がある。【力】への信頼だ。

 俺は彼ほどに自分の身体を信じることが出来ない。故に、別の方法を考えた。

 腕力で勝てないのならば、技で勝とう。

 だから他に頼った。先人の技を見た。わざわざ病気を治して協力者を作った。魔法まで発現させて、手本を作った。

 

 ───恥ずかしい。彼と比べれば、自分はなんて弱いんだろう。

 

 何度も何度もそう思った。しかし、俺は見た。

 

 あの『英雄』も、誰かのために戦っていた。

 ならば、俺もそうしよう。敗者は勝者に学ぶのだ。

 

 「アルフィア」

 

 「なんだ」

 

 

 「───ありがとう」

 

 俺は、こいつのために戦おう。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。