筋肉の化身   作:アーっr

67 / 81
己に恥じるものがないのなら、名乗れ。


開戦

 

 

 18階層

 そこは、地獄だった。

 

 「おいおい、どうなってやがる!?」

 

 「一帯が火の海に··········」

 

 『大最悪(モンスター)』によってダンジョンは傷付き、燃えている。

 それだけではない。

 

 「ようやくきたか、雑音ども」

 

 「アルフィア··········!」

 

 『闇派閥』の人間がダンジョンに入ることは出来ないように、ダンジョンの出入り口であるバベルは封鎖されている。

 しかし、『敵』はそこにいた。

 

 「まさかお前がこっちにいるとはな、アルケイデス」

 

 『絶対悪』は問いかける。

 

 「地上はオッタルさんやフィンさんに任せました」

 

 「おいおい、ザルドは地上だぞ?お前がいなきゃ大変だろう」

 

 「いいえ(・・・)。こちらの方が大変です」

 

 『正義』は『敵』の強さを理解している。

 自分以外では、対処できない。

 

 「じゃあそんな君にプレゼントだ。楽しんでくれよ」

 

 そう言って、『絶対悪』は神威を解放した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 パキリ、とダンジョンにヒビが入る。

 冒険者なら一度は見たことがある、モンスターが生まれる瞬間。

 

 それは、『馬』だった。

 体高4mはゆうに超えるだろう。

 馬特有の発達した胸や脚の筋肉(・・)

 さらには、背中から生えているその『翼』。

 ただそこにいるだけで威圧感を感じさせる、深層の階層主すら超えるほどの『怪物』。

 

 「名付けるなら、『天翔馬(ペガサス)』だな」

 

 「さあ、『正義』。君は、勝てるか?」

 

 『絶対悪』は、嗤った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 二つの『線』が交わる。

 

 「───ふっ!」

 

 「◾️◾️◾️ ───!」

 

 あまりの速さに残像が残り、線に見えるのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「·············あれはまずいな」

 

 「どういうこと?ガレスおじ様」

 

 「あの『馬』のモンスター、異常に速い。流石の『救命者(セーバー)』も剣を当てられておらん。このままではどちらかの体力が尽きるまで止まらんじゃろう」

 

 歴戦の戦士であり、かつての『最強派閥』を知る老兵は見抜く。

 

 「·············さて、どうする?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 「───ふんっ!!」

 

 『正義(デズマ)』が地面に突き立てられる。

 ダンジョンの一部は崩壊し、『正義』と『馬』は落ちる。

 

 「◾️◾️ ◾️ ───!!」

 

 『馬』は翼をはためかせ、落ちないように飛ぼうとするが···········

 

 「───ふっ!!」

 

 「◾️◾️ ◾️ ───!?」

 

 『正義』がその翼を掴む。

 

 「───そちらは、任せました」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 37階層

 『大最悪』が生まれた階層に、『正義』と『馬』は落ちた。

 

 「『正義』を為すものであり、『守る』者。女神アストレアが嫡子。我が名はアルケイデス」

 

 「『正義』に従い、斬ります(・・・・)

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。