アパラチア帰りの外道の先生生活日記   作:SCOPEWOLF

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どうもこんにちわ。
AC6でランクマ回しながらスキマ時間に作業をして投稿しているアホです。
Falloutもですが、フロムゲーにまで戦いを求めてしまうからなぁ…。
まぁ、編集内容はこの前書きあとがきだけなのでたいして問題はないのですが。
それでは本編をどうぞ。


五話:シッテムの箱

明かりがついてないシャーレの廊下を、俺たちは慎重に移動していた。

 

おそらくではあるが、先ほどの戦闘では結局交戦することがなかった狐坂ワカモがこの先にいる可能性は高い。

 

相当な手練れらしい奴と戦うとなると、ヌカランチャーやガトリングのような兵器は迂闊に使えない。

 

そもそも、(なんであんなにボロボロなのに耐え切れてるのかがさっぱりわからない)ウェイストランドの建物よりも脆いらしいキヴォトスの建物では耐え切れそうにない。

 

そんなわけで、俺はショットガンを手に持って警戒している。

 

ちなみに○○には最低限の護身としてオートピストルを貸そうとしたのだが、○○はこれを拒否。

 

理由が「生徒に暴力は振るいたくない」とかいう甘すぎる理由だったのには、さすがにキレて雷を落としたが。

 

お荷物を連れて地下までたどり着くと、一室だけ扉が無理やりこじ開けられた状態で開かれていた。

 

俺は○○に静かにするようにジェスチャーをして、部屋の中を壁に張り付きながら確認する。

 

「うーん……これがいったい何なのかわかりませんね。」

 

いた。

 

七神から聞いた特徴の通りだ。

 

白い狐の意匠の面をかぶった少女が、何やらタブレット端末らしいものを持ちながら何かを考えこんでいた。

 

「これでは壊そうにも…」

 

「そこまでだ、テロリスト。」

 

俺は奴の後ろに忍び寄り、その背中にショットガンの銃口を押し付けた

 

「……まさか、後ろを取られるとは思いませんでしたわ。」

 

「手に持ってるそれを床に置いて、手を頭の後ろに組め。」

 

「いやです…と言えば?」

 

「キヴォトスの人間とは言え、この至近距離でショットガンの連射を食らえば骨折ぐらいはするだろう?」

 

「まぁ、ずいぶんと乱暴な殿方ですわね?」

 

「殺さないだけマシだ。」

 

もっとも、彼女たちキヴォトス人が銃弾で死ぬのかわからんのだが。

 

彼女は俺の言葉にため息をつき、端末を床に置いた。

 

「○○、出てこい。こいつを拘束するぞ。」

 

「“え!?えっと……”」

 

「何をしている?相手は生徒ではなくテロリストだ。容赦の必要はない。」

 

むしろ本来であればこの場で処刑している。

 

「拘束にはお前の腰ベルトを使え。」

 

「“わ、私は……僕は……”」

 

「甘ったれるな!!そんなことでは…」

 

「隙あり、ですわ」

 

俺が○○に怒りの声を上げると同時に、狐坂は俺の方を振り向いてショットガンを掴んだ。

 

しまったと思う頃には俺の手からショットガンは離れていた。

 

「グッ、クソ…!!」

 

俺は懐にしまったままのオートピストルを引き抜いて彼女の額に…

 

狐坂は俺から奪ったショットガンを俺の額に突き付けた。

 

突き付けたのだが……。

 

「………ッ//!?」

 

何やら様子がおかしい。

 

なぜかは知らないが、彼女は小さく体を震わせている。

 

面の向こうから覗いてる視線は俺に固定されて動かないが……。

 

「あら……あららら……?」

 

何やら、持ってるショットガンも震えている。

 

「し……し……」

 

「”し……?“」

 

「失礼しましたぁぁぁぁ!!」

 

突然、ショットガンを放り捨てたかと思うと狐坂は目にも止まらない速さで逃げ出した。

 

「な!?まてッ!!」

 

俺は遅れてオートピストルを向けて発砲した。

 

だが何発かは当たったが10mmでは威力不足だったか、彼女は構わずに逃げ去っていった。

 

そして、その場に残ったのは俺と○○だけだった。

 

