3年E組 夜桜八罪のDAYSWARS   作:ジェットプテラ

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第31話が出来ました
其れではどうぞ


しおりの時間

八罪

「んだよ、やっぱり極楽か。馬鹿校じゃん。私だったら絶対行かねえな」

 

リーダー格の不良=リュウキ

「あっはは!椚ヶ丘のお嬢様がそれ言うなっての!」

 

私が作りだした光景は

 

カエデ、有希子

「「……」」 

 

カエデと有希子にとっては余りにも異様な光景だった。

それが私の作戦だと分かっていてもなお、二人は目の前に広がる光景をこの世のものだとはにわかに信じられなかった。

お誂え向きに拘束され、旅館のものと同じか少しボロいくらいのソファに寝かされたカエデと有希子。

今なら容易く不良等のお望みの「事」に及べるだろうに、彼等は志御一人との談笑に夢中になっていた。

それも、さながら私が数年に渡って彼らと付き合いのある、冗談を言い合えるような気の置けない友人であるかの如く。

 

八罪

「ってことは最寄り駅って三番街の方だろ?家どの辺?」

 

不良A

「おれっちホテルの方!っても電車じゃなくてバイクだけどな!」

 

八罪

「へえ、バイクいいじゃん。私も嫌いじゃないぜ。んでリュウキはどっちの方よ?」

 

リュウキ(リーダー格の不良)

「覚えてねえわ。

 ここ一ヶ月くらい帰ってねえしな。

 確か駅前だったか」

 

八罪

「はっ、道理で制服臭う訳だな!

 悪臭男は女の子に嫌われるぜ?」

 

私とのやり取りを見ているカエデと有希子は直感した。

私が行っているのは談笑という皮を被っただけの尋問だと。

彼女と話している本人達は一切の違和感、猜疑心も抱いていない。

否、抱くことを許されていない、スパイ仕込みの話術で私はその様に彼等を誘導した。

名前、生年月日、高校、住所、家族構成、人間関係……その個人情報の全てが彼等の口から、会話の中で自発的に飛び出し、私の耳に入って来る

けれども私はその真意を悟らせることなく「それで?」「それで?」と気の向くままに有りっ丈の情報を引き出していく。

そして粗方の彼等自身に関する情報を引き出し終えたところで、私は大きな割合を占めていた疑問を口にした。

 

八罪

「でさぁ、なんで私等狙ったんだ?

 狙った理由は多分…」

 

私は不良集団のリーダー格の不良であるリュウキに近づいてリュウキの身体を探る様に見て

 

八罪

「…昨日の新幹線で何らかな方法で有希子から日程帳を手に入れたからっていうならその行動力馬鹿過ぎだけど」

 

そう言って一瞬で右手に有希子の日程帳を取り出した

 

リュウキ

「いつの間に!?」

 

リュウキは慌てて自身の身体を触りながら調べる

 

八罪

「単純だよ

 手品のマジックの容量でやれば簡単にスリなどが出来るから」

 

と言いながら私は右手に持って居る有希子の日程帳を左手で隠して

 

八罪

「!」

 

一瞬で有希子の日程帳が消えて次に左腕の袖に右手を入れると

 

八罪

「!!」

 

今度は私の右手に沢山の財布が出て来て其れを見ていた不良の一人が

 

不良B

「あ!

 其れ俺の財布!!」

 

不良の一人がそう言うと他の不良達は見覚えがある財布の様で直ぐに自身の身体を調べ始めた

 

八罪

「だから、私を仲間に入れれば凄い事が出来るよ♡」

 

そう言いながらマジックで盗った物を返す

 

リュウキ

「いいぜ。

 ……そうだ、お前等にも教えてやるよ」

 

そう言うと、リュウキは携帯の画面を私に見せてくれた、そしてソファに寝転がったカエデと有希子にもそれを見せつける。

そこに映っていたのはゲームセンターを背景に髪を巻き、染め、タンクトップとホットパンツに身を包んだ、とても今のおしとやかな姿からは想像も出来ないような有希子の姿だった。

 

リュウキ

「良い女だったから攫おうと思ってたところでどっかに消えちまった」

 

とニヤケ面で言うリュウキ。

私は僅かに目を見開き、単純な動作でリュウキの携帯を取って携帯の画面と目の前に横たわった有希子を比べた。

確かに彼女だった。

 

カエデ

「どういうこと?」

 

とカエデが問い掛けると、有希子は徐ろに口を開いた

 

有希子

「父親が弁護士なの。

 忙しくて、厳しくて、良い学歴とか良い職業、良い肩書ばかり求めてきてね。

 どうにかしてそこから逃げたくて、椚ヶ丘の制服も何だか押し付けられてたみたいで脱ぎたくて、誰も私を知らないような、興味ないような場所で格好もまるっきり変えて遊んでたの。

 ……馬鹿だよね。

 遊んだ結果得た肩書は「エンドのE組」。

 もう、自分の居場所が分からないよ」

 

リュウキ

「俺らと同類ナカマになりゃいいんだよ。

 俺らもよ肩書とか死ね!って主義でさ、エリートぶってる奴ら台無しにしてよ

 なんてーか、自然体に戻してやる?

