アビドスユメモドキ   作:泡沫のユメ

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今日は2話更新してます。昨日おこなったアンケートのホシノ視点も投稿してますのでよければそちらもどうぞ




3:アビドス生徒会

 私とホシノちゃんは引っ越しの準備をしていた。引っ越しといっても私やホシノちゃんがどこかに引っ越すわけではなく学校の移転だ。今まで使っていた学校が砂嵐の影響で使えなくなってしまったため、必要な資料や書類を新しく使う別館に移動させる必要があるのだ。高校に入った時、なんだか前世の記憶と見た目が違うような気がしていたのだが、別館を見た時にピンと来た。どうやらこの新しく使う別館が原作で出ていたアビドス高等学校だったらしい。準備を終えた私達は別館へと向かった。

 

 

「ホシノちゃん! ここが新しい校舎だよ〜」

 

「新しいって····ただの別館じゃないですか」

 

「まあ、そうなんだけどね」

 

 新しく使うってだけで別に校舎自体が新しいわけではない。それよりも

 

「もう、私たちだけになっちゃったね」

 

 そう、他の1年生の子達が別館に移るのを機会に転校していってしまったのだ。だがしょうがないことだと思う。今まで通っていた学校が砂に埋もれていくのを目の当たりにしてしまったのだ。アビドスの未来が見えなくなってしまったのだろう。

 

「いなくなった人たちのことは忘れましょう。期待するだけ無駄だったんです」

 

 うーん。これはあまりよくないかな····

 

「そういう言い方はよくないよ。だって、悪いのはあの子達じゃなくて砂嵐だし」

 

「········」

 

「それに、自分の自治区離れるのはみんな辛いんだよ。あの子達も申し訳なさそうな、悔しそうな顔してたでしょ」

 

 嬉々として学校を捨てるような人達ならホシノちゃんの態度も仕方ないと思うのだが、あの子達はどう見たって苦渋の決断で選んでいた。離れたくは無いが、暗い未来しか想像できない。そんな状態の自治区に残るのを強要することは私にはできない。

 

「····でも、結局みんなアビドスを捨てたじゃないですか!」

 

「みんなじゃないよ、まだホシノちゃんがいてくれてる」

 

「·····」

 

「それに私も残ってるし、仮に卒業してもアビドスを見捨てる気はないからさ」

 

「先輩」

 

「これからは2人でがんばっていこう? 私がホシノちゃんを守るから、ホシノちゃんは私を守ってね?」

 

「········先輩は自分のことだけ考えててください。弱いんですから」

 

「たしかに私はホシノちゃんよりは弱いけど、そこそこは戦え····」····まてよ。

 

「? 先輩、どうしたんですか?」

 

 今更気がついたけど私、ホシノちゃんの前で戦ったことがないのでは? 一緒にいる時は不良達が絡んできても、私が何かする前にホシノちゃんがみんな倒してくれるし。もしかしてあんまり戦えないと思われてるんじゃないかな? これじゃ強くなった意味がないような····まあいいか。必要以上の戦闘は無意味だし、まだ原作も始まってないんだ。無理に戦い続ける必要はないはず

 

「ううん、なんでもないよ。というかホシノちゃんは逆に強すぎるよね?」

 

「····いえ。もっと強くならないと」

 

 え、今よりもっと強くなっちゃうの? 今の時点でも私じゃ100回戦ったって1回も勝てる気がしないくらいには強いのに? 

 

「そのためにも先輩、まずはこれを受け取ってください」

 

「うん·······?」

 

 こ、これは! 

 

「ホシノちゃん、生徒会に入ってくれるの!? やったー!」

 

 ホシノちゃんが渡してきたのは生徒会役員になるための書類だった。既に全部記入済みで私が承認さえすれば何時でも入れる状態にしてある。

 

「き、急にどうして?」

 

「生徒会かどうかにこだわってる意味が無いと思ったので········それにどうせ先輩とはこれからもずっと一緒でしょうし」

 

 なんて嬉しい事を言ってくれるのだろうか。もっと好きになってしまう。

 

「あ、でもあのダサい手帳は受け取りませんから」

 

 そんなことはどうだっていいのだ。もう感情が抑えきれない。

 

「ありがとうホシノちゃんっ!!! 大好きだよっ!!」

 

「うぶっ!?」

 

 私は我慢することを諦めてホシノちゃんに思いっきり抱きついた。

 

「夢でも見てるのかな? いや、これは奇跡! これは奇跡だよホシノちゃん!!」

 

「先輩、苦しいです。夢じゃないので、そんなに抱きしめられたら死んじゃいますよ」

 