隠しホルスターにオートピストルをしまい、俺は奴の襟元を掴み上げた。

 

「…なぜ、奴を拘束しなかった!!下手をすれば俺だけじゃなくお前も……!!」

 

「“う……そ、それでも……”」

 

苦しがりながら、奴ははっきりと答えた。

 

「“僕は……生徒を傷つけたくない…!!彼女だって、僕の……僕たちの生徒だ…!!”」

 

「……。」

 

どこまでもコイツは……。

 

俺は掴んでいた手を離して、奴が置いていった端末を拾い上げる。

 

それと同時に七神が入ってきた。

 

どうやら、奴とは入れ違ったらしい。

 

七神は俺たちの間に漂う空気に困惑しながらも、気を取り直して口を開いた。

 

「…セイジ先生。あなたが持っているその端末は連邦生徒会長が先生方に残した遺物「シッテムの箱」です。」

 

「これが、か。」

 

「正体も、OSも、製造元やシステムの構造も、何もかもが不明…。」

 

「ですが、連邦生徒会長はこの箱は先生の物であり、先生たちがこれを使えばサンクトゥムタワーの制御権を取り戻すことができると聞いています。」

 

「……連邦生徒会長とかいうやつは随分と身勝手らしいな。」

 

「“と、とりあえずは制御権を取り戻そう?もしかしたら、取り返したら私たちがここに呼ばれた理由もわかるかもだし!!”」

 

「…私は邪魔にならないようしばらく席を外します。先生方、どうかキヴォトスをよろしくお願いします。」

 

そういいながら彼女は部屋の外に退室していった。

 

「やるしかない、とはしてもこれを開く方法すらわからないのではな…」

 

「“画面をタップしてみたりとか?”」

 

そういいながら○○はシッテムの箱の画面をタップする。

 

すると、途端に画面に光がともった。

 

どうやら、コイツの推測は当たりらしい。

 

ひとまず俺は○○にシッテムの箱を渡した。

 

そこから起動画面へと移り、そしてパスワードの入力画面へと移った。

 

「“…何か思いつくものはない?”」

 

「…なぜ俺に聞く?」

 

「“いやだって、僕たちは二人そろってここに呼ばれたしね?君なら何か知ってるかと思ったんだ”」

 

「そんなの知るわけが……」

 

そこでふと、俺はここに飛ばされる前のことを思い出す。

 

「…いや、そういえばあったな。」

 

俺はPip-Boyを操作して目的の品を探す。

 

「“…そういえばずっと気になってたんだけど、その腕の機械って……。”」

 

「……Pip-Boy。ちょっと特殊なだけのウェアラブルデバイスだ。」

 

そういいながら俺は例のホロテープを見つけ出して呼び出す。

 

「原理はよくわからんが、こうして物を出し入れしたり健康状態を管理したりと、とりあえずは色々とできる機械とでも思っておけ。」

 

ホロテープを読み込むと、あの時と同じ内容のパスワードが表示された。

 

「……おそらく、これだろう。入力してみろ。」

 

「“う、うん。えーっと……”」

 

―我々は望む、七つの嘆きを

 

―我々は覚えている、ジェリコの古則を

 

入力しエンターを押した途端、強い光が部屋中を包んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……気が付けばそこはどこかの教室だった。

 

所々壁がボロボロだが、並べられている机は新品そのもの。

 

ふと、気づけば○○が見えた。

 

何をしているかと見てみると、机の上でよだれを垂らしながら眠りこけている少女の頬を突いていた

 

「……何をしている。」

 

俺の問いかけに対し、いまさら気づいたらしい○○は飛び跳ねてこちらを見る。

 

「“へッ!?い、いつの間にそこに…!?”」

 

「さっきだ。で、コイツは何だ?」

 

「“えっと、僕もよくわからないけど…こうしたら起きるかなぁって…?”」

 

「………。」

 

コイツは本当に何をしているのだろうか…。

 

「とりあえず叩き起こすぞ。」

 

「“ぼ、暴力はだめだよ!?”」

 

「安心しろ。叩き起こすといっても手は出さん。」

 

そういいながら俺はいくつかの銃弾と壊れかけだったパイプリボルバーを取り出す。

 

