「夏油傑は殺してしまえ!」
「母様と話し合いもせずにそれをするのは全力で抵抗させてもらう」
総監部のお爺ちゃんの叫びに願がすかさず断言する。私も言葉を続ける。
「六眼がスカウト、総監部の面接をクリアした人間を母さまが術師にする、ぐらいが落とし所じゃないかな。母様が説得出来るかどうかは別として」
「事情は傑にも話すべきじゃないかな。その上で止まらないというのなら、責任もって僕が止めるよ」
父様も援護射撃してくれる。
「ならばせめてカードは全て提出せよ」
「は? 唯一の財産を出すわけないじゃん。羂索倒したら一枚はあげるよ。それだってジェネリック相伝を作れるんだからかなり好条件だよね」
そこで、直毘人さんが重々しく告げた。
「五条家に禪院家の子らは渡せん」
「刃が欲しければまず、禪院家全滅フラグを折ってください。話はそれからだ」
「せやなぁ。家がギッスギスなのはやめて欲しいわ」
「真希に死ねと?」
「宿儺を倒すときの駒減るじゃん。そうじゃなくて、当主権限で真依に復讐を決意させるような真似を控えさせてよ」
「むぅ。真依は憲紀に任せる。更に、憲紀の独り立ちを支援しよう。どうせ放逐されるのだからな。新生加茂家と懇意にすることも約束しよう。これで、禪院家の壊滅フラグも加茂家の乗っ取りフラグも解決だ。」
「ちょ、私はまだ覚悟が」
憲紀さんが何か言ってる。
「加茂先輩がいいなら、私はいいわ。おねぇちゃんには一緒に落ちぶれてほしいって思ってたけど、お互い御三家次期当主クラスの人の妻になれるならそっちの方がずっといいもの。乙骨 憂太も加茂先輩もいい人よ」
「ふむ。伊織は呪力が高いようだ。直哉はどうだ」
「ママと腹違いの妹が結婚……?」
「軽率に脳破壊するのはやめてもらっていいです? ジェネリックのジェネリックは無理だって実験結果出てます」
「ならばやはり、女体化とガチャのコンボか……」
「ここで当事者の恵から一言」
「マジで勘弁してください。普通の女性と結婚したいです……。今決めないとダメだっていうならせめて天使さんでお願いしたいです。ガチャカードは使うので」
「養育権も寄越せ。しからば、伏黒恵には手を出さん。なにせジェネリック相伝が2人もいるのだからな。二代先までジェネリックとはいえ相伝を当主に迎えられるなら十分だ。という事でガチャカードを売れ」
「父様、良いよね」
「いんじゃない? それが1番泣く人少なそうだし」
「私達もガチャカードが欲しいわ」
「じゃあ、御三家に一枚ずつ渡すって事で」
「そうだね。4枚カードがあるなら、それが1番収まりがいいと思うよ」
そんなわけで、教師と生徒の一部に家族が増えたのだった。
虎杖も無事保護された。
それはそれとして、修羅場である。
五条は逃げるように夏油の元へと向かった。
しかし、そこもまた鉄火場である。