アパラチア帰りの外道の先生生活日記   作:SCOPEWOLF

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どうもこんばんわ。
まさか投稿初日から☆10評価をいただくとは思ってなかった狼です。
応援と高評価、ありがとうございます。
というわけで、ストックから二連続投稿です。
それではどうぞ。

……因みに、私はバヨネット付きのショットガンを愛用するアパラチア民です。


二話:不良生徒(前)

あちこちで爆発する音が響き、血の混じらない硝煙のにおいがその場を支配していた。

 

「な、何よこれ!?」

 

「なんで私たちが不良たちと戦わないといけないのよ!!」

 

「無駄口叩く暇があったら伏せて手を動かせ!!死にたいのか!!」

 

俺は今この状況に当たって、あらかじめ懐に隠し持っていた10mmオートピストルを引き抜きながら「早瀬ユウカ」と名乗る少女に向かって声を張り上げる。

 

「死ぬって……そんな大げさな…「バババババババッ!」痛ッ…⁉」

 

言ったそばから身を乗り出していた早瀬は不良の放ったアサルトライフルで撃たれていた。

 

だから言わんこっちゃない…!!

 

「メディ……は?」

 

「もう!!痛いじゃない!!あいつら違法JHP弾を使ってるじゃない!!」

 

「ユウカ、ホロ―ポイント弾は別に違法指定されていませんよ?」

 

「うちの学校ではこれから違法になるの!!傷跡が残るでしょ!!」

 

なぜかは知らないが、生身で撃たれたはずの早瀬は普通にぴんぴんとしていた。

 

なんなら、ホロ―ポイント弾とかいう地味にやばい弾頭の名前が出てきたのだが……。

 

『セイジ先生、外の世界と違ってキヴォトスの生徒たちはヘイローの影響で銃弾を受けたとしても致命傷にはなりません。当たり所が悪かったとしても、せいぜい気絶するぐらいです。』

 

「…なるほどな。あの輪っかにはそんな能力があったか。」

 

道理で早瀬以外の生徒たちが、こんな戦場のど真ん中でも落ち着いているわけだ。

 

『ですが、先生方はヘイローの影響を受けていません。ここはどうか、安全なところへと下がって彼女たちに…』

 

「つまりは、だ。俺がいくら撃っても死人は出ないんだな?」

 

『先生!?いったい何を……』

 

俺は七神の次の言葉を聞くことなく、アパラチアに染まった有袋類のごとき跳躍力で戦場へと躍り出た。

 

目標は前方で銃火器を乱射するスケバン風の少女たち。

 

飛び出す直前でチャンバーを引き、弾が確実に薬室に入った状態のオートピストルをマガジンいっぱいにばら撒く。

 

「な、なに……アダダダガッ⁉」

 

「上かr……うわああぁぁぁぁッ!?」

 

「ちょ、ま……アバぁぁぁぁッ⁉」

 

さすがに上からの奇襲は予想外だったのか、スケバンたちは俺に反撃を入れることなく気絶していった。

 

「…まさか、血も出ない程とはな。だが、好都合だ。」

 

散々人を殺していまさらではあるものの、俺だってむやみやたらに人を殺したくはない。

 

特に、自分より若い女程撃ち殺して気分が悪い物はないのだ。

 

「…七神、次のポイントはどこだ?」

 

『えっ……あ……こ、このままこの道をまっすぐ進んでいけばシャーレにたどり着きますが…』

 

「了解した。……お前たちはそこの○○先生の護衛につけ。」

 

俺は手早くPip-Boyのショートカット機能を起動し、謎の原理で手元に召喚された武器…ライトマシンガンを構える。

 

「先行する。…状況開始だ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バラバラと音を立ててライトマシンガンが火を吹くたびに、前方に展開されている暴徒化したスケバンたちがまとめて意識を刈り取られていく。

 

撃つたびにスケバンたちが破壊した車等の残骸を足場に跳躍を続け、連中の認識外からの奇襲をかけていく。

 