銃弾は弾頭を外して中のガンパウダーを取り出し、それを薬莢の一つに限界まで詰め込む。

 

口のところに紙を張り付けて密閉すると、パイプリボルバーに一発だけ装填する。

 

本来はあまりよくはないが、どうせ壊れかけのおんぼろだ。

 

最後ぐらい役に立ってもらおう。

 

「“いったい何を……!?”」

 

「鼓膜を破りたくなきゃ耳をふさいでろ。」

 

俺がピストルの引き金を引くと、とんでもない音での爆発がパイプリボルバーから放たれると同時にリボルバーが吹き飛んだ。

 

「うわああああ!?なななななんですかぁぁぁぁッ!?」

 

さすがに爆発音と金属の破裂音が同時に聞こえたためか、少女は飛び起きて少々寝ぼけた目であたりを見回していた。

 

「目覚ましだ、この寝坊助。さっさと起きろ。」

 

「へ!?……ありゃ?……ありゃりゃ…!?」

 

寝ぼけ眼だった少女は俺の声に反応して振り返り、俺たちの顔に視線を向けると途端にあわあわと慌て始めた。

 

「ま、まさか……○○先生とセイジ先生!?」

 

「こ、この空間に入ってきたということは……まさか本当にお二人なんですか!?」

 

「“お、落ち着いて!?大丈夫だから!!”」

 

「は…!?そうですね!!ひっひっふうぅー、ひっひっふうぅー……」

 

「“それはお産の呼吸だよ!?”」

 

「まずはお前が落ち着け。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「す、すみません……。改めて自己紹介させていただきます。」

 

「私は「アロナ」と申します!!このシッテムの箱のメインOSであり、システム管理者として先生方をサポートする秘書です!!」

 

メインOS……ということはこの少女はAIか。

 

ここまで人間臭い挙動をしているあたり、これを作ったプログラマーは随分と酔狂らしい。

 

あっちの連中が作ったAIとは大違い……と思ったが、あれらは戦後に人間の管理から離れたせいでイカれただけかと思いなおす。

 

「…居眠りするぐらいには暇そうだったが、失踪した連邦生徒会長は何を思ってこの端末のためにお前を作ったんだかな。」

 

「あ、あううぅぅ……も、もちろん先生達が来たからには私も全力でサポートさせていただきます!!」

 

「“これからよろしくね、アロナ”」

 

「はい!!よろしくお願いします!!」

 

随分とまあ元気が良いことだ。

 

ますます人間臭い挙動にしか見えない。

 

「それでは早速なのですが、お二人の生体認証を……」

 

「それは一旦待ってもらおうか。」

 

「え……?」「“え?ど、どうしたの急に?”」

 

とんとん拍子で話が進みそうだが、俺は一旦ここでこの話を止めさせてもらう。

 

「……アロナ、とか言ったか?俺は先生とやらになるつもりは今はない。」

 

「ええッ!?」

 

「“え!?ちょ、ちょっと待ってよ!?急にどうしたの!?”」

 

どうしたもこうしたもないだろうに……。

 

「まず俺……いや、俺たちは何の説明もなく同意もしてない状態でここに連れてこられた。先ほどまでは状況を読み切れずに流れに流されてはいたが、少なくとも俺は先生という職に就くことを了承していない。」

 

「“う、うん…。確かにそれはそうなんだけど…”」

 

「○○、お前はこのまま流れで先生とやらになるみたいだが、俺にそんなつもりはない。救世主だとか教師だとか、そんなのは俺の知ったことではない。」

 

俺にとって、何の利も提示されない契約など怪しさを通り越してカスでしかない。

 

そんなものをやすやすと受けてやるようなマゾヒストになった覚えは、少なくとも俺にはない。

 

「そういうわけだ。だからさっさとここから……」

 

「“ま、待ってくれ!!”」




いかがでしたか?
原作の先生や〇〇と表記されているこの先生は生徒に暴力をふるわない聖人ですが……。
セイジは暴力の行使が前提なアパラチアを生き抜いた外道なので、老若男女全て平等に殴れるし撃つ事もできます。
これが先生としてあるべき姿とは言い難いでしょうが……
あくまで、彼は彼でしかありませんから。
それでは、次の話をお楽しみに。
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