例の新章の考察をINT5の頭脳で行った結果、LUKの補正もあって考察は成功したんですが……
代わりにSAN値チェックでファンブルかましてごっそり持っていかれた今日この頃です。
オノレぇ……許さんぞ外なる神共がよぉ……!
○してやるぞ、ニャルニャルしてやがる闇をさまよう者がぁッ……!
まぁ正気度が削れてる前書きはさておき本編をどうぞ
なんで……?
どうして……?
そもそも、どうやって……?
頭の中でぐるぐると思考が空回りし、今起きているこの状況を飲み込めていない。
だが、今目の前にいるこの人は……セイジ先生は私の幻覚とかでもなくそこにいた。
「先生……どうしてここに……」
「○○からお前が独断で行動しようとしている可能性があると連絡を受けててな。
ここを見つけたのはまぁ……俺のコネみたいなもんだとでも思っとけ」
先生はそう答えつつ、私と黒服が対面して座る机の前で立ち止まった。
「で?コイツになんか契約を結ばせようとしていたみたいだが……アンタ何者だ?」
先生は黒服の方へと視線を移し、コイツを見定めるかのように睨みながらそう問いを投げかけていた。
しかし、そんな先生の態度を見ても黒服はいつも通りに不気味な笑いを浮かべていた。
「クックック……まさかここで貴方が介入してくるとは思いませんでしたよ、先生……いや、セイジ先生とお呼びしたほうがよろしいでしょうかね?」
「どちらでも構わんさ。
で、結局アンタはなんなんだ?
まさかロストの仲間ってわけでもないだろう?」
黒服の意味ありげな言葉に対し、先生は気にすることもなく問いを投げかけ続けていた。
……ところで、ロストってなんだろうか?
「クックック、恐らくそのロストというものと私は関係ありませんよ。
私のことはそうですね……黒服とでもお呼びください」
「黒服か……見た目まんまだな。
まさかそれが本名というわけじゃないだろう?」
「いえいえ、滅相もございません。
ただ、そうですね……私という存在を表す名前としてはこれが適切なのですよ」
「……まぁいい。
本題に移るとしようか」
そう言いつつ、先生は私の隣にドカリと座り込んだ。
「さて、とりあえずだが……小鳥遊との契約書を確認させてもらおうか?」
私が口を開こうとする前に先生は契約書を私の前から奪い取り、それに目を通し始めた。
「ちょっと、先生!?いったい何して……」
「……はぁ、まぁ予想通りというわけか」
私が抗議の声を上げようとした途端、先生は何かに呆れたかのようにため息を吐いて契約書を机へと戻した。
「黒服……アンタ、相当なペテン師だな?」
「……なんのことです?」
突然、先生は黒服に対して「ペテン師」と言い出した。
一体先生は何を言っているのだろうか?
「確かにアンタは嘘はついていないだろうし、この契約書の内容も本当に実行するんだろう」
「えぇ、それはもちろ「だがな」」
黒服の肯定の声を遮るかのように、先生は言葉を続けた。
「この契約書には……アンタがコイツに吹き込んだだろう情報の中には真実もない。違いないだろう?」
「……………え?」
……どういうこと?
嘘でもないのに真実でもないって……あ。
「…………クックック、なるほど。
これはどう言い繕っても無駄ですね」
私が先生の言葉の真意に気づいたのと同時に、黒服もまた観念したかのように口を開いていた。
「黒服……一体どういうこと!?
契約したらアビドスは襲わないって……!」
「えぇ、もちろん私どもの組織はアビドスへと手出しは致しませんよ?……私どもは、ですが」
黒服の言葉に、私の頭の中はぐちゃぐちゃにかき乱された。
まさか……そんな……
「小鳥遊、どうせお前はコイツがカイザーの手のやつだとでも思い込んでたんだろうが……コイツはカイザーの社員どころか、直接的な関係者ではない」
先生の言葉を聞き、私は知りたくなかった……でも知らなければならなかった真実に気づいてしまった。
「わ、私が契約しても……アビドスは助からないの?
いやむしろ……最も状況が悪く……?」
「だろうな。
そもそもお前、忘れてるかもしれないが……お前がいなくなった後、アビドスの生徒会はどうなる?」
「それは……あ……」
そうだ、失念していた……!
