アパラチア帰りの外道の先生生活日記   作:SCOPEWOLF

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どうもこんばんわ。
色々と内容が迷走しつつも何とか書き上げました……。
いやほんとに……I:5の脳味噌が溶けるかと思いましたわ……。
知能のS.P.E.C.I.A.Lもう少し上げられませんかねぇ?
SとAは平均並みにはありますけど、Iが絶望的に足りない……。
とは言っても、多分それっぽくは書けてはいるはずなので多分問題はないはず…?
まぁそんな不安はありますが、とりあえず本編をどうぞ


八十三話:カイザーの企み

「わざわざ俺のフルネームを叫ぶか。

……よほど俺のことが邪魔で探りを入れていたみたいだな、うん?」

 

「黙れぇぇぇッ!!

貴様が……貴様がこの状況を作ったのだろうっ!」

 

カイザー理事の叫びが戦場だったはずの砂漠の空に響く。

 

「よくも……よくも我々の顔に泥を……!

我々カイザーを敵に回して、本当にタダで済むと……」

 

「くどいぞ、企業の重役というだけのちっぽけな権力のなかで威張り散らしてるだけの小悪党が」

 

「なんだとッ!!」

 

理事はキレ散らかしながらセイジへと食ってかかるが、肝心のセイジはどこ吹く風。

 

余裕たっぷりと言わんばかりの態度で仁王立ちしていた。

 

「貴様らの魂胆なんぞ大まかにだがお見通しだ。

……ここアビドス自治区は今こそこんな有様だが、かつてはトリニティやゲヘナにも匹敵するマンモス校だった。

昔の話とはいえ、それでも栄華を誇っていた頃の名残が今でも砂の中で眠りについている」

 

まるで真相を突き止めた探偵のごとく語り出すセイジの声に、この場の全員が耳を傾けていた。

 

そんな中で、カイザー理事だけはどこか焦るような……

 

何かまずいところを突かれそうになっているかのように冷や汗を垂らしていた。

 

「億とかのレベルの金を先の無いアビドスにつぎ込んでなお、お前達がここに何を求めているのか……。

ただの金稼ぎが目的ならこんな僻地を借金漬けにしてまで執着する必要はない。

ましてや借金の担保でこの土地をただ手に入れたところで、こんな砂まみれの環境じゃ普通なら飯の種すら稼げるかは怪しいところだ。

……つまり、普通ならこんな場所をわざわざ侵略行為をしてまで取る必要など無いわけだ」

 

「……何が言いたい!

そんなデタラメだらけのでまかせが通用するとでも……」

 

「おいおい、これがデタラメって言うならお前たちも大概だろう?

確か……「アビドス自治区の所有権は我々にある」とか何とかだったか?

言っとくがカイザー理事……お前達はあくまで土地の所有権を持ってるだけで、ここの自治権自体はアビドス高校側にある。

まさか天下のカイザーがそんな法的な権利関係も分からないほど間抜けなわけがないだろう?」

 

「………………」

 

「でまぁ、そんな自治権を持ってるアビドスを借金でゆするどころか丸ごと乗っ取るつもりで武力行使……

たとえこれが法律で許されたところで、お天道さんと民衆は許さんだろうさ」

 

図星だった。

 

実際、確かにカイザーはここの土地の大部分の所有権と使用権を獲得している。

 

……しかし、あくまでこの土地はアビドス自治区として登録されている区域の土地。

 

その統治権自体はアビドス高等学校側にある。

 

そしてこの事実が民衆……特に多くの学園の生徒にバレることが何を意味するか

 

答えは単純、カイザーは土地どころか自治権すら奪おうとする簒奪者として見られ、社会的信用がガタ落ちする。

 

いくら膨大な借金があるとはいえど、踏み倒そうとしてるなどのアビドス側にとって不利となる背景がない以上はカイザー側に非難が向く。

 

実際アビドス側は毎月ギリギリながらも暴利を乗せた大金をカイザーへとしっかり返済している。

 

その証拠さえ挙げられてしまえば、カイザー側はアビドスへと侵攻する大義名分が無くなる。

 

そうなってしまえば、今回のこの襲撃はカイザー側としては大失態……下手すればヴァルキューレの家宅捜査が入るレベルのスキャンダルへと転じかねない。

 

……だが、まだこの話には続きがある

 

「……それで、お前達はこのアビドスで宝探しをしてるとか言っていたな?」

 

「……それが何だというのだ?

