僕達は道なき道を歩いていた。
「歩きずらい…」
リムル「こっちは歩きやすいぞ〜」(煽り)
「…そう言えばスライムって美味しいのかなぁ」
リムル「…しないよな?」(ブルブル)
「君の今後の態度による。」
リムル「えぇ…」
そんな話をしているとリムルの『魔力感知』が魔物集団の接近を感知した。
僕達の目の前に、わらわらと、30体程の人型の魔物が現れた。
小柄な体躯。
粗末な装備。
薄汚れて、知性に欠ける表情。
それでも、知性が無い訳ではないのだろう。剣や盾、石斧や弓まで装備しているヤツもいる。
(ゴブリンか…)
「グガッ、強キ者ヨ…。コノ先ニ、何カ用事ガ、オアリデスヵ?」
リムル「初めまして、でいいのかな? 俺はスライムの、リムルという。」
(止めて、思念が強すぎる)
リムル(え、まじ?)
(うん、ヴェルドラ並。)
「グガッ、強キ者ヨ! アナタ様ノお力ハ十分ニワカリマシタ!!! 声ヲ沈メテ下サィ!!!」
「すまんな。まだ調整が上手く出来なくて」
「オソレオオイ。我々ニ謝罪ナド、不要デス!」
「で、俺に何か用か? この先には別に用事なんかないよ?」
「左様デシタカ。コノ先ニ、我々ノ村ガ在ルノデス。強力ナ魔物ノ気配ガシタノデ、警戒ニ来タ次第デス。」
「強い魔物の気配? そんなもの俺には感じられないけど・・・?」
「グガッ、グガガッ。ゴ冗談ヲ! ソノヨウナお姿ヲサレテイテモ、我々ハ騙サレマセンゾ!」
「リムル、魔力感知を第3者視点で。」
リムル(え? なにこれダダ漏れじゃん!)
それから暫くゴブリンと会話したのだが、話の流れで村にお邪魔する事になった。
村は、え? と言いたくなるほど、こ汚い感じだった。
所詮ゴブリンの巣穴、期待してはいけなかった。
僕とリムルは、その中では一番マシに見える建物? に案内された。
腐ったような藁の屋根で、隙間だらけであり、ベニヤ板を重ねただけのような壁の……
前世の感覚からすれば、スラムの方がまだマシ! というレベルの家だった。
「お待たせ致しました。お客人。」
そう言いながら、一匹のゴブリンが入ってきた。
そのゴブリンを支えながら、先程まで俺を案内して来たゴブリンリーダーが付き添っている。
おそらく村長だろう。
「それで?なんの用?」
「実は、最近、魔物の動きが活発になっているのはご存知でしょう?」
「我らが神が、この地の平穏を守護して下さっていたのですが、ひと月程前にお姿をお隠しになられたのです・・・
その為、近隣の魔物が、この地にちょっかいをかけ始めまして・・・我々も黙ってはいられないので、応戦したのですが、戦力的に厳しく・・・」
「なるほどね。 それで僕らにどうにかしてほしいと」
「そうなります。」
「ふむ。相手、その新参の魔物の数と種族はわかるか?」
「はい。狼の魔物で、牙狼族です。本来、一匹に対し、我々10匹で対応しても勝てるかどうか…、それが、100匹ほど……」
え?何その無理ゲー、ないわー。
リムル「村長、一つ確認したい。俺が、この村を助けるなら、その見返りはなんだ?お前達は、俺に何を差し出せる?」
リムルが村長に訪ねた。
「我々の忠誠を捧げます! 我らに守護をお与え下さい。さすれば、我らは貴方様に忠誠を誓いましょう!!!」
ゴブリンの兵士「大変だ!牙狼族が攻めてきたぞ!」
その一言でゴブリンたちがパニックになり始める。
(どうする?)
リムル(助けるに決まってるだろ)
(わかった。なら…)
「恐れる必要は、ない」
威厳のある声といえばこれだろう。
オーマジオウの声(CV小△◯也)、これしかない。
リムル(これから倒す相手だ。)
リムルが僕の声に驚きながらも続いた。
リムル「お前たちの願い、このリムル・テンペストと」
「エルテクト・グリフが」
『『聞き届けよう』』
次回は牙狼族戦です。