アパラチア帰りの外道の先生生活日記   作:SCOPEWOLF

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どうもこんばんわ。
前話の投稿の翌日、例の映画を観てきたのですが……
面白くないわけではないんですが、あえて言うならあれは手の込んだ二次創作みたいなものでしたね……。
まぁ色々と言いたいことはありましたが、少なくとも巷で監督に罵声浴びせながら中指立てられるようなレベルで酷かったかといえばそうでもないんですが、面白さを追求しようとして色々と外付けしてしまい中途半端になった感が否めなかったですね。
……もしかしたらゲーム開発部のTSCもこんな感じの扱いだったのでしょうか?
そんなことより、今回は遂にFallout名物の"あの組織"がキヴォトスにやってきます。
どど~んと一本立てってことでどうすかっと言う感じで本編をどうぞ(ちなみにこのノリは今回で最後です)


八十八話:鋼鉄の軍団

セイジとカイザー理事がレスババトルを繰り広げている中、会見ではカイザーが行ったとされる様々な不正の数々を証拠付きで読み上げられていた。

 

途中カイザーにも身に覚えがない内容もあったが、絶賛混乱状態のカイザーコーポレーション本社は反論どころか反応する暇もない。

 

そうして一方的に真偽の混じる情報を公開し、一段落ついたところで会見の流れは次の項目へと移ろうとしていた。

 

『……以上を踏まえました上で、現行のヴァルキューレ及びSRTのみでは事態の収束に向けては不十分と判断されました』

 

『そこで連邦生徒会はキヴォトスの安全保障を維持するため、二つの項目の臨時法案を暫定的に制定することでこの異常事態へ対抗することを決定致しました』

 

カヤの宣言に、その場にいたメディア関係者や画面越しの視聴者たちは一斉にざわつく。

 

連邦生徒会が自ら力不足を認めたのもそうだが、同時に腰が重いはずの彼女達が既に策を打っているということに酷く驚かされていた。

 

『まず一つ目ですが……

ヴァルキューレ及びSRTの運用について、いくつかの事項を改訂致します』

 

『ヴァルキューレは現在キヴォトス全体の治安維持の為に稼働している都合上、人手の不足などによって機能不全に陥りかけています。

パトロール活動以外にも犯罪者の逮捕、暴徒鎮圧、逮捕者の管理、その他犯罪の捜査等……

会長の失踪後、急激に悪化したキヴォトスの治安を守るために日々活動していましたが、何事にも限界はあります。

一方でSRTですが、彼女達は連邦生徒会というよりは生徒会長直属の部隊であるため、指揮系統的には我々が直接運用することは困難を極めます』

 

『いずれの組織も充分に運用できているとは言えず、その為にキヴォトスの皆様に多大なご迷惑とご負担、そして治安上の不安をおかけいたしました』

 

『それを踏まえまして、対策案としてヴァルキューレの業務の一部をSRTに委託。

SRTに関しましても運用上の権限に関しまして、七神会長代行や一部防衛関係の生徒会幹部、そして連邦生徒会顧問教師と連邦捜査部シャーレの先生等による議決制を取る暫定法を可決することとなりました』

 

カヤのその説明に対し、会見の中継を見ていたキヴォトスの住民たちの反応は賛否が分かれていた。

 

なぜわざわざ別々に組織させた状態で動かすのか?

 

いっそ統合してしまえばいいだろう。

 

これで少しは治安もマシになるのだろうか?

 

焼き石に水、こんなんやっても意味がない。

 

これに対して世論は若干否定的ではあったものの、その直後のカヤの説明によりヴァルキューレとSRTでは運用方針や使用装備、教育課程等が大きく違うことを説明したことで大きく反感を買うことにはならなかった。

 

『……ですが、これだけではキヴォトスの治安を維持することまでしか対応できません』

 

……むしろここから先の彼女の話により、そんな事が気にならなくなったとも言える。

 

『前述したカイザーもそうですが、このキヴォトスを脅かすのはなにも治安を乱す者たちだけではありません。

今、このキヴォトスには他にも脅威となり得る存在が静かに……

しかし、より明確な形を持って手を伸ばしてきています』

 

