仮暮らしの成田さん 作:ぽぽんぽん
西坂ダンジョン2層。
木漏れ日あふれる森って感じでなかなか雰囲気よいではないの。
カラスタイプの魔物が急降下で襲ってくるから走り抜けるの推奨なんだよね。あと足元のスライム。
エンチャント、で、樹冠から鋭く降りてきたやつをスパン!と叩き落とす。
おお、なるほど、カラス。いやこれカラスか??でかいよ?? なんか黒い鳥、見た目はカラスに似てる、でも倍くらいでかい。
勢いはすごいが、殺気のようなものがわかりやすいんで、そこまで脅威でもないかな? 忍び寄るスライムに比べれば気配がある。やつらマジで気配ないから。
早速忍び寄ってきていたスライムを付与した靴で踏む。うーん、同系色、というか保護色? 洞窟だと透明でもほんのり光って見えるからわかりやすいんだけど、日の光の下だとわかりづらいもんだね。
いや、しかし自分でびっくりした。こんなカラスを叩き落とせるもんなんだなあ。レベル上がったせいだろうか、索敵範囲的なものが広がったような気がする。
あとたぶん動体視力とか、反射神経とか?そういうのも上昇してそう。ステータスは1ずつくらいしか上がってないんだが、表記に現れないものもあるのか、一定以上いってから1上がると体感すげー上がる世界なのか?
やはりレベルが上がると世界が変わるってあるのかもね。変な万能感に溺れたくないので控えめにしてほしい。
カラスは棒でつついて収納。あとで解体チャレンジだな。
でもこの感じなら散策出来そう。ちょっと大通りを外れて森へ。
だってほら第一の目的は採取だから。鳥(とスライム)しかいなくて人目もないなら、ちょっとここでも採取を上げていきたい。
山菜、自分で食べないまでも採取だけして売りに出してもよいし。売れるかどうかはしらん。
いやあ、ほんと気候がよくて散歩に最適な感じですね。木陰で風も気持ちよくて。たまに鳥がすごい勢いで突っ込んでくるけど。
竹林だったらタケノコとか期待出来たんだけどな~。
大通りを外れて森へ入るとさすがに10フィート棒を振り回すほど広くないので、棒はしまう。代わりに適当に落ちてる枝を拾い、それで草やらスライムやらを払いつつ奥へ踏みいる。
む、これよりもう少し長い枝がよさそう。このくらいか? これでも足りんか。うーん、どうやら長棒術の範囲に入るには、身長くらいは長さがいるっぽい。なかなかその辺にある枝では難しいな。
でも一応は普通の棒(枝)でも振れる、という感覚もあるので、棒術の派生としての長棒術なんだろうね。
ときどき襲いかかってくるカラスを長めの枝でひっぱたく。
あー、エンチャント忘れた。ついでに長さが短い分、打撃力が低い予感。微妙に倒せてない。仕方なく頭をぼぐっと。
ネズミ倒したときも思うけど、やはりスライムと違って命~って感じが慣れない。慣れないが、そこまで忌避感もないのが不思議。
前は逆流ネズミとか絶対無理、生き物殺すのムリムリって思ったもんだけど。これがレベルの力というやつなのか、単なる慣れなのか。
ていうかネズミに対しては恐怖のが大きかったしちょっと違う気もするな。
それはそれとして一撃で倒せないのも危険なので、しっかり枝にエンチャントをかける。
枝拾い、キノコは無視…と思ったけどよく考えたら名称未設定じゃないなら収納で鑑定されるのだった。なので収納へ放り込んでみる。もちろん手では取らず枝でつんつんして取ります、触るだけでヤバいキノコもあるからね!
ゲンキノコ?
ナニコレ…。きのこっのっこーのこげんきのこ?
やめろダンジョンがCMソングをパクるんじゃない。
これあれだ、ポーションの材料。生でも回復する。
生キノコ食えとか赤帽子の配管工になれっていうんですか!?て話題になったやつ。世界的にはキノコの生食文化って普通らしいね。
なお味はマッシュルームとのこと。
山ほど群生してるってわけでもないけど、まあ見つかる程度には生えてる。
ガチなポーションを作る気はないので、これは売る用。
採取のリポップは時間ではなく日~週単位と聞く。これだけ人気のダンジョンなので、キノコ専門に採取してる人もいるんだろう。狩り場を荒らしてすまんな。だが採る。とりつくす勢いでとる。
タラの芽、フキノトウ、コシノアブラ、ワラビ…、この辺は本当に山菜だなー。無節操に群生してて違和感があるが、ダンジョンなんてそんなものよな。
リポップあるから取りつくしても問題ないらしいけど、やはり気になるのでこちらはほどほどに採る。
公式ダンジョンショップからこのために「草刈りナイフ」を買った。鎌というほど刃渡りのない、でもちょっと湾曲した刃がついてるやつ。
これにエンチャントして草刈りする。
ときどきスライムがこんにちはするのでつい条件反射で潰す。ついに素手(手袋だけど)でいけるようになってしまった。付与はもちろんしてるけどさ。いつかやらかしそうで怖いから気をつけよう…。
このくらいでいいか。
下ばかり見てたけど、木上にもなんか生ってたりしないかなーと見上げつつ、道を戻る。
カラスも10匹ほど倒した。走り抜けるのわかるわ。これだけ多いと、ちんたら歩いてたらかち合ってしまう。
ふと木上でなにかキラリと光った気がして、10フィート棒をのばしてみる。
なんか枝に引っ掛かってる?
ちょいちょいとほどいて下ろしてみると、鳥の巣だった。カラスの巣か?
特に卵とか雛とかはいないようでよかった。ちょっとドキドキしてしまったわ。
よくわからんけどそのまま収納出来て「カラスの巣」で入るので後で調べることにする。
さて大通りが見えた。
ちょうど観光客が走っていくところだったので、通りすぎるのを待つ。カラスがかち合いそうだったので横殴りになるかと思ったが叩いた。
最後尾の案内人らしき人には感謝されたので横殴りでも問題なかったようだ。手をふっておく。
ダンジョン観光って裏方は大変だなー。