我々がここで何を探していようとそれは我々の自由……」

 

「アホ抜かせ、その探し物が問題だろうが」

 

そう言いつつ、セイジはどこからともなく謎の紙束を取り出した。

 

カイザー理事は怪訝そうにそれを見て……そして、驚愕した

 

「き、貴様……!?な、なぜそれを……!?!?」

 

「うーむ、なになに……「アビドス砂漠の一角にて巨大な兵器のものと思われる構造物を発掘。調査の結果、全長135m程の飛行能力を持つ巨大な船と判明。起動条件については要調査」ねぇ……?

こりゃまたずいぶんとデカいお宝を掘り当てたみたいだな」

 

セイジの読み上げた内容に対し、カイザー理事は実際には流れないながらも冷や汗が背筋を流れる感覚を味わう。

 

というのも、彼の手に握られている紙束はカイザーの報告書……

 

電子ではセキュリティの都合で残せないため、紙で厳重に保管していたはずの"とあるオーパーツ"についての書類だった。

 

「ふむ、なるほどなるほど……確かにこれだけの規模の船を武装化して飛ばしちまえば連邦生徒会でもどうしようもないだろうなぁ?

ご丁寧にこの船の使い道まで書かれてるたぁ、ずいぶんと親切なことだな」

 

「…………」

 

「ところで……こんな得体のしれない危険物を掘り起こしておきながら、連邦生徒会には一切その手の報告やらが来てないみたいだが?

一般的に流通してるオーパーツならまだしも、兵器転用が可能なタイプのオーパーツを発見した場合には連邦生徒会への報告義務と所持申請が必要なんだが………」

 

セイジの指摘にカイザー理事は押し黙る。

 

……いや、プルプルと震えながらも顔パーツを真っ赤に赤熱化させていた。

 

「…………総員、奴へと集中砲火を行え!」

 

「り、理事!? さすがにそれは…………」

 

「早くやれぇぇぇッ!!

このままコイツを生かして帰せば我々は終わりだ!

この世から塵も残らず消し飛ばせぇぇぇッ!!!!!」

 

「りょ、了解!! 総員、撃ち方始めぇぇぇッ!!!」

 

強引な理事の指示に従い、カイザーPMCは砲口や銃口をセイジへと向ける。

 

しかし…………

 

 

 

 

「残念だけど、先生はやらせないよ〜!」

 

 

 

 

――ズゴゴゴゴドガンドガンズドォォォンッ!!!

 

 

 

 

砲撃された途端、セイジの前へと躍り出たのはホシノであった。

 

愛用の盾を展開し、彼へと撃ち込まれるはずだった砲弾や銃弾を全て弾き返すか受け流してみせた。

 

「おいおい、人の質問中に引き金を引くたぁどういう了見だ?

まさかとは思うが……図星だからと口封じで俺を殺そうとでもしたか?」

 

ホシノが凶弾から守る一方、撃たれた当の本人は余裕たっぷりに理事を煽る。

 

命の危機などなかったかのように涼し気な顔をしているセイジにさらに怒りがこみ上げてくる理事だったが……そこでふと、違和感を感じた。

 

……いくらなんでも悠長に構えすぎている。

 

最初から戦おうとするのであれば、わざわざ口上を長く垂れてやる必要はない。

 

さっさと手に抱えたままのヘルメットをかぶり、銃を構えて突撃すればいい話だ。

 

だが、その割には今のセイジに戦う意思が感じられない。

 

胸中に嫌な物が引っかかり、ふと手に握りしめていたスマホへと目を落とす。

 

 

 

 

「………………はッ!?!?」

 

 

 

その画面に映されていたのは先ほどまで確認していたSNSサイトなのだが……

 

