取り消せよ、今の言葉!
「さっさとやるぞ」
「その、一個聞きたいんだけど」
「なんだ」
灰色の少女が面倒だという感情を隠さず言う。
「魔法を使ってる時の俺って、どんな感じなんだ?」
「··········そうだな。神より神らしい、といったところか」
いい事なのだろうか?やらかしてないならいいが。
「そら、始めるぞ」
「··········よろしく。
《余は人ならざるもの。全知全能なりし神々の王。全ての父、天空を統べる者。すなわち、至高なる神である》【
意識が、遠くなって·······
アルケイデス/ゼウス
『Lv12』
力: SSS9479
耐久: SSS8636
器用: SSS9850
敏捷: SSS9379
魔力∶ SSS8145
《魔法》
【
・速攻魔法
・雷魔法
【
・防御魔法
・魔法の無効化
・耐久に極大補正
【
・付与魔法
・火属性
・負傷回復
・疲労回復
・毒、呪詛の焼却
《スキル》
【
・神威の無効化
・神の力の操作
【
・あらゆる分野において極大補正
【
・天候の操作
【
・精霊の使役
・精霊の力を引き出せる
魔法の行使によってステイタスが変化する。
発展アビリティや魔法、スキルの消失。それと共に新しい魔法やスキルの発現。
さらには人格の一部変更と【
「余は、ゼウス。至高なる神々の王である。
人の子よ。打ち勝ってみせよ」
「───まったく。相変わらずだな」
アルフィアは下界最高の才能の持ち主。以前まであった病も治り、ますます強さに磨きがかかっていた。
そのアルフィアをして、目の前の『神』は超常的だった。
「──────」
「フッ!」
【力】ではない。まさに『神懸かっている』技がアルフィアを完全に上回っている。
しかしそこは才禍の怪物。一度見た動きを模倣できるその才能が『神』に喰らい付いていた。
「────」
時間が来た。魔法が解ける。
『神』は眠りに落ちた。
「雄々々々々々――――圧々々々々々々々――――ッッッ!!」
「――ガッ……ッ、グ……」
ああ、クソ。またかよ。
「────ん」
「ようやく戻ったか。休憩は終わったぞ」
「悪い。じゃあ始めるか」
「───フッ!」
「そのまま手首を捻る。振れ」
これが特訓。
まず、俺が魔法で『神』の技術を再現する。
そしてアルフィアがそれを覚えて、俺に教える。
俺は魔法を使ってる時は覚えていることが出来ない。しかし、他者なら出来る。
半端な者では『神』と対峙しただけで動けなくなる。アルフィアほどの実力と才能があってようやく『神』の技術が再現出来る。
これを始めたのは、『夢』が原因だ。
俺は夢の中で『英雄』と戦い続けている。『神の恩恵』を受けた6歳の頃から16歳になる今までずっとだ。
負けて、負けて、負けた。スキルが発現するほど悔しくて、憧れた。自分も『英雄』になりたいと思った。
しかし、俺と『英雄』には絶対的な差がある。【力】への信頼だ。
俺は彼ほどに自分の身体を信じることが出来ない。故に、別の方法を考えた。
腕力で勝てないのならば、技で勝とう。
だから他に頼った。先人の技を見た。わざわざ病気を治して協力者を作った。魔法まで発現させて、手本を作った。
───恥ずかしい。彼と比べれば、自分はなんて弱いんだろう。
何度も何度もそう思った。しかし、俺は見た。
あの『英雄』も、誰かのために戦っていた。
ならば、俺もそうしよう。敗者は勝者に学ぶのだ。
「アルフィア」
「なんだ」
「───ありがとう」
俺は、こいつのために戦おう。