俺の存在に気づいて反撃してくる奴もいたが、生憎と俺の着てる服は防弾繊維と耐衝撃ファイバーで作られた特注の野戦服。

 

しかもそこそこ厚手ゆえにライフル弾の5.56弾でも貫通しない程度の頑丈さを誇るコイツの前に、スケバンたちの持つライフル弾の一、二発程度は豆鉄砲のようなものだ

 

「…しかし、ぬるいな。これならスコーチどものほうがまだマシな弾幕を張ってるぞ。」

 

「「「ぎゃぁぁぁぁぁぁ⁉」」」

 

おそらく、彼女たちはちょっとした喧嘩感覚でしか銃火器を握ってないのだろう。

 

命の取り合いをしていたあいつらとの戦闘に比べ、彼女たちの戦闘技能はあまりにもお粗末だった。

 

カルトどもやブラッドイーグルとかは、もはや論外だ。

 

「な、なによあれ…!?あの数の不良たちをこんなあっさり……」

 

「…かなり手馴れていらっしゃいますね。ツルギと同じ……いや、それ以上の実力かもしれません。」

 

「“わぁ……、アクション映画のワンシーンみたいだね”」

 

前方の敵を殲滅している傍ら、後方で○○を護衛している生徒たちはそんなことを呟いてるのが聞こえた。

 

特に最後、お前は緊張感がなさすぎだ。

 

『せ、先生!!ご無理はなさらないで……。』

 

「問題はない。この程度で死んでいられるほど、俺はぬるま湯につかった覚えはない。」

 

『いや、ですからそういう問題ではなく…』

 

そうこう通信で言い合っている間の隙を突かれたのだろう。

 

顔のすぐ横を弾丸が通り抜け、頬に鋭い痛みが頬に走った。

 

「ッ…!!」

 

俺はすぐに戦闘のほうへと意識を切り替え、弾が飛んできた方にカウンターショットをお見舞いする。

 

撃ってきた生徒は何を考えているのか棒立ちしており、間もなくライトマシンガンによって意識を刈り取られた。

 

「せ、先生……!?頬から血が…」

 

「この程度気にするな。それよりも先を…」

 

「駄目です!!ちゃんと手当てしないと傷跡が残ります!!」

 

そういいながら駆け寄ってきた少女…たしか、「火宮チナツ」だったか?がバックから医薬品らしきものを取り出して顔に塗ろうとしてくる。

 

「…いや、だから「おとなしくしていてください!!」……。」

 

断ろうとしても強い圧とともに迫られたため、ひとまずはおとなしく塗られることにした。

 

……どこか懐かしい記憶がよみがえる気がしたが、今の俺には関係のないことだ。

 

気恥ずかしさを投げ捨て、改めて俺たちは前進を……

 

「“えっと……セイジさん、であってるのかな?”」

 

唐突に、後ろに控えていた○○先生が話を切り出してきた。

 

いまさら何のつもりなのだろうか?

 

「…なんだ?何か要件があるなら手短に話せ。」

 

「“できればなんだけど……この子たちに戦わせてほしいんだ。”」

 

…どういうつもりだ?

 

「“さっきのセイジさんの戦い方を見て、確かにあなた一人に任せた方が手早くは済むとは思うんだ。でも……”」

 

「“…あくまで僕たちはこのキヴォトスの外から来た人間だ。彼女たちには彼女たちなりの戦い方っていうものがあると思うんだ”」

 

「……。」

 

「“だめ…ですかね?”」

 

……なんともまあ、腑抜けたことだ。

 

戦い方なんてものは、自分のやり方の押し付け合いでしかないというのに。

 

だが、まあ……

 

「……三分だ。」

 

「“!!”」

 

「三分で片付けさせてみろ。」

 

そういって俺はライトマシンガンをPip-Boyのストレージへと送還した。

 

「えっと……先生?」

 

「“みんな、やるよ…!!指揮は任せて!!”」

 

「え、先生が戦術指揮を行うのですか!?」

 

…さて、どうやって見せるか見ものだな。

 

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