「なっ!? 死んじゃダメだよホシノちゃん!」

 

 私は凄まじいスピードでホシノちゃんから離れた。

 

「冗談ですよ。そんなに簡単には死にませんって」

 

「あ、そっか。そうだよね」

 

 興奮しすぎてちょっと冷静じゃないみたいだ。一旦落ち着こう。

 

「ふぅ、あ、そうだよ記念に写真撮ろう!」

 

「別に····わざわざ撮らなくても」

 

「お祝いの時は、記念に写真を撮るものだからね!!」

 

 これは原作のユメ先輩が言っていたことだ。それにホシノとのツーショットを撮れる機会だから逃すわけにはいかない

 

 カメラのタイマーをセットしてピースしながらホシノちゃんを抱き寄せる。

 

「ち、近いです先輩。当たってるんですが····」

 

 反応がおもしろい。正直今まで大きすぎて邪魔としか思えなかった胸部装甲だったが、これは恐らくホシノに押し付けるために存在したのだろう。生まれて初めて大きさに感謝した。

 

「ほら、恥ずかしがってないでもっとこっちおいで?」

 

「いやいや、苦しいですって」

 

「えへへっ。はいっ! チーズ!」

 

 原作で見た写真よりもニコニコでそれでもちょっと泣いてる私と、私の胸部装甲で顔が歪んでいるホシノが綺麗に写っていた。

 

「とってもいい写真が撮れたよホシノちゃん! おっきな額縁に飾らなきゃ!」

 

「ちょっと!? なに変なこと言ってるんですか先輩!」

 

「いやだってこれお宝だよ!? うちの家宝にするからね! 異論は認めません!」

 

「やめてくださいよ! 恥ずかしいですから! それにそんなのお宝じゃありませんって!」

 

「いやお宝だって! 私この写真を買うためならいくらでもお金出せちゃうもん」

 

「は、はあ。もうわかりましたから。せめて家宝にするのはやめてください」

 

「はーい。ありがとうねホシノちゃん」

 

「別にいいですよ。先輩が変なのは今に始まった話じゃないですし」

 

「どういう意味なのかなホシノちゃん!?」

 

 そんな私が普段から変な人みたいな言い方は酷くないかな? ....いやごめん、冷静に考えたら私すっごく変かもしれない。ホシノちゃんの評価は妥当だった。

 

「ま、まあそれは置いといてさ、お祝いにご飯食べにいこうよ! 今日は私が奢るよ!」

 

「それはいいですけどまず書類を運びますよ。まさか引っ越しのこと忘れてたなんていいませんよね?」

 

 ま、まずいテンションが上がりすぎてすっかり忘れてた....

 

「あ、あはは。まさかそんなわけないじゃん! 生徒会室まで行くよ!」

 

「やっぱり忘れてたんですね!」

 

「ひぃん」

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

「ホシノちゃん! ここが新しい生徒会室だよ!」

 

「····狭いですね」

 

「まあね....でも! 今日ここでアビドス生徒会は生まれ変わるの! 今はふたりだけだけど、いつかは」

 

「········いつかは?」

 

 うーん私は将来後輩たちが来てくれることを知ってるけど、でもあんまり言わない方がいいのかな。どうなんだろう

 

「いつかは後輩達も入ってきて賑やかになってくれると思うの!」

 

「はあ」

 

「あーっ! ホシノちゃん信じてないでしょ! 絶対来てくれるんだからね!!」

 

「いいですから。書類の整理をしますよ」

 

 むー信じてくれないや。まあでも同級生達がいなくなっちゃったばかりだし信じられないのも仕方ないかな。

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

「大将! 久しぶりに来たよ!」

 

 

 片付けを終えた私たちは柴関ラーメンに来ていた。

 

「おっ! ユメちゃん久しぶりだな、1ヶ月ぶりくらいか?」

 

「もうそんなに経ってたんだ....去年と比べたら信じられない頻度だね」

 

「まあたしかにな。去年なんて寂しい、とか言って週に4回くらいきてたもんな」

 

「あ、あはは」

 

「お、その子が噂の後輩ちゃんかい?」

 

「そうだよ! 強くて可愛くて優しくて頼れる後輩のホシノちゃんです!」

 

「ちょ、ちょっとユメ先輩やめてください。恥ずかしいですから。というか噂ってなんですか?」

 

「ん? ああそこのユメちゃんがな、この前食べに来たときにさっき言ったみたいなかわいいだとか優しいだとかの話をエピソードを交えながら自慢してくるもんだからさ」

 

