仮暮らしの成田さん 作:ぽぽんぽん
セリ発見!
セリはたしか根毎収穫だったはず。そっと引っ張って収穫していると、背後から気配が。
振り向き様に付与付き棒を振り抜く。かなりよい手応え。ドゥっと地面に落ちるウサギを回収。うむ、死んでる。エンチャントさえしっかりしてれば大体の獲物はいけるかもしれん。攻撃力+10って結構強い。いやいや、驕れるものは久しからず、だぞ。
それにしてもでかいなー…。中型犬並よー。
ウサギがリポップしないうちにせっせとセリを収穫し、気配を感じたら立ち上がる。
リポップ個体もでかい。これが標準サイズかー。
まだ敵視はされてないようなので、そのまま場所を変える。
菜の花が咲いてる、さっきは人がたくさんいて来れなかった辺り。
このへんにカブと大根もあると思われる。
花の咲いてないやつを選んで引っこ抜く。二十日大根よりマシ?くらいの小ぶりだけど野生だとこんなもんなんかな? まるごと収穫して収納。カブも同じく。
ちょっと蕾のついてるのも菜花としてとっていく。お浸しにしよ。
スライムもぷちっとして仕舞う。あれよ、酸吐かないとか聞いたけど、気がつくと潰してるのでほんとかどうかわからん。ほんとにノンアクならすまん。でも踏んだら破裂する酸地雷は危険なので撤去よー。
ザクザク適当に刈ってたらいつの間にか七草揃ってた。そんなに量ないけど、粥以外には特に使い道もないので問題ない。
それよりカブと大根だ。
途中突っ込んできた二匹目のウサギを叩きつつ、収穫を終える。
気がつけば17時をとうに過ぎて、そろそろ18時だ。ずっと明るいから時間感覚が狂うな、ココ。
今日のところはこれで終えるとして、帰路につく。
帰りは2層真っ直ぐ帰還。はよかーえろ。
観光ツアーの戻りはまだのようで、1層の管理人たちは休憩中だったらしい。こちらもお礼を言われたのでお疲れさまですと労っておいた。大変だねえ。
ダンジョンを出るとすでに真っ暗だった。そして寒い。ダンジョンは春らしい気候で暖かかったから、寒暖差が堪えるわぁ。
今日は遅くなりすぎたので(始まりが遅すぎた)、解体は明日に回して精算だけ。
そうなるとスライムの魔石くらいしか出すものがない。採取した草については買取価格一覧表があったので、買い取ってもらえる草を適当に出す。
取っておくのはヨモギ、セリ、大根、カブ。
まあ素人の取った草なので二束三文だ。ゲンキノコは10Dとなかなかの買取価格だった。市場(マーケット)で売る方が高値になるが、IDが砂と一緒になってしまうのでしばらく市場はお休み中。
今日は寒いしもうホテルで塩握り食って寝てしまおう。西坂は近辺に銭湯もないみたいだし、シャワー寒いし、清掃でごまかしちゃう!便利!
カプホに到着して、ぷにもちにも清掃をかけておやすみ。ほーらMPだよ。甘やかしてるな…。
おはようして早めにダンジョン管理施設へ。昨日より混んでる…、というか午前中は午後より混んでるって話か。
混雑を潜り抜けてようやくたどり着いた受付で、解体ルームを3時間借りる手続き。すると魔石と素材の買取表をもらった。こんなんあるのね。
「市場に出すより安価になってしまうものもあるけど、ギルドへ回していただければ即時Dや円に換金出来ますので」
「了解っす」
前まで、いやそんなん買取額全然低いし普通に市場使うわ、と思ってたけど、いろいろ種類狩って素材がこんだけ多数になると即時買取に回す方が現実的だったりするんだよなぁ。スライム専門だからこそ出来てたことって案外たくさんあるわね。だからこそ今後が悩ましかったりもするんだけどねー。
解体ルームは在原ダンジョンより狭いが綺麗で設備がよい。具体的にいうとシンクが機能的。
在原が科学室のテーブルなら西坂はシステムキッチンのような。
なお使用代金はいっしょ、一律で1時間1Dだ。
西坂では解体用というより談話室としての利用が多いとかで、そこまで血生臭くもない。ちなみに複数人での利用は1時間までと制限されていて、ついでに1人1Dなのだそうな。
個人利用は時間制限が4時間と倍長い。これは真面目に解体してほしいギルドの要望が反映されているのだろう。
さて、解体……の前に料理だ。
まず清掃を全身にかけて手を洗い、さらに手に清掃をかけて米を研ぐ。炊飯器を取りだし、吸水時間も含めた炊飯を仕掛ける。だいたい炊き上がりまで1時間。
ヤカンに水を入れて、携帯用コンロを設置、湯を沸かす。
そして作業台へ移動。コンロや水道のキッチン部分とは少し離れて作業台がある不思議。まあ都合がいい。
よし、では解体を始める。
まずは検索。
鳥。
魔石、羽(尾羽、風切り羽、羽毛)、嘴、鉤 爪、肉、骨。
蛇。
魔石、牙、鱗、皮、肉、血。
ウサギ。
魔石、角(あれば)、牙(あれば)、後ろ足、尻尾、毛皮、肉。
ぴぃ、多い。
鳥はいっぱいあるので後回し、1匹しかない蛇から片付けよう。
手袋に付与してナイフに付与して、シャツに付与。ベストは脱いでます。
魔石は内臓と一緒に出す。内臓はスタンバってるぷにもちがよこせというのであげた。
蛇の魔石は薄い青。Eランク、水属性。水属性魔石はランク低くても乾燥地域で重宝されるらしく、他の魔石に比べると高めで取引される。
相場が30D前後となるほど破格。ギルド買取でも20D。まあまあ。
血、これは狩ったときに首をやってしまったついでに血抜きしたため、ない。とはいえ、毒持ちの蛇じゃないと血は重要じゃないらしい。血清にでも使うのか??
はい次。
牙は主に鏃に使われるので大きいやつだけ。しかし調合の材料になるという噂もある。
調合はレシピもわからんし、大きめの4本だけ取るか。道具は解体ナイフしかないが、十徳ナイフのようになってるので中からピンセットを取り出して付与して対応した。ピンセットでとれるわけないやろ、と思いつつも試したら出来てしまった。公式道具万能説。いや、初心者向けだからね。これから対応できないやつが出てくるんでしょ、知ってる。
でも今はチートだわって思っておく。
次、鱗。
……魚と同じ方法でいいの? ほんとかー?
ぐわしと尾を持って逆さに包丁、じゃないナイフを立てて滑らせる。ポロポロとれるのを回収する。
これは何に使うんだろな??
よくわからんが、ぷにもち食べる?て聞いたけどいらんらしい。やはり役立つ道があるなら食べないやつかこれ? ぷにもちの食欲は突き詰めると謎。