生徒会の権限は正式なメンバーである私とユメ先輩だけが持っている。
が、ユメ先輩は現在意識不明で療養中で一時的に私がその権限をすべて所持している。
そして……後輩たちへと、その引き継ぎがされていない。
理解するとともに、身体から血がサァっと引いていく感覚が私の全身を襲う。
なんてこと……私は……私はとんでもない間違いを……
「で、でも……私、もう退部届を……」
「小鳥遊……それは廃校対策委員会のだろうし、それもまだ受理されていないぞ?」
「……………………え?」
もう何度目かもわからない、先生へと聞き返すような言葉が口からこぼれ落ちた。
「……どういうことです?
退部届は提出されているのですよね?」
先生の言葉に対し、黒服もまた疑問の声をあげていた。
「あぁ、どうやら小鳥遊の様子からしても提出したんだろうが……」
「う、うん。確かに私は提出したけど……」
まさか、何か書き忘れが……?
いやでも……だったら先生はなんで今それを知っているかってことに……
「お前達、正式な書類での届け出は提出されただけでは受理されないっていうことを忘れてないか?」
「………………あっ!?」
そうだ……そうだった。
公式な書類……特に学校の運営とかに関わるものの承認には生徒会と「担当する教師」の認印が必要だ。
生徒会は私がするとして、教師については他学園と違い教師ロボットがいないアビドスでは……
「○○先生の、認印……!?」
「まぁアイツがそんな書類に印を押すわけがないからな。
……つまり、コイツが提出した退部届は未承認。
コイツの所属はまだアビドス高等学校3年、アビドス生徒会副会長兼アビドス廃校対策委員会委員長のままって訳だ」
まさか、そんなことを……
普通なら当たり前のことまで見落としてたなんて……
「…………ククッ、クックックッ………!
なるほど、そう来ましたか……!」
突然、いつも以上に不気味に笑いながら黒服が立ち上がった。
「教師と生徒……なるほど、確かにその概念を失念していたのは私のミスですね。
その場合、ホシノさんが我々との契約で所属を変更するという事象自体が成り立たなくなってしまいます。
むしろ……彼女を拐ったということで貴方に狙われることになっていたでしょう」
どこか愉快そうに言っているが、先生に狙われるというところだけはどこか体を震わせていたようなのは気のせいだろうか?
「えぇ………やはり、貴方もまた不可解な存在です。
我々や貴方の相方の先生もそうですが……貴方のそれはより一層、その謎が深い」
「……ずいぶんな物の言いようだなぁ?
まるで俺について前から何か探りを入れていたみたいな言い回しだが……」
「クックックッ………えぇ、それについては否定いたしませんよ?
とはいっても、我々が知ることができたのはごく一部の記録のみ………貴方のもつ"ソレ"に関わることなどについては中々調査が難航いたしましてね」
先生の言葉にそう返しつつ、ほんとにそこにあるかもわからない目からの視線が先生の右腕あたりへと注がれる。
そこにあるものといえば………先生の持ってる不思議な機械「Pip-Boy」だ。
「しかし、それ以前………今の貴方ではなく、"前の生での"貴方についてはなんとか調べることができました」
………?
……………………?
今、黒服は何と言った?
「ほう……どうやってそれを調べた?」
「クックッ………我々「ゲマトリア」は元来、この世界の外側に存在する観測者や探求者達で構成されております。
これの応用ではありますが、断片的にではありますが異なる時空を観測する術を使わせていただきました」
もはや、私の理解を超えている。
前の生?世界の外?
……異なる時空?
もともとわけの分からないことばかり口にする奴だったが、今の黒服はいつもよりも訳が分からないことばかりを言っている。
それじゃあまるで………先生が一度死んで違う場所で目覚めたと言ってるようなもので………
「で、俺のことを隠れて調べて何か収穫はあったのか?」
「えぇ、もちろん。
貴方の歩んだその道はとても興味深い………
だからこそ、私は不思議でならないのです」
「セイジ先生……いや、"竜胆誠司"さん」
「貴方はこのキヴォトスに、何を求めているのですか?」
いかがでしたか?
実際、公的な書類って承認されなかったらただの紙屑でしかないですからねぇ。
ところでセイジのフルネームをやっとこさ出せましたが……
次回やっと他の彼についての情報……アパラチアにやってくる前の話を出せます。
因みに曇りは(本人がそこまで気にしてなかったり、逆にそれを教訓として利用するから)無いです。
というわけで、また次の話をお楽しみに