カヤが手元で何らかの操作をすると、彼女の後ろにあったスクリーンにある映像が流れ出した。

 

 

〈――ドガガガガッ!ドゴォォォンッ!〉

 

〈『クソ、何だってんだあの化け物は!?』〉

 

〈『た、弾が効かねぇ!こんな化け物、俺たちじゃどうにも……ギャァァァァァッ!?!?』〉

 

 

画面に映し出された映像はノイズ混じりではあるものの、そのなかには数名のオートマタ……

 

肩に描かれているマークからしてカイザーPMCの所属らしい彼らが何かから逃げている様子が映されていた。

 

 

〈『クソがッ!!こちらROMEO6、救援を……!』〉

 

〈『……駄目だ、通信機がイカれてやがる!

おい、せめてこの映像記録だけでも理事に届けろ!』〉

 

〈『こんな状況でそんな事……!』〉

 

〈『このままじゃ俺たちは全員犬死だ!

せめて、この化け物を倒せるだけの兵力が必要だと理事に知らせなければ……!』〉

 

〈――ゴゴゴゴゴッ!グォォォォォッ!!!!〉

 

〈『……ッ、感づかれた!?行け、振り返るな!』〉

 

〈『隊長……!ROMEO7、離脱します!』〉

 

 

画面が一瞬激しくブレ動き、映像を撮っているらしいオートマタの足音と共に上下に揺れていた。

 

ふとしたところで画面は後ろを振り返る。

 

そこに映っていたのは……

 

 

〈『何なんだ……俺たちは一体、何を敵に回したんだ……!』〉

 

 

無数の戦車だったのだろう残骸に囲まれ、それでも尚どこかに向けて極太のレーザーのような物を放つ巨大な機械の蛇のような物が映ったのを最後に、映像は途切れた。

 

『……こちらは捜査中、匿名の情報提供者より提供されたカイザーの極秘資料です』

 

その映像に釘付けだった者たちは皆、カヤの言葉に引き戻されたかのように意識を彼女へと向けた。

 

『提供された情報を元に調査した結果、アビドス砂漠の未開拓地域にて何らかの戦闘が行われた形跡があることを発見いたしました』

 

『さらに現地の付近にあるアビドス自治区にて調査を行ったところ、一部の現地民より「巨大な蛇のような物を砂漠の向こうで遠巻きに見た」という目撃情報も確認されました』

 

彼女のその説明に、先程の地獄とその向こうにいる怪物が現実にいるという事実がさらなる衝撃を生んだ。

 

メディア達は一部目を輝かせつつもほとんどが呆気にとられ、中継を見た者たちは阿鼻叫喚のカオスに包まれていた。

 

『……この事態を受け、我々は現状の組織だけではこれらの脅威に対抗できないと判断致しました。

そこで元傭兵でもあられた連邦生徒会顧問教師「竜胆セイジ」先生の協力の元、より実践的かつこれらの強大な脅威へと対抗する組織……

具体的に申し上げれば、連邦生徒会直属の正式な「軍隊」を設立する事を決定致しました』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『……こちらMum。

開花の春が訪れた』

 

『こちら"ナイト"•Lily、了解。

……全機、"スクライブ"に伝達。

偽装解除だ』

 

「了解!偽装解除!」

 

アビドス自治区上空、カイザーPMCの部隊が展開する戦場に現れた無数の連邦生徒会所属と思わしきベルチバード。

 

そのベルチバードの中に搭乗する一人に通信が入り、彼女の指示の元全ての機体のパイロットが一斉に何らかの操作をした。

 

 

その直後、ベルチバードを見上げるオートマタ達のカメラアイに映ったのは唐突にノイズが入ったかのように揺れる連邦生徒会のロゴマーク。

 

ジジッと言う音が聞こえそうな程に激しく歪んだかと思えば、連邦生徒会のマークが消失して別のマークがベルチバードの側面に現れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『軍隊とは申しましたが、その構造としては"防衛"に特化した組織です。

