奔る。自爆兵達はその『正義』に抗う事も出来ずに倒れる。
「やれ!オラリオに真の絶望を───」
「───ふっ」
『闇派閥』の幹部でさえ、彼の前では雑兵と同じだ。
「冒険者の皆さんは中央広場に!『
「おう!」
「お任せください!」
それぞれが自分のできることをする。それがこの場の最善策。
「············まずいですね」
『正義』は、その類稀なる感知能力で『敵』の強さを理解した。
「――ゥゥウウウォォオオオ――!!」
「───温い」
戦士が、戦っていた。
獣人の戦士は黒い戦士に敗れ、倒れた。
「··········こんなものか」
黒い戦士は、『失望』して───
「───次は私です」
「お前は··········いいだろう。精々俺の糧となれ」
「【ウィン・フィンブルヴェトル】!」
「【
灰の女がハイエルフの魔法を無効化する。
「ウオオオオーーーーー!!」
「【
灰の女が魔法でドワーフの戦士を迎撃する。
「ガレス!」
「まだ問題ない!しかしこれ以上は……」
灰の女に対して、ハイエルフもドワーフも打つ手がない。このままでは──
「グ、ウオオオオオオオッッッ!!!」
「────ふん!」
「なっ!」
「『
黒い戦士が『正義』に圧されていた。
「お前がここまで圧されるとはな」
「ああ。失望するには早かったか?」
灰の女と黒い戦士は軽口をたたく。
「『
「話すと長くなりますが、助けにきました」
冒険者達も現在の状況を話すが……
「何はともあれ、助かった。このまま三人で──」
「いえ。ここは私一人で十分です」
『正義』が言葉を遮る。
「しかし、あの二人が相手では……」
ハイエルフは納得していない。敵の強さを知っているからこそ、無謀だと思っている。
「問題ありません。お二人は中央広場に応援に行ってください」
「……死ぬなよ。君は私にとっても恩人だ」
「【
「――――ウゥゥウオオオオォォォッッッ!!」
「──ふっ!」
三人の『最強』が戦っている。
他の有象無象であれば巻き込まれただけで死ぬほどの戦い。
かつての『最強派閥』と、現代の『最強』。
「う、うわああああ!!」
「何が起きてるんだ!?」
「逃げろおお!」
『弱者』は、ただ逃げ惑うことしかできない。
「まずい、瓦礫が!」
「危ない!!」
「──ふん!」
『正義』は、戦いながらも『弱者』を助けている。
「瓦礫が!今だ、急いで離れろ!」
「走れ、走れ!」
「中央広場まで行けば安全だ!」
「ずいぶんと、余裕だな」
黒い戦士が『正義』に話しかける。
「いいえ。これでも焦っています」
「ハッ!俺たちと戦いながら民衆を助けていたくせに、よく言う」
「だが、時間だ」
灰の女の言葉と同時に、光の柱が現れる。
「これは──」
「聞け、オラリオ」
「我が名はエレボス。原初の幽冥にして、地下世界の神なり!!」
「────脆き者よ、汝が名は『正義』なり」
「滅べ、オラリオ。──────我等こそが『絶対悪』!!」
「また戦う時がくるだろう。その時までにもっと『美味く』なっておけ」
「精々哀れな『正義』として、雑音どもに足を引っ張られていろ」
最近コロナで体調悪い。