ダンモン掲示板 作:睡眠不足野郎
【ゴライアスとフェルズの遊戯】
階層主である巨人と、怪しい黒フードの人物が、正座でチェスをしていたのだ。
「これでどうだ。」
ゴライアスが言葉を放つと、チェスの駒が
「ほう、良い手だ。しかし、こうすると…。」
フェルズが駒を持ち動かす。
「ぐっ、そんな手が!?」
チェスを知る者なら、勝負は決まったと分かるだろう。
どうやっても、次の一手で詰みである。
「また負けた。35敗目か。」
悔しそうな顔をするゴライアスに、フェルズは困惑していた。
ウラノスと言う通り、
姿はモンスターなのに、知識・仕草・考え等が、人間そのもの。
時間を共にする程、そう感じてしまう。
「………(ウラノスの言う通り、完全に別物だ)。」
何度か会話したが、ゴライアスは自分の事を話さない。
それとなく聞いても、上手く誤魔化される。
「次はオセロでもするかい?」
「そうだな!40連敗を止めるぞ!」
他にも似たような存在が、冒険者達に確認されていた。
勿論フェルズも確認している。
強化種でもなく、
一体何者なのか?
謎が深まるばかりである。
能力についても同じだった。
「いつも不思議に思っていたが、どうやって動かしているんだい?」
チェスやオセロは、人間用サイズ。
ゴライアスにとっては、小さ過ぎる。
持てるはずがなく、いつも勝手に動いていた。
思い切って、フェルズは聞いてみる。
「ああ、念つーか、オーラで動かしている。」
「オーラ?」
「うーん、説明は難しいな。気にするな。」
聞いた事のない単語。
能力に関係するモノと推測できるが、ゴライアスは教えてくれなかった。
「………(ふー、長期戦だな。もっと信頼を得るしかない)。」
フェルズは覚悟を決め、オセロを始めた。
数十分後。
ゴライアスは連敗を更新した…。
【とある酒場の主人、その2】
「ううっ、絶対に許さない!」
「まあまあ、落ちついて。」
涙目で叫ぶ常連客は、ガネーシャファミリアのアーディさん。
彼女は語ります。
水着姿だったり、恥ずかしいポーズだったり、かなり卑猥だったそうです。
「マスター、一杯頂戴!」
「かしこまりました。」
まだ未成年なので、酒ではなく、果汁のジュースを。
壁画は本人だけでなく、一緒にいたファミリアの仲間達も目撃。
おそらく、他の冒険者達も目撃したでしょう。
お可哀想に。
「どうぞ。」
「ごくごくごくっ、ぷはーっ!」
「もう一杯どうぞ。私からのサービスです。」
「マスター…ありがとおおおぉっ!」
これぐらいしか出来ませんが、元気を出して下さい。
しかし、誰が描いたのでしょう?
モンスターが徘徊する
目的は、彼女に精神的苦痛を負わす為?
考え難いですね。
ずっと目撃されない可能性や、見る前に破壊される可能性もあったはず。
もしかしたら、ただの趣味で?
………。
いやはや、私も年を取りました。
あり得ない考えです。
「壁画は破壊したけど、皆に見られた…うわーん!」
「大丈夫です。きっと皆さん、忘れてくれますよ。」
泣き始めた彼女を慰めます。
挫けずに頑張って。
こんな事は2度も起きないでしょう。
そう思っていたのですが…。
数日後。
「マスター、聞いてよ!」
「マジ最悪!マスター聞いて!」
「犯人ぶっ殺す!マスター聞いてくれよ!」
彼女と同じ被害者が増えました。
後に語られる「
【とある闇派閥の会話】
闇派閥A「なあ、壁画の件だけど。」
闇派閥B「知ってる知ってる。冒険者の絵が描いてあるやつだろ?」
闇派閥C「普通の絵から、卑猥な絵まで、色々あるっぽい。」
闇派閥D「卑猥な絵の方が多いけどな。」
闇派閥B「猛者のウェイトレス姿の絵は、爆笑だったぜ。」
闇派閥C「そういえば、ヴァレッタ様のシスター姿の絵は、良かったかも。」
闇派閥A「馬鹿!口にするな!」
闇派閥D「そうだぞ!あれを見てから、ヴァレッタ様の機嫌が最悪だ。」
闇派閥C「…可愛かったのに。」
闇派閥B「可愛いって、お前本気か?」
【とある冒険者は見た!】
俺は岩の影から、ある戦いを覗いていた。
し、信じられねえ。
アストレアファミリアの連中が、アルミラージ1匹に手も足も出ないだと!?
「はあああっ!」
「やあああっ!」
疾風と紅の正花の挟撃を、紙一重で躱しやがった。
アルミラージの動き…強化種か!?
「もらった…なっ!?」
嘘だろ。
死角から奇襲した狡鼠の攻撃も躱したぞ。
おっ、そういう事か!
勝ったな。
今までの攻撃は、大和竜胆の攻撃を隠す為だ。
「居合の太刀・五光!!!」
すげえ、刀が見えなかった。
見えたのは5つの閃光だけ。
強化種だろうと、あれで終わ…ば、馬鹿な!?
無傷だと!?
「全て躱した!?」
「いいえ、完全に捉えていたはずよ。」
「ああ、躱せる態勢じゃなかった。」
「今までで最高の出来だったのですが、自信を無くしますねえ。」
連中も驚愕している。
当然だ。
どう見ても決まっていた。
何が起きた!?
「危なかったー。
は、はあああっ!?
アルミラージが喋りやがった!?
「「「「っ!?」」」」
その場にいた全員が動き止め、凝視してしまう。
あれは強化種じゃない。
もっと別のナニカだ。
嫌な汗が身体中から噴き出す。
「もっと魔石を喰わないと駄目だね。ところで、これが見える?」
「みんな!気をつけ…きゃあああっ!?」
今度は何だよ!?
紅の正花が浮いて、宙に大きく舞った。
まるで、見えないナニカに持ち上げられ、投げ捨てられた感じだ。
「ふーん、スタンドは見えないか。嬉しい情報だね。」
スタンド?
こいつの特殊能力か?
「せっかくだし、見せてあげる。あの台詞も言ってみたかったし。」
強烈な圧を感じた。
や、やばい。
得体の知れない力で、何かするつもりだ。
「アリーゼ、大丈夫ですか!?」
「へっちゃらよ!」
「団長!一度引いた方がいいぜ。」
「業腹だが、私も引く意見に賛成だ。」
そうだ、逃げろ!
俺も逃げるぞ!
「ザ・ワールド!時よ止まれ!」
「時は動き出す。」
へっ?
アストレアファミリアの連中が…倒れている?
いつ倒れた!?
アルミラージに、やられたのか!?
「おっと、そこに1人隠れているよね?」
「ひいいいぃっ!」
「心配しなくていいよ。死なないから。」
「た、助けて、ぴぎゃあぁーっ!!」
その後の記憶はない。
気がつけば、