「なっ!? ユメ先輩そんなことしてたんですか!?」

 

「あっ、ホシノちゃんのお顔が真っ赤になってる!」

 

「はっはっは! こりゃユメちゃんが自慢したくなるのもわかるってもんだな」

 

「そ、それ以上やるなら私はもう帰りますからね!」

 

「ああっ! ごめんってホシノちゃーん」

 

「はっはっは!」

 

 ほんとに帰っちゃいそうだったので全力で引き止めた。

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

「私は柴関ラーメンで!」

 

「じゃあ私は....この特製味噌ラーメンでお願いします」

 

「もっと頼んでも大丈夫だよ? 今日は私の奢りだしさ」

 

「そうですか? じゃあ炙り焼豚トッピングもお願いします」

 

「はいよっ! ちょっと待っててくれ」

 

 注文を受け取った大将はそう言いながら厨房へと戻って行きました。生徒会室の片付けをしていたのもあって昼時からは少しズレていたため、店内に私達以外のお客さんはいないようでした。

 

「ユメ先輩、去年は週4くらいで来てたってほんとうですか?」

 

 さっきの大将と先輩の会話で気になったことがあったので聞いてみることにしました。

 

「ほんとだよ! なんだったらもっと来てたかもしれないし」

 

「先輩ってラーメン好きだったんですね。なんだか意外です。でもなんで今年になってからはあんまり来てないんですか?」

 

「あーそれはね、ホシノちゃんが来てくれたからだよ?」

 

「私が? それがなんでラーメン屋に来なくなる理由になるんですか?」

 

 どういうことなんだろう。私は別にラーメンを作れるわけじゃない

 

「私ラーメンを食べるためっていうより柴大将に会うためにここに来てたんだよね」

 

「前言った通り私は去年ずっとひとりだったからさ、寂しさとか心細さでダメになっちゃいそうだったの」

 

 意外でした。先輩はいつも笑顔で明るいイメージなので

 

「柴大将はね、そんな辛い時に私の話を聞いてくれたり慰めてくれたんだよ。大将がいなかったら私多分諦めてたし」

 

「騙してくるような、悪い大人ばっかりのアビドスだけど私は柴大将だけは信頼してるの。困ってる時に助けてくれたから」

 

「でも今はさ、ホシノちゃんがいてくれるから。ホシノちゃんのおかげで寂しくもないし、諦めようなんて気は全く湧いてこなくなっちゃったからさ。自然と来る頻度が落ちちゃってたみたい」

 

「そ、そうですか」

 

「うーんやっぱり照れてるホシノちゃんはかわいいね」

 

「うるさいです!!」

 

 なんでこの先輩はすぐこういうことを....

 

「お待たせ! 柴関ラーメンと特製味噌ラーメンだぜ!」

 

 そんなことを考えていたら大将がラーメンを持ってきてくれました。そのまま先輩と一緒に食べていたのですが

 

「ん? あっ」

 

 先に食べ終わっていた先輩のスマホの通知音が鳴り先輩が声をあげました。

 

「どうしたんですか?」

 

「ご、ごめんねホシノちゃん、この時間に私単発バイト入れてたの忘れてて今すぐ行かないと間に合わないの」

 

「えぇ....ちゃんと覚えといてくださいよ」

 

「ごめんね? 会計はやっとくからホシノちゃんはゆっくり食べてて大丈夫だよ!」

 

「大将! 会計お願いします」

 

 そんな事を言いながら先輩は慌てて店から出ていきました。そんな先輩の姿を見ながら食べていたんですが

 

「なあ、ホシノちゃん、だったか?」

 

 大将が話しかけてきました

 

「はい。どうかしましたか?」

 

「いや....なんというかお礼を言っておきたくてな」

 

「お礼?」

 

「ああ。ユメちゃん今でこそあんな感じで元気いっぱいなんだが、去年はなんというかずっと空元気っぽいっていうか。明るいのに暗い雰囲気を纏ってるような感じだったんだよ」

 

「俺は料理を作るくらいしかできないし、復興にもあんまり手を貸せなかったからさ。ひとりでがんばってるあの子がちょっと心配だったんだよ」

 

「だから1ヶ月前くらいに久しぶりにユメちゃんが来た時はびっくりしたんだ。今まで見たことがないくらい元気いっぱいだったからさ。で、わけを聞いたら大切な後輩ができたからって言っててな」

 

「まあ、情けない話だが俺はあの子を元気づけることはできなかったんだよ」

 

「でもユメ先輩は大将がいなかったら諦めてたって言ってましたよ?」

 