 みたいな

 良いスーツ着てるサラリーマンには…女使って痴漢の罪を着せてやったし

 勝ち組みてーな強そうな女には…こんな風にさらってよ

 心も体に二度と消えない傷を刻んだり

 俺等そういう教育(あそび)沢山してきたからよ、台無しの伝道師って呼んでくれよ」

 

未成年者が思い付かない位の口にするのも悍ましい悪事の数々ポンポンしてきたようで、完全に紛れもなくどうしようもない根っからの悪い人と認識

私は直ぐに〔ガンデンフォン50〕とは異なる携帯〔ファイズフォンX〕を取り出して今持って居るリュウキの携帯に操作して〔ファイズフォンX〕をコードで繫げて其のまま〔ファイズフォンX〕を操作してリュウキの携帯に残っている犯罪に関係するメールなどを調べ始める

と言ってもリュウキ達自身も私に携帯を短期間で全部調べられないと思って居ないのか一切私の方を向いておらず、更に四怨には劣るが片手操作で大企業のサーバーをハッキング出来るので直ぐにリュウキの携帯から犯罪に関する証拠がズラズラ出て来て全て調べ終わったタイミングで

 

カエデ

「…さいってー」

 

小さく呟いたカエデに被せるように、

 

八罪

「もういいかな

 知りたい情報は全部調べ終わったから」

 

私はリュウキ達へ声を掛けた。

 

リュウキ

「うん?

 何言っているんだ…」

 

リュウキが不意に近づいた瞬間

 

八罪

「!」

 

〔ファイズフォンX〕をフォンモードからブラスターモードに変えて〔ファイズフォンX〕の銃口〈マズルプッシュ〉を向けて

 

リュウキ

「え?」

 

リュウキは状況が飲み込めないうちに

 

『Single Maude』

 

射撃モードも選んで

 

八罪

「!」

 

〈ガジェットリガー〉を引くと、〈マズルプッシュ〉からエネルギー弾が放たれて

 

リュウキ

「!?」

 

リュウキはぶっ飛ばされてバーカウンターの棚に激突して其のままバーカウンターの向かい側に落ちた

 

不良達

『……』

 

不良達は何が起こったのか一切把握出来ず、私は其のまま他の不良に狙いを付けて

 

八罪

「!、!、!」

 

不良A

「ぐべ」

 

不良B

「ぐは」

 

不良C

「だはっ!」

 

〈ガジェットリガー〉を引いて他の不良達を吹き飛ばしながらカエデと有希子が居る場所まで移動して

 

八罪

「今拘束を解くから」

 

私はそう言ってソードモードの〔ブレイカムゼッツァー〕を取り出して

 

八罪

「動かないでね」

 

私はそう言って手慣れた手つきで〔ブレイカムゼッツァー〕でカエデと有希子を結んでいた拘束を解いた

バーカウンターの向こう側に落ちていたリュウキはバーカウンターから身を乗り出して

 

リュウキ

「てめえ何やってんだ?!

 あァ?!」

 

八罪

「何って、貴方達から情報を引き出す為に仲良しごっこをしていただけだから

 其れに台無しの伝道師サマが自分が台無しにされるのは嫌なんて幼稚みたいな駄々コねるつもりはないよね?」

 

私はそう言って〔ブレイカムゼッツァー〕を分離してソードモードから

 

『ガンモード』

 

ガンモードに切り替えた〔ブレイカムゼッツァー〕を

 

八罪

「有希子!」

 

有希子に目掛けて投げて

 

有希子

「…え、あ」

 

行き成り物を投げられて有希子は一瞬唖然するが直ぐに〔ブレイカムゼッツァー〕をキャッチする

 

リュウキ

「おい、分かってるのか?

 こっちにゃてめえよりも遥かにデカい高校生が三人いんだぞ?

 調子こいてっとどうなるか分かってるよな?」

 

八罪

「脅しのつもり?

 生憎仕込みはもう終わって居るか」

 

私はそう言って〔ガンデンフォン50〕を取り出す

〔ガンデンフォン50〕の画面には通話中と書かれており其れと同時に

 

バン

 

と勢い良く扉が開いて、渚達が姿を現した。

修学旅行のしおりと、通話中のスマホを携えて。

 

カエデ

「皆!」

 

有希子

「来てくれたんだ……!」

 

リュウキ

「てめえら……なんでここに?!」

 

カルマ

「全部しおりと八罪さんが教えてくれたよ。

 お前らがどこに住んでるかまでね」

 

リュウキ

「なっ……まさかてめえ?!」

 

八罪

「最初に言った筈だよ

 知りたい情報は全部調べ終わったから」

 

