筋肉の化身   作:アーっr

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お前も家族だ(血ブシャー)


家族

 

 

 かつて『最強』であり、病に冒された女は、死に頻してなお『英雄』だった。

 

 「嗚呼·········妹よ(メーテリア)

 ようやく、そっちへ行くよ───」

 

 炎の中に飛び込む。妹の元へ。

 あの娘は今の私を見てなんと言うだろう。

 怒るだろう、悪としての所業を。

 悲しむだろう、哀れな私を。

 泣く、のだろう。私のせいで。

 

 妹の娘は、どうなるのだろう。

 ゼウスに悪い事を教えられていないだろうか。

 友達はたくさんいるだろうか。

 寂しくて、泣いていないだろうか。

 

 ───まったく。今更後悔してしまった。

 嗚呼、こんな事なら───

 

 「一目でも、会いに行けば良かった·······」

 

 「なら、貴女は生きなければなりません」

 

 

 

 

 

 

 

 誰かに引っ張られる。その力は強く、しかし優しいもの。

 

 「お前、何故··············」

 

 『正義』が、()を助けた。

 

 「『正義()』が人を助けるのが、そんなにおかしいですか?」

 

 「·······ぐ、っっ·······!」

 

 女は言葉を発そうとするが、病や傷のせいで言葉が出ない。

 

 「動かないでください。貴女を助ける方法があります」

 

 「·······い、らん。わたし、は·······!」

 

 「ああもう、しょうがないですね·······」

 

 そう言って『正義』は、自身の左手首を『正義(デズマ)』で切り裂いた。

 

 「は··············?お前、なに、を────」

 

 飛び散った『正義』の金色の(・・・)血が、女の顔にかかる。

 

 「貴女に輸血(・・)します。拒否反応が起きれば貴女の命は無いですが、これが一番効果的です」

 

 さあ、飲んでください。と『正義』は言う。

 

 「········何故、私を助ける」

 

 「先程も言いましたが········そうですね」

 

 『正義』は、少し考えて········

 

 「『正義』は巡る。今私が貴女を助けたことによって、『正義』は巡るかもしれません」

 

 「········私が、次の『正義』だと?笑わせるな。私は───」

 

 「確かに、貴女は悪いことをしました。それは間違いなく悪です」

 

 「帳消しにはならないでしょう。これから人を助けても、失った命は帰ってきません」

 

 それでも(・・・・)

 

 「それでも(・・・・)、貴女がこれから行う『正義』は、誰かを救います」

 

 「········何故私が『正義』を行うのが前提なんだ。そんなこと、私がすると───」

 

 「します(・・・)。貴女は、いつか必ず『正義』を為すことになります」

 

 なぜなら·········

 

 「貴女は『正義』()の血脈。『改善』の欠片(私の血)を持つ者。『正義の従属神()』の娘、なのですから」

 

 

 

 

 




私もやったんだからさ?
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