「なんて言うのかな、根本的には助けられなかったんだよ俺は。例えるなら俺がやったのは対処療法でホシノちゃんがやったのが根本療法って感じなんだよ」

 

「だから、ありがとな。あの子が笑顔になったのは間違いなくホシノちゃんのおかげなんだ」

 

「····別に私は何かをやったわけじゃないんですけどね」

 

「まあ自覚が無くたってあの子の助けになってるのは間違いないからさ。俺が言うのも変な話だがこれからもあの子を助けてやってくれ。俺はちょっとサービスしてやるくらいしかできないけどな」

 

 そう言いながら大将は割引券をたくさん渡してくれました。先輩が言っていた『信頼できる大人』の意味が少しだけわかった気がしました。

 

「またいつでも来てくれ。ラーメンを作る腕だけは自信があるからさ」

 

「はい、ありがとうございます。ごちそうさまでした」

 

 そうして挨拶をしてから私は家に帰りました。

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 今日こそはホシノちゃんを宝探しに誘おう。ホシノちゃんが生徒会に入ってくれてから結構経ったし、スク水だって着てくれるはず。そう決意して生徒会室に向かった

 

「ホシノちゃん! 今日は宝探しをするよ! ホシノちゃ·····ん·····」

 

「あっ、先輩。今日はどうしたんですか?」

 

 衝撃的すぎて言葉が出なくなった。何故かホシノちゃんは既にスク水を着ていたのだ。

 

「············え? ほ、ホシノちゃん? な、なんで水着を着てるの?」

 

「こ、これは····」

 

「え? え? あ、もしかして自分のことをお魚さんだと勘違いしちゃってたり?」

 

「そんなわけないじゃないですか!」

 

「じゃ、じゃあどうして?」

 

「これは、その....水道の修理をしてたら濡れちゃったので、着替えただけです! そんな変な理由じゃありませんから!」

 

 あーそういえば

 

「グラウンドのところのヤツ直してくれたんだ? ありがとう」

 

「いえ、まだ直せてません。思ったよりも難しくって····」

 

「えっそうなの? ホシノちゃんにもできないことってあったんだ」

 

 あ、そういえばこんな場面原作にもあったような? これはいっておかねばならないセリフの可能性がある

 

「不器用なおじさんみたいで、ちょっと可愛いね」

 

 このセリフを言っとかないと将来うへうへおじさんになってくれない可能性がある。というかほんとホシノちゃんのおじさんってどこから来たんだろう....私はもう今のホシノちゃんの方が見慣れてるのもあって全くわからない

 

「そ、それよりも宝探しがどうかしたんですか?」

 

「あっ、そうだった。これ見てよホシノちゃん」

 

「昔の生徒会がアビドスの『大オアシス』にすっごいものを埋めたみたいなの!」

 

「すっごいものですか?」

 

「そう! 希少鉱物が入った花火らしくて、刺激を与えるとプラズマになった花火が発生して空を彩るって技術が使われてるらしいよ!」

 

 というか今までのお宝と違ってこれはアビドス3章の描写からしてほんとにあるんだよね。どこにあるかはわからないけど.....

 

「元々はなんかのお祭りに使う予定だったらしいんだけど、うまく動かなくて余ったのをオアシスに捨てたんだって!」

 

「·····なるほど」

 

「すっごいよね。100gで100万円以上もする鉱物が入ったものを捨てちゃうんだよ?」

 

 いやほんとに意味がわからない。別にうまく動かなくても置いておけばいいのに。どんだけ金持ちだったんだ昔の生徒会。しかも原作でのヒナ曰く2年後には1000万円になってたし....

 

「さすがアビドス生徒会って感じだよね。ただの体操マットに羽毛を使うだけのことはあるよ」

 

「ちょっとだけでいいから私たちにも残しといて欲しかったなー」

 

「····でもあのオアシスってだいぶ前に干からびてますよね?」

 

「うん、そうなんだよね」

 

「今はただの砂原でそんなものはどこにもなかったはずです」

 

「ふっふっふ。ホシノちゃんは甘いね。これは湖があった頃の話だからかなり昔の話でしょ?」

 

「つまり····?」

 

「つまりその花火はあの干からびたオアシスの下に埋まったままってこと!」

 

「『大オアシス』の下に希少鉱物が埋まってるってことですか?」

 

「そういうこと! さすがホシノちゃん」

 

「····ユメ先輩は自分が今何を言ってるのかわかってるんですか?」

 

「えっ」

 

 あれもしかしてあんまり刺さらなかった? 