〔ガンデンフォン50〕の電話の通話を切ってこっちもガンモードに変形させて

 

八罪

「カエデ!」

 

カエデ

「お、おっと!」

 

カエデも〔ガンデンフォン50〕をキャッチして構える

 

カルマ

「…で、どーすんのお兄さん等

 こんだけのことのことをしてくれたんだ。

 アンタらの修学旅行はこの後全部入院だよ」

 

カルマは私が指示して不意打ちを乗ってくれたけどリュウキに思いっ切り鉄パイプで後頭部を叩かれたからかなり怒っている

 

「……

 …フン。

 中学生がイキがんな。オレだけだと思ったら大間違いだぜ。

 ツレ共を呼んでおいた。

 これでこっちは六人だ。

 おまえらみたいな良い子ちゃんは見たことのない不良らだ」

 

渚達が入って来た扉が開かれ、入ってきたのは

 

殺せんせー

「不良などいませんねぇ。

 先生が全員手入れしてしまったので」

 

丸刈りにぐるぐる眼鏡をかけ、黒子姿の殺せんせーに首を絞められた集団しかいなかった

元は不良だった丸刈り集団を投げ捨てたタイミングで

 

「…で、何その黒子みたいな顔隠しは」

 

殺せんせーの今の姿を質問すると

 

殺せんせー

「暴力沙汰なのでこの顔が暴力教師と覚えられるのが怖いのです」

 

殺せんせーの弱点⑩

世間体を気にする

 

殺せんせー

「にしても八罪さんが連絡を入れて更に八罪さんと渚君がしおりをもっていてくれたから先生にも迅速に連絡できたのです。

 この機会に全員分ちゃんと持ちましょう」

 

殺せんせーがカルマ達に一つずつ分厚いしおりを渡しているとリュウキがピクピクと青筋を立てていた。

 

「……せ、先公だとォ!?

 ふざけんな!!

 ナメたカッコしやがって!

 

リュウキがナイフを取り出して、〔ファイズフォンX〕に撃たれた不良達も復帰して一斉に殺せんせーに突撃した。

だけど

 

殺せんせー

「ふざけるな?」

 

リュウキ達は先生にマッハでビンタされてその場に崩れ落ちてしまった。

 

殺せんせー

「先生のセリフです。

 ハエが止まるようなスピードと汚い手で…うちの生徒に触れるなどふざけるんじゃない」

 

殺せんせーは真っ黒になって居ないが其れでもかなり怒っており

 

リュウキ

「……ケ

 エリート共は先公まで特別製かよ!」

 

リュウキは膝を笑わせながらも立ち上がって、まだナイフを振りかざしていた。

 

リュウキ

「テメーも肩書で見下してんだろ?

 バカ高校だと思ってナメやがって」

 

殺せんせー

「エリートではありません。

 確かに彼らは名門校の生徒ですが、学校内では落ちこぼれ呼ばわりされ、クラスの名前は差別の対象になってます。

 ですが、彼らはそこで様々な事に前向きに取り組んでいます。

 君たちのように他人を水の底に引っ張るようなマネはしません。

 学校や肩書など関係ない。清流に棲もうがドブ川に棲もうが前に泳げば魚は美しく育つのです」

 

有希子

「………………!」

 

殺せんせーの言葉を聞いた有希子は何か吹っ切れたのか〔ブレイカムゼッツァー〕を強く握りしめる

 

「…さて、私の生徒たちよ、彼を手入れしてあげましょう。

 修学旅行の基礎知識を体に教えてあげるのです」

 

渚、カルマ、友人、愛美は分厚いしおりを大きく振り被って

 

渚、カルマ、友人、愛美

「「「「!!」」」」

 

不良達の後頭部に分厚いしおりを叩き込んで

有希子はとっさにリュウキの背後を取り、〔ブレイカムゼッツァー〕を構えて直ぐに

 

有希子

「!」

 

〈ブレイカムトリガー〉を引くと非殺傷の威力のエネルギー弾が放たれてリュウキの脇腹にヒットして、リュウキがお腹を押さえてかがんだところをカエデがリュウキの後頭部にガンモードの〔ガンデンフォン50〕を突き付けて

 

カエデ

「!」

 

ゼロ距離で非殺傷の威力のエネルギー弾を放って其のまま後頭部に着弾してリュウキは気絶して 私達の完全勝利であった

私は〔ファイズフォンX〕をブラスターモードからフォンモードにして色々と根回しをしておく

 

殺せんせー

「何かありましたか神崎さん」

 

有希子

「え…?」

 

殺せんせー

「ひどい災難に遭ったので混乱しててもおかしくないのに

 何かか逆に…迷いが吹っ切れた顔をしています」

 

有希子

「…特にないも殺せんせー

 ありがとうございました」

 

殺せんせーの言う通り有希子は何か吹っ切れていた 

 

殺せんせー

「いえいえ、ヌルフフフフ。

 それでは旅を続けますかねぇ」




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