平常時の基本的な治安維持活動はヴァルキューレ、テロリストによる占拠等の特殊な状況下における制圧作戦や鎮圧活動をSRT。

……そして、暴動や大規模な軍事行動が発生した際の対処や民間人の避難誘導。

それに加えて先程の映像にあったような未知の脅威が発生した場合の先行防衛や主戦力であるSRT等の支援等を担うこの組織』

 

『以上の三組織による防衛体制により、キヴォトスの守りを盤石なものとします』

 

『そして、この組織のもっともな特徴ですが……

ヴァルキューレやSRTとは違い、「学園」という形を取りません』

 

そのカヤの言葉に、会見を観る者たちのなかに一層のざわめきが起きた。

 

基本的にそういった公的な組織などは「学園」によって管理されるものであり、それは警察であるヴァルキューレや特殊部隊であるSRT、何なら連邦生徒会そのものもこれに該当する。

 

……しかし、彼女の告げたそれはキヴォトスの常識を大きく踏み越えたものであった。

 

『本組織は連邦生徒会が運営する直属のサークル……つまり同好会や倶楽部に近しいものであり、特定の理由以外で所属する生徒であれば他学園所属であっても自由に参加や脱退が可能となります。

もちろん軍隊ということもあり基本の教育過程こそありますが、それと当番制の基本業務以外は自由である為別に部活動を兼任することも認められます』

 

サークル。

 

その言葉にピンと来ない者も多いが、一部の者たちはその組織構造に気がついて驚愕した。

 

それはつまり……今の学園等から転入する形で参加するのではなく、あくまで部活動などのように所属することができるということ。

 

しかも兼任も可能なため、当番とやら以外はいつも通りに暮らすこともできる。

 

転校して環境をまるごと変える必要もなく、必要なのは参加する当人のモチベーションと簡単な参加手続きのみ。

 

今はまでにないタイプのその組織に対し、キヴォトス中の人々が注目していた。

 

『我々がこの組織に求めることはただ一つ。

ここから先混沌としていくキヴォトスの平穏を守り、民衆の盾としてキヴォトスを脅かす脅威から皆さんをお守りすることです』

 

そこで一拍、カヤは間を空けるように言葉を途切れさせて再び手元でスクリーンの操作をした。

 

彼女の後ろのスクリーンが再び切り替わり、連邦生徒会やその他既存の組織のものではないロゴマークが映された。

 

 

 

 

 

大小三つの歯車が円の中で噛み合い、それを守るかのごとく円を翼が囲ってさらにその上に剣が重なる。

 

 

 

 

 

 

奇しくもそれは、会見場から離れた場所にいるセイジのT-51やベルチバード達に描かれているものと全く同じものであった。

 

 

 

 

 

 

 

『七神リン会長代行や竜胆セイジ先生に代わり、この場をお借りして連邦生徒会は新治安維持組織……

防衛サークル「Brotherhood of Steel」

通称「B.O.S」の設立を宣言いたします』




いかがでしたか?
なぜ、B.O.Sなのか?
そもそも、セイジや彼女達はB.O.Sの看板を正式に継承しているのか?
それについては後に語りますが、強いて言うならこのB.O.Sは一応正式な権限に基づいて結成されています。
あとはまぁ……組織的に戦力としては論外なレスポンダーやレイダーやフリーステイツ、諸々の事情で使えないエンクレイヴやミストレス•オブ•ミステリーとかと違って良い感じに理由づけしてこの世界に馴染ませられますからね。
あと彼らはハイテクレイダー呼ばわりされるような扱いはされてますが、一応アレでもFallout作品ではほぼ皆勤の定番組織でもありますから。
そこら辺についても色々設定は練っているので、その時が来るまでお楽しみに。
因みにですが、この流れをやるためだけにブルアカ原作内の方でも「B O S」という名前のサークルを立ち上げたんだとか。(「.」が入ってないのはシステム的な都合)
一応申請が来たら受け入れるつもりで立ててはあるので、特に所属もないときに気が向いたらぜひ。
というわけで、また次の話をお楽しみに
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