 

「こうしてる場合じゃないですよ!! 今すぐ探しに行きますよ!!」

 

 あっ違うむしろ刺さりすぎてる。目がキラッキラだ。

 

「うへへ、行きましょう先輩!!」

 

「うん! これで私達も大富豪だよホシノちゃん!!」

 

 うんうん元気いっぱいでかわいい....って待って待って

 

「ホシノちゃんスク水のまま行くのはさすがにまずいよ!!」

 

「あっ着替えてきます」

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

「········ホシノちゃん、あのね」

 

「それ以上は言わないでください! 私も薄々感じてるんですから!」

 

「そうだよね? 私だけじゃないよね? そろそろ諦めるべきなのかな····」

 

 全然見つからない。おかしいな....アビドス3章の感じからして結構埋まってるはずなんだけど....場所が違うの? 

 

「も、もうちょっとだけがんばってから········」

 

「そうだよね....例え全てが虚しくても諦めるべきじゃないもんね」

 

「なんか話の規模が大きくなってませんか?」

 

 あっ心のなかのばにたすが出てきてしまった。

 その後もしばらく掘っていたのだが

 

 

「ごめんねホシノちゃん、そろそろ限界かも」

 

「く、くうっ」

 

 というか私結構鍛えてるのになんでホシノより先にリタイアしてるの? やっぱりホシノちゃんの強さはおかしいよ....

 

「ねえ、ホシノちゃん....私たちどこから間違えたんだろうね」

 

「先輩が変な計画を持ち込んだ時からじゃないですかね」

 

「ひぃん....ホシノちゃんだってすっごく喜んでたのにぃ。私のせいなの? そうなの?」

 

「そ、それは私だって知ってますから! 言わないでくださいよ!」

 

「それに水着じゃなくてもよかった気がするし」

 

「やっぱ何も考えてなかったんですね!? というか学校で制服に着がえさせられたのになんでまた水着を着ようって言ったんですか!」

 

「だってこんなに掘ったんだし....地下水がドカーンって湧き出てくるかもって思って」

 

「そもそもそんな確率存在しました!?」

 

「それで砂漠化も解決して、めでたしめでたし〜って」

 

「そんなわけないでしょ!」

 

「ひぃん」

 

 いや正直ここだけはメモ見ててこれは無いよってユメ先輩って思っちゃった。まあ水着姿を見たかったっていうほんとうの理由を隠すために使わせてもらったけど....原作知識様様である。

 

「んー....反省として今日のできごとは日記に書いとかないと」

 

「ちょ、ちょっと先輩なにを書いてるんですか! こんな失態の記録とかやめてくださいよ!」

 

「でも失敗は成功のもとって言うでしょ? だから生徒会長としての義務というか····後々ホシノちゃんの役にも立つとおもうしさ!」

 

「とかいってそれ失敗の記録しか書いてないでしょ! というかそんなボロい手帳誰が貰うかっ! 私は新しいやつ買いますからね!」

 

「ひぃぃん」

 

 砂漠でもずっと持ち歩いてるせいで1年しか使ってないのにもうボロボロになっちゃってるんだよねこれ....

 

「....ていうかユメ先輩って意外と筋肉ついてるんですね」

 

 私も水着姿だったからかついにホシノちゃんにも私の筋肉がバレたようだ

 

「そうだよ! これでも鍛えてるんだからね? だからさっきホシノちゃんより先にリタイアしちゃったの納得いってないんだからね! ホシノちゃんの体ってほんとどうなってるの?」

 

 いやほんとどうなってるんだろう。腕とか明らかに私より細いのになんでそんなパワーあるわけ? キヴォトス最高の神秘の力ってことなの? 

 

「ていうか先輩鍛えてるって言ってましたけど戦えるんですか? 全然イメージが湧かないんですけど」

 

「私だってそこそこは戦えるんだからね!? ホシノちゃんが強すぎるせいで私の出番はないんだけど...」

 

「なんかすみません....勝手に荒事とかは苦手なのかと思ってました」

 

「まあホシノちゃんの前で戦ったこと1回もないもんね....仕方ないよ」

 

「それに守ってくれてる時のホシノちゃんってかっこいいしそのままで大丈夫だよ?」

 

「はぁ...」

 

「どうしたのホシノちゃん?」

 

「いえ、呆れてるだけなので気にしなくて大丈夫です」

 

「どうしてなのホシノちゃん!?」

 

 この後いくら聞いても理由を教えてくれなかった




ルーキーランキング1位になってておったまげました。評価してくださった方々ほんとうにありがとうございます。

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