その書き込みの一つが目に入り、理事は思わず声を上げながらスマホの画面へと目を走らせる。

 

 

 

――『カイザーマジサイテー。口封じで先生達を撃つとかマジでありえない。』

 

 

――『……これもしかしてカイザー、キヴォトス全部を侵略しようとか企んでたの!?怖ー、企業怖ー』

 

 

――『グレーな会社って聞いてたけど、マジでドブラックじゃん!ヴァルキューレに通報しよ』

 

 

 

「な、なぜだ…………これはどういう…………」

 

「……おっと、言い忘れていたな理事」

 

呆然とする理事に対し、セイジは何かを思い出したかのように懐へと手を伸ばし、服の隙間に挟んでいた何らかの装置を取り出した。

 

セイジが装置のボタンを押すと、彼の横の空間が突然揺らぎだして一台の機械……アイボットが姿を表した。

 

「……実はな、さっきまでの会話は全て生中継で垂れ流しててな。

アンタが俺に集中砲火を食らわせようとしたところもバッチリ映っちまった」

 

その言葉に、カイザー理事は怒りが急激に冷めた。

 

かわりにデカいタライいっぱいの氷水をぶっかけられたかのような寒気が体中へと走り、先ほどとは別の理由で震え始めた。

 

「き、貴様ぁぁぁッ!?!?

な、何ということを……何ということを……ッ!?!?」

 

もはや気が動転しているとかの話ではない。

 

……こうなってしまっては本社からの事実の隠蔽は不可能。

 

SNSの恐ろしさはこういった情報があっという間に広がりやすいところにあり、いくら水をかけて火を消そうにも鎮火しようとした矢先にはまたさらに広がっていく。

 

人の口に戸は建てられないため、恐らくこのままでは状況がさらに悪化していってしまう。

 

「安心しろ理事、ここから先はネットには非公開。

……ちょっと細工は施したが、今はもう中継されていない」

 

「手遅れになってから止めたところで何が安心できるかッ!

むしろさらに状況が悪化するのならば意味がない!」

 

因みに理事は見てない故に知らないが、配信サイトで垂れ流されていた中継映像は理事がスマホを触りだした辺りでノイズが混ざりだしてから切れている。

 

はたから見ればまるでカイザーが無理矢理中継映像をジャックして止めたかのような構図になっているため、ネットではより一層カイザーへの不信感が煽られていた。

 

「……ところでだが理事。

実は間もなく連邦生徒会の緊急記者会見が始まる。

それを見ながら一旦頭を冷やしてみてはどうだ?」

 

「…………なに?緊急記者会見?」

 

突然そんな事を言い出すセイジに対し、理事は困惑半分怒り半分でそんな言葉を吐き出していた。

 

そうまもなくしないうちに、繋ぎっぱなしだったオペレーターからの通信が耳に入った。

 

『り、理事!連邦生徒会が緊急声明と同時に記者会見を中継で流しています!』

 

「…………何だと!?」

 

『と、とにかくどこの局でも動画サイトでもいいので確認してください!

ほ、本当に大変なことに……!!!』

 

理事は一旦オペレーターの通信を切り、スマホの動画サイトを開いて件の記者会見と思われるライブ中継映像へとアクセスする。

 

一体、キヴォトスに…………自分たちに何が起きているのか?

 

そんな不安と恐怖を滲ませながら




いかがでしたか?
……正直、理事の語彙力についてはちょっと迷走いたしました。
ほとんど「き、貴様ぁぁぁッ」しか言ってないような気がしますけど、理事がブチギレた時の反応について私がこれ以外思いつかなかったというのが大きかったですね……。
他にあの理事のキレ方のレパートリーがあればと思いつつ、かけるだけなんとか書いた感じでした。
因みに、セイジがしかけた嫌がらせの数々の元ネタは実際にあった悪質な情報戦術達です。
良い子のみんなは絶対に真似しないでください。
悪い子はもっと真似しないでください。
最悪捕まりかねないのでほんとにやったらいけません。
まぁ色々と反省はしつつ、また次の話をお楽しみに
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